時は1月1日
幻想郷や外の世界では『正月』や『元日』と呼ばれ、人々はその日を楽しんでいた。
そしてそれは、魔界でも例外ではなかった。
「アリスちゃ〜ん!」
「マ、ママ?!」
「神綺様?! 何をしているんですか!」
この様に、酒を飲み酔いが回って周りに迷惑をかける者。
「ルイズ姉さん、幻想郷はどんなとこだった?」
「そうねえ、サラに伝わるように言えば、とにかく魔界より賑やかだったわ」
「へー! 今度私も連れてってよ」
「いいわよ。でも幻想郷の人達は強い人ばかりだから、とりあえずは強くなることね」
「はーい!」
この様に、雑談をする者。
「…………何が正月。 たかが日付けが変わっただけなのに」
この様に、1人浮かれず、つまらなそうにする者もいる。
そしてここからは、この浮かれもしない少女、マイの、とある元日の物語。
「…………」
この日マイは、初めて元日のパーティーに参加した。
これまでマイは、誘われても何かしらの理由を付け断っていた。
そのマイが何故参加したかというと、ただの興味だった。
そしてマイは、その空気に入れなかった。入ろうともしていなかった。
1人部屋の隅に座り浮かれ楽しむ人々を見たマイは
「……帰ろ」
と呟き、席を立ち、自分の部屋に帰ろうとしていた。
マイにとってそれは、何も楽しくなく、居るだけ無駄だと思ったのだ。
だがその時
「マーイっ!」
と、部屋の出入口まで歩いたマイを背後から誰かが呼び止めた。
その声は聞きなれ、直ぐに誰かはわかった。
「……何?」
マイは振り向き、声の主の姿を捉えながらいった。
「折角来たんだし、もうちょっと楽しもうよ」
返事を放った者、それは金髪の黒い服に黒い帽子が被った少女、ユキだった。
ユキはマイが最も仲の良い人物。マイをパーティーに誘ったのもユキだ。
「嫌」
マイはそう言い放つと、ユキから目を離し、出入口を通った。
マイはユキにうんざりしていた。
何故自分を誘うのか、と。
仲が良いといっても、それはユキにとってのこと。他人からみればその仲は浅く、仲が良いとはいえなかった。
「はあ……」
照明が消された自分の部屋に戻ったマイは、ため息をつきながらベッドに横たわり、時計を確認した。
時計は19時を示していた。
マイは眠って、今すぐにでも明日に時を進めようとしていた。
だが生憎時刻は19時、眠るにはまだ早い時間。
そのためマイは眠りにつけなかった。
再び時計を確認した。19時間1分。時の流れが遅い、マイはそう感じた。
そのとき
「マイー? 居るー?」
という声が、ドアの奥から聞こえた。
ああ、またか。 そう思ったマイは、息を殺し、物音を立てず、居留守を使おうとした。
だが無情にも、いくら息を殺そうとも物音を消そうとも、ドアの奥の気配はユキに届いたようで、ユキは確信した様に
「いるわね! マイ? 今行くわよ」
といい、ドアノブを回しドアを開き、部屋の中に入った。
「?!」
マイはそこで自分の失態に気づいた。鍵をかけていなかった。何時もなら無意識にする事をしていなかったのだ。
「ねえ、マイ?」
ユキは照明のスイッチを入れ、部屋の中を明るくし、マイを見据えた。
「…………」
「そんなに私達といるのが嫌?」
「嫌」
「だよね。でもそれって本心?」
「…………」
「本当に嫌だったら、あの巫女とか魔女が攻めて来た時、私と一緒に戦わないわよね?」
「…………それで」
「それに好きの反対は無関心っていうし。昔のマイは何時も私を心配してくれたし、今も頻度は少なくなったけどちゃんと心配してくれるけど」
「……何がいいたいの」
「素直にならない? 別に私に素直にならなくていい。けど、誰かに素直になった方が楽しいわよ? きっと」
「………………」
「それだけ、それじゃあまた明日ね。ユキ」
「……まって」
「ん? 何?」
「今日は、今日の夜だけでいいから一緒に居て、というか居れ」
「ふふっ、素直になったわね。 いいわよ、マイの気がすむまで居てあげるわ」
「……ありがと」
「どういたしまして」
この後、マイはパーティーに積極的に出るようになり、今迄以上にユキや他の人との中を深めたという。
幻想郷や外の世界では『正月』や『元日』と呼ばれ、人々はその日を楽しんでいた。
そしてそれは、魔界でも例外ではなかった。
「アリスちゃ〜ん!」
「マ、ママ?!」
「神綺様?! 何をしているんですか!」
この様に、酒を飲み酔いが回って周りに迷惑をかける者。
「ルイズ姉さん、幻想郷はどんなとこだった?」
「そうねえ、サラに伝わるように言えば、とにかく魔界より賑やかだったわ」
「へー! 今度私も連れてってよ」
「いいわよ。でも幻想郷の人達は強い人ばかりだから、とりあえずは強くなることね」
「はーい!」
この様に、雑談をする者。
「…………何が正月。 たかが日付けが変わっただけなのに」
この様に、1人浮かれず、つまらなそうにする者もいる。
そしてここからは、この浮かれもしない少女、マイの、とある元日の物語。
「…………」
この日マイは、初めて元日のパーティーに参加した。
これまでマイは、誘われても何かしらの理由を付け断っていた。
そのマイが何故参加したかというと、ただの興味だった。
そしてマイは、その空気に入れなかった。入ろうともしていなかった。
1人部屋の隅に座り浮かれ楽しむ人々を見たマイは
「……帰ろ」
と呟き、席を立ち、自分の部屋に帰ろうとしていた。
マイにとってそれは、何も楽しくなく、居るだけ無駄だと思ったのだ。
だがその時
「マーイっ!」
と、部屋の出入口まで歩いたマイを背後から誰かが呼び止めた。
その声は聞きなれ、直ぐに誰かはわかった。
「……何?」
マイは振り向き、声の主の姿を捉えながらいった。
「折角来たんだし、もうちょっと楽しもうよ」
返事を放った者、それは金髪の黒い服に黒い帽子が被った少女、ユキだった。
ユキはマイが最も仲の良い人物。マイをパーティーに誘ったのもユキだ。
「嫌」
マイはそう言い放つと、ユキから目を離し、出入口を通った。
マイはユキにうんざりしていた。
何故自分を誘うのか、と。
仲が良いといっても、それはユキにとってのこと。他人からみればその仲は浅く、仲が良いとはいえなかった。
「はあ……」
照明が消された自分の部屋に戻ったマイは、ため息をつきながらベッドに横たわり、時計を確認した。
時計は19時を示していた。
マイは眠って、今すぐにでも明日に時を進めようとしていた。
だが生憎時刻は19時、眠るにはまだ早い時間。
そのためマイは眠りにつけなかった。
再び時計を確認した。19時間1分。時の流れが遅い、マイはそう感じた。
そのとき
「マイー? 居るー?」
という声が、ドアの奥から聞こえた。
ああ、またか。 そう思ったマイは、息を殺し、物音を立てず、居留守を使おうとした。
だが無情にも、いくら息を殺そうとも物音を消そうとも、ドアの奥の気配はユキに届いたようで、ユキは確信した様に
「いるわね! マイ? 今行くわよ」
といい、ドアノブを回しドアを開き、部屋の中に入った。
「?!」
マイはそこで自分の失態に気づいた。鍵をかけていなかった。何時もなら無意識にする事をしていなかったのだ。
「ねえ、マイ?」
ユキは照明のスイッチを入れ、部屋の中を明るくし、マイを見据えた。
「…………」
「そんなに私達といるのが嫌?」
「嫌」
「だよね。でもそれって本心?」
「…………」
「本当に嫌だったら、あの巫女とか魔女が攻めて来た時、私と一緒に戦わないわよね?」
「…………それで」
「それに好きの反対は無関心っていうし。昔のマイは何時も私を心配してくれたし、今も頻度は少なくなったけどちゃんと心配してくれるけど」
「……何がいいたいの」
「素直にならない? 別に私に素直にならなくていい。けど、誰かに素直になった方が楽しいわよ? きっと」
「………………」
「それだけ、それじゃあまた明日ね。ユキ」
「……まって」
「ん? 何?」
「今日は、今日の夜だけでいいから一緒に居て、というか居れ」
「ふふっ、素直になったわね。 いいわよ、マイの気がすむまで居てあげるわ」
「……ありがと」
「どういたしまして」
この後、マイはパーティーに積極的に出るようになり、今迄以上にユキや他の人との中を深めたという。
>キャラ崩壊
旧作だと馴染みが無い方が多いので自分なりに自由に特徴を付ければ良いのです。
チープに感じる要因は最後の一文かなぁ・・・。
子ども向けの児童書ならOKですが、読者層を考えると余韻を壊している気がします。
雰囲気は好きなんですけど。
話の内容も前の作品に負けず劣らず薄っぺら。
糞だって自覚があるなら何でもっと書き込もうと思わないの?
原作未プレイでも風当たりが弱そうだから旧作選んだだけで、中身には何の拘りもないから?