Coolier - 新生・東方創想話

見渡せばそこが私の楽園 (花映塚ネタバレ)

2005/09/23 04:16:41
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気がつけば私はそこにいた。

私がどうしてそこにいるのか、私はどうして今この瞬間以前の事を覚えていないのか、私は何なのか。

何も分からないまま。

気がつけば私はそこにいた。


 「・・・きれい」


見渡す限りの紫の園。濃い紫、薄い紫、普通の紫、変な紫。

それを綺麗だと、美しいと。私は心底そう思った。


周りを見渡しても、私は私以外の存在を見つけることは出来なかった。

見つけたのはこの小さな人形だけ。


 「あなた、すてられたの?」


そう聞くと、人形は首を縦に振った。     ように見えた。


 「そう、あなたみたいにかわいいにんぎょうをすてるなんて。ひどいやつがいたものね」


人形が少し悲しそうな表情をした。      ように見えた。


 「だいじょうぶ、わたしはあなたをすてたりしないわ」


なんだか私達似てるんだもの―――


 「あなたになまえをあげるわ。そうねぇなにがいいかしら」


見渡す限りの紫の園。それは咲き乱れる一つの花が織り成す世界。

私は何故かその植物の名前を知っていた。きっと以前の記憶にあったのだろう。


 「スーさん」


私はその植物をそう呼んでいた。だからこの人形もスーさん。

この世界を象徴するような人形。だからこの人形はスーさん。

それ以外どんな名前があるというのだろう。


あ、思い出した。私の名前。名前は自分。記号として自分を表す、おそらく最も簡単な手段。

それが自分にはある。私は、私が確かにそこに存在することを実感した。


 「わたしはメディスン。メディスン・メランコリー。よろしくね、スーさん」


見渡す限りの紫の園。美しく、儚く、どこか恐怖さえ感じる紫紺の世界。

なんて広い。私の視界全てが一つの植物で覆われているのだからきっと物凄く広いのだろう。

ならば何故だろうか。この世界を、私を、とても狭く小さい物だと感じてしまったのは。












     -見渡せばそこが私の楽園-

                     EVO










私が「目覚めて」から何日か経った。
しかし私が以前何をしていたのか。私は何故こんなところにいるのか。
何も思い出すことは出来なかった。

おそらくどこかにいるであろう家族や友人を思うと、私はこの紫の世界から抜け出さなければならないと思う。
思ってはいるのだが・・・ どうしてもそれは出来なかった。
恐ろしいのだ。ここにいることがあまりにも私に安らぎを与えてしまう。

ここから抜け出すことが怖かった。
いや、ここから抜け出し、外の世界を見ることが怖かった。
何故だろう。何故私はこうも外に怯えなければならないのだろう。

 「ねぇスーさん、どうしてかなぁ」

スーさんは答えてくれなかった。人形なんだから話せるわけがない。当然だ。
それでも私はこの人形に話しかけることをやめなかった。
単純に、今この世界に存在するのが私とスーさん、そして大量の鈴蘭しかないというのも理由ではあるが、
不思議と私はこの人形に親近感を持ってしまうのだ。

 「スーさんは私より永くここにいるのよね?」

また話しかける。するとスーさんは少し頷いた。     ように見えた。
スーさんは私の問いかけになんとなく答えてくれる。
言葉は当然発してくれないが、表情や仕草が存在するように見えるのだ。
きっとこの人形は生きている。意思がある。私はそう思うようになった。

話に聞いたことがある。髪が伸びる人形や、涙を流す人形がいるというのだ。
呼びかけに応じてくれる人形など聞いた事はないが、
きっとスーさんも特別な人形なのだろう。

 「スーさん、私記憶がないの。教えてくれないかしら。
  私はなんでこんなところにいるの? 誰かと一緒にきたの? 一体誰と?
  一人で来たの? それはいつ? どうして私は倒れていたの?」

スーさんは答えてくれない。スーさんもわからないことを私がわかるわけがない。
それに私は今そんなに悲しみに暮れている、というわけではないのだ。


見渡す限りの紫の園。そこに私がいる。スーさんがいる。
それで私は満足だった。










スーさんの花がしぼみ始めた。
こっちのスーさんは植物なのだ。枯れる事だってあるだろう。
私が「目覚めて」からずっと私の視界を覆っていた紫は次第に小さくなっていった。

私は寂しかった。スーさん、好きなのになぁ。

 「ねぇスーさん。スーさんが枯れちゃうよ」

私は人形のスーさんに話しかけた。
でもスーさんは何も反応してくれなかった。いつもは頷いたり、表情を変えたりしてくれるのに。
不思議な人形。でも最近はあんまり反応してくれない。

私もなんだか体がだるい。なんというか、力が沸かない。
歩くことすら私に疲労感を与える。
随分と急に体調が変わるものだ。

きっとスーさんも、スーさんが枯れてしまって落ち込んでいるのだろう。
本当に生きてるみたい。


見渡す限りの紫の園はちょっとお休み中。









スーさんが咲き始めた。
しばらく見慣れていた光景が、以前見慣れていた世界に塗り替えられる。

 「ほらスーさん、見て。スーさんが沢山咲いたわよ」

人形のスーさんはすっかり元気になってくれたようだ。
スーさんが咲き始めた途端、以前のように私の呼びかけに反応してくれるようになった。
反応といっても相変わらず、なんとなく首を振ったりしてるように見えたりする程度なのだが。

何故か私の体調もすっかりよくなった。

どうやら自分で思っている以上に、私はこの紫の世界が好きなようだ。
ここにいると安心する。ここが自分の居場所なのだろうかと思う。
むしろ自分はここで生まれたのではないかという気さえする。
でも、それも悪くないかなと思った。

もう私は記憶などどうでもよかった。
自分が何故ここにいたのか。何故倒れていたのか。
そんなことはどうでもよかった。


見渡す限りの紫の園。そこに私がいる。スーさんがいる。
やっぱり、それで私は満足なのだった。









またスーさんが枯れ始めた。
なんだ、もう私はそんなに長くここにいるのか、と感心してしまった。

前回と同じだ。スーさんは私の声に反応してくれなくなるし、
私の体調も最悪だ。


前と違うのは・・・ 私がここで目覚めてから初めて、客が来たことだろうか。








そいつは空を飛んでいた。
あぁ、いいな。うらやましい。私も空を飛べたら。私もココを見下ろすことが出来たら。
それは、きっときっと素晴らしい光景だろう。

そんなことを思っていると、そいつは上空に停止してあたりを見渡していた。
せっかくだから声をかけてみることにする。

 「ねぇ、あなたなにをやってるのー?」

そいつは私に気がつくと下に降りてきた。人間・・・だろうか?
辺りを少し見渡した後、視線は私に向いた。

 「随分生き生きとした人形ね。こんなところで何をしてるの?」

なによ、質問してるのはこっちなのに・・・
でもスーさんを生き生きしてるといってくれたのはちょっと嬉しかった。

 「あら、あなたもスーさんが生きてるように見えるの?
  そうよね、こんなに生命力に溢れた人形もいないわよね」

 「スーさん? あぁ、そっちの小さい人形ね・・・。
  じゃなくて私が言ったのはあんたのことなんだけど」

 「私のこと・・・? 今私のこと何か言った?」

 「だから生き生きとした人形って」

 「スーさんの話じゃなくて?」

 「・・・まぁいいわ。で、何してんの?」

あぁもう話が噛み合わない。外の生き物って皆こうなのかしら。

 「何してるか、って? 私はずっとここにいたから・・・ 何してるかって言われたら何もしてないわ」

 「ずっとここに? それはよかった。ここの鈴蘭について何か教えてもらえない?
  最近ここの鈴蘭の開花周期が変なのよ。しかも毒性の強い妖気を撒き散らしている。
  明らかにおかしいわ」

どうやら私が思っていた普通は、実は異常だったらしい。
毒性なんたらという話はよくわからなかったが、とりあえず私が知っていることは教えてやろう。
といっても何にも知らないままここで過ごしていたのだが・・・

 「うーん、あんまり参考にならないなぁ。
  まあ分からないもんはしょうがないわね。
  けど一つくらい手掛かり見つけて帰らないと慧音になんか言われそうだしなぁ・・・」

何かブツクサ言ったかと思うとそいつはこちらを急に睨みつけてきた。

 「ま、そうすると強行手段しかないんだけどねー・・・」

そいつの手のひらから突然炎が噴き出す。

 「悪いけど妖しいのはあんたしかいないのよ。
  しらばっくれてるのかと思ったけど、どうやらあんた自覚なさそうだし・・・」

何? 何の話? その炎で何をしようっていうの?


 「これからここら一帯焼き尽くすそうと思うんだけど。どうする?」


 「・・・は?」


こいつはなにをいってるんだろう
こいつはなにをいってるんだろう


 「慧音はやめろって言ってたけどコレが一番早そうだし。

  この一面の鈴蘭は、私が灰にしてあげるわ」


やめてスーさんを燃やさないで
ここは私の場所なの私の居場所なの


 「ま、どうせ人形ごときじゃ何も出来ないだろうけど」


今人形を馬鹿にしたスーさんを馬鹿にした
私の友達を馬鹿にした大事な友達を馬鹿にした

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない



そう思った途端私の体に何かが入っていく感覚があった。

でも凄く気持ちがいい。私がそれと一体になる感覚。

そして気がつくと私がいたのは――― 見渡す限りの紫の園。



 「へぇ、キーワードは『人形』? なんとなく自覚できてるってことかな」


未だ軽口を叩いて私を見下ろすそいつを睨み付ける。
今なら私が何をすることが出来るか。私の力が何なのか。全部分かる。


 「スーさんを馬鹿にしたら許さないわ!!」


私はそいつに向けた手のひらに力を込めた。
私の手は青紫に光り、そこから無数の光弾が発射される。
そいつは空に逃げるとまだ私を見下ろしていた。


 「はっ、予想外に楽しめそうじゃない。簡単に壊れないでよね、人形さん!」


『人形さん』? こいつはスーさんを壊そうというのだろうか?

許さない。そんな事させない。許さない。私がスーさんを守るんだ。許さない。あいつを倒すんだ!


 「いつまでも見下ろしてるんじゃないわよ!」


飛ぼうと思ったら容易く飛べた。今私は何でも出来るんだ。そうだ、こいつを倒すことだって出来るんだ。スーさんを守るんだ!


 「行くよ! -藤原『滅罪寺院傷』-!!」


そう叫んだ途端そいつの周囲から無数の札が現れ、一斉に私に襲い掛かってきた。
だけど今の私にはどうってことない。弾幕の薄いところに潜り込み、一気に接近・・・したつもりだった。
それなのにいつの間にか、そいつから背後に蹴りを食らっていた。


 「私を倒そうと躍起になってくれるのはいいけど、前しか見てないんじゃどうにもならないわ。
  ほら次! -時効『月のいはかさの呪い』-!!」


よろけた私に無数のナイフが降り注いだ。避け切れない・・・!!


 「あ・・・ぐっ!」


すかさず光弾で相殺したが、肩と腿に一本づつ食らってしまった。
不思議と痛みは感じない。私は痛みを感じている暇なんてないということなのだろうか。


 「ふーん、今ので終わるかと思ったけど、頑張るじゃない。
  -不滅『フェニックスの尾』-!!」


まただ。あいつが手にしたカードを私に向けて何か叫ぶと、得体の知れない強い力が私を襲う。

いいなぁ。あれ使ってみたいなー。


気がつくと私は一枚のカードを握っていた。

そう、これこれ。

そこには文字が書いてあった。

私が願った力を具現化したカード。実体化するスペル。


 「なっ・・・ スペルカード!?」


そうだ、今の私は何でも出来る。
あいつを倒す力を。あいつを殺す力を!!



 「‐致死『デッドリーポイズン』‐!!」




眼下の鈴蘭畑から凄まじい勢いで霧が立ち込め、周囲一体を完全に紫の世界に染め上げる。

私の願った力。あいつを殺すための力。スーさんを守るための力。
これがそれなのだろうか。それならあいつは死んでるはず。


 「やったよ、スーさん。私あいつやっつけたよ」


スーさんは私の腕にしがみついていた。
本当に生きているかのように。


 「・・・あれ?」


本当に命を持っているかのように。スーさんは私を見上げた。
そして、満面の笑みを浮かべてくれた。


 「よかったぁ・・・」


スーさんを守ることが出来た。この鈴蘭畑を。この笑顔を。


見渡す限りの紫の園。そこに私がいる。スーさんがいる。

その満足感に浸ろうと気を抜いたとき、私は背後から衝撃を受け・・・ 意識を落とした。











 「気がついた?」

目を覚ますとあいつがすぐ横にいた。

 「力の制御もできないのに全開飛ばすんじゃないわよ。
  危うく死に続けるとこだったわ」

なんだかよくわからないけど私はこいつに負けてしまったらしい。
スーさん達は元通り。紫の世界はそこにはなかった。

人形のスーさんもいつも通り。
私のすぐ脇に横たわっていた。

 「あなたの力、多分『毒を操る』ってとこでしょうね。
  結局この鈴蘭畑の異常はあなたが無自覚で引き起こしていたってわけ」

さっき力が沸いた時、それもなんとなくわかった。
私がその気になれば、この鈴蘭畑を枯らすことも満開にすることも出来ると。

 「自覚が無いってのは危ないわね。
  今後も何始めるかわかったもんじゃないわ」

 「もうなんとなく自覚してるわ。もういいでしょ」

 「じゃあ、これも?」

そいつは二本のナイフを私に突きつけた。

 「あんたに刺さってたナイフよ。
  まあ刺したのは私だけど・・・ 違和感。あるでしょ?」


刺さる前と刺さった後。決定的に違うべきモノがない。
さっきナイフが刺さった肩と腿を見る。傷がある。

傷? あはは、傷って何よ。『これ』を傷だなんて―――

なんて。こっけい。




 「私が、人形だったのね」




髪が伸びる人形。涙を流す人形。それらと同じなのはスーさんなんかじゃなかった。

私が。私自身が。意思をもってしまった人形。

私が人形で、私が毒を操れて。この鈴蘭畑をおかしくしてた。

スーさんが私の言葉に反応してたのも―――


 「私が操ってただけ、か」


記憶も過去もなくて当たり前よね。ははは。

私は捨てられた事を思い出したくなかっただけ。


 「私はそんなに下らない生き物だったのね。
  いや、生きてないんだから、まさに物かしら?」


あはは、と乾いた笑い声が自分の頭に響いた。

この声も。聞く耳も。音が響いてる頭も、全て作り物。

いっそ壊れてしまえばいい―――


 「そう悲観することもないんじゃないの?」


―――てな具合にこっちがアンニュイ全開MAXの時にこいつは何を言い始めるんだろうか。

 「あんたに何が分かるのよ。私の気持ちは私にしか分からない」

 「あんたの気持ちは私には分からないし、理解しようなんて気もさらさらないよ。
  ただ、目の前で自殺でもしそうな程ヘコんでるあんたをほっとくのも気分が悪いのよ。
  だから今から言うことは私の自己満足。
  あんたの為に言うんじゃないわよ」

そういうことは普通言わないもんじゃないだろうか・・・

 「私も自分を、運命を呪った事があったわ。
  何故自分は生まれてきたんだろう。何の意味もない生なら初めから存在しなければよかった、ってね」

 「・・・」

私は黙って聞いてやることにした。
こいつは自己満足で言っているのだそうだから、
私がさっさと立ち去ろうとしても追いかけてくるんだろう。

 「まぁちょっと色々あって不老不死になって。
  考える時間はいくらでもあった。でもわからなかったわ。いや、今も分からないけど」

 「・・・」

 「で、ちょっと前に知り合いが一人出来たのよ。
  優しくて、常に人のことを考えてるような珍獣よ」

それから私は自慢なんだか惚気話なんだかよくわからない話を聞かされた。
本当にこいつは自己満足で話してるんだなぁ・・・

 「人間やら妖怪やら、周りと関わるようになってなんとなく分かったことがある。
  それは今私は生きてるんだって事。

  あ、今当たり前だろって思ったね。そうじゃなくて・・・
  私はこの生活になるまでの孤独だった頃、きっと死んでたんだと思う。
  生命活動は行っていても、生きているとはいえない。
  それこそ道端の石ころとおんなじ。

  生まれることに意味はないんだと思う。
  でも私は生きることには意味があると思う。価値があると思う」

 「生きること・・・?」

 「そう、生きること。
  あんたは人形で、生きるってことがイコール生命活動ならあんたは生きてない。
  でも意思を持って自律的に考えて、行動してる。
  それは生きていると言わないの?」

 「・・・わかんないわよ」

 「わかんなくてもいいわ。
  いつかわかるかもしれないし、ずっとわからないかもしれない。でもこれだけは言っとくよ。
  何の為に生まれてきたかじゃなく、何の為に生きるかを考えなさい。
  答えは出なくとも、目標くらいはできるんじゃない?」

なんだかよくわからない。でも・・・ 目標かぁ・・・。

 「じゃあ私はもう行くわ。あとは好きにすればいい。
  もし寂しくなったら東に少し行った所の人間の村にでも遊びに来ればいいわ」

あ、毒は使うんじゃないわよーと言ってそいつは行ってしまった。


私はスーさんを抱きかかえると、もう一度考えてみた。

今私が出来ること。生きる為にすべきこと。何をしている時私は生を実感出来るだろうか―――













 「で、結果がそれ?」

 「そうよ。人形解放運動。世界中の不自由な生活を送る人形達への救済企画よ」

 「世界中、ねぇ・・・ 未だ鈴蘭畑から一歩も出ないくせによく言うわ」

そう、ここは私の鈴蘭畑。
私はまだずっとここにいる。

 「今は自分を知る時期なのよ。
  自分が、人形が出来ることを知らないとどうにもならないでしょう?」

 「うむ、敵を知り己を知れば百戦危うからず。立派な心がけだな」

 「慧音、こいつ絶対適当に言い訳してるだけよ」

私は目標を持った。生きる為の意志を持った。
それを『生きている』と表現すべきかは分からないが、
私は確かに意思を持ってここに存在している。
それだけは確かだった。

 「ん? その人形も自律行動できるのか?」

 「違うわ。私の力で、毒に染まったスーさんを動かせるだけ。
  今は普通の人形よ。今はまだ、ね」

とりあえずの目標はスーさんを『解放』すること。
私が自在に動くことが出来るのだから、ここにずっといたスーさんもきっと動けるようになるに違いない。

そうしたらここを出よう。
この鈴蘭畑を抜け出して、外の世界へ。

未来の私の仲間が、友達が待つ外の世界へ。



見渡す限りの紫の園。そこに私がいる。スーさんがいる。
でも私はもう満足しない。

ここが、見渡す限りの人形の楽園になるまでは。




 「ところでお前はどうして動き回れるんだ?」

 「それがわかれば苦労はしないわよ」

 「・・・やっぱりこりゃー企画倒れねぇ・・・」







はじめましての方、はじめましてEVOです。
そうじゃない方、お久しぶりですEVOです。

先日やっとこ花映塚が買えまして、ひたすら私の頭を花だらけにしてくれてるわけですが・・・
今回の新キャラたちは皆、設定がほとんどないんですね。

今までの幽々子や輝夜、妹紅達と違って「立場」しか描かれていない。
過去も現在も断片的にしか表現されておらず、いくらでも妄想が。想像が出来る。
こりゃー新キャラでなんか書くしかあるめぇと思った次第でございますコトヨ。

とりあえずメディスンです。わけわかりません。つーか何コイツって思いました。むしろEx攻撃UZEEEEEE。
自分の中の毒人形はこんな感じになりました。お口に合えば幸いです。

それでは失礼します。機会があればまたお会い致しましょう。
EVO
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コメント



0.1200簡易評価
4.70名前が無い程度の能力削除
上手くイエナイッスけど私はこういうおはなしはとてもすきですw
18.60名前が無い程度の能力削除
この組み合わせ、なかなかよいと思いました

まずは自分を知ること。そして自覚を持つこと。
なんと基本的にして大事なことか