ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
遠くで、何かの音がした。
魔理沙「お~、上がった上がった。」
レミリア「何が?」
魔理沙「マスタースパークだよ。」
音がした方向に、光の柱が見える。
霊夢「つまり、死人主従が無事再会したってわけね。」
魔理沙「そういうことだ。」
霊夢「それじゃあ、行くか。」
魔理沙「合点だ。」
マスタースパークが放たれた方向へ行く一行。
と、そのとき
ひゅうううううう・・・・・・
ドサ
何かが落ちてきた。
咲夜「・・・・・・う~・・・・・・。」
咲夜だった。
レミリア「咲夜?」
霊夢「咲夜ね。」
魔理沙「咲夜だな。」
咲夜「・・・う~ん・・・。」
咲夜は意識が無く、服もボロボロだった。
魔理沙「何があったかは知らんが。」
霊夢「とりあえず。」
魔理沙「そうだな。」
レミリア「そうね。」
ザクッ、ザクッ、ザクッ・・・・
一行は穴を掘って。
ポイ!
咲夜を埋めた。
レミリア「一同、黙祷。」
魔理沙「・・・・・。」
霊夢「・・・・・。」
咲夜への弔いは、終わった。
そして、再び歩を進める一行。
と、そのとき
ぴんぽんぱんぽ~ん
魅魔『随分がんばってるねえ。結構結構。』
放送が始まった。
魅魔『脱落者を発表するぞ~。まずは、死霊使い。」
魔理沙「誰のことだ?」
霊夢「七色魔法莫迦よ。かくかくしかじかで。」
魔理沙「それは面白そうだな。」
魅魔『え~、次に式神主従。あとは、メイド。以上かしら?』
霊夢「まあ沢山殺られたこと。」
魔理沙「あんたは殺ってないのか?」
魅魔『禁止エリアは・・・・、面倒だから、もういいか。』
レミリア「ほんと、いい加減ね。」
放送内容にツッコミをいれながら、進む一行。
だが、
魅魔『あ~、忘れてた。死人と半死人の主従が、そろってリタイアしました。残ってるのはあと四人だからね~。』
霊夢「!」
魔理沙「!?」
ぴんぽんぱんぽ~ん
衝撃的な内容とともに、今回の放送は終わった。
霊夢「よかった~、シリアス臭いのを間近に感じることがなくて。」
魔理沙「喜んでばかりもいられんぜ。走れ!」
ダッ!
魔理沙はもと来た道を、走って引き返し始めた。
慌てて後を追う霊夢とレミリア。
霊夢「ちょっと!一体何よ!?」
レミリア「置いていったら、容赦なく針と札よ。」
魔理沙「私らは誘われたんだよ。妹君にな!」
霊夢「じゃ、さっきのマスタースパークは・・・・?」
魔理沙「妹君が、咲夜に向かって撃ったんだろうさ。で、ついでに私らを・・・・。」
ど~ん!
魔理沙「ち!」
霊夢「もう来たのね。」
フランドールが追っかけてきた。
霊夢「どうする?今の妹君は、予想外の攻撃をしてくるわ。私はそれに一回やられた。」
魔理沙「初見じゃ、撃墜の可能性大・・・・、か。」
レミリア「あいつ、今度は刀なんて持ってるわ。」
魔理沙「物騒だな。とりあえず、今は引くか。」
一行は、とりあえず逃げる。
・
・
・
咲夜「・・・・・・・・ぷは!」
ゾンビ・・・、もとい、咲夜が地面から顔を出した。
咲夜「まったく。何で目が覚めたら、埋められてるのかしら?」
疑問はもっともである。
咲夜「ま、とりあえず息はできるから、これで安心・・・・。」
そのとき
ドドドドドドド・・・・・・・・
何か、聞こえてきた。
咲夜「あれは・・・・・・、お嬢様!」
咲夜は、レミリアが走ってくるのを目撃した。
その前に魔理沙、そして霊夢がいたのだが、眼中に無い。
咲夜「お嬢様!よくぞご無事で・・・・・。」
ドン!
咲夜「ふぎゅ!」
咲夜は、魔理沙に踏まれた。
咲夜「お嬢様・・・・・!」
ドン!
咲夜「むぎゅ!」
霊夢に踏まれた。
咲夜「お嬢・・・・・・。」
ギュ!
咲夜「うきゅ!」
レミリアに踏まれた。
そして
フランドール「ふん!」
パカ~ン!
咲夜「・・・・・痛い。」
フランドールが空振りしたパイプ椅子の矛先を受ける。
咲夜を視界にとらえず、獲物を追いかけるフランドール。
再び薄れゆく意識の中、咲夜は、
咲夜「私って、一体・・・・・。」
と呟いたそうな。
暗い過去を振り返ることなく、今を生きる。
それが彼女らの美徳である。
咲夜「私は過去の幻想扱いか・・・・・。」
。
。
。
咲夜の屍を超えて逃げ出す一行。
それを追撃するフランドール。
霊夢「どうする?このままじゃ、追いつかれるわよ?」
魔理沙「今考えてる。」
打開策が浮かばないまま走り回る一行。
そのとき
ヒュー
風をきる音がした。
そして
ざく
レミリア「・・・・・・え?」
刀が、レミリアに刺さった。
霊夢「レミリア!?」
魔理沙「大丈夫か?」
レミリア「うん。大丈夫。」
霊夢「なら、よろしい。」
魔理沙「走れ!」
特に事もなさげである。
レミリアは身体に刀を刺したまま走っている。
魔理沙「走っても体力使うだけ。飛ぶと霊夢を置いてけぼりにする。」
霊夢「どうなの?何か浮かんだ?」
魔理沙「うるせえ!そういうあんたも考えてんのか?」
霊夢「考え付かないから聞いてるんじゃない。」
魔理沙「じゃあ、話し掛けるな。・・・・・・そうだな。」
一通り悪態を付き合った後、魔理沙は
魔理沙「一か八か、だ。」
そう呟くと、愛用のホウキを取り出した。
魔理沙「飛ぶぞ!」
魔理沙は宙に浮いた。
霊夢「こら!また置いてけぼりにするつもり!?」
レミリア「札と針に、この刀をつけるわよ?」
魔理沙「それは嫌だから、あんたらも乗れ。」
霊夢「それで、どうするの?」
魔理沙「いいから、乗れ。」
魔理沙の押しに、しぶしぶホウキに乗る二人。
魔理沙「飛ばすぜ!」
ビュン!
霊夢「うわ~!!」
レミリア「わ・・・・。」
魔理沙は猛スピードで飛行を開始した。
そのスピードに驚く二人。
霊夢「ちょっと!私、後ろ向きなんですけど!?」
魔理沙「いや、それでいい。そのまま妹君を攻撃してくれ。私は回避に専念する。」
霊夢「何か納得できないけど、わかった。」
魔理沙に言われて、霊夢は攻撃の準備を始めた。。
霊夢「夢符『パスウェイジョンニードル』!」
魔理沙「撃てぇ~!!」
ババババババ!
霊夢は無数の針を打ち出す。
しかし、
魔理沙「曲がるぜ!」
霊夢「わっ!」
ヒュン!
魔理沙が急カーブしたので、針は全部あらぬ方向へ打ち出される。
霊夢「こら!全部ミスったじゃない!」
魔理沙「仕方ないじゃないか!霊符使え!霊符!」
霊夢「解ったわよ!」
仕方ないので霊符を取り出す。
霊夢「霊符『博麗アミュレット』!」
魔理沙「いけぇ!ザブトン!」
霊夢「ザブトン言うな。」
霊夢はザブトン・・・、もとい博麗アミュレットを打ち出した。
ガガガガガ!
フランドール「!」
霊夢「どうだ!」
ザブトンはフランドールを直撃する。
しかし
フランドール「効かないわ。」
事も無さ気に追撃してくる。
レミリア「駄目みたいね。」
霊夢「この~・・・・。」
魔理沙「攻撃の手を緩めるな!ありったけで行け!」
霊夢「わかってるわよ!」
引き続き攻撃をする霊夢。
札を投げ、針を飛ばし、そして、
ポイ!
レミリア「あ~れ~・・・・・。」
吸血鬼を投げ飛ばし、
霊夢「あ~!まちがえた~!」
魔理沙「どうしたら、まちがえれるんだ?」
まちがえて後悔してみたりした。
そして、追撃する吸血鬼は、通常弾幕で攻撃してみたり、
パシッ!
フランドール「あ、お姉様だ。」
レミリア「元気そうで何よりだわ。」
フランドール「それはもう。」
飛んできた姉をキャッチしてみたり、
レミリア「それで、お姉様のお願い、聞いてくれない?」
フランドール「今度神社に連れて行って。」
レミリア「いいわよ。それじゃあ、私を前方の紅黒白の物体まで投げてほしいの。」
フランドール「わかったわ。」
ブン!
キャッチした姉を投げ飛ばしたりしてみた。
ひゅ~・・・・・
霊夢「く!何かとんできたわ!」
魔理沙「避けきれねえ!」
ごち~ん!
レミリア「ただいま。」
霊夢「あ、おかえり。」
魔理沙「痛いぜ・・・・・。」
さっき霊夢がうっかり投げてしまったレミリアは、魔理沙にダメージを与えつつ戻ってきた。
霊夢「どうする?もう弾が尽きるわ。」
魔理沙「ち!私もそろそろ疲れたぜ。」
霊夢「何か打開策はないかしら・・・・。」
魔理沙「そんな物があったら苦労はしねえ。」
霊夢「それじゃ、大どんでん返しとか・・・、って、おや?」
魔理沙「どうした?攻撃に集中しろ!」
霊夢「あれは、何かしら・・・・。」
魔理沙「何だ・・・?」
レミリア「・・・・・・・?」
・
・
・
魅魔「いや~、ここに来てようやくまともな戦闘だよ。血が騒ぐねえ。」
紫「はしゃぐのも結構ですが。」
魅魔「どうしたの?」
紫「変な物体が、この島へ迫ってるわ。」
魅魔「変なって、どんな?」
紫「傘さして、もんぺで、緑の髪をした・・・・。」
魅魔「・・・・・・・・。」
紫「この辺は結界で覆われてるはず。並みの妖怪じゃ、破ることなんてできないのに。」
魅魔「あ~、心配ない。あいつは並みの妖怪じゃないから。」
・
・
・
幽香「なんか楽しそうなにおいがする~。こんな楽しそうなことやってるのに、私を呼ばないなんてね~。」
現われたのは、妖怪『幽香』。
レミリア「何よ、あれ?」
魔理沙「どうやら、今回のこのゲームにはお呼ばれされなかったらしいな。」
霊夢「それで殴りこみ?タイミングが悪いわ。」
どうやら飛び入り参加希望のようだ。
幽香「それじゃ、景気づけの一発~。・・・・・そこの妹君!」
フランドール「?なにかしら?」
幽香「これでもどうぞ。」
ドバァァァァァァ~~~~!!
幽香は極太レーザーをフランドールに向けて発射した。
フランドール「!」
直撃を受けるフランドール。
レミリア「マスタースパーク?何であの人が使えるのかしら?」
魔理沙「私からパクったんだよ。」
霊夢「パクったのは、あんたじゃなくて?」
・
・
・
ドバババババ!!
魅魔「うわ!何事!?」
紫「光の束が、屋根を持っていったわ。これで建物の中と外の境界がつながったわ。」
魅魔「ったく、危ないねえ。ちょっと処理してきてくれない?」
紫「わかったわ。」
幽香のレーザーは、本部の風通しをよくした。
・
・
・
幽香「これだから、大量殺人はやめられないのよね~。」
レーザーでフランドールを攻撃した幽香、大変満足そうである。
しかし、
フランドール「残念だけど・・・・。」
幽香「うん?」
フランドール「あなたは、まだ一人も殺しちゃいないわ。」
幽香「残念。」
残念そうな感じでない幽香。
むしろ嬉しそうである。
フランドール「不意打ちの一回や二回で、私を倒せるとでも思った?」
幽香「あなたは強いの?」
フランドール「見ての通りよ。」
幽香「人は見た目じゃ判断できないわ。そう習わなかった?」
フランドール「私が習ったのは、弾幕ごっこと食事の作法ぐらいよ。」
幽香「あらあら。それじゃあ、私がいろいろと教えてあげようか?」
フランドール「例えば?」
幽香「大量虐殺ごっことか。」
フランドール「・・・・・・それは面白そうね。」
なんか、ヤバイ内容の会話になってきた。
それを遠くから聞く一行。
レミリア「よかったわ。あいつにもようやくお友達が出来て。」
魔理沙「お友達としては、非常にヤバイ部類に入るけどな。」
霊夢「まあ、妹君も十分ヤバイわけだし。それより・・・・。」
魔理沙「何だ?」
霊夢「ほんとにお友達になったら、どうするのよ?あの二人が組んだら、厄介なことこの上ないわ。」
魔理沙「あ~、その辺は大丈夫だと思うぜ。」
霊夢「何でそんなこと言えるのよ?」
魔理沙「それより、攻撃の準備をしな。この一撃に勝負をかけるぜ・・・・。」
霊夢「・・・・・策があるようね。」
レミリア「がんばって。」
霊夢「あんたは参加しないのか。」
で、お友達同士の二人。
フランドール「折角だから、私と遊んでいかない?」
幽香「何して遊ぶの?」
フランドール「当然、弾幕ごっこ。」
幽香「ふん。私に勝てると思って?」
フランドール「それは必然よ!」
幽香「あら・・・。当然を超えて必然ときたわ~。」
そうして弾幕ごっこを開始しようとする二人。
と、そのとき
紫「大変残念ですが。」
すきまから、紫が現われた。
紫「本部の判断により、あなたは弾幕結界行きが決定しました。」
幽香「弾幕結界?それは楽しいの?」
紫「それは、もう。」
幽香「それじゃ、行こうかしら。妹君、また遊びましょ。」
フランドール「またね~。」
幽香「さようなら~。」
幽香は弾幕結界に放り込まれた。
フランドール「大量虐殺ごっこか・・・・・。面白そうね~。」
幽香との会話を思い出してみるフランドール。
魔理沙「考え事はそこまでだぜ!」
霊夢「妹君、覚悟!!」
フランドール「!?」
霊夢と魔理沙が、奇襲をかけた。
霊夢「夢符『二重結界』!」
先手は霊夢。二重結界で攻撃。
フランドール「く・・・。動けない・・・!」」
霊夢「今よ、魔理沙!」
魔理沙「喰らえぇ~!恋符『マスタースパーク』!!」
ゴオオオオオオオオオオ!
動けないフランドールは、マスタースパークの直撃を受ける。
そして
魔理沙「やったか・・・・?」
霊夢「・・・・・・・・・・やった、ようね。」
フランドールの姿はない。
どうやら、マスタースパークで彼方まで飛ばされたようである。
魔理沙「あ~、疲れたぜ。」
霊夢「ほんとにね・・・・・。」
魔理沙「とりあえず、その辺に降りて休まないか?」
霊夢「そうね。」
ずっと走ったり飛んだり攻撃したりしていた二人は、ようやく腰を落ち着けることが出来た。
レミリア「あ~、ほんとに疲れたわ。」
霊夢「あんたは何もやってないでしょ。」
魔理沙「まったくだ。」
しばらくぶりの休息を満喫する一行。
そのときである、
フランドール「チェストオオオオオオオオ~~~!!」
霊夢「!!?」
魔理沙「何だ!?」
レミリア「霊夢、上!」
フランドールが、上空から襲ってきた。
その手には刀が握られている。
フランドール「庭師から奪ったこの楼観剣に、斬れぬものなど多分きっと恐らく無い!」
魔理沙「まずい!!」
霊夢「やられる!?」
刀は霊夢に向かって振り下ろされた。
フランドール「討ち取った!」
フランドールはそう確信した。
しかし、
ハシッ!
フランドール「!?」
霊夢「むむむむむ・・・・・・・。」
魔理沙「おお、真剣白刃取り!こんなところで見られるなんて思ってなかったぜ。」
レミリア「すご~い!」
霊夢「見てないで、助けろ・・・・・・。」
霊夢は、楼観剣の剣撃を白刃取りで止めた。
フランドール「やるわね。しかし、いつまでもつかしら?」
霊夢「う・・・、腕が・・・・・。」
霊夢の腕が、限界に近いらしい。
魔理沙「行け!そこで刃をパキッと折るんだ!」
霊夢「出来るか!」
フランドール「うおおおおお!」
霊夢「げ、まず・・・・。」
不意に、霊夢の手から、金属の感触が無くなった。
そして、
ズバッ・・・
霊夢「(き、斬られた・・・・・?)。」
霊夢は観念して目を閉じた。
だが、
霊夢「(あ、あれ?痛くない・・・?)。」
痛みを感じることはなかった。
恐る恐る目を開く霊夢。
すると、そこには
フランドール「や~ら~れ~た~・・・・。」
時代劇のようなリアクションをしながら、倒れるフランドールがいた。
そして、その横では、
レミリア「安心せい。峰打ちじゃ・・・・・。」
やはり時代劇のような台詞とともに、白楼剣を構えるレミリアがいた。
霊夢「た、助かった・・・?」
レミリア「これで、私が何もしてないなんて、言わないよね?」
霊夢「そうね・・・・・。」
どっと疲れる霊夢。
魔理沙「しかし、そんな刀、どっから拾った?」
レミリア「拾ったんじゃないわ。」
霊夢「じゃあ、どうしたのよ?」
レミリア「刺さってた。」
魔理沙「・・・・・・・・・・。」
霊夢「・・・・・・あ~。」
魔理沙「もしかして、ずっと刺さってたまんまだったのか?」
レミリア「そうよ。」
霊夢「途中から忘れてたわ。」
魔理沙「事も無さ気だったもんな。」
レミリア「これくらいでへばってたら、吸血鬼なんてやってられないわ。」
霊夢「道中へばりっぱなしじゃなかった?」
そうして、話題はフランドールへと移る。
霊夢「しっかし、いい加減こいつもしつこいと言うか、何と言うか・・・・。」
魔理沙「あの中でも、きっちりコウモリに化けてたってことか。」
フランドール「す~・・・・・・・。」
レミリア「とりあえず疲れてるみたいだから、そっと寝させてあげましょ。」
魔理沙「それじゃ、手ぬるい。」
霊夢「どうするつもり?」
魔理沙「こうする。」
・
・
・
魔理沙はお昼寝中のフランドールを捕まえると、ロープでぐるぐる巻きにした。
さらに、ロープに重さがレティ一人分はあろうかと思われる石を、4つほどくくり付けた。
魔理沙「ふ~、これなら、起きてもしばらくは暴れられないだろ。」
霊夢「そうね。」
フランドール「ぐ~・・・・・・・。」
フランドールは、ぐっすりと眠っている。
霊夢「さて。」
魔理沙「ん?」
霊夢「残るは私たちだけになったけど?」
魔理沙「そうだな・・・・。」
霊夢「教えてもらおうかしら?脱出の方法ってのを。」
魔理沙「そうだな・・・・・・。ちょっと待ってろ。」
そう言うと魔理沙は、フランドールからがめた戦利品に目をやった。
魔理沙「本は私が貰っとくとして・・・、パイプ椅子か。これだな。」
パイプ椅子を担ぐと、魔理沙は二人に近づく。
魔理沙「心して聞けよ。」
レミリア「うん。」
霊夢「うん。」
魔理沙「このパイプ椅子をな・・・・・。」
魔理沙はパイプ椅子を振り上げ、
魔理沙「こう使う!」
ばこ~ん!
レミリア「う・・・・・・・。」
ぱた
魔理沙はパイプ椅子で、レミリアをぶん殴った。
レミリアは気絶する。
霊夢「ち、ちょっと!何するのよ!?」
魔理沙「何って、脱出の方法だぜ。」
霊夢「それじゃ、あんたしか助からないでしょ!」
魔理沙「私は、『みんな助かる』とは言ってないぜ。」
霊夢「くっ!付き合い長いとはいえ、こんな簡単な手段に騙されるなんて・・・!」
魔理沙「騙される方が悪いんだぜ?」
冷酷にそう言い放つと、魔理沙はパイプ椅子を振り上げ、
魔理沙「ま、悪く思うなよ。」
ばこ~ん!
霊夢「ぐ・・・・・・・・。」
ぱた
霊夢をぶん殴った。
魔理沙「・・・・・・・・・・・。」
魔理沙は、辺りを見回した。
魔理沙「いるんだろ?出て来いよ。」
紫「あらあら。バレてたのね。」
紫が現われた。
紫「優勝おめでとう。」
魔理沙「ああ。早速だが、魅魔様のところへ連れて行ってもらおうか?いろいろ聞いとかなきゃな。」
紫「こっちよ。」
ゲームの優勝が決定した魔理沙は、主催者である魅魔のもとへと向かった。
・
・
・
島にある、ある建物の、ある一室にて。
魅魔「優勝おめでとう、魔理沙。さすがは私の弟子だわ。」
魔理沙「ほめても、何もでないぜ。」
魅魔「そんなん期待しちゃいないよ。それより、一杯どう?」
魔理沙「悪いが、酒は・・・。」
魅魔「銘酒『水道水』だけど?」
魔理沙「・・・・・ま、いいか。」
『水道水』で乾杯する二人。
魔理沙「で、一つ二つ聞きたいんだが?」
魅魔「なんだい?」
魔理沙「このゲームは一体何だ?それに、この島。何処だ?」
魅魔「あ~、それについては企業秘密・・・・。」
魔理沙「・・・・・・・・。」
魅魔「ってわけにもいかないか。」
魅魔は一呼吸置いて、語り始めた。
魅魔「この島は、私の力で作り上げた空間。自信作さ。」
魔理沙「面白いことするなあ。でも、こんな作り出すのには、けっこう力が要るんじゃないか?」
魅魔「そうよ。そんな島だから、皆に自慢しようと思ってね。」
魔理沙「・・・・・・・・・・・・。」
魅魔「でも、その前にバレたら、面白くない。」
魔理沙「・・・・・・・・・・・。」
魅魔「で、結界でも張ろうかなって思ったけど、さすがにそこまで余裕はなかった。」
魔理沙「ふむ。」
魅魔「それで、暇そうだったすきま妖怪さんに、ちょ~っと手伝ってもらって、完成。」
魔理沙「で?」
魅魔「無事完成したので、あんたらに自慢しようとしたら、ちょっと思いついてね。」
魔理沙「何をだ?」
魅魔「ただ自慢するだけじゃつまらない。どうせなら何かイベントを、って。」
魔理沙「それが、このゲームか。」
魅魔「みんなからおこぼれの力をいただいて、一石二鳥。」
魔理沙「・・・一石二鳥って、どういうことだ?」
魅魔「前に言ったでしょ?蛇とか百足とかを壷に入れる呪いがあるって。」
魔理沙「ああ。」
魅魔「この空間は私の世界。ちょっとぐらい皆から力を拝借するぐらい、わけないことさ。」
魔理沙「ここは、壷の中か。」
魅魔「そう。そして、皆から拝借した力で、空間を維持する。燃費もばっちり。」
魔理沙「邪霊ならぬ邪神の世界、か。」
魅魔「邪神か。いい響きだねえ。」
魔理沙「・・・・・。」
魔理沙は、少しあきれる。
魅魔「あんたも。」
魔理沙「あ?」
魅魔「優勝のために友人を騙すなんてね。結構やるじゃない。」
魔理沙「騙してなんかいないぜ。あいつらが勝手に解釈したんだ。」
魅魔「結果的には同じことよ。」
魔理沙「・・・・・・・・ふん。」
魅魔「さて、ゲームも終わったし、帰るか。」
魔理沙「帰るって、この島はどうなる?」
魅魔「私も疲れたからねえ。いったん消すことにするよ。」
魔理沙「力の供給源が、ほとんど無い状態だからな。」
魅魔「他の連中は、多分思い思いの場所に帰るはずさ。自動的にね。」
魔理沙「そうか。」
魔理沙が立ち上がる。
魔理沙「最後に聞くぜ。」
魅魔「なんだい?」
魔理沙「この空間の魅魔様は、絶対神ってやつか?」
魅魔「そうねえ。一応創造主にあたるし。」
魔理沙「・・・・・・・試させてもらって、いいか?」
魅魔「へえ。久しぶりに手合わせかい?」
魔理沙「たまには、こういうシチュエーションも悪くないだろ?」
魅魔「悪くないねえ。」
魅魔と魔理沙は、構えを取る。
魅魔「言っとくけど、あんたも今は私に力を吸われてる状態よ。」
魔理沙「知ってるぜ。さっきから体がだるくてかなわん。」
魅魔「ふふふ・・・。そんなんで勝てるのかしら?」
魔理沙「勝算の無い戦いは、なるべく避けたいところだがな。」
魅魔「策も無く私に挑もうっての?」
魔理沙「さあな・・・・・・。」
余裕の表情の魅魔に対し、疲労の色を隠せない魔理沙。
魔理沙「(まだだ・・・・・・)。」
魅魔「どうした?かかってこないの?」
魔理沙「師匠は労わらなきゃな。」
魅魔「あんたに労わられるほど、モウロクしちゃいないわ。」
魔理沙「(もう少し・・・・)。」
魅魔「そっちから来ないなら、こっちから行くよ!」
魔理沙「・・・・・・・・・・今だ!!」
魔理沙が叫んだ。
魔理沙「かかれ~!!」
魅魔「!?」
バン!
部屋のドアが蹴破られた。
そして現われたのは
霊夢「こんの悪霊!覚悟!」
レミリア「大人しくお縄につきなさい。」
魔理沙が殺ったはずの、霊夢とレミリアである。
魅魔「あ、あんた達、何でここに・・・・、うわ!」
霊夢「捕らえた!今よ!」
魔理沙「よし来た!」
霊夢が魅魔を捕らえた。
その獲物を、魔理沙がロープでぐるぐる巻きにする。
魔理沙「うむ。我ながら良い出来だぜ。」
魅魔「く・・・、私としたことが、こんなちんけな手段に・・・・。」
霊夢「ちんけで悪かったわね。でも、そのロープは特別製。」
魔理沙「死人嬢がまた悪さしたときにって開発した、幽霊捕縛用ロープだ。」
霊夢「まさか、こんなところで役に立つなんて思ってなかったけどね。」
魅魔「ご都合主義も、いいところだねえ・・・・・・。」
ゲームの主催者にして、この空間の支配者は、あっさりと捕らえられた。
魔理沙「もう一人は?」
霊夢「抜かりは無いわ。」
ドン!
霊夢は背後から一つの物体を出した。
紫「え~ん・・・・。捕まっちゃいました~。」
霊夢「泣き落とそうったって無駄よ。」
すまきにされた、紫だった。
霊夢「あんた達は、うちから始めて冥界、紅魔館のコースで市中引き回し。」
レミリア「その後、うちの地下で1ヶ月ぐらい服役してもらおうかしら?」
魔理沙「あそこの刑は過酷だぜ?」
魅魔「しくしく・・・・・・。」
紫「しくしく・・・・・・。」
魔理沙「泣き落としは。」
レミリア「効かないわ。」
霊夢「それじゃあね。ちっとは反省しなさいよ。」
魔理沙「悪く思うなよ、魅魔様。」
そう言って一行は、島から飛び立った。
魔理沙「そういえば、あの二人はどうやって運ぶんだ?」
レミリア「ああ、途中で咲夜を発掘してきたの。それで事件の黒幕を神社に輸送しておくように言っておいたから。」
霊夢「引き回しの前に殺されないかしら?」
魔理沙「半殺しにはされそうだけどな。」
霊夢「しっかし、あんたも人が悪いわね。」
魔理沙「私か?」
霊夢「私らを殴って、あいつらの目を誤魔化そうなんて。」
レミリア「まさかパイプ椅子で殴られるなんて思ってなかったわ。」
・
・
・
あのとき、魔理沙は霊夢をぶん殴った。
しかしそれは、霊夢の意識を奪うほどの物ではなかった。
霊夢「く・・・・・。」
魔理沙「悪く思うなよ。」
霊夢「あ、あんた・・・・。」
魔理沙「静かにしろ。」
魔理沙は、霊夢の口を塞ぐ。
そして、小さな声で霊夢に語りかける。
霊夢「むぐ!?」
魔理沙「いいか。私はこれから魅魔様のところへ行く。頃合をみて、あんたらもこっそりついてこい。」
霊夢「・・・・・むぐむぐ(く、苦しい・・・。)。」
魔理沙「私が気を引いておくから、合図とともにふん捕まえるんだ。わかったな。」
霊夢「ムグ!ムグ!(息が!息が!)。」
魔理沙「頼んだぜ・・・・・・。」
・
・
・
霊夢「これは貸しにしておくわよ。」
魔理沙「何言ってるんだ?無事に脱出できるんだから、貸し借りなんて無しだ。」
霊夢「けち。」
話しているうちに、結界が見えてきた。
霊夢「これが、島を覆っている結界か。」
魔理沙「触れば消えるだろ?」
霊夢「まあね。ようやく帰れるのね。」
レミリア「帰ったら、神社でお茶でもいただこうかしら?」
霊夢「あんたは自分の家に帰れ。それじゃ、とっとと脱出・・・。」
霊夢が結界に近づく。
と、そのとき
魔理沙「ぐ・・・・・・・。」
霊夢「魔理沙?」
レミリア「どうしたの?」
突如、魔理沙がうめきをあげた。
魔理沙「・・・・・・流石に、無理が祟ったか。」
霊夢「まさか?」
魔理沙「ああ、さっきな。」
レミリア「拾い食いしたのね。」
霊夢「何てはしたない・・・・。」
魔理沙「違う!さっき、魅魔様に力を吸われすぎてな・・・・。」
霊夢「さっきまで余裕だったじゃない。」
魔理沙「気を抜いたら、この有様だ。やっと帰れるんだってな・・・・・。」
レミリア「しっかりして。寝たら殺すわよ?」
霊夢「運ぶの面倒なんだから。」
魔理沙「ふ・・・、幻想郷か。今はただ、何もかもが、懐かしい・・・・・・・。」
がくっ
魔理沙は、力尽きた。
霊夢「魔理沙?」
レミリア「魔理沙!」
魔理沙「zzzzz・・・・・・・・。」
レミリア「眠ったように死んでいる、か。」
霊夢「死んだように眠っている、じゃない?」
レミリア「飛んだまま寝てるわ。」
霊夢「何て神経してるのかしら。」
飛んだまま眠っている様子。
霊夢「疲れてるってのに、こんな大荷物。勘弁してほしいわ。」
レミリア「これで、貸し一つね。」
霊夢「そうね。」
仕方ないので、魔理沙を担ぐ霊夢。
レミリア「ちょっと。」
霊夢「ん?」
レミリア「いいこと思いついたんだけど。」
霊夢「奇遇ね。私も一つ思いついたところだわ。」
レミリア「いっせ~の、で言い合うっていうのはどう?」
霊夢「いいわ。」
レミリア「いっせ~の・・・・。」
霊夢「市中引き回し。」
レミリア「地下幽閉。」
霊夢「・・・・・・・・・。」
レミリア「・・・・・・・・・。」
霊夢「お嬢様、あんたも悪(ワル)だねえ。」
レミリア「あなたもね。ふふふ・・・・・。」
霊夢「ふふふ・・・・。」
腹黒い笑顔を浮かべながら、二人は、島を後にした。
睡眠中の一人が、二人の笑顔に気付くことは、なかった。
・
・
・
ゲームの翌日。
特に何事も無かったかのように、時間は流れていた。
魔理沙「・・・・・・・ん。」
そんな中、魔理沙は目覚めた。
魔理沙「あ~、よく寝たぜ。」
霊夢「あら、お目覚めかしら?」
霊夢が話し掛けてきた。
魔理沙「ああ、見ての通りだ。」
霊夢「見ての通りね。」
魔理沙「ここは神社か?」
霊夢「そうね。一応神社だわ。」
魔理沙「一応って、どういうことだ?」
霊夢の台詞に、何か嫌なものを感じた魔理沙。
そのとき、
魅魔「おはよう、魔理沙。」
魔理沙「げっ!」
昨日捕縛したはずの魅魔が話しかけてきた。
魅魔「なによ。その幽霊でも見たようなリアクションは?
魔理沙「幽霊じゃねえか。何で魅魔様が、私とおんなじ部屋にいるんだ?」
魅魔「・・・・・あんた、まだ状況がわかってないようだねえ。」
魔理沙「?」
魔理沙は周囲を見回してみる。
魔理沙「あ~、何と言うか、天井と床があるな。」
魅魔「ああ。」
魔理沙「前後左右に、一定感覚で鉄の棒が立てられているな。」
魅魔「そうね。」
魔理沙「で、ここに大罪人が二名ほど。」
魅魔「誰のことよ?」
紫「zzzzzzz・・・・・・。」
魔理沙「以上のことから、この状況を判断すると・・・・・・。」
腕を組み、考える魔理沙。
そして、導き出された答えは。
魔理沙「市中引き回し・・・・・・。」
霊夢「ご名答。」
魔理沙「さらに、紅魔館地下に幽閉・・・・・・。」
霊夢「すごいわ。そこまで解るなんて。」
霊夢、感心。
魔理沙「ちょっと待て。何で私が牢に入れられなきゃならん?」
霊夢「だって、二人だけじゃ寂しいでしょ?」
魅魔「寂しいねえ。」
魔理沙「だから、何で私なんだ?」
霊夢「五月蝿い。ここまで運んでくるの、苦労したんだから。」
魔理沙「それは不可抗力だろ?」
霊夢「その苦労の分を、貸しとして受け取ったから。これで貸し借り無し。」
魔理沙「あんたにボランティア精神っていうのは・・・・・。」
霊夢「ないわ(キッパリ)。」
魔理沙「この野郎・・・・・。」
霊夢「これ以上の問答は無用ね。さっさと行くわよ。」
こうして霊夢は、人間、妖怪、悪霊が入った檻を引っ張って、幻想郷各所をまわることにした。
そのへんで
アリス「あら、お出かけ?」
霊夢「市中引き回しの最中よ。」
アリス「死体が出たら譲ってくれない?」
霊夢「いくら出す?」
アリス「10円。」
霊夢「売った。」
魔理沙「安いぜ・・・・・。」
幽香「弾幕結界、楽しかったよ。また遊んでね。」
紫「もっと改良するわ。」
魔理沙「時間無制限じゃなかったのか?」
紫「ずっと避けられてたのよ。そうこうしてるうちに、ふん捕まえられちゃったの。」
魔理沙「さすがは、元プレーヤーキャラ・・・・。」
魅魔「魔理沙、禁止用語。」
さらにその辺で
レティ「あ、私を差し置いて黒幕やった人。」
チルノ「凍らせていい?」
霊夢「いいけど、お化けは凍らせても死なないわよ?」
ルーミア「そーなのかー。」
魔理沙「お化けの氷漬けか。それはそれで珍しい。」
冥界入り口で
ルナサ「おや、紅白。」
メルラン「行商かしら?」
リリカ「貧乏なのね~。」
霊夢「違うわ。市場に売るのよ。」
ルナサ「それじゃあ、一曲いかが?」
メルラン「曲目は当然。」
リリカ「ドナドナ~。」
霊夢「お願いするわ。」
白玉楼で
霊夢「予約、いいかしら?」
幽々子「何名様?」
霊夢「人間一人に妖怪一匹、悪霊一個。」
魅魔「私の単位は『個』か。」
幽々子「確かに承ったわ。」
妖夢「キャンセル料は、庭掃除よ。」
霊夢「ああ、それはここの3名がやってくれるから。」
マヨヒガで
紫「藍~、たすけて~!」
橙「藍さま~、あれなあに~?」
藍「し!見ちゃいけません!」
魔理沙「狐が猫を目隠ししてるぜ。」
紫「しくしく・・・・・。」
そして、紅魔館
霊夢「こんちわ~。注文の品を届けにきたわよ~。」
美鈴「おつかれさま~。ささ、中へどうぞ。」
霊夢「うむ、苦しゅうない。」
何故かえらそうな霊夢は、とりあえず中へ入る。
レミリア「おつかれさま。ひとつ、ふたつ、みっつ。確かに、注文どおりね。」
霊夢「お代は、ケーキ一個になります。」
咲夜「はい、どうぞ♪」
霊夢「うむ。ご苦労。」
咲夜「いえいえ。どういたしまして♪」
何故かルンルン気分な咲夜。
魔理沙「ご機嫌だな。メイド長。」
咲夜「それはもう。」
レミリア「(・・・・何だかんだで、好き勝手暴れられて、満足してるの)。」
霊夢「(なるほど)。」
咲夜「お嬢様、何か?」
レミリア「何でもないわ。それより咲夜、お願いね。」
咲夜「かしこまりました。」
咲夜は檻を引っ張っていく。
咲夜「それじゃあ行こうか。最後に言い残すことは?」
魔理沙「ケーキ一個くれ。」
魅魔「私も。」
紫「私も。」
咲夜「生き残ったら、あげるわ。」
霊夢「三人とも、生きてたらまた会いましょ。」
紫「覚えてろ、紅白。」
魅魔「覚えてろ、春満開。」
魔理沙「覚えてろ、貧乏人。」
捨て台詞とともに、三人を入れた檻は、奥へと消えていった。
しばらくして、咲夜が戻ってきた。
咲夜「地下に持って行って来ました。」
レミリア「ご苦労様。」
ぎゃああああああ~・・・・・・・・
あ~れ~・・・・・・・・・
レミリア「・・・・・・・・・・・。」
霊夢「・・・・ここじゃ、ゆっくりお茶できないわね。帰るわ。」
レミリア「じゃ、遊びに行く。」
咲夜「お気をつけて。夕飯までにはお帰りください。」
霊夢「来るな。」
咲夜「はい、日傘。」
レミリア「ありがとう。それじゃ、いってきま~す。」
霊夢「・・・・・人の話、聞きなさいって。」
霊夢とレミリアは、神社に向かって飛び立っていった。
これも、幻想郷で起こった一つの小さな出来事。
このくらいのことでは、幻想郷の平和が乱れることは決して、無い。
バトルロワイヤル IN 幻想郷
おしまい
・・・スキマの中に引きこもっていれば。
ともあれ、面白かったです。