どこまでも真っ直ぐで広い紅い廊下を、二人は歩いていた。
一人は博麗の巫女、博麗 霊夢。
一人は森の魔法少女、霧雨 魔理沙。
一人は紅色の幻想を暴くため、一人はそれが面白そうだったので見届けるため。
紅色の霧が濃い所を辿るうちに、二人は奇妙な洋館に行き着いたのだった。無粋な事にノックはしていない。
「ねえ、外から見た時よりもこの館、大きくなってる感じがしない?」
「さっきの魔女が言ってた通りなら・・・・・っと!」
次々に襲い掛かる『メイド』を倒しながら二人は進む。
何人襲ってきて何人倒したかなど、100人から先は覚えていない。
つまり二人は襲われっぱなし、分かりやすく言えば侵入者だった。
門の所にいた中華風の少女を退けて以来、ずっとこの調子である。
さっきは逃げ込んだ図書館の中でもメイドや魔女に襲われた。
「ここで誰かが空間を操ってるんだろうな」
「時間稼ぎのつもりかしらね。こんなにだだっ広くして」
「まあ、これだけ広けりゃ遠慮なくマスタースパーク撃てるんだけど」
二人が歩いた後には無数の肉塊と肉片と血が続いている。
彼女達に襲い掛かったメイドの数と、彼女達の強さをこれ以上ないくらい分かりやすく、無言で語っている。
「だけど・・・その空間を操ってるっていう張本人をどうにかしないと駄目なんじゃない?」
「こんな所で行き倒れは私も御免だしな」
「暴れてみようか?張本人とか偉い奴が出てくるかもよ」
「いいねぇ。雑魚ばかりでうんざりしてた所だぜ」
「それには及ばないわ。というか、こんな所で暴れないでほしいんだけど」
二人の前に新手のメイドが現れた。
侵入者二人より頭一つほど背が高く、刃物の鋭さを思わせる銀色の髪。
紺とピンクのかわいいメイド服を着ているが、手にはナイフなど握っていたりする。
「またメイドか・・・生憎だけどメイドは間に合ってるぜ」
「今あなた達が呼んだじゃない。せっかく張本人が出てきたっていうのに、帰っちゃっていいのかしら?」
「ああ、あんたが空間を・・・・ただのメイドにしか見えないけど」
「メイド長だからね。そこらのメイドよりは断然強い」
目の前のメイドの表情は自信に満ち満ちていた。
単なる虚勢なのか実力に裏打ちされたものなのか・・・この場合は明らかに後者。
今までの雑魚が束になってもかないそうにないオーラをその身に纏っていた。
「ところであなた達、ちゃんとしたお客様?」
「とりあえずノックはしてないぜ」
「ちゃんと門番に身元を明かして、案内役に連れられてここまで来たのかしら?」
「あー・・・そういう基準ならちゃんとしてないお客様ね、多分」
「門番っぽいのはぶっ飛ばしてきたしな」
「この先はお嬢様の寝室、案内なしに来ていい場所じゃないの。案内が付いてても駄目だけど」
「へぇ、じゃあこの先にお嬢様・・・館の主が?ちょうど良かった、そのお嬢様に用があるのよ」
「・・・・・・ちゃんとしてないお客様はお客様にあらず!今すぐお引取り願うわ」
「いや、そういうわけにもいかないの。大切な用なんだし」
「駄目よ。侵入者はここで排除する」
手の中のナイフが1本、3本、5本と、二人の目の前で増えていく。
薄刃を何枚も重ねて持っていたわけでもなく、手品を使ったようにも見えない。
二人にとって全く未知の『何か』がそこにあった。
「申し遅れたけど、私はこの館のメイド長を勤めている十六夜 咲夜。どうぞよろしく」
「これから追い返す相手に自己紹介?」
「冥土の土産よ。あなた達にはこの程度で十分でしょう?」
「それは洒落のつもりか?」
「・・・・・・・・・」
「とりあえず、あんたを倒さない事にはどうにもならないわけだし・・・・・・」
「分かってるじゃない。さあ、始めましょうか」
―――――それは、弾幕の海と殺意の刃。
「最後まで泳ぎきってやるぜ」
―――――静寂と狂宴。
「大丈夫、すぐ静かにさせてやるわ」
―――――激しさと儚さ。
「大輪の花も散る時は一瞬さ」
―――――正気であり狂気。
「そんなものは紙一重・・・」
「紅魔館へようこそ。弾幕を以ってあなた達を歓迎するわ」
一人は博麗の巫女、博麗 霊夢。
一人は森の魔法少女、霧雨 魔理沙。
一人は紅色の幻想を暴くため、一人はそれが面白そうだったので見届けるため。
紅色の霧が濃い所を辿るうちに、二人は奇妙な洋館に行き着いたのだった。無粋な事にノックはしていない。
「ねえ、外から見た時よりもこの館、大きくなってる感じがしない?」
「さっきの魔女が言ってた通りなら・・・・・っと!」
次々に襲い掛かる『メイド』を倒しながら二人は進む。
何人襲ってきて何人倒したかなど、100人から先は覚えていない。
つまり二人は襲われっぱなし、分かりやすく言えば侵入者だった。
門の所にいた中華風の少女を退けて以来、ずっとこの調子である。
さっきは逃げ込んだ図書館の中でもメイドや魔女に襲われた。
「ここで誰かが空間を操ってるんだろうな」
「時間稼ぎのつもりかしらね。こんなにだだっ広くして」
「まあ、これだけ広けりゃ遠慮なくマスタースパーク撃てるんだけど」
二人が歩いた後には無数の肉塊と肉片と血が続いている。
彼女達に襲い掛かったメイドの数と、彼女達の強さをこれ以上ないくらい分かりやすく、無言で語っている。
「だけど・・・その空間を操ってるっていう張本人をどうにかしないと駄目なんじゃない?」
「こんな所で行き倒れは私も御免だしな」
「暴れてみようか?張本人とか偉い奴が出てくるかもよ」
「いいねぇ。雑魚ばかりでうんざりしてた所だぜ」
「それには及ばないわ。というか、こんな所で暴れないでほしいんだけど」
二人の前に新手のメイドが現れた。
侵入者二人より頭一つほど背が高く、刃物の鋭さを思わせる銀色の髪。
紺とピンクのかわいいメイド服を着ているが、手にはナイフなど握っていたりする。
「またメイドか・・・生憎だけどメイドは間に合ってるぜ」
「今あなた達が呼んだじゃない。せっかく張本人が出てきたっていうのに、帰っちゃっていいのかしら?」
「ああ、あんたが空間を・・・・ただのメイドにしか見えないけど」
「メイド長だからね。そこらのメイドよりは断然強い」
目の前のメイドの表情は自信に満ち満ちていた。
単なる虚勢なのか実力に裏打ちされたものなのか・・・この場合は明らかに後者。
今までの雑魚が束になってもかないそうにないオーラをその身に纏っていた。
「ところであなた達、ちゃんとしたお客様?」
「とりあえずノックはしてないぜ」
「ちゃんと門番に身元を明かして、案内役に連れられてここまで来たのかしら?」
「あー・・・そういう基準ならちゃんとしてないお客様ね、多分」
「門番っぽいのはぶっ飛ばしてきたしな」
「この先はお嬢様の寝室、案内なしに来ていい場所じゃないの。案内が付いてても駄目だけど」
「へぇ、じゃあこの先にお嬢様・・・館の主が?ちょうど良かった、そのお嬢様に用があるのよ」
「・・・・・・ちゃんとしてないお客様はお客様にあらず!今すぐお引取り願うわ」
「いや、そういうわけにもいかないの。大切な用なんだし」
「駄目よ。侵入者はここで排除する」
手の中のナイフが1本、3本、5本と、二人の目の前で増えていく。
薄刃を何枚も重ねて持っていたわけでもなく、手品を使ったようにも見えない。
二人にとって全く未知の『何か』がそこにあった。
「申し遅れたけど、私はこの館のメイド長を勤めている十六夜 咲夜。どうぞよろしく」
「これから追い返す相手に自己紹介?」
「冥土の土産よ。あなた達にはこの程度で十分でしょう?」
「それは洒落のつもりか?」
「・・・・・・・・・」
「とりあえず、あんたを倒さない事にはどうにもならないわけだし・・・・・・」
「分かってるじゃない。さあ、始めましょうか」
―――――それは、弾幕の海と殺意の刃。
「最後まで泳ぎきってやるぜ」
―――――静寂と狂宴。
「大丈夫、すぐ静かにさせてやるわ」
―――――激しさと儚さ。
「大輪の花も散る時は一瞬さ」
―――――正気であり狂気。
「そんなものは紙一重・・・」
「紅魔館へようこそ。弾幕を以ってあなた達を歓迎するわ」
「○○と○○」
「○○と○○」
「○○と○○」
「○○であり○○」
「○○へようこそ」
って流れで。
ヒントは、え~と・・・・・・573。私の大好きな曲でございます。