Coolier - 新生・東方創想話

15時が3時だから15時が3時なんだから!

2014/08/14 22:25:06
最終更新
サイズ
2.07KB
ページ数
1
閲覧数
2426
評価数
11/27
POINT
1630
Rate
11.82

分類タグ

「ねえ、早苗。私のおやつ見なかった?」

「え? 諏訪子様のおやつですか?」

「そう」

「知りませんね」

「クッキーなんだけど」

「クッキー? 活きの良いクッキーですか?」

「活きの良いクッキーって何? グッピーってなんて言ったら滑るよ多分」

「八方塞がりかですか」

「私が八方美人なんて言ったら怒るよ私が」

「まだ、何も言っていません」

「ねえ、早苗」

「なんでしょう?」

「私のおやつ見なかった? クッキーなんだけど。星の形をしてたんだけど」

「……星? ウメボシみたいに惑星形したやつですか?」

「残念ながら、ウメボシは梅に干すって書く」

「ははは、クッキーの形が星型だって言うのは分かっていましたよ。ちょっと、とぼけただけですよ」

「あれ? おかしいね。おやつのこと知らないんじゃなかったの?」

「……それはその」

「その?」

「仕方有りませんね」

「何が仕方ないって言うの?」

「実は、諏訪子様のおやつのことを私は捜査していたのですよ」

「捜査? いったい、どういうこと?」

「以前から神奈子様がおやつ密造に関わっているのではないかと捜査していました」

「密造?」

「はい、創作料理。この場合は創作おやつっていうのでしょうか? それに、神奈子様が関わって居るようなんです」

「確かに、クッキー焼いたのは神奈子だった。私が頼んだんだもの。オセロに負けた方がおやつ作るって」

「そうでしょう。しかし、おかしいと思いませんか? 神奈子様がクッキーですよ。星型なんて、それだけの造形技術があるとは思えません」

「言われてみればそうだね。神奈子は胸だけじゃなくて色々と大雑把だ」

「そういうことです。神奈子様ならそんなことはしないはずです。形にこだわっていたらベーキングパウダーと重曹を取り違えてしまうでしょう」

「そうだね。蛇型と言って整形に失敗したクッキー焼き上げるだろうね」

「そういうことですよ」

「なるほど。と、言うことは?」

「犯人は神奈子様です」

「……神奈子の自作自演だったということ?」

「はい」

「へぇ、早苗の服についてるクッキーのかけらクズ。それも、神奈子がやったんだ」

「……だ、ダイイングメッセージですよ」

「あ、それダイイングメッセージなんだ」

「正式には、dying messageです」

「型式は?」

「dying message型。いえ、ゐ号2型dying message式です」

「……ああ。おやつ。何処行ったんだろうね? ねえ、早苗」
迎え火に行ってきたかい?
ギョウヘルインニ
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.700簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
台本形式の極み!
4.100名前が無い程度の能力削除
素直に食べちゃったって言いなさい!
5.80名前が無い程度の能力削除
神奈子様は器用で和食なら何でも作れるけど、それ以外は・・・だといい
クッキーの形を指摘されてちょっと落ち込む神奈子様かわいい
6.90奇声を発する程度の能力削除
この独特のテンポ好き
10.10名前が無い程度の能力削除
これはひどい
13.80名前が無い程度の能力削除
こういうの好きよ
19.100名前が無い程度の能力削除
あなたの作品が好きです
21.90名前が無い程度の能力削除
簡単に出来るように見えて真似しようと思うと実は出来ないタイプのSS。
気軽に読めてクスッとする、そんな作品だと思います。
23.100理工学部部員(嘘削除
サッと読めて楽しめる、
いい小説!
早苗さん…お前…
25.100レベル0削除
犯人はおまえだ
26.80名前が無い程度の能力削除
おやつ感覚で読める軽い話でよかった。点数もおやつ感覚で80点!