Coolier - 新生・東方創想話

蟹缶

2014/07/16 23:16:20
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「お嬢様、フランお嬢様からお中元が届きました」

「え? なんでフランから? 同居してるし、そもそもお中元贈るとかそういう関係じゃないわ」

「さあ、メイドの私には分かりません」

「それで、中身は何? 中身によってはフランにどう接するか考えないと」

「……それが」

「何? 咲夜、なんでそこで困った顔するの?」

「いえ、余りにも普通な物で面白くないんです」

「面白くない?」

「はい」

「それって、悪いことなの?」

「悪魔の妹としては、ちょっと」

「なるほどね。もしかして、トマトジュース?」

「それは、霊夢が送って来ました」

「あら、そんな話聞いてないわ。霊夢が送って来たなら言いなさい。フランのお中元の前に言いなさい」

「……むぅ」

「何よ? 膨れた顔して」

「……トマトジュースなら台所にあります」

「そう、台所ね。せっかく霊夢が送ってくれたのだから飲みたい。取って来て」

「……ぬぅ」

「どうしたの?」

「……そのトマトジュースなら天下の台所にありますよ」

「なんで大阪? 東京だっけ?」

「知りません! 霊夢のことなんて」

「何? 何か怒ってるようね」

「怒ってなんかいませんよ。怒ってないです」

「……もういいわ。それで、フランは何を送って来たの?」

「それを推理するのがお嬢様の仕事ですよ」

「いつから、私は人が送って来たお中元の中身を推理する人になったの?」

「ハムの人がハムを送り始めたときからですね。ハムの人は毎年ハムです」

「何それ? 意味が分からない」

「意味なんて、後からついてくることです。今はフランお嬢様のお中元の中身を推理するのが最善です」

「そうなの?」

「そうです!」

「本当に?」

「はい!」

「仕方ないわね。いいわ、咲夜の戯言に付き合ってあげる」

「はい!」

「フランが送って来たものね」

「そうです」

「うぅ、新たに切り取った領地? 悪魔の妹なら街の一つや二つ」

「生憎、侵略はしていません」

「もしかして、地下室の空気とかそういうどうしようもない物?」

「流石にそれは有りません。だから面白く無いのですが」

「面白くないって。咲夜はお中元に何を求めているの?」

「阿求は求めていません」

「自分で推理しろってことね」

「どっちですか? 私が求めて居ることですか? それともフラ」

「貴方が求めていることよ」

「ほ、本当ですか?」

「ええ」

「私に興味を持ってくれたのですか?」

「ええ」

「レミリアお嬢様!」

「何?」

「何でも有りません。さあ、私が求めているものを推理してください!」

「何か凄く嬉しそうね」

「はい! レミリアお嬢様!」 
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コメント



0.490簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
良い主従関係
3.70金細工師削除
素麺の旨い季節やでー♪
4.70金細工師削除
素麺の旨い季節やでー♪
5.90奇声を発する程度の能力削除
良い関係
6.90絶望を司る程度の能力削除
素麺の季節が来たなぁ
9.80名前が無い程度の能力削除
そうめんはねー、ホント食い飽きるから油とか洗剤とかにしてほしい
10.90名前が無い程度の能力削除
いいテンポですね
18.100名前が無い程度の能力削除
良い
19.100名前が無い程度の能力削除
蟹缶?
20.100名前が無い程度の能力削除
霊夢に嫉妬してむくれる咲夜さん可愛い。
最後にお嬢様に向き合ってもらえてすんごい嬉しそうで、こっちまで嬉しくなっちゃいました。
21.100名前が無い程度の能力削除
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