Coolier - 新生・東方創想話

変えられない運命って

2014/05/22 21:57:32
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「ずっと一緒ですよね」

そう、貴女は言ってくれたのに
私は今はもうそれを受け入れられないよ。
こんな現実じゃさ…

あの日は緊張したなぁ
私が初めて咲夜に本当の気持ちを伝えた日…

「咲夜!」と言いながら、私は咲夜に話しかけた。
掃除をしていた咲夜は手を止めて、「どうしましたか?お嬢様」と言った。
咲夜の何気ない顔にドキドキし、私は顔を赤らめながら、「私と結婚しなさいよ!」と大きな声で言った。
少し沈黙が続いて、咲夜は苦笑いをしながら
「私がもう少し大人になったらじゃないと、駄目ですよ」と言った。
「わ、私は真面目に言っているのよ!?」私は必死にそう言っていた。
咲夜は掃除を再開しようとしていたのを止めて、「え…?」と驚いたように振り向いた。
「ほ、本当だよ…?」と、小さな声で言った。
咲夜は、ため息をつきながら私を抱きしめ、「お嬢様が私を好きになる前から私はずっと好きでしたよ」と、耳元で囁いた。
私は驚きと嬉しさを隠せなくて、
「わ、私の方が好きだったもん…!」顔をしたに向けてそういってしまった。
「そんなことないですよ」そう言いながら私の唇に触れたのは、咲夜の唇だった。
キスは触れてすぐに離れてしまったけど、私はちゃんと咲夜の温もりを感じた。
近いような遠いような、曖昧な私達の距離をを、一瞬で縮めてしまうような。
私を本当に好きと言ってくれたような。
咲夜は、「これで、ずっと一緒ですよね」と言ってくれた。
私は本当にそれであって欲しいと願いを込めながら、「そうね」と言った。
私達はその日から、色々な話しをたくさんするようになった。
あのキスは何かの魔法だったのかなと思ってしまうくらいに。
時間は過ぎていき、それも懐かしい思い出となった時期があったな…
私の隣にはその頃と比べ物にならないくらい、落ち着いている咲夜が立っていた。
おばあちゃんになってしまったけど、私の姿は前と変わらず幼い幼児のままだ。
その時かな、時間は残酷だと自覚するようになったのは。
綺麗だった銀色の髪は、白くなってしまい、背丈も少し低くなったのかなと思う。
咲夜は成長していくのに、何で私は成長しないの?
咲夜と一緒に成長したかったのに、咲夜と一緒に終わりたかったのに。
永遠の呪いが、私を苦しめる。
永遠に死ねない、呪いが。
咲夜はちゃんと日傘をさせるようになって、私を日射しから守れるようになったけど、咲夜が良く見えないんだ。「お嬢様、どういたしましたか?」私が悩んでいる気配を読み取ったのか、咲夜は素早く気にかけてくれた。声も大人になったね。「ううん、何でもないわ」私は言う。そんなことないくせに。
私の後ろに立ってるからさ、喋れはするけど、私は目と目を合わせて話がしたいの。
残り少ないかもしれないからその時間を私は咲夜とずっと一緒にいたい。
だって言ってくれたから。私もいたいけどね、限りがいつかは来ちゃうんだ。ずっと一緒は無理だけど、ずっと一緒にいられる間だけでも、いようよ。
言ってることは矛盾してるかもしれないけど、ずっとなんて無理なんだ。
こんなこと私も言いたくないよでも、私にも変えられない運命があるの。私が咲夜の運命を変えたとこできっと咲夜は嬉しくない、だから私は最後の最後まで咲夜といたいと思う。
それは駄目かな。

何で………私は………
ずっとなんて無理とか思っちゃったのだろう…
こうなることは分かってたはずなのにさ。
いっそこんな思いするならさ、咲夜と関わらなければ良かった。
関わらなかったらきっと、私と同じ不老不死の人と永遠に幸せになっていたのかな…
それとも、咲夜といた時間は、咲夜といたから手に入れられた時間だったのかな。
今日は咲夜の命日だ。
私の前には咲夜がいる墓がある。
ーSAKUYA IZAYOIーと彫られた墓が…
私は花束を投げた。あの子の好きな赤い薔薇を。
丁寧に置く何て、私の柄じゃない。
ここにいすぎたら、涙が
「止まらなくなっちゃうよ…」
私はがむしゃらに走った。あの場所にいたら、罪悪感と寂しさで息を吸えなくなると思った。
不安に押し潰されて泣きそうなとき、そっと頭を優しく撫でてくれる貴女はもういないの。
わかってる。でも、受け入れられないのよ。次来るときはちゃんと泣かないで渡せるかな。花束を。
いつか笑顔であげられたとき、私は貴女が思い出になってしまっているでしょう。
そうならないように、私は泣かないといけないんだ。貴女の存在を胸に刻むように、貴女を忘れたくないから。
だって貴女は、私の、大切な

「 」
ごめんなさい。最後上手くいかなくて。誤字脱字がありましたら、コメで教えてくれると幸いです。アドバイスなどをくれたら、生かしたいなと思います。最後まで見てくださった方、ありがとうございました。
※ユザネは夏色とかいてカジキと読みます。

この物語はこうあったら…という私の妄想です。御注意下さい。
夏色
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コメント



0.190簡易評価
2.無評価絶望を司る程度の能力削除
幼子のようなレミリアですね……
離別は、いつでも悲しいものです。
4.80ふわふわおもち削除
これ、好きです。文章の書き方としては甘いように思いましたが、勢いがあります。
描写がロマンチックですね。
7.70奇声を発する程度の能力削除
雰囲気は好きです