「今夜の夕飯です。幽々子様」
「泥? 妖夢? お皿に泥を盛って夕飯って?」
この泥はただの泥では無い。恋い魔理といわれる、土器を焼くのに適した泥だ。
妖夢が桜の木下で頑張って頑張って採って来た土なのかも知れないが。
「食べ物が無くなってしまいました。でも、大食い設定の幽々子様にひもじい思いをさせるわけには行きませんから」
「いや、その確かにね。私は大食いだけど、泥は食べられないわ」
泥は無理。泥は無理。無理よと幽々子様は心の中で思う。本当は妖夢の失礼に怒る方が優先のはずだがそれを思う糖分が奇しくも空腹から来る糖分不足のせいでそこに至らなかった。
「何故です? 泥ですよ。野菜は泥から養分を吸って大きくなるのです。ですから、初めから幽々子様が泥を食べても同じことですよね?」
「残念ね。私は今日は肉が食べたいの。もしくはタニシを茹でたのが食べたいの」
微妙に、幽々子様が素朴なことは置いておいて、妖夢の言うことは暴論だ。何が暴論だって君は分かっているのにそんな事を思うのか?
「あいにく、肉もタニシも有りません。大体その発想は極端すぎませんか? 肉は高級品でタニシなんて下賤で穢れた物を欲しがるとは思いませんでした」
「でも、普通に考えて泥も食べないと思うんだけど」
もっともな意見であり、それは全国の泥を食べる人を否定してしまうかもしれないけれど。
常識って重要なんだと思う。
「……あ、でも、でも、泥って食べ物の始まりで。……泥だってきちんと味付けすれば」
「妖夢」
妖夢を育てたのは幽々子だから、妖夢が間違えているのは幽々子自信にも非があることは幽々子は分かっている。
ただちょっと、悲しいなって言う気持になることを許して欲しい。
「なんですか?」
「妖夢、泥は食べられないものなの。これからは、泥を食卓に出さないで」
妖夢本人は泥を食べたのだろうか?食べた気配は無い。
妖夢は親のような存在である幽々子が食べないものは食べないのだった。
毒見をさせているつもりは多分ない大体ない。あんまり無い。
「これからは?」
「そうよ、これからは出さないで、でもね。この泥は貴女が調理したのよね」
無駄にはしたくない。よく見ると妖夢の手は泥を採取するのに手こずったのだろう。いつもは綺麗な爪が今日は泥に汚れて傷ついている。
「はい」
「じゃあ、今日は私はこれを食べるわ」
幽々子は大食い設定だからなんでも構わず食べる。それは本当は妖夢の為、妖夢は駄目だといったことは大体今後しない。
傷つけぬために、幽々子は泥を食べた。
ジャリジャリのドロドロのマズマズだった。
だが、これで妖夢が分かってくれるのならば。不味かったが不味くなどないと表現することを許して欲しい。
次の日になって朝のご飯の時間までに話は進む。
「今日の朝ごはんは落ち葉ですよ。幽々子様」
「……怒っても良い?」
落ち葉が食べ物でないことを幽々子は教えたことが無いが。
怒ってもいいだろうか?
幽々子は怒ってもいいだろうか?
「泥? 妖夢? お皿に泥を盛って夕飯って?」
この泥はただの泥では無い。恋い魔理といわれる、土器を焼くのに適した泥だ。
妖夢が桜の木下で頑張って頑張って採って来た土なのかも知れないが。
「食べ物が無くなってしまいました。でも、大食い設定の幽々子様にひもじい思いをさせるわけには行きませんから」
「いや、その確かにね。私は大食いだけど、泥は食べられないわ」
泥は無理。泥は無理。無理よと幽々子様は心の中で思う。本当は妖夢の失礼に怒る方が優先のはずだがそれを思う糖分が奇しくも空腹から来る糖分不足のせいでそこに至らなかった。
「何故です? 泥ですよ。野菜は泥から養分を吸って大きくなるのです。ですから、初めから幽々子様が泥を食べても同じことですよね?」
「残念ね。私は今日は肉が食べたいの。もしくはタニシを茹でたのが食べたいの」
微妙に、幽々子様が素朴なことは置いておいて、妖夢の言うことは暴論だ。何が暴論だって君は分かっているのにそんな事を思うのか?
「あいにく、肉もタニシも有りません。大体その発想は極端すぎませんか? 肉は高級品でタニシなんて下賤で穢れた物を欲しがるとは思いませんでした」
「でも、普通に考えて泥も食べないと思うんだけど」
もっともな意見であり、それは全国の泥を食べる人を否定してしまうかもしれないけれど。
常識って重要なんだと思う。
「……あ、でも、でも、泥って食べ物の始まりで。……泥だってきちんと味付けすれば」
「妖夢」
妖夢を育てたのは幽々子だから、妖夢が間違えているのは幽々子自信にも非があることは幽々子は分かっている。
ただちょっと、悲しいなって言う気持になることを許して欲しい。
「なんですか?」
「妖夢、泥は食べられないものなの。これからは、泥を食卓に出さないで」
妖夢本人は泥を食べたのだろうか?食べた気配は無い。
妖夢は親のような存在である幽々子が食べないものは食べないのだった。
毒見をさせているつもりは多分ない大体ない。あんまり無い。
「これからは?」
「そうよ、これからは出さないで、でもね。この泥は貴女が調理したのよね」
無駄にはしたくない。よく見ると妖夢の手は泥を採取するのに手こずったのだろう。いつもは綺麗な爪が今日は泥に汚れて傷ついている。
「はい」
「じゃあ、今日は私はこれを食べるわ」
幽々子は大食い設定だからなんでも構わず食べる。それは本当は妖夢の為、妖夢は駄目だといったことは大体今後しない。
傷つけぬために、幽々子は泥を食べた。
ジャリジャリのドロドロのマズマズだった。
だが、これで妖夢が分かってくれるのならば。不味かったが不味くなどないと表現することを許して欲しい。
次の日になって朝のご飯の時間までに話は進む。
「今日の朝ごはんは落ち葉ですよ。幽々子様」
「……怒っても良い?」
落ち葉が食べ物でないことを幽々子は教えたことが無いが。
怒ってもいいだろうか?
幽々子は怒ってもいいだろうか?
なんと言うか、残酷。