Coolier - 新生・東方創想話

オーノ!

2014/05/19 21:43:55
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ドチャリ・・ドチャリ・・少女が一歩を踏み出すごとに、あたりに心地よいブーツの音が響き渡る。肩からは釣り道具一式をぶら下げ、カールした茶髪はキャップの下に隠し、そして釣り人を日光から守るサングラスで、その優しげな目元を覆っていた。

「うれしいことに、今日はさわやかな快晴ですよ~んっと。」

慣れた釣り人特有の余裕と、これから訪れる至福の時間への思いとが混じりあい、彼女はつぶやいていた。



港に着くと、彼女は道具一式を、船外機付きの小さなボートに降ろし、ボートに乗り込んでスターターの紐を引いた。

「バルン、バルン、バルルルル・・」

半ばやる気なさそうにエンジンは回り始め、ボート全体が小気味よくかすかに振動する。眼下に広がる海の波はおだやかで、深いブルーに、波の頂点近くだけが白くキラキラと輝いて、ゆらゆらと幾重にも岸に向かって寄せてくるのだ。エンジンのリズムと、波のリズム・・・。彼女の、スーパーアイドルとしての多忙な日々を、このリズムが癒してくれるのだ。遠くに、岩で出来た小島が見える。目的地は、あそこだ。


船外機のスクリューを水中に下ろし、舟が動き出すと、港にたむろしていた猫が一匹、彼のボートのなかに飛び乗ってきた。

「おっほっほっほ~、元気な猫ちゃんだ。君みたいな人、東京でも見かけるよ。電車に急いで飛び乗るの。」

実はヤマメは、軽く変装して、オーラを消して、電車に乗ることもあるのだ。でも今日は、電車で通勤する日とは違う、ゆるやかな空気が、潮風とともにぜいたくに流れていた。日差しがきらきらとボートを照らしていたが、やがて涼しい日陰となった。目的地の島のそばに着いたのである。ヤマメは釣り針にオキアミをまとわりつかせると、海面にポチャリ・・・と投げ入れた。目の前の島はごつごつした岩で、その大部分が灰色で、波が打ち寄せる場所は黒くぬれて、冷たそうに磯の香りをこちらに跳ね返してくる。その上を、カニがとことこと歩いているのが見えた。ふと横に目をやると、エサのオキアミを、猫がパクパクと食べていた・・・。



デロリーン♪と、腰ポケットから音がなる。スマホを開いてみてみると、キスメとパルスィからだった。

「ふむふむなになに・・・『ヤマメは今日も釣り?私達は今日はツーリングで飛騨高山に来てるよー。』か・・・。」

写真がメールに添付されている。2人のかっこいいバイクとともに、キスメとパルスィの満面の笑みが、スマホの画面に広がっていた。それを見たヤマメは、丸いほっぺから続く口角を上げ、タレ目を一層細めた。


「2人とも楽しんでるねぇ~。私も楽しんでるよー。」

海面を漂う釣りの浮きを、スマホで撮影しようとして向けると、ピクピクッ!と浮きがけたたましく動いたので、ヤマメは写真どころではなくなり、竿の操作にとりかかった。



「おっしゃあ、きたぜえ!」

優しげでどこか眠そうでもあった彼女の眼は、興奮できらりと輝いた。リールを巻き取ると、前腕に筋肉が浮き出る。徐々に、ヤマメの目の前に姿を現そうとするその魚を想像し、自然と白い歯がこぼれる。釣り糸の先の動きは、魚の奏でる生命のメロディーそのものだ。激しく、左右に振れる。この手ごたえを手に感じるときに、このスーパーアイドルの少女は、一人の男に戻るのだ。最後にタモで魚を引き揚げ、見事なカンパチが釣れた。



「ひゅーっ!」

たたかいのあとの安堵感と、さめやらぬ興奮に、心臓の鼓動が早まって、顔がうっすらと紅潮した。カンパチは肉厚で、触ると跳ね返してくるように、小刻みにバタバタッ!と震える。太陽の光が当たると、無数のうろこに反射して、金属のようにギラリと輝くのだ。

「仕事は、勝ち取った金で宝石を買うが、釣りは直接宝石を手に入れるようなものだぜ。」

ヤマメはそんなことを思うのだった。



~~~




日中のまぶしいばかりの晴天も、いまや夜の帳が下り、街はもう数時間先にせまった月曜日に向け、休日の時間を惜しむように、やさしい大人の時間が流れる。オシャレなセレクトショップや、イタリア風のBarが立ち並ぶ大通りから、少し横に逸れたところに、割烹「あさむら」はある。注意して探さないと見逃してしまいそうなこの小さなお店に、クーラーボックスを肩から提げたヤマメは、吸い込まれていった。


冷酒をかたむけながら、いまや刺身へと形を変えた今日の釣果と対峙し、今日の充実した一日をしみじみと振り返った。彼の腕に確かな手ごたえを残し、日光に照らされてギラギラと輝いた海の宝石は、今、つややかな半透明の刺身となって、ヤマメの舌を喜ばせている。この世は諸行無常・・・。刺身となったカンパチを見ると、どんなものも、明日はどうなっているのかわからないということを思わせる。ふと、ジャニーズの激しい競争の果てに散っていった、かつての仲間達の顔が、ヤマメの脳裏に浮かぶのだった。



キューッ!と冷酒をあおる。

「よっしゃ、明日の新曲の収録も、いっちょがんばるか!」

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コメント



0.200簡易評価
2.無評価名前が無い程度の能力削除
んー、適当な人物に東方のキャラの名前を使っただけのように思えますね。
作品としてはよろしいのかもしれませんが、最低限東方の世界観、およびキャラ設定を活かしてほしいですかね。ここかそういう場所ですし。
厳しい言葉で言わせてもらいますと、「これを東方でやる必要があるのか?」と。

あと、全体として気になったのが、読点の量ですかね。多すぎてリズムが狂わされているように思えました。
3.無評価名前が無い程度の能力削除
おひさ
4.無評価名前が無い程度の能力削除
面白くないなぁー
いやもう単純に。
5.無評価ラビィ・ソー削除
>>2
ありがとうございます。僕にとってはこれを東方でやってこそ意味があるのです。

>>3
お久しぶりです!^-^あなたもお元気そうでなによりです。

>>4
そうですか?僕は気に入ってます。
6.無評価名前が無い程度の能力削除
キスメがバイクを運転しているが、これは犯罪行為の助長になるのでは?
7.無評価非現実世界に棲む者削除
名前だけでしょ?
それ以外に何の要素もないのにそう言われてもなあ...
8.無評価ラビィ・ソー削除
>>6
東方は基本的に登場人物は成人してるんじゃありませんでしたっけ?違ったかな?それは他の作品だったかな・・

>>7
彼女達だって、弾幕以外の日常があると思います。たまには地下の住民もお日様を浴びてエンジョイするのです。
9.無評価名前が無い程度の能力削除
あ、そう・・・
10.無評価金細工師削除
こだわりを感じました、
れきしを変えた作品だとは思いませんか皆さん!
ひさしくなかった胸の
ドキドキが今夜は眠れな
いかもしれない!

ねこだいすきー
12.無評価ラビィ・ソー削除
>>9
ass hole・・・
>>10
猫かわいいですよね。
13.無評価名前が無い程度の能力削除
ラビィ・ソーはそそわ作家の屑
14.無評価ラビィ・ソー削除
>>15
僕はステロイド使ってないのでセーフ。^-^
17.無評価ななな削除
他の作品、読もう?
18.無評価ラビィ・ソー削除
>>なななさん
それはどうしてですか?
21.無評価ラビィ・ソー削除
私の作品の盗作が投稿されてmarvsさんに消されたみたいですね。
あんまり創想話を愚弄するような行動をとるのは慎むべきですよ。
最低限のマナーは守りましょうね。
23.無評価愚迂多良童子削除
なんと言うか、文章自体はそんなに悪くないと思うんですど、シナリオと言うか、世界観が全く分からない。どうやって外界に出たのか、外界でアイドルやってるのかとか、この作品独自の設定に対する説明が圧倒的に不足している(と言うか皆無)。
どこをどう見ても、これを東方でやってこその意味と言うのが読み取れない。東方キャラの名前を使っているだけで、下手すると東方の二次創作にすらなっていないんじゃなかろうか。
24.無評価名前が無い程度の能力削除
ここ東方のSSサイトですよ
25.無評価ラビィ・ソー削除
>>ぐうたら童子さん
世界観、それこそが読者側に残されたクリエイトの余地です。可能性が広がります。

>>25
そうですね。東方SSサイトのなかでも特にオーセンティックだと思います。
28.無評価名前が無い程度の能力削除
この作者、自分の悪いところを全く直す気が感じられない。
29.無評価ラビィ・ソー削除
>>28
とんでもない!最近歯磨きをもっと丁寧にやって、デンタルフロスも使ってるんですよ。お口の中がとっても爽やかになりました。このように、私は向上心の塊で、悪いところは放っておけないタイプなのです。
33.無評価名前が無い程度の能力削除
また批判に負けて逃げ出しちゃったんだね
ダッサ