※注意※
森近霖之助のイメージを損なう可能性があります。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
森近霖之助は目の前にある物を発見し、背中から滝のように汗が吹き出してくるのを感じた。
彼の目の前には、萌え萌えで可愛い女の子のイラストが表紙を飾っていながらも、中身はエロエロという……そんな、官能小説の山が積み上げられていた。
そして、彼の後ろでは魔理沙がいる。彼女には、お駄賃を払う約束で、この在庫部屋の掃除の手伝いを頼んでいた。
霖之助は首を回し、魔理沙の様子を伺った。真面目に掃除に集中している。幸い、まだこちらの様子には気付いていないようだ。
別に、これらの官能小説は霖之助の趣味というわけではない。表紙が漫画のようだったので、仕入れ……つまり拾ったときは外の世界の漫画本の類だと思ったのだ。外の世界の漫画本は、人気商品である。それが、家に戻って検品作業を始めて見たら、中身はうふ~んであっは~んでいや~んな表現がてんこ盛りの代物だった。なんじゃこりゃあと、そのときは思わず叫んだ。そして、こんな表紙じゃ、間違えて子供が買ってしまったらどうするんだと……外の世界の出版倫理はどうなっているんだと憤りを感じたものだった。こういうのは、「姦」とか「辱」とか「淫」とか「猥」とか「痴」とか……そういう漢字をきちんと使って、どういうジャンルか判断の付きやすい題名にするべきだろうと思った。
検品作業のため、きっちりと最後まで読み通したが。
趣味ではないから、雄の本能ではない。あくまでも、商品管理であり、店主としてのプロ根性である。その筈だと彼は思っている。そりゃあ、男ではある以上、こういうことに興味が無いとか、そんなこともないのだけれど。
そして結局、検品作業を終えたものの、店頭に並べるというのもどうかと思った。しかし、貴重な外来本でもあり、そのうち高く売れるかも知れないので、捨てるという決断も下せなかった。そんなわけで、判断保留でこの在庫部屋に放り込んだのだった。単に、また捨てるのが面倒くさかったというのもある。そして、今の今まで忘れていた。
だがしかし、これがもし魔理沙に見付かったらどうなるだろうか?
正直言って、霖之助には想像が付かなかった。ただ、碌でもない結果にしかならないということだけは、絶対に確かだと判断した。
「お~い、香霖? どうかしたかー? さっきから手が止まってるみたいだぞ?」
突然、背後から魔理沙に声を掛けられ、霖之助はビクリと体を震わせた。慌てて振り返る。
魔理沙は、こっちを向いて、唇を尖らせていた。手にいっぱいの玩具の箱を持っている。
「真面目にやれよ-。真面目にー」
「あ、ああ……すまない。ちょっと、考え事をしてしまった」
「おいおい、しっかりしてくれよ。で? これはどこに置いておけばいいんだ?」
「ん、そうだね」
ふと、そこで霖之助は考えた。出来ることなら、魔理沙をこの周囲に近づけたくはない。この官能小説の処遇はこれから考えるとして、時間稼ぎは必要だ。そのためにも、ここから少し離れたところで作業をしていて貰いたい。
「じゃあ、あっちの角の方に全部置いておいてくれ。他にも、そこのプラモデルやボードゲームなんかは全部そこに頼むよ。くれぐれも、箱が潰れないように気をつけてくれよ?」
「オーケー。分かったぜ。……しかし、随分とあるな。でもこれ、電池とかいうヤツが無いと動かない物ばっかりなんだろ?」
「プラモデルやボードゲームはそんなことはないさ。まあ、確かに電池が必要な物も多いけれどね。流石にもう、そういうのは仕入れないように気をつけている」
「ふーん、そりゃまた結構なことだ。でもさ、電池を仕入れるのは難しいのか? 紫に頼めば、すぐに持ってきてくれそうな気がするけどな?」
霖之助は顔をしかめた。
「それは確かに、とは思うよ。思うんだけどね。でも、どうもそれは、あまり気乗りしないんだ。あの妖怪に貸しを作るというのは、出来るだけ避けた方が賢明な気がする」
「何でだ?」
「胡散臭いからだよ。妖怪である以上、胡散臭さというものはどうしても多かれ少なかれ身に纏っているものだと思うけれど、彼女はあまりにも群を抜いている。上手く言えないな……ただ、彼女に頼り過ぎると、麻薬のように依存して、やがては彼女無しに生きられなくなってしまうんじゃないか……そんな、危険さ、不吉さを感じるんだ。電池を彼女無しに仕入れられなくなったり、そのせいで商売出来なくなったら、僕はそのとき、彼女の傀儡に成り果てるんじゃないかとね?」
霖之助がそう答えると、魔理沙は苦笑した。
「あいつも、たかだか電池で散々な言われ様だな。まあ、胡散臭いのは確かだし、あまり関わらない方が得策っていうのは、私もそんな気がするけどな」
どうやら、胡散臭い、関わりすぎない方が良いというのは魔理沙も同意見のようだ。その点で、彼女も紫に毒されてはいないと分かって、霖之助は少し安心した。
そして、魔理沙は倉庫の整理を再開した。
さて、これで今しばらく……二、三分くらいは落ち着いて考え事が出来るだろう。
霖之助は、取り敢えず手近にあった大皿を手にして、布で拭き始めた。
まず、考えなければいけないこと。それは何か? それは、状況を整理することだと霖之助は心掛けている。
解決しなければならない問題を解くときは、何事もまずは情報を集め、整理して正しく状況を認識することから始めるべきだ。間違った現状認識に対して答えを出しても、それは間違った答えしか導き出されない。
霖之助は思考を落ち着かせつつ、それでいてフル回転させて状況の再確認を行った。
“目の前に、他人に見付かると非常によろしくない本がある”
“今は、在庫部屋の整理中である”
“すぐ傍には魔理沙がいる。彼女に、目の前の本を見付けられると、色々マズい”
“そのため、目の前の本を隠さなければならない”
“だが、魔理沙がいる以上、目立つ真似は出来ない”
“つまり、隠し場所は今いるこの場所からさして離れていない場所にせざるを得ない”
“そしてまた、隠すために実行出来る行動も、在庫の整理という作業において不自然ではないものでなければならない”
ここまで状況を再確認し、なかなかに厳しい条件だと、改めて霖之助は思った。だが、彼は諦めない。諦めたら、そこで人生終了だ。
ともあれ、隠し場所はこの部屋の中でなければならないということは、確認出来たのだ。ならば、次はこの部屋の状況を確認し、隠し場所を見付けることが課題となる。
霖之助は首を回し、倉庫部屋の様子を見る。
そして、部屋の一角に目が止まった。心臓が跳ね上がる。期待で胸が痛い。
ごくりと、唾を飲んで霖之助は平静を取り戻した。
「あ、魔理沙? そこの本の山はもう、整理が済んでいるのかい?」
霖之助は人の背丈ほどにまで積み上げられた、何十冊という本の山を指差した。魔理沙も首を回し、そこに視線を向ける。
「ああ、もう終わっているぜ。何か問題でもあったか? 随分沢山あったからさ。先に片付けた方がいいと思ったんだ。大きさとかもだいたい同じだから、本は纏めやすいし」
「いや、問題なんか無いよ。よくやってくれた。助かるよ。何しろ、数が多かったからね。整理を後回しにすると、面倒な事になるかも知れないと思っただけさ」
「ん? そうか? そりゃよかった」
特にこちらの態度に疑問も持たず、魔理沙は再び玩具の整理に戻った。
そんな彼女の背中を見て、にやり、と霖之助はほくそ笑んだ。「そう、本当によくやってくれたよ。魔理沙」と心の中で呟く。
木を隠すなら森の中。本を隠すなら本の中だ。一度片付けた所なら、またわざわざ整理するようなこともあるまい。
我ながら、ありきたりだとは思ったが逆に言えばそれはセオリー通りということになる。セオリーになるということは、それだけ信頼性が高いということだ。
「……あ~、だけどさ香霖。面白そうな本が全然無かったぜ? 今度からは、もうちょっと面白そうなものを仕入れてくれよ?」
背中越しに、魔理沙の声が聞こえてきた。そして、その要求に霖之助は苦笑交じりに嘆息した。
「そんなこと言われてもね。そもそも、そこにあるのは僕自身、商品価値に迷っているような本だよ? それで、君の興味を惹きそうな物があると思うかい?」
可能性は低いだろうなと、霖之助は思った。
更に言えば、彼女の興味を惹きそうな物があるなら、断じて整理を手伝わせたりはしない。その場で作業を止めて読み始めるなら良い方で、無くなっていても不思議ではないからだ。どうも、彼女は香霖堂の物は好きにしてもいいと思っている節がある。
彼女が店を出るときは、念のため簡単にボディチェックもしておいた方がいいかもしれない。
「それ、私としては納得していいのかどうか判断に迷うぜ? 売れるかどうか分からない物を在庫にするなよ」
「いや、それは違うよ? 分からないから、在庫にしておくんだよ。流石に売れる見込みが無いと分かれば廃棄処分するけれど、『売れるかどうか分からない』は『売れる見込みが無い』とイコールではないからね」
「……いや、何て言うか……在庫の管理費用というものを無視していないと出てこない発想だな、それ」
魔理沙は呆れたように言ってきた。
もっとも、霖之助はそれを聞いて「ふむ」と納得した。確かに一般的な商店では不良在庫を抱えるというのは大きなリスクであり、損失だ。しかし、香霖堂はそれが損失にはならない。維持費として他人に支払うものが無いのだから。そのため、判断するのにも長く時間を使うことが出来る。
その点で、この店の経営形態は他の商売と比べて優れている。自分は実に画期的な方法を確立したのだなと、霖之助は悦に入った。
しかし、それもほんの数秒のことだ。すぐに霖之助は「いやいや」と首を振った。今考えるべき事はそこじゃない。目の前にある問題は、いかにしてこの官能小説を隠すかだ。それに、判断に長く時間を使えるという甘えから、今回の問題が発生してしまったわけでもあるのだし。
ともあれ、その問題において、魔理沙は……彼女自身は気付いていないだろうが、重要なメッセージを伝えてきた。つまり『魔理沙はあの本の山に興味が無い』ということだ。つまり、改めてあの本の山を崩して面白そうな本を探すということは有り得ないと言うことだ。
いよいよもって、あの本の山の中に問題の本を隠すのが最善であると、霖之助は確信した。
そして、考えるべきは次の課題である。即ち「如何にして隠す時間を作るか?」だ。
流石に、魔理沙がこの部屋にいる以上、その時間は無い。時間を止める程度の能力があれば便利だが、生憎とそんな便利な能力を霖之助は持っていない。
となると、逆の発想が必要になる。本を隠すのに十分な時間、魔理沙がこの部屋にいなければよいのだ。
その方法はすぐに思いついた。霖之助は思わず身震いし、手に力が込もるのを感じた。自分の発想力に感謝する。
「ああ、魔理沙。さっきの電池の話で思い出した。すまないけど、表の方にある道具にも電池を使用するものが並べられていないか、確認してきて貰えないかい? 電池が使用されている物があったら、その場で使う物と使わない物を選り分けて欲しいんだ」
「え? あれ、結構あるぜ? 全部見るのかよ?」
「ああ、全部だ。頼むよ」
「いいけど……結構時間掛かるぜ? それでも、いいのか?」
「構わないよ。お駄賃は、その分色を付けるから」
「しょうがないなあ。……分かった。じゃあ、こっちもキリがいいから行ってくるぜ」
やれやれと、魔理沙は肩を竦めて立ち上がった。もっとも、お駄賃アップの効果だろう。その声からは機嫌の良さが誤魔化し切れていなかったが。
頭を掻いて、魔理沙が在庫部屋から出て行く。その後ろ姿を霖之助は見送った。
そして、耳を澄ませた。魔理沙の足音が遠去かっていく。
「よしっ! 今のうちにっ!」
大急ぎで霖之助は目の前の官能小説を本の山へと持って行った。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
霖之助が本を隠し始めて、約一時間後。魔理沙は在庫部屋へと戻ってきた。
「ふぅ……終わったぜ。香霖」
「ご苦労さん。こっちも、だいたい終わったよ」
思っていた以上に、魔理沙の戻りは遅かった。ひょっとしたら、商品の道具で遊んでいたり、本なら読んだりしていたのかも知れない。
もっとも、それならそれで好都合だったので、霖之助は敢えて気にしないことにしたが。
「あれ? 香霖、そこの本の山。私がここを出る前と何か違ってないか?」
魔理沙が首を傾げた。
やはり鋭いな、と霖之助は思った。もっとも、気付かれるのは想定内だ。
「ああ、ちょっと高く積みすぎのような気がしてね。崩れると危なそうな気がしたから、もうちょっと低くなるように置き換えたんだ」
そして、並び替えた本の中に、官能小説を隠しておいた。完全に山の中に埋もれているため、そこからまた掘り出すのも時間が掛かる状態だ。
「……でもさあ香霖? 何か、本の量が増えているような気がするんだぜ?」
「気のせいだよ」
霖之助はさらりと言い切った。こういうのは、自分が正しいという態度をどれだけ突き通せるかが大切だ。
「じゃあ、キリもいいから今日はこれで終わっていいよ。助かったよ。有り難う」
「え? いいのか?」
「ああ、いいよ。それじゃあ、お金を渡すから付いてきてくれ」
霖之助は若干強引に話を切り上げた。そして魔理沙を連れて、店頭へと向かった。
危機を無事に回避出来たことに、霖之助は安堵の息を吐いた。後で廃棄処分するために、またあの本の山から発掘するのかと思うと、少し気が滅入ったが。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
霊夢は魔理沙を見て、怪訝な表情を浮かべていた。
どうも、さっきから彼女の様子がおかしい。
二人で座って縁側でお茶を啜っているのだが……どうにも、それがおかしい。魔理沙が、こんなにも黙ってお茶を啜るなんて事は、今までに無いことだ。いつもならこっちが聞いてもいないのに、新しい魔法がどうだっただの、人里でこんな騒ぎがあるらしいが知らないかだのと、あれこれ話してくるのが常だ。
「ねえ、魔理沙? あんた、霖之助さんと何かあった? 今日は朝から、お手伝いに行ってたんでしょ?」
「え? 突然何を言い出すんだよ霊夢? 私と香霖で何があるって言うんだよ?」
「ふ~ん?」
霊夢は目を細めた。そして、魔理沙の顔へと自分の顔を近づけた。彼女の肩に手を置き、じっと見つめる。
さっきの魔理沙の口調。それはいつも通りに近かった。しかし、霊夢は誤魔化されない。ほんの僅かだが、反応がわざとらしい。平静を装っているときの口調だと、霊夢は判断した。
「な、なんだよ……?」
「そう、やっぱり何かあったのね?」
「何でそんな……」
「ほら、目を逸らした。何か隠しているわね?」
「いや、そんな風に近くでじっと見られれば誰だって――」
顔を背ける魔理沙を霊夢はしつこく見つめた。
魔理沙の額に、汗が浮かんだ。
“あ、いや……別に大した話じゃないんだって”
霊夢が思っていたよりは、十秒ほど粘った程度で、魔理沙は観念した。
よし、と霊夢は魔理沙の肩から手を離した。顔を近づけるのも止める。
魔理沙は躊躇いがちに、唇を震わせ、頬を人差し指で掻いた。
“何て言うかさ……香霖も、男だったんだな”
そう言って、魔理沙は頬を赤く染めた。
「……は?」
そんな彼女の反応を霊夢は理解出来なった。だからただ、そんな声を出すことしか出来なかった。
「初めて見ちゃったんだよ。その……香霖のさ……。でも、まさか香霖があんな凄いのを隠し持っていたなんて……私、全然想像してなくてさ」
「……へ?」
もじもじと身を震わせる魔理沙。相変わらず、彼女が何を言っているのか、霊夢には理解出来なかった。
「香霖って、ああいうのが好きだったんだなって……。あはは、何を言っているんだろうな私? 香霖だって、大人の男なんだから、当然なんだけどさ」
「あ、うん」
“でも、香霖のそんなのも受け入れるっていうのがさ……こう、私も女としてちょっと大人になった気がする……っていうのかな? こういうのって”
そこまで聞いて、霊夢はゆっくりと、自分の目が据わっていくのを感じた。理解したくなかった現実を理解していく。魔理沙は霖之助によって、少女から大人の女へと脱皮させられてしまったのだ。性的な意味で。
霊夢は再び、照れ臭そうに笑う魔理沙の肩を掴んだ。
「お、おい? 霊夢……?」
「魔理沙。霖之助さんと何があったのかちゃんと話しなさい。話さないと、霖之助さんをぶっ飛ばすわよ?」
「いや、霊夢? 何となくだが、話しても香霖をぶっ飛ばしに行きそうな気がするんだが?」
“あったり前じゃないっ!!”
顔を引きつらせる魔理沙を前に、霊夢は高らかに宣言した。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
霖之助は寝室で、呆然と立ち尽くしていた。
簡単な書き物をするのに使う、小さな机の前。
机の上には、数冊の本が置いてあった。在庫部屋に放置していたような物とは違う。秘密の隠し場所に隠しておいた、言わば本命である。無論、中身はうふ~んであっは~んでいや~んな代物だ。
妙に魔理沙が売り場から戻ってくるのが遅いとは思っていたが……その作業ついでに、何の気まぐれかこっちも漁っていたらしい。本当に、ただの悪戯か何かの感覚でだろう。おそらく。
それが、現実だった。
既に、彼が与り知らぬところで、終わっていた話だった。
けれど、そんな現実が認められなくて、どうにかしてこの現実をひっくり返せないかと考えて、だけどやっぱりそれはもう無理な話で……。
これを見ても、戻ってきたときには全く素知らぬ顔をし続けたとは……それは、彼女なりの優しさなのかも知れないが、霖之助はむしろいたたまれなさを感じた。裁かれない罪を背負い続ける苦しさに似ている。
まあ、これを見付けた魔理沙が、八卦路で香霖堂を消滅させるという暴挙に出なかったのは、よかったのかも知れないと思うが。自分が気付かないうちに、いつの間にか彼女もちょっぴり大人になっていたということだろう。
霖之助の口から、乾いた笑いが漏れた。
でも、これでまだ話が終わっていない気がするのは何故なのだろうか? そう……来るべき災厄がまだ来ていないような?
―END―
森近霖之助のイメージを損なう可能性があります。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
森近霖之助は目の前にある物を発見し、背中から滝のように汗が吹き出してくるのを感じた。
彼の目の前には、萌え萌えで可愛い女の子のイラストが表紙を飾っていながらも、中身はエロエロという……そんな、官能小説の山が積み上げられていた。
そして、彼の後ろでは魔理沙がいる。彼女には、お駄賃を払う約束で、この在庫部屋の掃除の手伝いを頼んでいた。
霖之助は首を回し、魔理沙の様子を伺った。真面目に掃除に集中している。幸い、まだこちらの様子には気付いていないようだ。
別に、これらの官能小説は霖之助の趣味というわけではない。表紙が漫画のようだったので、仕入れ……つまり拾ったときは外の世界の漫画本の類だと思ったのだ。外の世界の漫画本は、人気商品である。それが、家に戻って検品作業を始めて見たら、中身はうふ~んであっは~んでいや~んな表現がてんこ盛りの代物だった。なんじゃこりゃあと、そのときは思わず叫んだ。そして、こんな表紙じゃ、間違えて子供が買ってしまったらどうするんだと……外の世界の出版倫理はどうなっているんだと憤りを感じたものだった。こういうのは、「姦」とか「辱」とか「淫」とか「猥」とか「痴」とか……そういう漢字をきちんと使って、どういうジャンルか判断の付きやすい題名にするべきだろうと思った。
検品作業のため、きっちりと最後まで読み通したが。
趣味ではないから、雄の本能ではない。あくまでも、商品管理であり、店主としてのプロ根性である。その筈だと彼は思っている。そりゃあ、男ではある以上、こういうことに興味が無いとか、そんなこともないのだけれど。
そして結局、検品作業を終えたものの、店頭に並べるというのもどうかと思った。しかし、貴重な外来本でもあり、そのうち高く売れるかも知れないので、捨てるという決断も下せなかった。そんなわけで、判断保留でこの在庫部屋に放り込んだのだった。単に、また捨てるのが面倒くさかったというのもある。そして、今の今まで忘れていた。
だがしかし、これがもし魔理沙に見付かったらどうなるだろうか?
正直言って、霖之助には想像が付かなかった。ただ、碌でもない結果にしかならないということだけは、絶対に確かだと判断した。
「お~い、香霖? どうかしたかー? さっきから手が止まってるみたいだぞ?」
突然、背後から魔理沙に声を掛けられ、霖之助はビクリと体を震わせた。慌てて振り返る。
魔理沙は、こっちを向いて、唇を尖らせていた。手にいっぱいの玩具の箱を持っている。
「真面目にやれよ-。真面目にー」
「あ、ああ……すまない。ちょっと、考え事をしてしまった」
「おいおい、しっかりしてくれよ。で? これはどこに置いておけばいいんだ?」
「ん、そうだね」
ふと、そこで霖之助は考えた。出来ることなら、魔理沙をこの周囲に近づけたくはない。この官能小説の処遇はこれから考えるとして、時間稼ぎは必要だ。そのためにも、ここから少し離れたところで作業をしていて貰いたい。
「じゃあ、あっちの角の方に全部置いておいてくれ。他にも、そこのプラモデルやボードゲームなんかは全部そこに頼むよ。くれぐれも、箱が潰れないように気をつけてくれよ?」
「オーケー。分かったぜ。……しかし、随分とあるな。でもこれ、電池とかいうヤツが無いと動かない物ばっかりなんだろ?」
「プラモデルやボードゲームはそんなことはないさ。まあ、確かに電池が必要な物も多いけれどね。流石にもう、そういうのは仕入れないように気をつけている」
「ふーん、そりゃまた結構なことだ。でもさ、電池を仕入れるのは難しいのか? 紫に頼めば、すぐに持ってきてくれそうな気がするけどな?」
霖之助は顔をしかめた。
「それは確かに、とは思うよ。思うんだけどね。でも、どうもそれは、あまり気乗りしないんだ。あの妖怪に貸しを作るというのは、出来るだけ避けた方が賢明な気がする」
「何でだ?」
「胡散臭いからだよ。妖怪である以上、胡散臭さというものはどうしても多かれ少なかれ身に纏っているものだと思うけれど、彼女はあまりにも群を抜いている。上手く言えないな……ただ、彼女に頼り過ぎると、麻薬のように依存して、やがては彼女無しに生きられなくなってしまうんじゃないか……そんな、危険さ、不吉さを感じるんだ。電池を彼女無しに仕入れられなくなったり、そのせいで商売出来なくなったら、僕はそのとき、彼女の傀儡に成り果てるんじゃないかとね?」
霖之助がそう答えると、魔理沙は苦笑した。
「あいつも、たかだか電池で散々な言われ様だな。まあ、胡散臭いのは確かだし、あまり関わらない方が得策っていうのは、私もそんな気がするけどな」
どうやら、胡散臭い、関わりすぎない方が良いというのは魔理沙も同意見のようだ。その点で、彼女も紫に毒されてはいないと分かって、霖之助は少し安心した。
そして、魔理沙は倉庫の整理を再開した。
さて、これで今しばらく……二、三分くらいは落ち着いて考え事が出来るだろう。
霖之助は、取り敢えず手近にあった大皿を手にして、布で拭き始めた。
まず、考えなければいけないこと。それは何か? それは、状況を整理することだと霖之助は心掛けている。
解決しなければならない問題を解くときは、何事もまずは情報を集め、整理して正しく状況を認識することから始めるべきだ。間違った現状認識に対して答えを出しても、それは間違った答えしか導き出されない。
霖之助は思考を落ち着かせつつ、それでいてフル回転させて状況の再確認を行った。
“目の前に、他人に見付かると非常によろしくない本がある”
“今は、在庫部屋の整理中である”
“すぐ傍には魔理沙がいる。彼女に、目の前の本を見付けられると、色々マズい”
“そのため、目の前の本を隠さなければならない”
“だが、魔理沙がいる以上、目立つ真似は出来ない”
“つまり、隠し場所は今いるこの場所からさして離れていない場所にせざるを得ない”
“そしてまた、隠すために実行出来る行動も、在庫の整理という作業において不自然ではないものでなければならない”
ここまで状況を再確認し、なかなかに厳しい条件だと、改めて霖之助は思った。だが、彼は諦めない。諦めたら、そこで人生終了だ。
ともあれ、隠し場所はこの部屋の中でなければならないということは、確認出来たのだ。ならば、次はこの部屋の状況を確認し、隠し場所を見付けることが課題となる。
霖之助は首を回し、倉庫部屋の様子を見る。
そして、部屋の一角に目が止まった。心臓が跳ね上がる。期待で胸が痛い。
ごくりと、唾を飲んで霖之助は平静を取り戻した。
「あ、魔理沙? そこの本の山はもう、整理が済んでいるのかい?」
霖之助は人の背丈ほどにまで積み上げられた、何十冊という本の山を指差した。魔理沙も首を回し、そこに視線を向ける。
「ああ、もう終わっているぜ。何か問題でもあったか? 随分沢山あったからさ。先に片付けた方がいいと思ったんだ。大きさとかもだいたい同じだから、本は纏めやすいし」
「いや、問題なんか無いよ。よくやってくれた。助かるよ。何しろ、数が多かったからね。整理を後回しにすると、面倒な事になるかも知れないと思っただけさ」
「ん? そうか? そりゃよかった」
特にこちらの態度に疑問も持たず、魔理沙は再び玩具の整理に戻った。
そんな彼女の背中を見て、にやり、と霖之助はほくそ笑んだ。「そう、本当によくやってくれたよ。魔理沙」と心の中で呟く。
木を隠すなら森の中。本を隠すなら本の中だ。一度片付けた所なら、またわざわざ整理するようなこともあるまい。
我ながら、ありきたりだとは思ったが逆に言えばそれはセオリー通りということになる。セオリーになるということは、それだけ信頼性が高いということだ。
「……あ~、だけどさ香霖。面白そうな本が全然無かったぜ? 今度からは、もうちょっと面白そうなものを仕入れてくれよ?」
背中越しに、魔理沙の声が聞こえてきた。そして、その要求に霖之助は苦笑交じりに嘆息した。
「そんなこと言われてもね。そもそも、そこにあるのは僕自身、商品価値に迷っているような本だよ? それで、君の興味を惹きそうな物があると思うかい?」
可能性は低いだろうなと、霖之助は思った。
更に言えば、彼女の興味を惹きそうな物があるなら、断じて整理を手伝わせたりはしない。その場で作業を止めて読み始めるなら良い方で、無くなっていても不思議ではないからだ。どうも、彼女は香霖堂の物は好きにしてもいいと思っている節がある。
彼女が店を出るときは、念のため簡単にボディチェックもしておいた方がいいかもしれない。
「それ、私としては納得していいのかどうか判断に迷うぜ? 売れるかどうか分からない物を在庫にするなよ」
「いや、それは違うよ? 分からないから、在庫にしておくんだよ。流石に売れる見込みが無いと分かれば廃棄処分するけれど、『売れるかどうか分からない』は『売れる見込みが無い』とイコールではないからね」
「……いや、何て言うか……在庫の管理費用というものを無視していないと出てこない発想だな、それ」
魔理沙は呆れたように言ってきた。
もっとも、霖之助はそれを聞いて「ふむ」と納得した。確かに一般的な商店では不良在庫を抱えるというのは大きなリスクであり、損失だ。しかし、香霖堂はそれが損失にはならない。維持費として他人に支払うものが無いのだから。そのため、判断するのにも長く時間を使うことが出来る。
その点で、この店の経営形態は他の商売と比べて優れている。自分は実に画期的な方法を確立したのだなと、霖之助は悦に入った。
しかし、それもほんの数秒のことだ。すぐに霖之助は「いやいや」と首を振った。今考えるべき事はそこじゃない。目の前にある問題は、いかにしてこの官能小説を隠すかだ。それに、判断に長く時間を使えるという甘えから、今回の問題が発生してしまったわけでもあるのだし。
ともあれ、その問題において、魔理沙は……彼女自身は気付いていないだろうが、重要なメッセージを伝えてきた。つまり『魔理沙はあの本の山に興味が無い』ということだ。つまり、改めてあの本の山を崩して面白そうな本を探すということは有り得ないと言うことだ。
いよいよもって、あの本の山の中に問題の本を隠すのが最善であると、霖之助は確信した。
そして、考えるべきは次の課題である。即ち「如何にして隠す時間を作るか?」だ。
流石に、魔理沙がこの部屋にいる以上、その時間は無い。時間を止める程度の能力があれば便利だが、生憎とそんな便利な能力を霖之助は持っていない。
となると、逆の発想が必要になる。本を隠すのに十分な時間、魔理沙がこの部屋にいなければよいのだ。
その方法はすぐに思いついた。霖之助は思わず身震いし、手に力が込もるのを感じた。自分の発想力に感謝する。
「ああ、魔理沙。さっきの電池の話で思い出した。すまないけど、表の方にある道具にも電池を使用するものが並べられていないか、確認してきて貰えないかい? 電池が使用されている物があったら、その場で使う物と使わない物を選り分けて欲しいんだ」
「え? あれ、結構あるぜ? 全部見るのかよ?」
「ああ、全部だ。頼むよ」
「いいけど……結構時間掛かるぜ? それでも、いいのか?」
「構わないよ。お駄賃は、その分色を付けるから」
「しょうがないなあ。……分かった。じゃあ、こっちもキリがいいから行ってくるぜ」
やれやれと、魔理沙は肩を竦めて立ち上がった。もっとも、お駄賃アップの効果だろう。その声からは機嫌の良さが誤魔化し切れていなかったが。
頭を掻いて、魔理沙が在庫部屋から出て行く。その後ろ姿を霖之助は見送った。
そして、耳を澄ませた。魔理沙の足音が遠去かっていく。
「よしっ! 今のうちにっ!」
大急ぎで霖之助は目の前の官能小説を本の山へと持って行った。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
霖之助が本を隠し始めて、約一時間後。魔理沙は在庫部屋へと戻ってきた。
「ふぅ……終わったぜ。香霖」
「ご苦労さん。こっちも、だいたい終わったよ」
思っていた以上に、魔理沙の戻りは遅かった。ひょっとしたら、商品の道具で遊んでいたり、本なら読んだりしていたのかも知れない。
もっとも、それならそれで好都合だったので、霖之助は敢えて気にしないことにしたが。
「あれ? 香霖、そこの本の山。私がここを出る前と何か違ってないか?」
魔理沙が首を傾げた。
やはり鋭いな、と霖之助は思った。もっとも、気付かれるのは想定内だ。
「ああ、ちょっと高く積みすぎのような気がしてね。崩れると危なそうな気がしたから、もうちょっと低くなるように置き換えたんだ」
そして、並び替えた本の中に、官能小説を隠しておいた。完全に山の中に埋もれているため、そこからまた掘り出すのも時間が掛かる状態だ。
「……でもさあ香霖? 何か、本の量が増えているような気がするんだぜ?」
「気のせいだよ」
霖之助はさらりと言い切った。こういうのは、自分が正しいという態度をどれだけ突き通せるかが大切だ。
「じゃあ、キリもいいから今日はこれで終わっていいよ。助かったよ。有り難う」
「え? いいのか?」
「ああ、いいよ。それじゃあ、お金を渡すから付いてきてくれ」
霖之助は若干強引に話を切り上げた。そして魔理沙を連れて、店頭へと向かった。
危機を無事に回避出来たことに、霖之助は安堵の息を吐いた。後で廃棄処分するために、またあの本の山から発掘するのかと思うと、少し気が滅入ったが。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
霊夢は魔理沙を見て、怪訝な表情を浮かべていた。
どうも、さっきから彼女の様子がおかしい。
二人で座って縁側でお茶を啜っているのだが……どうにも、それがおかしい。魔理沙が、こんなにも黙ってお茶を啜るなんて事は、今までに無いことだ。いつもならこっちが聞いてもいないのに、新しい魔法がどうだっただの、人里でこんな騒ぎがあるらしいが知らないかだのと、あれこれ話してくるのが常だ。
「ねえ、魔理沙? あんた、霖之助さんと何かあった? 今日は朝から、お手伝いに行ってたんでしょ?」
「え? 突然何を言い出すんだよ霊夢? 私と香霖で何があるって言うんだよ?」
「ふ~ん?」
霊夢は目を細めた。そして、魔理沙の顔へと自分の顔を近づけた。彼女の肩に手を置き、じっと見つめる。
さっきの魔理沙の口調。それはいつも通りに近かった。しかし、霊夢は誤魔化されない。ほんの僅かだが、反応がわざとらしい。平静を装っているときの口調だと、霊夢は判断した。
「な、なんだよ……?」
「そう、やっぱり何かあったのね?」
「何でそんな……」
「ほら、目を逸らした。何か隠しているわね?」
「いや、そんな風に近くでじっと見られれば誰だって――」
顔を背ける魔理沙を霊夢はしつこく見つめた。
魔理沙の額に、汗が浮かんだ。
“あ、いや……別に大した話じゃないんだって”
霊夢が思っていたよりは、十秒ほど粘った程度で、魔理沙は観念した。
よし、と霊夢は魔理沙の肩から手を離した。顔を近づけるのも止める。
魔理沙は躊躇いがちに、唇を震わせ、頬を人差し指で掻いた。
“何て言うかさ……香霖も、男だったんだな”
そう言って、魔理沙は頬を赤く染めた。
「……は?」
そんな彼女の反応を霊夢は理解出来なった。だからただ、そんな声を出すことしか出来なかった。
「初めて見ちゃったんだよ。その……香霖のさ……。でも、まさか香霖があんな凄いのを隠し持っていたなんて……私、全然想像してなくてさ」
「……へ?」
もじもじと身を震わせる魔理沙。相変わらず、彼女が何を言っているのか、霊夢には理解出来なかった。
「香霖って、ああいうのが好きだったんだなって……。あはは、何を言っているんだろうな私? 香霖だって、大人の男なんだから、当然なんだけどさ」
「あ、うん」
“でも、香霖のそんなのも受け入れるっていうのがさ……こう、私も女としてちょっと大人になった気がする……っていうのかな? こういうのって”
そこまで聞いて、霊夢はゆっくりと、自分の目が据わっていくのを感じた。理解したくなかった現実を理解していく。魔理沙は霖之助によって、少女から大人の女へと脱皮させられてしまったのだ。性的な意味で。
霊夢は再び、照れ臭そうに笑う魔理沙の肩を掴んだ。
「お、おい? 霊夢……?」
「魔理沙。霖之助さんと何があったのかちゃんと話しなさい。話さないと、霖之助さんをぶっ飛ばすわよ?」
「いや、霊夢? 何となくだが、話しても香霖をぶっ飛ばしに行きそうな気がするんだが?」
“あったり前じゃないっ!!”
顔を引きつらせる魔理沙を前に、霊夢は高らかに宣言した。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
霖之助は寝室で、呆然と立ち尽くしていた。
簡単な書き物をするのに使う、小さな机の前。
机の上には、数冊の本が置いてあった。在庫部屋に放置していたような物とは違う。秘密の隠し場所に隠しておいた、言わば本命である。無論、中身はうふ~んであっは~んでいや~んな代物だ。
妙に魔理沙が売り場から戻ってくるのが遅いとは思っていたが……その作業ついでに、何の気まぐれかこっちも漁っていたらしい。本当に、ただの悪戯か何かの感覚でだろう。おそらく。
それが、現実だった。
既に、彼が与り知らぬところで、終わっていた話だった。
けれど、そんな現実が認められなくて、どうにかしてこの現実をひっくり返せないかと考えて、だけどやっぱりそれはもう無理な話で……。
これを見ても、戻ってきたときには全く素知らぬ顔をし続けたとは……それは、彼女なりの優しさなのかも知れないが、霖之助はむしろいたたまれなさを感じた。裁かれない罪を背負い続ける苦しさに似ている。
まあ、これを見付けた魔理沙が、八卦路で香霖堂を消滅させるという暴挙に出なかったのは、よかったのかも知れないと思うが。自分が気付かないうちに、いつの間にか彼女もちょっぴり大人になっていたということだろう。
霖之助の口から、乾いた笑いが漏れた。
でも、これでまだ話が終わっていない気がするのは何故なのだろうか? そう……来るべき災厄がまだ来ていないような?
―END―
つまりここから霊夢ルートに入るのですね。さあ作者よ!今一度筆を執るのだ!
魔理沙の言い方的に誤解されても仕方ないのでしょうが、別に股間についている凄いのを見せたわけではないのですし。
男なら誰だってそうする、霖之助だってそうするのです。
そーなのかー(笑)
でも、検索してみたら本当に分かりませんねこれ。霖之助も騙されても仕方ないです。
拙作をお読み頂き、多謝です。
>6さん
是非、霖之助を慰めてやって下さいませ。
拙作をお読み頂き、多謝です。
>9さん
笑ってやって下さいまし(笑)
拙作をお読み頂き、多謝です。
>12さん
そんな出来事があったのですか。
でもそれも大きくなったらいい思い出……なわけないですよね(苦笑)
拙作をお読みいただき、多謝です。
>19(14)さん
中学生の頃、雄は誰もがこんな思い出を一つや二つは持っているものなのかもですね。
ちょっとでも懐かしさを感じて頂けたなら幸いです(ぇ)
拙作をお読みいただき、多謝です。
>15さん
霊夢ルート……そういうのもあるのか。
いえ、何かネタを考えたいですが……、善処します。
書けたら、出します。いつになるか分からないし……でも、小鈴になるかもですが(おい)。
拙作をお読み頂き、多謝です。
>16さん
有り難うございます。
実は過去作で、書いていたときに執筆仲間から「時制が~」という指摘があったので、それを意識して書いたら「テンポ悪い」という批評を頂いたことがありまして。
んで、元の書き方に戻したのですが、どうやらこっちで正解っぽいなあと。そう言って頂けて嬉しい限りです。
拙作をお読み頂き、多謝です。
>奇声を発する程度の能力さん
有り難うございます。
拙作をお読み頂き、多謝です。
>金細工師さん
でも、物理的に死ぬよりはマシかも?
だからいいってもんじゃあ、無いですけど(苦笑)
拙作をお読み頂き、多謝です。
>21さん
そうそう、霖之助だって男だから仕方ないのです。
霊夢もきっと分かってくれる……といいなあ(他人事)
拙作をお読み頂き、多謝です。
>完熟オレンジさん
魔理沙は優しいですよねー(棒)
拙作をお読み頂き、多謝です。
>機械仕掛けの神さん
う、純粋な続きではなく、似たような話をそのうちに……という形になるかも(汗
そのときは、ちょっと霊夢も絡めたいですが。
拙作をお読み頂き、多謝です。
とりあえず、大人の階段を登った魔理沙、おめでとう!