あの世界からも、幻想の世界からも隔離された空間がある。
そこは存在が空想になったわけでも、忘却されたわけでもない者達が集う空虚な場所。
創造主によって、日の目に当たることもないままに抹消された者達が集う寂しい場所。
骨を組まれ、肉を付けられ血も通う。
しかし私達は彼らの元へさえも行くことはできない。
存在意義の無いこの体では、どこへも飛ぶことなどできないのだ。
空想ではないから。忘却されたわけではないから。
あくまでも最初から表に出なかっただけだから。
いや、もしかすると私達は創造主に忘却されてしまったのかもしれない。
強い強い魔法。何よりも強い忘却の魔法。
それに立ち向かっても存在ごとかき消されるだけ。
消失させることは創造より何倍も簡単なのだ。
進むことも、戻ることもできない私達はひたすらに待ち続ける。
もしも彼らが皆から忘れられてしまった時、笑顔で労えるように。
もしも幻想の郷が滅びた時に、彼らを迎え入れてあげられるように。
この長い時間を我が物のように操れるのならば、私は早送りして彼らとの再会を早めるのだろうか。
それともこの退屈な時間の中で自らの時を止めてしまうのだろうか。
私にはどうなるのかわからない、そんな力は無いのだから。
我が名は冴月麟。
私はいつまでも待ち続ける。
旧き仲間達と共に、中身の無い見た目だけの神社の境内でのんびりと白い空を眺めながら。
彼らと共に暮らすのは楽しくないわけではない。
しかし皆どこかで気にしているのだ、羨ましいのだ。
向こうへ行った夢幻の妖怪が、魔界の人形遣いが。
そして私と共に赤い霧をひたすら進み、幻想を手にするはずだったあの二人が。
これらの柵を全て断ち切れたのならば、私は何も考えずに日々を過ごすという彼女のように退屈な日々を送れるのだが。
あわよくば、彼らの元へ行けないものかと、
そんな願いを胸に、今日も世界の終わりを待ち続けるのだ。
それが例えるならば子供の願う奇跡のように、儚い儚い願いであったとしても。
そこは存在が空想になったわけでも、忘却されたわけでもない者達が集う空虚な場所。
創造主によって、日の目に当たることもないままに抹消された者達が集う寂しい場所。
骨を組まれ、肉を付けられ血も通う。
しかし私達は彼らの元へさえも行くことはできない。
存在意義の無いこの体では、どこへも飛ぶことなどできないのだ。
空想ではないから。忘却されたわけではないから。
あくまでも最初から表に出なかっただけだから。
いや、もしかすると私達は創造主に忘却されてしまったのかもしれない。
強い強い魔法。何よりも強い忘却の魔法。
それに立ち向かっても存在ごとかき消されるだけ。
消失させることは創造より何倍も簡単なのだ。
進むことも、戻ることもできない私達はひたすらに待ち続ける。
もしも彼らが皆から忘れられてしまった時、笑顔で労えるように。
もしも幻想の郷が滅びた時に、彼らを迎え入れてあげられるように。
この長い時間を我が物のように操れるのならば、私は早送りして彼らとの再会を早めるのだろうか。
それともこの退屈な時間の中で自らの時を止めてしまうのだろうか。
私にはどうなるのかわからない、そんな力は無いのだから。
我が名は冴月麟。
私はいつまでも待ち続ける。
旧き仲間達と共に、中身の無い見た目だけの神社の境内でのんびりと白い空を眺めながら。
彼らと共に暮らすのは楽しくないわけではない。
しかし皆どこかで気にしているのだ、羨ましいのだ。
向こうへ行った夢幻の妖怪が、魔界の人形遣いが。
そして私と共に赤い霧をひたすら進み、幻想を手にするはずだったあの二人が。
これらの柵を全て断ち切れたのならば、私は何も考えずに日々を過ごすという彼女のように退屈な日々を送れるのだが。
あわよくば、彼らの元へ行けないものかと、
そんな願いを胸に、今日も世界の終わりを待ち続けるのだ。
それが例えるならば子供の願う奇跡のように、儚い儚い願いであったとしても。
なんか覚めない夢のような見れない夢のような