【地獄:閻魔の執務室】
「えぇぇいき様ぁぁぁ…」
死霊番号3から飛んで4203番
死因:爆死
罪状:窃盗、虚偽、その他多数。
「何ですか小町情けない声出…、じゃなくて、何故貴女がここに?」
前世:魔法使い
備考:現在地獄内を逃亡中。「こんなに知らない事だらけの場所とはな、探求のし甲斐があるぜ!」との証言あり。捕縛に際して抵抗強し。
「最近人死にが多くないですかぁ~?疲れちゃいましたよ~…」
…“探索・捕縛への派遣人員増加を手配します。お説教は前世の悪事を全て振り返らせ…”…
「博麗の巫女の代替わりの時期ですからね 少しすればまた収まります」
死霊番号3から飛んで4311番
死因:寿命
罪状:特に無し。
「寿命迎えた人を迎えに行くより、殺された人がやって来る方が多いんですよぉ?動乱ですよ!動乱!」
前世:稗田家当主
備考:幻想郷現世に関する様子の報告の受領と次期転生についての会合待ち。
「映姫様はいつも通りの仕事振りですよねー?なんでですかー?私ら同様増えてていい筈ですよねー?」
…“会合の件を了承しました。日時は追って連絡致します。”
「…此度の“動乱”における殺傷は妖怪によるものが多いのです 妖怪が人を襲うのと人間が人を襲うのとでは意味合いが違います」
死霊番号3から飛んで4424番
死因:寿命(人為的に引き延ばされた形跡有り)
罪状:殺傷、窃盗、余命の詐称。
「それがどうしたってんですかぁ?」
前世:使用人
備考:前世の記憶を保持したままの転生を希望。
「罪を犯した人間への罰は厳粛に決めるべきであり、行程に掛ける時間も惜しみ無く増します、が…」
“要求は却下します。転生は前世との決別であり、一部を除き例外は認められません。”
「妖の類は…犯す罪自体が存在意義である事が多いですからね “模範的な妖怪”であれば、判決も定型的になります」
死霊番号3から飛んで4687番
死因:過労
罪状:特に無し。
「だからさっさと終わるって事ですかー!? 映姫様らしからぬその…業務怠慢?な発言ですね お役所仕事って言うか」
前世:現人神
備考:守矢神社の現人神。人間としての死を過程とし、神格化するとの意向強し。
「怠慢ではなく、問題性の無い慣例です」
“件の神社については覚えが有り、問題は無いと思われます。審議の後、受領の手続きに流れますので、資料の準備を”
「…じゃああちこちで御説教する必要も無いじゃないですか」
死霊番号3から飛んで4924番
死因:自害
罪状:殺人未遂、自害。
「あれは私の趣味ッ…、」
前世:冥界及び白玉楼の管理者、西行寺幽々子の付添人。
備考:目立った悪行は見当たらず。が、主人の後を追い余命より早くに自ら喉を裂く。
「?映姫様ぁ?」
……“西行寺幽々子の一件について調書を取る必要があります。審議についてはそれまで差し止めを…”…
「……」
死霊番号1から飛んで4424番
死因:特例
罪状:殺人、自害。
「?」
前世:冥界及び白玉楼の管理者、西行寺幽々子。
備考:霊体のままに冥界の管理を任せていたが、成仏を遂げる。通常では起こり得ない事態。又、当人の遺体により封印されていた西
バンッッ!!
「うひっ」
小柄な少女…閻魔大王映姫が、これまた小さな手で馬鹿でかい机を派手に叩き、立ち上がった
「何故!こんな!重要な!案件が!今更!?」
書類の日付を見れば、半日も前だ
そんじょそこらの亡者ならまだしも、今回の半日は致命傷やも知れない
「あーあのお姫さんが…それでか いやですからね?人が死にまくって大へ」
「貴女も!!気付かなかったのですか!?西行妖の開花に!?」
「そりゃ気付きましたけどぉ、まさか映姫様が把握してなかったとは思いもよらず」
「!!…小町!電話を!」
「最近は御説教に出向く機会も減りましたからねぇ デスクワークばっかで鈍っッたぁ」
机の広さを確保する為に床に置いていた電話を拾い上げた小町
の、頭をペシリと叩き、受話器を持ち上げてダイアルを回す回す回す
「…………私です!遅いですよ!電話は呼び鈴が三回鳴るまでに…じゃなくて!」
やはり書類仕事の邪魔になっていた冠を拾い上げ、気合いを入れ直す為に頭に叩きつける様に被る
「西行妖が開花しています!各員特別業務七番発令!亡者が押し寄せて来ま、来てます!対応急いで!それから八雲紫に招集を!……見つけるのよ!何がなんでも!ばか!」
閻魔様が吠え、死神が迎えに行き、書類が散らばる
死霊番号3から飛んで4919番
死因:過労
罪状:特に無し。
前世:博麗の巫女
備考:西行妖の開花を目論んだと思われる妖怪と対峙しこれを撃退。残る全ての力をもって八雲紫と共に西行妖の封印を図るも失敗、当人はこの際に死亡。後継者の選定を済ませておらず、次なる博麗の巫女の選出を急がれたし。尚八雲紫については情報が錯綜しており…
今日も今日とて人が死ぬ
「えぇぇいき様ぁぁぁ…」
死霊番号3から飛んで4203番
死因:爆死
罪状:窃盗、虚偽、その他多数。
「何ですか小町情けない声出…、じゃなくて、何故貴女がここに?」
前世:魔法使い
備考:現在地獄内を逃亡中。「こんなに知らない事だらけの場所とはな、探求のし甲斐があるぜ!」との証言あり。捕縛に際して抵抗強し。
「最近人死にが多くないですかぁ~?疲れちゃいましたよ~…」
…“探索・捕縛への派遣人員増加を手配します。お説教は前世の悪事を全て振り返らせ…”…
「博麗の巫女の代替わりの時期ですからね 少しすればまた収まります」
死霊番号3から飛んで4311番
死因:寿命
罪状:特に無し。
「寿命迎えた人を迎えに行くより、殺された人がやって来る方が多いんですよぉ?動乱ですよ!動乱!」
前世:稗田家当主
備考:幻想郷現世に関する様子の報告の受領と次期転生についての会合待ち。
「映姫様はいつも通りの仕事振りですよねー?なんでですかー?私ら同様増えてていい筈ですよねー?」
…“会合の件を了承しました。日時は追って連絡致します。”
「…此度の“動乱”における殺傷は妖怪によるものが多いのです 妖怪が人を襲うのと人間が人を襲うのとでは意味合いが違います」
死霊番号3から飛んで4424番
死因:寿命(人為的に引き延ばされた形跡有り)
罪状:殺傷、窃盗、余命の詐称。
「それがどうしたってんですかぁ?」
前世:使用人
備考:前世の記憶を保持したままの転生を希望。
「罪を犯した人間への罰は厳粛に決めるべきであり、行程に掛ける時間も惜しみ無く増します、が…」
“要求は却下します。転生は前世との決別であり、一部を除き例外は認められません。”
「妖の類は…犯す罪自体が存在意義である事が多いですからね “模範的な妖怪”であれば、判決も定型的になります」
死霊番号3から飛んで4687番
死因:過労
罪状:特に無し。
「だからさっさと終わるって事ですかー!? 映姫様らしからぬその…業務怠慢?な発言ですね お役所仕事って言うか」
前世:現人神
備考:守矢神社の現人神。人間としての死を過程とし、神格化するとの意向強し。
「怠慢ではなく、問題性の無い慣例です」
“件の神社については覚えが有り、問題は無いと思われます。審議の後、受領の手続きに流れますので、資料の準備を”
「…じゃああちこちで御説教する必要も無いじゃないですか」
死霊番号3から飛んで4924番
死因:自害
罪状:殺人未遂、自害。
「あれは私の趣味ッ…、」
前世:冥界及び白玉楼の管理者、西行寺幽々子の付添人。
備考:目立った悪行は見当たらず。が、主人の後を追い余命より早くに自ら喉を裂く。
「?映姫様ぁ?」
……“西行寺幽々子の一件について調書を取る必要があります。審議についてはそれまで差し止めを…”…
「……」
死霊番号1から飛んで4424番
死因:特例
罪状:殺人、自害。
「?」
前世:冥界及び白玉楼の管理者、西行寺幽々子。
備考:霊体のままに冥界の管理を任せていたが、成仏を遂げる。通常では起こり得ない事態。又、当人の遺体により封印されていた西
バンッッ!!
「うひっ」
小柄な少女…閻魔大王映姫が、これまた小さな手で馬鹿でかい机を派手に叩き、立ち上がった
「何故!こんな!重要な!案件が!今更!?」
書類の日付を見れば、半日も前だ
そんじょそこらの亡者ならまだしも、今回の半日は致命傷やも知れない
「あーあのお姫さんが…それでか いやですからね?人が死にまくって大へ」
「貴女も!!気付かなかったのですか!?西行妖の開花に!?」
「そりゃ気付きましたけどぉ、まさか映姫様が把握してなかったとは思いもよらず」
「!!…小町!電話を!」
「最近は御説教に出向く機会も減りましたからねぇ デスクワークばっかで鈍っッたぁ」
机の広さを確保する為に床に置いていた電話を拾い上げた小町
の、頭をペシリと叩き、受話器を持ち上げてダイアルを回す回す回す
「…………私です!遅いですよ!電話は呼び鈴が三回鳴るまでに…じゃなくて!」
やはり書類仕事の邪魔になっていた冠を拾い上げ、気合いを入れ直す為に頭に叩きつける様に被る
「西行妖が開花しています!各員特別業務七番発令!亡者が押し寄せて来ま、来てます!対応急いで!それから八雲紫に招集を!……見つけるのよ!何がなんでも!ばか!」
閻魔様が吠え、死神が迎えに行き、書類が散らばる
死霊番号3から飛んで4919番
死因:過労
罪状:特に無し。
前世:博麗の巫女
備考:西行妖の開花を目論んだと思われる妖怪と対峙しこれを撃退。残る全ての力をもって八雲紫と共に西行妖の封印を図るも失敗、当人はこの際に死亡。後継者の選定を済ませておらず、次なる博麗の巫女の選出を急がれたし。尚八雲紫については情報が錯綜しており…
今日も今日とて人が死ぬ
この作品の何が面白いって、ピックアップされている死人が誰も彼も皆読者にはひと目でわかるというところで、明らかなイレギュラーが連続しているのに地獄がとろとろと平常運行する様を読んで、焦りとフラストレーションをより激しく感じさせるわけです。
よく分からないけど
普通に面白かったよ
西行妖も同じ能力の可能性が高いことを考えると非常に危険な事態なのでしょうね。
1000年前は幽々子がいたからどうにかなったのでしょうが…。
背筋のぞわぞわするラストがクセになりそうです
前半 ん? 後半 ひぃっ!? な感じで短いながらも十分楽しめた
とてもよかったです。