「失礼いたします、パチュリー様。紅茶が入りました」
「あら、もうそんな時間なの」
「もうこんな時間です」
「どんな時間なのかしら。時間が視えるってのは愉しそうね」
「パチュリー様と居ればもっと愉しいですわ」
「あら、そう。レミィにもそう言ってあげたら?」
「い、言いませんわ……今日の紅茶はお嬢様のご意向で紅い紅茶にしました。珍しいですよね、紅い紅茶」
「紅茶って文字、書ける?」
「香るお茶、だと思ったのですが」
「それならありとあらゆるお茶が紅茶よ。紅いお茶が紅茶。緑だから緑茶」
「なるほど……てっきりお茶の種類が違うのかと」
「お茶の種類は多少の差異こそあれどほぼ同じと見て問題ないわ。人間も妖怪も月も太陽も元は全て同じなのよ」
「時間と空間も、ですね」
「相対性理論かしら。それより紅茶の種類を知らずに淹れてたの……?」
「知ってますよ!カルチェラタンとかモンターニュブルー、あとはヌワラエリヤ、ダージリン、ガッデム……」
「ガッデムって紅茶、私には絶対淹れないで頂戴」
「アッサムでした。別にストレスとかありませんよ?」
「最近寒いし美鈴にストレス溜めさせないようにね」
「妹様と遊んでますよ」
「あら、それは良かったじゃない」
「ええ。 あ、そういえばパチュリー様に訊きたいことがあったのです」
「そんなに大事じゃなさそうね」
「かといって些細な事でもありませんから……中事?」
「まあいいわ。何かしら?」
「いつも紅茶にケーキ、という組みでお嬢様にティータイムを過ごして頂いてるのですが、つい先日『もっと変わったお菓子とか無いかしら?』とご指摘を受けまして……」
「レミィらしいというか……」
「奇抜なお菓子、ご存知ですか?」
「ツッカベッカライカヤヌマのテーベッカライ……は外の世界だし」
「え、なんですかそれ?ツーカカライカライヤのテーッカマキ……?」
「何でもないわ、テーベッカライは深い香りのするクッキーよ。あとはザッハトルテとかダックワーズなんかいいんじゃないかしら」
「響きだけで紅茶を飲みたくなってきますね」
「……それはどんな評価なの……」
「ありがとうございました、パチュリー様」
「別にいいのよ。レミィが上機嫌だと私も対応しやすいし」
「妹様も上機嫌になって幸せですね」
「咲夜はレミィの笑顔が見られるだけでいい、とか言いそうね」
「もちろんです」
「レミィと逢瀬でもしてきなさい」
「仰せの通りに、ですわ」
「あら、もうそんな時間なの」
「もうこんな時間です」
「どんな時間なのかしら。時間が視えるってのは愉しそうね」
「パチュリー様と居ればもっと愉しいですわ」
「あら、そう。レミィにもそう言ってあげたら?」
「い、言いませんわ……今日の紅茶はお嬢様のご意向で紅い紅茶にしました。珍しいですよね、紅い紅茶」
「紅茶って文字、書ける?」
「香るお茶、だと思ったのですが」
「それならありとあらゆるお茶が紅茶よ。紅いお茶が紅茶。緑だから緑茶」
「なるほど……てっきりお茶の種類が違うのかと」
「お茶の種類は多少の差異こそあれどほぼ同じと見て問題ないわ。人間も妖怪も月も太陽も元は全て同じなのよ」
「時間と空間も、ですね」
「相対性理論かしら。それより紅茶の種類を知らずに淹れてたの……?」
「知ってますよ!カルチェラタンとかモンターニュブルー、あとはヌワラエリヤ、ダージリン、ガッデム……」
「ガッデムって紅茶、私には絶対淹れないで頂戴」
「アッサムでした。別にストレスとかありませんよ?」
「最近寒いし美鈴にストレス溜めさせないようにね」
「妹様と遊んでますよ」
「あら、それは良かったじゃない」
「ええ。 あ、そういえばパチュリー様に訊きたいことがあったのです」
「そんなに大事じゃなさそうね」
「かといって些細な事でもありませんから……中事?」
「まあいいわ。何かしら?」
「いつも紅茶にケーキ、という組みでお嬢様にティータイムを過ごして頂いてるのですが、つい先日『もっと変わったお菓子とか無いかしら?』とご指摘を受けまして……」
「レミィらしいというか……」
「奇抜なお菓子、ご存知ですか?」
「ツッカベッカライカヤヌマのテーベッカライ……は外の世界だし」
「え、なんですかそれ?ツーカカライカライヤのテーッカマキ……?」
「何でもないわ、テーベッカライは深い香りのするクッキーよ。あとはザッハトルテとかダックワーズなんかいいんじゃないかしら」
「響きだけで紅茶を飲みたくなってきますね」
「……それはどんな評価なの……」
「ありがとうございました、パチュリー様」
「別にいいのよ。レミィが上機嫌だと私も対応しやすいし」
「妹様も上機嫌になって幸せですね」
「咲夜はレミィの笑顔が見られるだけでいい、とか言いそうね」
「もちろんです」
「レミィと逢瀬でもしてきなさい」
「仰せの通りに、ですわ」
面白かったです
というかアッサムをガッデムと間違えるなんて初めて聞いたわ
けど、欲を言えば「軽く読める」以外の読みどころがもうちょっとあれば嬉しかった