「寒いわね」
四畳半の部屋の真ん中に置いた一人用炬燵に入りながらほげーっとしている。
「そうねぇ。でも、初詣には行きましょうよ」
メリーも同じ一人用炬燵に入りながら携帯ゲーム機で遊んでいる。
「嫌よ、面倒くさいし、こんなに寒い真夜中に外に出て何時間も並ぶなんて自殺行為だわ」
一人用の小さな炬燵の中には四本の足が入り乱れ、足と足が当たって「あっ」って言う様な感じではなく、常に当たっている状態である。科学世紀であるこの時代に、こんな前時代な暖房器具をなぜ使っていかという事は、私達二人が四畳半で同棲していることから察して欲しい。
「えー、でもさー。外人が神社でナムナムってしてる姿ってよくない?周りから見たら凄く映えると思わない?」
何を言っているのだろうかこのエセ外人は。
「そういうことで、蓮子、初詣に行きましょ?」
「そんな外見ばかり気にしたってしかたないじゃない。今の初詣なんて信仰心も何もなくてただの概念よ?そんな意味のないもののために寒い思いをしたくないわ」
そう言うと布団を敷く準備を始める。
「し…信仰心ならあるわよ!」
「だったら尚更行く必要なんて無いわよ。願う気持ちとかがあれば神様に直談判しに行かなくても、向こうから来てくれるわ」
「そうは言ってもただ闇雲に願うのって難しいと思うわ」
確かに何か対象はあったほうがいいかもしれない。願いというものはなにか具体的なものにするほうが強くなるものかも知れない。流れ星しかり、短冊しかり、お賽銭箱の前しかり。
「確かに一理あるわね。だったらちょっと待ってなさい」
だったら願いやすい対象を作ってあげればいい。
「ということで、社をつくってみました」
ダンボールとラップの芯と紙パックで作った社を四畳半の窓際に置いてみた。我ながらよく出来ている。
「さぁメリー、幾らでも願っていいわよ!」
これで寒い中初詣に行かずに済む。寝正月を謳歌するとしよう。
「ナムナム」
メリーは一応社にお願いをしているようだ。私も何かしらお願いしてみようか。
「ちなみに何をお願いしたの?」
お願いを終えてメリーはそこそこ満足気であった。
「世界平和よ」
素晴らしい心がけだが、もう少し個人的な願いをしたほうが神様も叶えやすいのではないかと思う。突然この社に呼ばれた神には荷が重すぎる。
さて、私は何を願おうか。願うだけならタダである。
「ナムナム」
「蓮子は何をお願いしたの?」
「今年も秘封倶楽部が解散しませんようにってお願いしたわ」
『メリーがいきなり居なくなったりしませんように』とお願いしたのだが、こっ恥ずかしくてそれは言えなかった。
「もうちょっとやそっとの事じゃ解散しないんじゃない?だって10年よ? 私達が結成してから」
10年? メリーは何を言っているのだろう。大学に入ってから結成したのだから精々xx年程度であろう。10年も秘封倶楽部をやった覚えはない。
「10年? そんなに長くやってないわよ。ボケるにしてももうちょっとおもしろくボケてよね。拾いづらいじゃない」
「あら、そうだったわね。なんかもう10年位一緒に居る気がするわ」
言われてみればそんな気がしなくもないが、気のせいだろう。
一通りお願いを終えたので社は崩してしまった。これでここに居た神様も開放されるだろう。阿呆なことに付き合って貰って大変申し訳なく思う。
「さぁ蓮子、新年初風呂にでも行きましょ?いくら寒くてもお風呂に入れば温まるわよ」
この四畳半にはお風呂も付いておらず、共同のシャワールームも無い。そのためお風呂に入るためには近くの銭湯にまで行かなければならないのだ。少し不便ではあるが、いつも広いお風呂に入れるのは悪くないと思っている。
「そうね、ぽかぽかして気持よく寝ましょ」
すぐそこなのでジャージに上着を羽織った。
「だめよ蓮子。そんな格好じゃ風邪引いちゃうわよ。ちゃんと女子力の高い格好していくわよ」
「いいじゃない、5分程度しか歩かないし、態々着替えるの面倒だわ」
「だめよ、もし知り合いに会ったら恥ずかしすぎるわ」
そう言うとメリーは私の普段着を投げつけてきた。
「よし、それじゃあ行きましょ」
「蓮子、夜中お腹すかない?」
お風呂から上がり、更衣中にメリーが突然言い出した。
「そうねぇ、確かにそば食べた時間がちょっと早すぎておなか減ったわ」
メリーは目をキラキラ輝かせた。
「神社の屋台とかでなにか食べたい気分ね」
「仕方ないわね。行きましょ、メリー」
「ねぇ蓮子、あのたいやきパフェってやつが食べたいわ。」
四畳半の部屋の真ん中に置いた一人用炬燵に入りながらほげーっとしている。
「そうねぇ。でも、初詣には行きましょうよ」
メリーも同じ一人用炬燵に入りながら携帯ゲーム機で遊んでいる。
「嫌よ、面倒くさいし、こんなに寒い真夜中に外に出て何時間も並ぶなんて自殺行為だわ」
一人用の小さな炬燵の中には四本の足が入り乱れ、足と足が当たって「あっ」って言う様な感じではなく、常に当たっている状態である。科学世紀であるこの時代に、こんな前時代な暖房器具をなぜ使っていかという事は、私達二人が四畳半で同棲していることから察して欲しい。
「えー、でもさー。外人が神社でナムナムってしてる姿ってよくない?周りから見たら凄く映えると思わない?」
何を言っているのだろうかこのエセ外人は。
「そういうことで、蓮子、初詣に行きましょ?」
「そんな外見ばかり気にしたってしかたないじゃない。今の初詣なんて信仰心も何もなくてただの概念よ?そんな意味のないもののために寒い思いをしたくないわ」
そう言うと布団を敷く準備を始める。
「し…信仰心ならあるわよ!」
「だったら尚更行く必要なんて無いわよ。願う気持ちとかがあれば神様に直談判しに行かなくても、向こうから来てくれるわ」
「そうは言ってもただ闇雲に願うのって難しいと思うわ」
確かに何か対象はあったほうがいいかもしれない。願いというものはなにか具体的なものにするほうが強くなるものかも知れない。流れ星しかり、短冊しかり、お賽銭箱の前しかり。
「確かに一理あるわね。だったらちょっと待ってなさい」
だったら願いやすい対象を作ってあげればいい。
「ということで、社をつくってみました」
ダンボールとラップの芯と紙パックで作った社を四畳半の窓際に置いてみた。我ながらよく出来ている。
「さぁメリー、幾らでも願っていいわよ!」
これで寒い中初詣に行かずに済む。寝正月を謳歌するとしよう。
「ナムナム」
メリーは一応社にお願いをしているようだ。私も何かしらお願いしてみようか。
「ちなみに何をお願いしたの?」
お願いを終えてメリーはそこそこ満足気であった。
「世界平和よ」
素晴らしい心がけだが、もう少し個人的な願いをしたほうが神様も叶えやすいのではないかと思う。突然この社に呼ばれた神には荷が重すぎる。
さて、私は何を願おうか。願うだけならタダである。
「ナムナム」
「蓮子は何をお願いしたの?」
「今年も秘封倶楽部が解散しませんようにってお願いしたわ」
『メリーがいきなり居なくなったりしませんように』とお願いしたのだが、こっ恥ずかしくてそれは言えなかった。
「もうちょっとやそっとの事じゃ解散しないんじゃない?だって10年よ? 私達が結成してから」
10年? メリーは何を言っているのだろう。大学に入ってから結成したのだから精々xx年程度であろう。10年も秘封倶楽部をやった覚えはない。
「10年? そんなに長くやってないわよ。ボケるにしてももうちょっとおもしろくボケてよね。拾いづらいじゃない」
「あら、そうだったわね。なんかもう10年位一緒に居る気がするわ」
言われてみればそんな気がしなくもないが、気のせいだろう。
一通りお願いを終えたので社は崩してしまった。これでここに居た神様も開放されるだろう。阿呆なことに付き合って貰って大変申し訳なく思う。
「さぁ蓮子、新年初風呂にでも行きましょ?いくら寒くてもお風呂に入れば温まるわよ」
この四畳半にはお風呂も付いておらず、共同のシャワールームも無い。そのためお風呂に入るためには近くの銭湯にまで行かなければならないのだ。少し不便ではあるが、いつも広いお風呂に入れるのは悪くないと思っている。
「そうね、ぽかぽかして気持よく寝ましょ」
すぐそこなのでジャージに上着を羽織った。
「だめよ蓮子。そんな格好じゃ風邪引いちゃうわよ。ちゃんと女子力の高い格好していくわよ」
「いいじゃない、5分程度しか歩かないし、態々着替えるの面倒だわ」
「だめよ、もし知り合いに会ったら恥ずかしすぎるわ」
そう言うとメリーは私の普段着を投げつけてきた。
「よし、それじゃあ行きましょ」
「蓮子、夜中お腹すかない?」
お風呂から上がり、更衣中にメリーが突然言い出した。
「そうねぇ、確かにそば食べた時間がちょっと早すぎておなか減ったわ」
メリーは目をキラキラ輝かせた。
「神社の屋台とかでなにか食べたい気分ね」
「仕方ないわね。行きましょ、メリー」
「ねぇ蓮子、あのたいやきパフェってやつが食べたいわ。」
10年は気にしなくてもwwwでテル作品はそこまで多くないしwww
告白します。宇佐見蓮子が好みなんだ(キリッ
でもそこがまたイイ!
チルノーー!!とかちょっと本気で思っちまった