Coolier - 新生・東方創想話

季節は廻る

2013/12/03 22:51:56
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 晩秋。動物たちは冬眠の準備を始め、あちこちで木枯らしが吹きすさぶ季節となった。初雪は未だ降らずとも、幻想郷に住む人々は冬の訪れを感じ、越冬の為の準備に追われていた。ここ命蓮寺でも、そのことに変わりはない。いつもよりも少し早く、寺に住む住人たちは起床した。今日から、越冬の為の準備が始まるのだ。広場に次々と集合してくる住人たちに、一人の少女が声を掛け続ける。



「おはよーございます!」
「おはよう、響子。朝から元気一杯で、大変よろしい」



「おはよーございます!」
「おはよう。今日は中々重労働になりますよ」
「覚悟しておくことだね」



「おはよーございます!」
「おはようございます。と、雲山も言っていますよ」



「おはよーございます!」
「おはよー、ふあぁ」
「朝から声デカいなー。こちとら眠いのに」



 幽谷響子。『挨拶は心のオアシス』を信条に、聖白蓮の元で修業を積んでいるヤマビコの妖怪である。響子は命蓮寺の中で言えば新参の妖怪であり、更には越冬の為の準備に参加するのも初めての経験であった。準備が行われると聞いた一週間ほど前から、期待に胸を膨らませていたのだ。本日、誰よりも早く起床していたのも、そのためである。
集まった住人達を眺めて、命蓮寺の住職、聖白蓮は、困ったように溜息を吐いた。



「こいしちゃんにこころちゃん、小傘ちゃんにマミゾウさんは……、居ませんね」
「都合の悪い時には雲隠れして……。宴会になればどこからともなく出てくるんでしょうね」



 寅丸星が、併せて溜息を吐く。ここ最近、命蓮寺は新たな門徒や居候を迎えることが続き、白蓮は密かに、越冬の準備を少し手伝ってもらおう、と考えていたのだ。しかし、そんな白蓮の想いなど露知らず。元々自由気ままな性格である彼女たちは、今日も幻想郷の何処かで好き勝手やっているのであった。とにかく、居ないものは仕方がない、と白蓮は思い直し、住人たちに声を掛けた。



「さて、皆さん。おはようございます」
『おはようございます』「おはよーございます!」
「今日は越冬の為の準備という事で、皆さんには頑張って働いてもらいたいと思います。今から役割分担を行うので、自分の役割をきっちり果たしてくださいね」
『はい』「はーい!」
「……ってあんた一人だけ声デカいのよ!」



 皆の揃った声の中で、一人だけ調子っぱずれに大きな声が一つ。響子は返事や挨拶の時、周りの声に負けないように全力で叫ぶのが癖だった。寝起きで機嫌の悪い、黒髪の少女――封獣ぬえは、それに負けないくらい大きな声で響子に向けて怒鳴った。響子は負けじと声を張り上げる。



「すいませーん!!」
「うるっさい! だれがもっと声大きくしろって言ったのよ!」
「ごめんなさーい!!!」
「ああもう! ちょっとは静かにしなさいっての!」



 ぬえと響子のこのようなやり取りは、もはや命蓮寺の中では恒例行事の様なものである。他の住人達は、くすくすと笑い声を漏らしながら、その光景を見守っていた。暫くの後、肩で息をするぬえと、ニコニコと笑う響子という、対照的な二人がそこにあった。白蓮は事の顛末を笑顔で見届けてから、役割を決めはじめた。


 響子は白蓮が役割を決めていくのを、ドキドキしながら聞いていた。緊張で、他の住人の役割も耳に入らないほどだ。何しろ、ずっと楽しみにしていた出来事である。一体どんな仕事を任せられるんだろう、と。……暫くして、遂にその時が訪れた。ぬえの役割が決まったのだ。つまり、次は響子の順番だ。



「それじゃ、最後に響子ね」
「ひゃいっ!」
「ふふ、よほど楽しみだったのかしら。では、あなたの仕事は……」
「……」
「……山での薪拾いをお願いするわ」
「……え」



 その言葉を聞いた響子の表情が、見る見るうちに曇っていく。山での薪拾いは、常日頃から任せられていた仕事である。いつもと違う仕事ができるかもしれないと期待していた響子にとっては、期待を裏切られる結果に終わってしまったのだ。響子はしょんぼりと肩を落としたまま口を開く。



「薪拾い、ですか。わかりました……」
「……元気が無くなってしまったわね。響子、いつもと変わらない仕事は嫌?」
「いや、そんなことは……」



 ない、とは言い切れなかった。響子はそれほど精神が成熟した妖怪という訳では無い。むしろ幼い部類である。自分の感情を偽ることが出来るほど、大人ではなかった。白蓮はそんな響子の心中を察しながらも、笑顔で響子に語りかけた。



「あなたは薪を拾うときに必ず、太くて乾いていて、良く燃える薪を拾ってきてくれる」
「……」
「薪拾いはつまらない仕事かもしれないけれど、あなたのお陰で私たちは毎日おいしいご飯が食べられるし、温かいお風呂に入ることが出来ている。いつもありがとう。感謝してるわ」
「……はい」
「薪拾いを誰に任せようかと思った時に、私が一番やってほしいと思ったのがあなただったのよ。……頑張ってもらえるかしら?」
「……嫌なんかじゃないです。私、頑張ります!」



 白蓮の言葉を聞いて、響子は奮起した。とにかく、任された仕事を全力で頑張ろう。そう考えを改めたのである。そんな響子を見て、白蓮は嬉しそうに微笑んだ。それと共に、人差し指を立てて、響子にある事を告げた。



「それにね、響子。あそこの山には、秋の神様が住んでいらっしゃるのだけれど、その方たちとお会いできるのは初雪が降るまでなのよ?」
「秋の神様? そんなお方がいらっしゃるんですか?」
「ええ。紅葉を司ってらっしゃる秋静葉様と、豊穣を司ってらっしゃる秋穣子様。お二人とも、とても良いお方よ」
「しずは様と、みのりこ様」
「秋という季節を彩ってくれてありがとうございますって、お礼をしなくちゃね」
「……私、会ってみたいです。会って、お話がしたいです」



 響子の言葉を聞いて、白蓮は何処からか紙を取り出し、さらさらと何かを書きつけると、響子に手渡した。どうやら秋の神様の住居について書かれた紙の様である。響子はその紙を一読すると、薪を入れる籠を取りに倉庫へと走っていった。それを見送ると、白蓮はふっと息を吐いて、空を見上げた。幾重にも重なった雲で、太陽の光は見えない。星はそんな白蓮の様子に気付くと、声を掛けた。



「聖、どうなされたのですか」
「ああ、なんでもないのよ。雲が出てきたと思ってね」
「……ああ、確かに。雨が降るかもしれませんね。響子に合羽を持たせておいた方が」
「いえ」



 星の言葉を遮って、白蓮は呟いた。



「……きっと雪が降るわ。合羽が無くても、大丈夫でしょう」
「……そうですか、初雪が」
「――今日、秋が終わる。そうして、季節は廻るのね」



 白蓮は寂しさと、一抹の悲しみを込めて呟く。身を凍りつかせるような木枯らしが何処かから吹いてきて、二人は身を竦めた。白蓮はふっと気づいたかのように表情を変えると、手を打ち鳴らし、声を張り上げた。



「さて、今から準備を始めます。皆、自分の役割をきっちり果たすことを忘れない様に。それでは、始めっ!」



 白蓮の言葉を聞いて、皆が各々の仕事場所へと向かっていく。白蓮はもう一度だけ空を一瞥すると、未練を断ち切るかのように本堂の方に向き直り、歩を進めていった。










―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――










 落ち葉の積もる山道を、響子は鼻歌を歌いながら進む。晩秋の妖怪の山では、紅葉はほとんど散ってしまっていて、人里から見た景観はあまり良いとは言えない。しかし、一面に散らばった紅葉が、まるで紅いカーペットのように山道を彩っており、そこを歩く者にとっては十分に美しい場所であると言えるだろう。響子は目ぼしい薪を見つけると、背中に背負った籠の中にひょいひょいと入れていく。自分の体躯よりも大きい籠の中に、沢山の薪を入れながらも、響子は余裕綽々として山道をひょいひょいと登っていく。もしもこの様子を見る人間がいれば、目を丸くすることだろう。――そう考えて、響子は少し得意げな気分になった。



 歩きながら、響子はふっと山道に落ちている落ち葉に目を向けた。つい最近落ちた紅葉は、その赤さを十分に保っている。響子はしゃがみこむと、落ち葉の中でも一際紅く、美しい落ち葉を、探し始めた。暫くして見つけた落ち葉を、響子はしみじみと見つめて、拾い上げてポケットの中に仕舞った。もう一枚、もう一枚と拾い上げていく。他の住人達にあげるためのものである。



「これはムラサの分、これはぬえの分……」



 呟きながら拾っていくと、命蓮寺の住人と居候、併せて十一枚の紅葉が集まった。響子は集まった紅葉を満足そうに眺めると、大事にポケットに仕舞った。今度は逆に、懐から地図を取り出し、辺りを見回す。地図と周りを交互に見やって、響子は再び、秋の神様の住処に向かって歩き出した。



 暫く歩くと、何処からか焼き芋の匂いが香ってきた。響子はその場で鼻を鳴らし、何処から来た匂いなのかを確認すると、その方向へと更に進んでいった。すると、響子の前方に、ある程度拓けた空間が現れた。響子は緊張をほぐすために、一度立ち止まって深呼吸をすると、その敷地の中に足を踏み入れた。







    ◇◇◇   ◇◇◇






 庭の中に入ると、どこからかパチパチと、枝のはじける音が聞こえてきた。響子がその方向に目を向けると、果たしてそこには、二人の少女が居た。片方の少女は葡萄を象った飾りの着いた帽子を被り、焼き芋を両手で持ったまま座っている。もう片方の少女は、紅葉を象った髪飾りを身に着け、同じく紅葉を象ったスカートを風にはためかせながら、庭に立った木を眺めていた。響子は少し躊躇いながらも、控えめに二人に声を掛けた。



「あのぅ」



 しかし、響子の声は届かなかったようで、二人が響子に気付くことはなかった。二人は相変わらず悲しげな顔で溜息を吐いている。響子は意を決して、いつも通り大声で二人に呼び掛けた。



「あのー! すみません!」



 その声を聞いて、二人は驚いたかのように顔を上げた。響子の存在に気が付くと、紅葉の髪飾りを付けた少女が、申し訳なさそうに口を開いた。帽子を被った少女も、それに続く。


「ああ、気づけなくてごめんなさい。この季節に私たちの所を訪ねてくる者は中々居ないもので」
「そこは寒いでしょう? こちらへどうぞ」



 二人は同じように、響子をたき火の方に手招きした。響子はすこし躊躇いながらも、たき火の方に近づいていく。着くと、響子は切り株を象った椅子を差し出され、それに座った。たき火に手をかざして、響子はほう、と溜息を吐いた。凍える様な寒さの山道を歩いてきた響子にとっては、たき火の温かさが何よりもありがたかったのである。そんな響子の様子を見て、二人はぽつりと話を始めた。



「それで、今日はなにか御用でしょうか? こんな辺鄙なところまで来て、寒かったでしょうに」
「申し訳ないけれど、豊穣の力はもう使えないわよ? 紅葉だってもう散っちゃってる」
「えっと……、秋しずは様と、秋みのりこ様でよろしいでしょうか?」



 響子の問いかけに、二人は頷いて答える。



「ええ。紅葉の髪飾りを付けてる私が静葉で」
「葡萄の髪飾りが着いた帽子を被ってる私が穣子よ」
「ああ、よかった。実は、今日はですね」



 続けて話そうとした響子のお腹が、ぐう、と大きな音を立てる。響子はハッとお腹を押さえて、恥ずかしそうに唸りながら下を向いた。二人はくすくすと笑い声を漏らしながら、響子に声を掛ける。



「お腹が空いているのなら、焼き芋を食べるといいわ」
「さっき焼けたばっかりだから熱いよ、気を付けて」
「す、すみません、いただきます」



 穣子は手に持った枝で落ち葉に埋もれた焼き芋を掘り出すと、大きな葉にくるんで響子に手渡した。響子は焼き芋を受け取ると、半分に割って、片方を口に含む。はふはふ、と口の中で熱さを逃がしながらなんとか飲みこむと、響子は驚いたように呟いた。



「この焼き芋、すっごく甘くておいしいです!」
「喜んで貰えたならよかったわ」
「その焼き芋には私の豊穣の力が込められているの。体を温かくする効果もあるわ」



 穣子の言葉通り、響子は身体の芯から温かさが湧いてくるのを感じた。感心して、響子は芋を次々に頬張る。五分ほど経って、響子は手に持った芋をすべて平らげた。いつも言われているように、手を合わせて礼を言う。



「ごちそーさまでした!」
「お粗末様でした。ふふ、そんなにおいしそうに食べてもらえると、こっちまでお腹がいっぱいになっちゃいそう」
「豊穣の神の面目躍如ね、穣子。……それで、今日はどうしたの?」



 思い出したかのように、静葉が響子に問いかける。響子もまた思い出したかのように立ち上がると、二人に向けて頭を下げた。



「いつも秋を彩ってくださり、ありがとーございます!」



 二人は目を丸くして響子の仕草を見ると、少し嬉しそうな様子でまた呟いた。



「はあ、どういたしまして」
「わざわざそんなことを言いに来てくれる者なんて初めてよ」
「聖が言ってたんです! いっつも秋を彩ってくれてるありがたい神様だから、お礼をしなくちゃねって!」



 その言葉を聞くと、二人は瞳を潤ませて、顔を見合わせた。涙さえ溢しそうな雰囲気だったために、響子は少し動揺して、二人の様子を眺める。なにか不味いことを言っただろうかとおろおろとしていると、二人は、静かに語り始めた。



「……今年も、秋が終わるわ。初雪が降ったら、私たちはもうここには居られない」
「あそこにある木にも、あと一枚しか紅葉は残っていない。あの一枚が散る頃には、雪が降っているでしょう」



『秋の訪れには、心が躍る。皆に必要とされることは、とても嬉しい事だから』

『山が色づくと、少し寂しくなる。秋が半分、過ぎ去ってしまったって分かるから』

『紅い雨が降る頃には、切なくなる。今年の秋も、終わってしまうから』



「毎年、秋が終わらなければいいのに。冬なんて来なければいいのに、って思うこともある。だけれど、冬が来るのだって必要なこと」
「みんな、休む時間が必要だものね。人だって、妖怪だって、神だって、この妖怪の山だって」
「悲しいけれど。寂しいけれど。だけれど、仕方のないことだもの」
「季節はただ廻る。それは誰にも止められないことだものね」



 二人の語りを聞いていると、響子はなんだか無性に悲しくなってきて、一滴、涙を溢した。そんな響子の様子を見て、二人は本当に嬉しそうに微笑んだ。静葉は響子に近づいて、涙を拭うと、ポケットの中にある紅葉を取り出して、呟いた。



「……落ち葉が土に還り、山を肥やす。それはとても大切なこと。だけれど、地面に落ちた紅葉の美しさに目を留めるものは、なかなかいないわ。あなたはただ土に還るのを待つだけの紅葉を、愛してくれたのね」
「……っはい」
「ありがとう。本当に、ありがとう」



 静葉が愛おしそうに手に持った紅葉を撫でると、紅葉が淡い光を放ち、変化した。『紅葉を司る』力が使われたのだ。



「紅葉を、髪飾りに変えたわ。どうか、あなたの大切な人に渡してあげてください。そうして、この髪飾りを見るたびに、秋を思い出してほしい」
「はいっ、……はいっ!」
「……あなたは、本当に良い心の持ち主なのね」



 響子は、涙を流しながら何度も頷いた。そんな響子を見て、二人はつられて涙を溢しながらも、笑った。



 ――突然、ひときわ強く、冷たい風が頬を撫ぜて、響子は思わず目を瞑った。眼を開き、空を見上げると、庭の木に在った最後の紅葉が風に攫われ、大空へと高く舞って行き、どんよりと曇った空から、白い粒が舞い降りてきた。……雪が、降る。
 

 
 秋の終焉を告げる冷たい粒は、ただ地面に溶けて、消えてゆく。決して積もる事のない粉雪。その儚さが、秋の終わりをより一層印象付けているようである。――響子は暫く雪を見つめて、ハッと気づいて二人の方を見つめた。二人は淡い光の粒となり、空へと消えてゆく。自分よりも悲しいはずなのに、自分よりも寂しいはずなのに、それでも微笑みを湛えている二人を見て、響子は涙を拭った。空へと消えながらも、二人は響子に向けて、最後の言葉を投げかけた。



『ありがとう。今年の秋の最後に、あなたに会えてよかった』
『来年の秋、きっとまた逢いましょう』



 その言葉を最後に、二人は地上から姿を消した。これからは、空からこの幻想郷を見守るのだ。響子は息を吸って、空へと大きな声で叫んだ。



「はいっ! 来年また、お逢いしましょう! きっと、絶対、必ず!」



 ――響子の声は、幻想郷の冬空に、大きく、大きく、響いて溶けた。




 九作目です。秋ももうそろそろ終わりですね。私は一番好きな季節が秋なので、終わってしまうのはとても悲しいです。

 そういう訳で、秋姉妹のお話を書いてみたいなと思い、今回のお話となりました。

 響子は可愛いですね。最近は山で叫んだりしてないなあ。今度高い山に登ることがあったら、久しぶりにやってみよう。

 とにかく、この話を読んで、秋を好きになってくれる人が一人でもいれば幸いです。

 それでは、次回作にて。
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コメント



0.380簡易評価
2.100名前が無い程度の能力削除
『切なくなる紅い雨』は、東方の全ての二つ名の中で最も美しい異名だとおもいます。
そんな異名に似合う、綺麗なお話をありがとう。
3.70名前が無い程度の能力削除
日常の中で過ぎ行く時を写生したような物語。雰囲気が良かったです。
4.80奇声を発する程度の能力削除
良い雰囲気のお話
5.90名前が無い程度の能力削除
響子ちゃん可愛い
カリスマ溢れる秋姉妹をありがとうございます
7.90名前が無い程度の能力削除
こういった話に触れるにつけ、秋は冬よりも物寂しい季節に思われてなりません。秋は散るのみ、冬は芽吹くのみ、だからでしょうかねぇ…
12.80月柳削除
ほっこり。
13.100名前が無い程度の能力削除
すごくほっこりして、感動しました

16.80名前が無い程度の能力削除
こういうゆったりで、ちょっと切なくて、でもほっこりできる話、良いですねえ…