「…………」
レティの言葉を要約すると、館の門番はいつ追い出されても文句は言えないようね。
「氷精を一度見て、私は考えるの。互いに似ている存在でありながら自分が優れている部分は何処か。そして見つけた長所を私は決して手放さないようにする。氷精と同程度の存在にならないためにね」
「…………」
「あら、気を悪くさせちゃったかしら」
「別に。私はチルノの良い所を真似しているから」
レティは私から目を逸らす。チルノの良い部分を探しているのかもしれない。
良く言えば、チルノは何事にも真っ直ぐに信用してくれる。レティの言うとおり、私には簡単に真似できる部分ではない。
「ん?」
突如、より肌寒く感じた。何となく私は洞穴から顔を出して空を見る。
「あー……」
「どうしたのかしら」
「噂をすれば、とはよく言ったものよね」
私の言葉をすぐに理解できたらしく、「ふう、私の視界に入るのにはまだ十ヶ月ほど早いのに。……しょうがないわねぇ」とレティは肩をすくめていた。
「せっかくだから、この機会に良い所も探してみれば良いんじゃないかしら」
「嫌よ。嫌いな者は、どう優れた長所があるにも関わらず嫌いなんだから、真似してはいけない。嫌いなのに真似なんかしたら、自分自身を嫌いになってしまうわ」
――どれほどバカであっても、あなたは彼女を好んでいる。
「それと真逆、それだけよ」
「そうね」
相性の問題と言われれば、特に反論することはできない。
レティは諦めた様子で、逃げる様子も見せず座り続ける。
そんな私達の元に強気な表情で現れたチルノが、まるでかくれんぼでもしていたかのように、自分がどう思われているかに構わず好意を持つ妖怪のいる洞穴の奥を指さした。
面白いんですが、ちょっとページ分けの意図が測りかねました
場面も話の流れも大きな変化があったわけでもなく、繋がった場面がかえってブツ切りになってしまった感が
このような会話文を書ける人はそそわ界隈を探しても中々居ないのではと思います。
レティとチルノの関係も中々面白いですね。
差別なんかはそのせいでなくならないんだろう
寧ろ大人は子供を馬鹿にしたり、男は女を馬鹿にしたり白人は白人以外を日本人は日本人以外を馬鹿にしたりすることによって大人であり男であり白人であり日本人であり得るのかも知れない まあ基本そういうことしなきゃいけない奴はヘタレなんだろうけど
相手が馬鹿だと信じることから相手のことを馬鹿だと言えるぐらち賢くなれるのかも知れない
こういうことを信じるものは救われるというと思う 気分的にも知識的にも
個人的にですがこのレティ理論こそ信仰というものを支える力であり馬鹿という概念こそ神の正体なのではないかと思ってます