Coolier - 新生・東方創想話

捕食する事とルール

2013/06/29 00:35:57
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「こんばんは!」
夜の幻想卿で私は毎日声をかける。
「こんばんは、お嬢ちゃん」
優しそうなお兄さんが私を見て笑顔で挨拶を返してくれる。
「お嬢ちゃん1人かい?迷子かな?」
「迷子..?」
私はいつもその言葉の意味を知らないフリをする。
「遊んでいたらはぐれたか何かか...」
「お家ならすぐだよ!」
「ふむ...心配だね、よし!送ってあげるよ、危ないからね」
そうすれば、簡単に騙されるんだ。
「ありがとう!」
作った笑顔で毎日言ってる言葉で返す。
お腹が空いた、でもまだダメ、ここだと気づかれるの、めんどくさい人間に。
「案内してくれるかな?お嬢ちゃん」
「うん!こっちだよ!」
そうやって私は森の奥を指差す。
「森の奥なのかい?」
「パパとママがそっちにいるの!」
居るわけない、パパとかママとか、私は知らない。
「そうか..じゃあ、行こうか。」
「うん!」
いつものように飛んじゃダメ、歩くのは疲れるけど妖怪だってバレちゃうから。
お兄さんとのくだらない御喋りをしてだいぶ時間がたった、そろそろいいかも。
「遠いんだね、お嬢ちゃんのお家は。」
「.....」
「1人であそこにいたのかい?」
「.....」
私が立ち止まると、お兄さんは私より少し前で立ち止まる。
「...?どうしたん..」
後ろを振り向く前に飛び、喉を切る。
これは叫ばせないために、次に足の腱を切る、これは逃がさないために。
「---!--!」
お兄さんが驚いた表情で私を見る、やっと気がついたのかな。
逃げようと腕を使って這いずりながら逃げようとする。
そういう時は無防備な足を膝から叩き割る。
「------!!!」
声は上がらない、痛みで動けなくなったのか、恐怖で固まったのか。
涙目で私を見るお兄さん、一つ笑顔を作って止めをさす。
「バイバイ、お兄さん。」
私の手がお兄さんの心臓を貫く。
いつもの感触、いつもの人間の血の匂い、いつもの鼓動が停止する音。
これで私の今日の晩御飯が出来た。
料理はしないの、めんどくさいから、でもそのままだと食べづらいから。
「...えいっ」
ポキッと、腕を折る。折った方から口に運ぶ。
口の中に鉄の味が広がる、固いお肉はすぐに噛み千切って租借する。
一番おいしいのは指の部分、でも足は食べない、汚いから。
ただ全部は食べない、これが幻想卿のルール。
「んっ...ご馳走様でした。」
口の周りに付いた血を拭ってその場から離れる。
「いいよ、後は食べても」
私の合図に草陰に隠れていた妖怪達が出てくる。
妖怪は一直線に死体に向かい食事を始める。
「...後片付けもお願いね」
私はそれだけ言って、その場から離れるように飛ぶ。
これが幻想卿のルール、妖怪達の中での。
一つ、<捕食者が捕まえた食事に手を出してはいけない>
二つ、<捕食者からの合図が出れば残りを食べても良い>
三つ、<捕食者はその人間の八割を外野は二割を食べてよい>
四つ、<捕食者は食事を1人で全て食べてはいけない>
五つ、<守れなかった者には罰を与える>
何でこんなルールなのかはよく分からない。
ただ規律...を守る為だって隙間の人が言ってた。
「...月が綺麗だなー」
明日になればまたお腹が空くだろう。
毎日食べていていいのだろうか、そこも分からない。
食欲は抑えられない、前は一日二日我慢できたけど今はダメ。
...チルノちゃん達と約束をしてた、もう寝なくちゃ。
「...おやすみなさい」
私の周りに闇を作る、暗闇に紛れる。
これで誰も気づかない、明日になったらまた元の私にならなくちゃいけない。
お馬鹿な私を演じなくちゃいけない、楽しいからめんどくさくないの。
どんな遊びをするのか想像しながら私は深い眠りにつく。
そして夜になったらまた意味も無い確認をとるのだろう。
「ねぇ、貴方は食べていい人間?」
ルーミアはじつわ頭イイのではないか、という想像と食事のルールありそうだなーで、出来たお話。
口調違うかも知れないけど、まぁ裏の顔ですから...
ゼニカメ
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コメント



0.140簡易評価
2.無評価名前が無い程度の能力削除
文花帖百回読んで出直せ
3.無評価名前が無い程度の能力削除
それからおまけ.txtも読みましょう。
4.60名前が無い程度の能力削除
バカ言われてる連中が実は頭がいいんじゃないかってのは私もたまに思いますね
ただ、あまり分量がなく中身が薄かった気がしたので(特にルールについては、あってもなくても良かった設定だった)、次を期待してます
6.503削除
まあ二次創作ですので原作と多少食い違ってても別に気にしません
もっとしっかりとした内容のものが今度は読んでみたいですね