「こんばんは!」
夜の幻想卿で私は毎日声をかける。
「こんばんは、お嬢ちゃん」
優しそうなお兄さんが私を見て笑顔で挨拶を返してくれる。
「お嬢ちゃん1人かい?迷子かな?」
「迷子..?」
私はいつもその言葉の意味を知らないフリをする。
「遊んでいたらはぐれたか何かか...」
「お家ならすぐだよ!」
「ふむ...心配だね、よし!送ってあげるよ、危ないからね」
そうすれば、簡単に騙されるんだ。
「ありがとう!」
作った笑顔で毎日言ってる言葉で返す。
お腹が空いた、でもまだダメ、ここだと気づかれるの、めんどくさい人間に。
「案内してくれるかな?お嬢ちゃん」
「うん!こっちだよ!」
そうやって私は森の奥を指差す。
「森の奥なのかい?」
「パパとママがそっちにいるの!」
居るわけない、パパとかママとか、私は知らない。
「そうか..じゃあ、行こうか。」
「うん!」
いつものように飛んじゃダメ、歩くのは疲れるけど妖怪だってバレちゃうから。
お兄さんとのくだらない御喋りをしてだいぶ時間がたった、そろそろいいかも。
「遠いんだね、お嬢ちゃんのお家は。」
「.....」
「1人であそこにいたのかい?」
「.....」
私が立ち止まると、お兄さんは私より少し前で立ち止まる。
「...?どうしたん..」
後ろを振り向く前に飛び、喉を切る。
これは叫ばせないために、次に足の腱を切る、これは逃がさないために。
「---!--!」
お兄さんが驚いた表情で私を見る、やっと気がついたのかな。
逃げようと腕を使って這いずりながら逃げようとする。
そういう時は無防備な足を膝から叩き割る。
「------!!!」
声は上がらない、痛みで動けなくなったのか、恐怖で固まったのか。
涙目で私を見るお兄さん、一つ笑顔を作って止めをさす。
「バイバイ、お兄さん。」
私の手がお兄さんの心臓を貫く。
いつもの感触、いつもの人間の血の匂い、いつもの鼓動が停止する音。
これで私の今日の晩御飯が出来た。
料理はしないの、めんどくさいから、でもそのままだと食べづらいから。
「...えいっ」
ポキッと、腕を折る。折った方から口に運ぶ。
口の中に鉄の味が広がる、固いお肉はすぐに噛み千切って租借する。
一番おいしいのは指の部分、でも足は食べない、汚いから。
ただ全部は食べない、これが幻想卿のルール。
「んっ...ご馳走様でした。」
口の周りに付いた血を拭ってその場から離れる。
「いいよ、後は食べても」
私の合図に草陰に隠れていた妖怪達が出てくる。
妖怪は一直線に死体に向かい食事を始める。
「...後片付けもお願いね」
私はそれだけ言って、その場から離れるように飛ぶ。
これが幻想卿のルール、妖怪達の中での。
一つ、<捕食者が捕まえた食事に手を出してはいけない>
二つ、<捕食者からの合図が出れば残りを食べても良い>
三つ、<捕食者はその人間の八割を外野は二割を食べてよい>
四つ、<捕食者は食事を1人で全て食べてはいけない>
五つ、<守れなかった者には罰を与える>
何でこんなルールなのかはよく分からない。
ただ規律...を守る為だって隙間の人が言ってた。
「...月が綺麗だなー」
明日になればまたお腹が空くだろう。
毎日食べていていいのだろうか、そこも分からない。
食欲は抑えられない、前は一日二日我慢できたけど今はダメ。
...チルノちゃん達と約束をしてた、もう寝なくちゃ。
「...おやすみなさい」
私の周りに闇を作る、暗闇に紛れる。
これで誰も気づかない、明日になったらまた元の私にならなくちゃいけない。
お馬鹿な私を演じなくちゃいけない、楽しいからめんどくさくないの。
どんな遊びをするのか想像しながら私は深い眠りにつく。
そして夜になったらまた意味も無い確認をとるのだろう。
「ねぇ、貴方は食べていい人間?」
夜の幻想卿で私は毎日声をかける。
「こんばんは、お嬢ちゃん」
優しそうなお兄さんが私を見て笑顔で挨拶を返してくれる。
「お嬢ちゃん1人かい?迷子かな?」
「迷子..?」
私はいつもその言葉の意味を知らないフリをする。
「遊んでいたらはぐれたか何かか...」
「お家ならすぐだよ!」
「ふむ...心配だね、よし!送ってあげるよ、危ないからね」
そうすれば、簡単に騙されるんだ。
「ありがとう!」
作った笑顔で毎日言ってる言葉で返す。
お腹が空いた、でもまだダメ、ここだと気づかれるの、めんどくさい人間に。
「案内してくれるかな?お嬢ちゃん」
「うん!こっちだよ!」
そうやって私は森の奥を指差す。
「森の奥なのかい?」
「パパとママがそっちにいるの!」
居るわけない、パパとかママとか、私は知らない。
「そうか..じゃあ、行こうか。」
「うん!」
いつものように飛んじゃダメ、歩くのは疲れるけど妖怪だってバレちゃうから。
お兄さんとのくだらない御喋りをしてだいぶ時間がたった、そろそろいいかも。
「遠いんだね、お嬢ちゃんのお家は。」
「.....」
「1人であそこにいたのかい?」
「.....」
私が立ち止まると、お兄さんは私より少し前で立ち止まる。
「...?どうしたん..」
後ろを振り向く前に飛び、喉を切る。
これは叫ばせないために、次に足の腱を切る、これは逃がさないために。
「---!--!」
お兄さんが驚いた表情で私を見る、やっと気がついたのかな。
逃げようと腕を使って這いずりながら逃げようとする。
そういう時は無防備な足を膝から叩き割る。
「------!!!」
声は上がらない、痛みで動けなくなったのか、恐怖で固まったのか。
涙目で私を見るお兄さん、一つ笑顔を作って止めをさす。
「バイバイ、お兄さん。」
私の手がお兄さんの心臓を貫く。
いつもの感触、いつもの人間の血の匂い、いつもの鼓動が停止する音。
これで私の今日の晩御飯が出来た。
料理はしないの、めんどくさいから、でもそのままだと食べづらいから。
「...えいっ」
ポキッと、腕を折る。折った方から口に運ぶ。
口の中に鉄の味が広がる、固いお肉はすぐに噛み千切って租借する。
一番おいしいのは指の部分、でも足は食べない、汚いから。
ただ全部は食べない、これが幻想卿のルール。
「んっ...ご馳走様でした。」
口の周りに付いた血を拭ってその場から離れる。
「いいよ、後は食べても」
私の合図に草陰に隠れていた妖怪達が出てくる。
妖怪は一直線に死体に向かい食事を始める。
「...後片付けもお願いね」
私はそれだけ言って、その場から離れるように飛ぶ。
これが幻想卿のルール、妖怪達の中での。
一つ、<捕食者が捕まえた食事に手を出してはいけない>
二つ、<捕食者からの合図が出れば残りを食べても良い>
三つ、<捕食者はその人間の八割を外野は二割を食べてよい>
四つ、<捕食者は食事を1人で全て食べてはいけない>
五つ、<守れなかった者には罰を与える>
何でこんなルールなのかはよく分からない。
ただ規律...を守る為だって隙間の人が言ってた。
「...月が綺麗だなー」
明日になればまたお腹が空くだろう。
毎日食べていていいのだろうか、そこも分からない。
食欲は抑えられない、前は一日二日我慢できたけど今はダメ。
...チルノちゃん達と約束をしてた、もう寝なくちゃ。
「...おやすみなさい」
私の周りに闇を作る、暗闇に紛れる。
これで誰も気づかない、明日になったらまた元の私にならなくちゃいけない。
お馬鹿な私を演じなくちゃいけない、楽しいからめんどくさくないの。
どんな遊びをするのか想像しながら私は深い眠りにつく。
そして夜になったらまた意味も無い確認をとるのだろう。
「ねぇ、貴方は食べていい人間?」
ただ、あまり分量がなく中身が薄かった気がしたので(特にルールについては、あってもなくても良かった設定だった)、次を期待してます
もっとしっかりとした内容のものが今度は読んでみたいですね