ふらふら、、、、、
ふらふら、、、、、、、
私は歩く
ここは旧都、嫌われ者達の楽園
周りの人達は皆楽しそうに騒いでいる
昼間からお酒を飲み騒ぐ者たち
家族で美味しそうにご飯を食べる者たち
私も瞳を閉じる前はみんなで食べてたっけ・・・
今は何がそんなに楽しいのか私には分からないけど・・・・
ただ一つ分かることは、皆私には気づかないということ
ふらふら、、、、
ふらふら、、、、、、
私は歩く
誰にも気づかれることなく、目的もなく、無意識に、、、
・・・・・いつの間にか私は地霊殿の前にいた、正確な時間はわからないけど地霊殿の静けさからだいぶ時間が経っているということは分かった
・・・特に行きたいとこも目的ないから今日は帰ろうと思う
地霊殿に来たのはいつぶりだろう・・・かなり久しぶりな気がする・・・・・
前に来た時は地上で雪が降っていた、そして今は暑い夏が終わり涼しく、過ごしやすい秋に入る頃だ・・・
ということは約半年ほどここには来ていなかったということか・・・
私の中ではもう半年もたっていたんだという思いとまだ一年もたっていなかったんだという思いが半分ずつある
・・・・ここでも誰も私に気づかない、まぁ能力使ってるし夜行性の子以外寝ている時間だから当たり前なんだけどね
・・・・・・・あれ?あの部屋ドアがすこし空いてるし明かりがついてる
あそこは確か食堂だったはず・・・ペットが盗み食いでもしてるのかな?
・・・よし、ちょっとビックリさせてやろう
こんな時間に盗み食いする子が悪いんだしちゃんと叱ってやらないとね・・・別に驚かせて楽しもうだなんて思ってないよ?ホントだよ?
さて、どうやってビックリさせてあげようかな?
・・・・よし、まずは中の様子を見てみよう、ドアの隙間からそぉ~っとね
ん~・・机のとこに誰かいる?よく見えないや・・・
・・・・・考えてみたら私の能力使ったらコソコソしなくてもいいんじゃない?わぁ、私ったら天才ね、ふふっ
そうとわかれば遠慮なく・・
ギイィー
「あっ・・・」
お姉ちゃんだ・・・
こんなところで何してるんだろ・・・?
もしかして寝てるのかな?机に突っ伏してるし・・・風邪ひいちゃうよ?
とことこ
・・・うん、寝てるね・・・ぐっすりだね・・・・
「んっ・・・」
うわっ・・・おこしちゃったかな?
「んー・・・・・」
ホッ・・よかった、起きてはいないみたい
でもなんでこんなとこで寝てるんだろ?ご飯食べてる途中で寝ちゃったとか?・・無いな・・・・
じゃあなんで・・・
机の方を見てみると手付かずのご飯が置かれてた
ちょうどお姉ちゃんの向かい側の席に・・・
あそこは・・・・あの席は昔、まだ私の瞳が・・・・・
ぽたっ・・
あれ?なんの音だろ?
ぽたっ・・・ぽたっ・・・
「こいし?」
「お姉ちゃん・・・?」
「こいし、どうして泣いてるの?怪我でもしたの?」
泣いてる?私が?
「こいし、こいし・・どこか痛いの?誰かにいじめられたの?」
私・・わたしは・・・・
「うぐっ・・うっ・・・うぅ・・・・」
「こいし・・・」
ぎゅっ・・
お姉ちゃんが私を抱きしめる・・・あったかい・・・・・
「うっ・・うぅ・・・おねっ・・お姉ちゃ・ん・・・・」
「こいし・・・」
ぎゅうっ・・・・
わたしを抱きしめる力が強くなった・・・
「・・っ・・・お姉ちゃん・・おねえちゃん・・」
「うっ・・うぁ・・・うあぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁん」
「ひぐっ・・うぅ・・・・」
「・・・落ち着いた?」
お姉ちゃんは私が泣いてる間ずっとを抱きしめていてくれた・・
「うっ・・うぐっ・・・・・・うん・・・」
「そう・・・」
なでなで・・・
お姉ちゃんが私の頭を撫でる
頭を撫でられるのは久しぶりだ・・・というよりふれてもらう事自体久しぶりだった・・・・
なでなで・・・なでなで・・・・・
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
なでなで・・・なでなで・・・・・
「・・・あの・・お姉ちゃん?」
「うん?」
なでなで・・・
「えっと・・その・・・」
「どうしたの、こいし?」
なでなで・・・
「うん・・えっとね・・・そろそろ恥ずかしいかなぁ~・・って・・・」
「そう・・・」
なでなで・・・なでなで・・・・・
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
なでなで・・・なでなで・・・・・
・・・・まぁ・・いっか・・・・・・
ぎゅっ・・・
こうして抱きしめられてるとなんだか眠たくなってきちゃった・・・
「ふぁ~・・・」
「ふふっ・・眠たいなら好きなだけ寝ていいのよ?」
「うん・・・・」
お姉ちゃんもこういってるし・・寝ちゃおう・・・
「お休みなさい、こいし・・」
「・・・う・・ん・・・・・・・」
おや・・すみ・・・・おねぇ・・ちゃ・・・ん・・・・・・・
コンコン・・
・・・・・・・・・あれ・・・・?ここは・・・?
・・・ここは・・わたしの・・へや・・・?
「おはよう」
「うひゃっ!?」
「おっ・・おね、おねえちゃん!?」
「ふふっ、そんなに驚かなくてもいいじゃない、お姉ちゃん傷つくわ・・・」
うっ、嘘だ・・お姉ちゃんの顔めちゃくちゃ笑ってるもん・・・
「きゅっ、急に話かけてくるお姉ちゃんが悪いんだよ!?」
「ちゃんとノックはしておきましたよ?」
・・・そういえばあったかも・・・・・・・
「むぅ~~~・・・・」
「もう・・そんなに膨れてないで早く支度しなさい、朝ごはんの準備が出来ましたよ?」
「・・・ふぇ・・・・・・?」
朝ごはん?・・・私の・・・・?
「私の分もあるの?」
「当たり前じゃないですか、あなたも家族の一員なんですから」
・・・家族?・・・・わたしが?
「・・・でも私ほとんど地霊殿にいないよ?」
「・・・・はぁ~・・・・・」
えっ・・ため息つかれた?・・なんで・・・?
「こいし、あなたは私の妹です」
「うん・・・」
「ならあなたは私の、いえ・・私たちの家族です」
「たとえあなたが何ヶ月も帰って来なくともここはあなたの家で私たちは家族ですよ」
「お姉ちゃん・・・」
やばい・・また泣きそうだ・・・・
「・・それに、あなたの分のご飯はいつも用意しているのですよ?」
「うん・・・うん・・・・・」
「分かったのなら早く顔を洗ってきなさい、皆あなたをまっていますよ」
「・・・うん!!」
ふらふら、、、、
ふらふら、、、、、、
私は歩く
ここは旧都、嫌われ者達の楽園
周りの人達は皆楽しそうに騒いでいる
昼間からお酒を飲み騒ぐ者たち
家族で美味しそうにご飯を食べる者たち
皆笑ってる・・・・
私は走る
たったっ、、たったっ
私は走る、、、皆が、家族がいるお家へ、、、、
「ただいまっ!!」
まあ姉妹がかわいいからそれはそれで…
ただ作品が短いというよりは「これを書きたい」みたいな欲望がそもそも足りない気がしました
でも惜しいかな、ぶんしょうさほーが整ってたら、100点満点だったんだけど。
だってほら、好きって気持ち伝わってくるし。
家族愛が素敵ですが、それくらいかな。