これは、紅魔や桜下の亡霊嬢、それに月人達と渡り合った、ある代の博麗の巫女が生まれるよりも前のお話。
幻想郷の山奥深く、人など滅多に立ち入らない場所に立つ一軒の屋敷。
そこには、今日も陽の昇る前からトントンと小気味良い音を響かせる、ある者の姿があった。
彼女は勿論、ただ朝餉の用意しているだけなのだが、その姿は少し奇妙である。
白い三角巾で髪を覆うのは良いのだが、その隙間からは獣のような耳が覗く。
その耳が、彼女が料理をしながら動くたびに、ぴょこぴょこと揺れているのだ。
さらに彼女は割烹着を身に着けているのだが、妙なのはその腰の辺り。
ふさふさと毛に覆われた尾らしきものが、1、2と数えて見れば合わせて9本生えている。
そんな耳と尾から察するに、彼女は九尾の狐の妖らしい。
勿論この幻想郷では妖怪など珍しくもない。
だがやはり奇妙と言わなければならないのは、
外界の伝説にも名を残した程の彼女が、食事の用意などしているこの姿だろう。
とはいえ、彼女はさも当然と言わんばかりに、慣れた手つきで用意をこなす。
所作にほとんど無駄な動きはなく、彼女が何千、あるいは何万回も同様の朝を過ごして来たことをうかがわせる。
そうして朝の支度を終えて陽が昇る頃、彼女は己の主を起す為、その寝所へと向かった。
「紫様、起きてください」
正座で主の枕元へとにじり寄り、肩をそっと揺する。
紫と呼ばれた主の寝起きが悪いのは毎朝の話であり、常人ならば遥か昔にしびれを切らしているだろう。
しかし、少女は主の機嫌を寸分たりとも損ねないようにと、優しく辛抱強く肩を揺すり続ける。
そして紫が起きるまでには随分と時間が経っていたのだが、少女は目を細めて笑顔を向ける。
「紫様、お早うございます。よくお休みになられましたか?」
「お早う。近頃は日和も良くて、ついつい寝坊をしてしまうわね」
紫はそう言って、ふぁぁと欠伸をしながら伸びをする。
少女は変わらぬ主の姿に安心し、まだ支度の続きがございますから、と退出しようとする。
それを紫は呼び止めた。
「何でしょう、紫様? 手水の用意も整っていますが」
少女は怪訝な顔で聞き返す。
だが、対する紫の答えはたわいもないもの。
「いえね、今日はまだあなたの名前を呼んでいないと思って。
だから、もう一度。お早う、藍」
少女は、そうですか、と軽く言って今度こそと席を立つ。
『藍』。それが少女の名前であった。
藍が手馴れた様子で御飯をよそって紫に渡す。
「では、いただきます」
紫が言って食事を始めるが、漬物に味噌汁と手を伸ばした所でふと箸を止めた。
「ねぇ、藍。前にも言ったけれど、一緒に御飯を食べない?
こういうのは、一人よりも二人の方が美味しいものよ?」
藍は少し驚いたようであったが、直ぐに笑顔を造って言った。
「お心遣い有難うございます、紫様。
ですが、こうして御傍に居なければ御用向の時に役割を果たせませんので」
「それ位、食事をしながらでもできるんじゃない?」
続ける紫に、藍は変わらぬ笑顔で言う。
「例えその通りであっても、主である紫様と食事を共になど、とても畏れ多くて……」
一礼しながら詫びる藍に、紫は少し残念そうに、そう、と軽く呟いた。
そうして食事を終えた頃、紫が言う。
「ねぇ、藍。話があるのだけれど」
膳を下げようとしていた藍は、それが良い従者の条件とばかりに先読みをする。
「お出掛けですか? 今日も白玉楼の桜は見頃でございましょう」
「今日も、って、まるで私に幽々子以外の友人がいないみたいじゃないの?」
失礼しちゃうわ、とおどける紫に、藍は只低頭で答える。
紫は、そんな藍の顎に手を遣って「違うわ」と言う。
そして、藍の顎をくいと引き上げ、吐息が届くほど近くに己の顔を寄せる。
藍は驚いて顔を真っ赤に染め上げるが、構わず紫はじっと目を見据えて言う。
「今日はね、あなたに話があるの」
優しげに笑顔を浮かべ、だが眼には冷たさも湛えて紫は言った。
藍は姿勢を正して紫へと向かう。
それが式として、従者としてあるべき姿と藍は考えている。
礼儀は正しく、命令は寸分も違えず実行する。そうして初めて主に愛される、と。
紫など、「そんなに気を張らなくても良いのじゃない?」と言うのだが、藍はそう思わない。
紫が言うのは、主であり強者である者の理屈だろう。
従者たる自分は、そうは思えない。
出来の悪い式など取り替えれば良いだけではないか、と。
だからこそ、藍はあらゆることに完璧を期して来たのだ。
愛すべき主である、八雲紫の意に沿うように。ぽいと屑籠に捨てられない為に。
だから、余計に信じられない。
そんな藍に向かって、紫は「あなたもそろそろ式を持ってはどうかしら?」と告げたのだから。
「どういうことですか?」
心中穏やかでない藍の言葉が鋭く響く。
「どういうことって、これが今日のお話よ」
対する紫は普段の通り、そろそろ少し暑くなって来たかしら、と扇で風を送る。
藍は無礼なことと思いつつ、主に再び問う。暑さなど関係ない。式に暑い寒いなど必要ない。
「そうではありません。
……紫様は、私のはたらきに何か不満がありますか?」
あら、と紫は呟くと、扇をたたんで手をぽんと打つ。
「どうしてそう思うのかしら?」
「どうして? 決まっているではありませんか。
紫様の仕事の代わりは、私が務め上げられます。この屋敷を保つのも、私一人で十分。
それなのに、もう一人の式が必要というのは、私に不満があるからではないですか?」
はっと気付いた藍は、申し訳ありません、と頭を下げる。
そんな藍の様子に、紫は少しだけ悲しそうな顔をすると「違うわ」と呟いた。
「では何故ですか? 私は精一杯に紫様に仕えて来たつもりです。
それなのに何故、他の式が必要などと言われるのですか?」
聞いた紫は、悲しげな表情を深くして「ねぇ、藍」と言う。
「――あなた、どうしてそんなに不安そうなの?」
不安?
それが藍の思ったことの全てであった。つまり、思いもよらないことを言われたのだ。
藍は、はは、と笑って言う。
「不安などありません。私は、幻想郷のあらゆる境界を操る偉大な妖怪、八雲紫の式。
その式である私に不安なことなど……」
紫が手を上げて言葉を遮る。
「では」
細められた目は少し下を向く。
「どうして」
視線を上げて藍を見る。この上なく悲しげに見詰める。
「泣いてるの?」
――泣いてなんかいない。
そう言わんとした藍は違和感を感じる。
頬が熱い。目が熱い。
違う、違う、ちがう。藍が叫ぶ。
式に涙は必要ない。だから、違う。
そんな藍の様子を見て、紫は小さく首を振る。藍の頬へと手を添える。
そして。
「恐いの?」
それだけ言った。
頭が白くなる。
藍は、何も考えられずに只ぶるぶると震える。
だが口だけは勝手に動いていて、支離滅裂な言葉を放つ。
「私は、あなたの織った『式』です。あなたの作った『式』です。
主に必要とされていない『式』に価値なんてありません。
私は、紫様のお役に立つ為に居るのです。その役目、他の者に渡したくありません」
それだけ言うと、藍は両手を畳に着いて嗚咽を漏らす。
紫は語る。泣きじゃくる藍の背中に語りかける。
聞きなさいとも、顔を上げなさいとも言わず、優しく只優しく言葉を紡ぐ。
ねぇ、藍。
今の『あなた』が元々あった『あなた』なのか、それとも私の織った『あなた』なのか。
そんなものの境界は、既に解けて混じってしまって、もう私にも見えないわ。
でもね。
でもね、藍?
もし『あなた』が作られたとして、その価値は、主が決めるものかしら?
自分の価値は、あなた自身がお決めなさいな。
言うと、紫は後ろ手にすっと障子を開ける。
そこは縁側へと続いており、開け放たれた戸口からは庭の景色が一望されるはずだった。
見えたのは、やはり庭である。
大きな木が、視界の端から端へと一本の枝を伸ばしている。
桃。緑。紅。白。
奇妙なのは、その枝に四色の幕が懸かっていること。
視界は四色に分割されて、境界を唯ゆらゆらと揺らめかせていた。
泣きながらも顔を上げ、ぼんやりと見入る藍に、紫は続ける。
春。
芽吹く生命を詠い上げ、染まる花を愛でなさい。
夏。
暑気を厭って耳を凝らし、鳴き抜く虫を聞きなさい。
秋。
月にはススキ、山には紅葉。移る季節を惜しみなさい。
冬。
清らな雪に許しを乞うて、寒さに震えて眠りなさい。
感じなさいな、全部あなた自身の心でね。
――そうすれば、もっと楽しくなるはずよ?
泣き続ける藍を、紫はぎゅっと抱きしめる。
「だから、安心しなさいな? これからもずっと、あなたは私だけの式なのだから。
ねぇ、『八雲藍』?」
藍は紫の胸に顔を埋めて、赤子のように涙を流す。
紫はそれを抱きとめて、時折ぽんぽんと背を叩く。
幻想郷の山奥深く、そんな二人を見ている者など、何処にも誰もいなかった。
それは、黒猫の橙が八雲藍の式となる、ほんの少しだけ前のお話。
そうして今日もマヨイガには、
「あンの、ス・キ・マァアアアアアー!!! 橙を、私のちぃぇんを、何処へやったぁぁぁあ?」
元気な藍の声が響き渡る。
幻想郷の山奥深く、人など滅多に立ち入らない場所に立つ一軒の屋敷。
そこには、今日も陽の昇る前からトントンと小気味良い音を響かせる、ある者の姿があった。
彼女は勿論、ただ朝餉の用意しているだけなのだが、その姿は少し奇妙である。
白い三角巾で髪を覆うのは良いのだが、その隙間からは獣のような耳が覗く。
その耳が、彼女が料理をしながら動くたびに、ぴょこぴょこと揺れているのだ。
さらに彼女は割烹着を身に着けているのだが、妙なのはその腰の辺り。
ふさふさと毛に覆われた尾らしきものが、1、2と数えて見れば合わせて9本生えている。
そんな耳と尾から察するに、彼女は九尾の狐の妖らしい。
勿論この幻想郷では妖怪など珍しくもない。
だがやはり奇妙と言わなければならないのは、
外界の伝説にも名を残した程の彼女が、食事の用意などしているこの姿だろう。
とはいえ、彼女はさも当然と言わんばかりに、慣れた手つきで用意をこなす。
所作にほとんど無駄な動きはなく、彼女が何千、あるいは何万回も同様の朝を過ごして来たことをうかがわせる。
そうして朝の支度を終えて陽が昇る頃、彼女は己の主を起す為、その寝所へと向かった。
「紫様、起きてください」
正座で主の枕元へとにじり寄り、肩をそっと揺する。
紫と呼ばれた主の寝起きが悪いのは毎朝の話であり、常人ならば遥か昔にしびれを切らしているだろう。
しかし、少女は主の機嫌を寸分たりとも損ねないようにと、優しく辛抱強く肩を揺すり続ける。
そして紫が起きるまでには随分と時間が経っていたのだが、少女は目を細めて笑顔を向ける。
「紫様、お早うございます。よくお休みになられましたか?」
「お早う。近頃は日和も良くて、ついつい寝坊をしてしまうわね」
紫はそう言って、ふぁぁと欠伸をしながら伸びをする。
少女は変わらぬ主の姿に安心し、まだ支度の続きがございますから、と退出しようとする。
それを紫は呼び止めた。
「何でしょう、紫様? 手水の用意も整っていますが」
少女は怪訝な顔で聞き返す。
だが、対する紫の答えはたわいもないもの。
「いえね、今日はまだあなたの名前を呼んでいないと思って。
だから、もう一度。お早う、藍」
少女は、そうですか、と軽く言って今度こそと席を立つ。
『藍』。それが少女の名前であった。
藍が手馴れた様子で御飯をよそって紫に渡す。
「では、いただきます」
紫が言って食事を始めるが、漬物に味噌汁と手を伸ばした所でふと箸を止めた。
「ねぇ、藍。前にも言ったけれど、一緒に御飯を食べない?
こういうのは、一人よりも二人の方が美味しいものよ?」
藍は少し驚いたようであったが、直ぐに笑顔を造って言った。
「お心遣い有難うございます、紫様。
ですが、こうして御傍に居なければ御用向の時に役割を果たせませんので」
「それ位、食事をしながらでもできるんじゃない?」
続ける紫に、藍は変わらぬ笑顔で言う。
「例えその通りであっても、主である紫様と食事を共になど、とても畏れ多くて……」
一礼しながら詫びる藍に、紫は少し残念そうに、そう、と軽く呟いた。
そうして食事を終えた頃、紫が言う。
「ねぇ、藍。話があるのだけれど」
膳を下げようとしていた藍は、それが良い従者の条件とばかりに先読みをする。
「お出掛けですか? 今日も白玉楼の桜は見頃でございましょう」
「今日も、って、まるで私に幽々子以外の友人がいないみたいじゃないの?」
失礼しちゃうわ、とおどける紫に、藍は只低頭で答える。
紫は、そんな藍の顎に手を遣って「違うわ」と言う。
そして、藍の顎をくいと引き上げ、吐息が届くほど近くに己の顔を寄せる。
藍は驚いて顔を真っ赤に染め上げるが、構わず紫はじっと目を見据えて言う。
「今日はね、あなたに話があるの」
優しげに笑顔を浮かべ、だが眼には冷たさも湛えて紫は言った。
藍は姿勢を正して紫へと向かう。
それが式として、従者としてあるべき姿と藍は考えている。
礼儀は正しく、命令は寸分も違えず実行する。そうして初めて主に愛される、と。
紫など、「そんなに気を張らなくても良いのじゃない?」と言うのだが、藍はそう思わない。
紫が言うのは、主であり強者である者の理屈だろう。
従者たる自分は、そうは思えない。
出来の悪い式など取り替えれば良いだけではないか、と。
だからこそ、藍はあらゆることに完璧を期して来たのだ。
愛すべき主である、八雲紫の意に沿うように。ぽいと屑籠に捨てられない為に。
だから、余計に信じられない。
そんな藍に向かって、紫は「あなたもそろそろ式を持ってはどうかしら?」と告げたのだから。
「どういうことですか?」
心中穏やかでない藍の言葉が鋭く響く。
「どういうことって、これが今日のお話よ」
対する紫は普段の通り、そろそろ少し暑くなって来たかしら、と扇で風を送る。
藍は無礼なことと思いつつ、主に再び問う。暑さなど関係ない。式に暑い寒いなど必要ない。
「そうではありません。
……紫様は、私のはたらきに何か不満がありますか?」
あら、と紫は呟くと、扇をたたんで手をぽんと打つ。
「どうしてそう思うのかしら?」
「どうして? 決まっているではありませんか。
紫様の仕事の代わりは、私が務め上げられます。この屋敷を保つのも、私一人で十分。
それなのに、もう一人の式が必要というのは、私に不満があるからではないですか?」
はっと気付いた藍は、申し訳ありません、と頭を下げる。
そんな藍の様子に、紫は少しだけ悲しそうな顔をすると「違うわ」と呟いた。
「では何故ですか? 私は精一杯に紫様に仕えて来たつもりです。
それなのに何故、他の式が必要などと言われるのですか?」
聞いた紫は、悲しげな表情を深くして「ねぇ、藍」と言う。
「――あなた、どうしてそんなに不安そうなの?」
不安?
それが藍の思ったことの全てであった。つまり、思いもよらないことを言われたのだ。
藍は、はは、と笑って言う。
「不安などありません。私は、幻想郷のあらゆる境界を操る偉大な妖怪、八雲紫の式。
その式である私に不安なことなど……」
紫が手を上げて言葉を遮る。
「では」
細められた目は少し下を向く。
「どうして」
視線を上げて藍を見る。この上なく悲しげに見詰める。
「泣いてるの?」
――泣いてなんかいない。
そう言わんとした藍は違和感を感じる。
頬が熱い。目が熱い。
違う、違う、ちがう。藍が叫ぶ。
式に涙は必要ない。だから、違う。
そんな藍の様子を見て、紫は小さく首を振る。藍の頬へと手を添える。
そして。
「恐いの?」
それだけ言った。
頭が白くなる。
藍は、何も考えられずに只ぶるぶると震える。
だが口だけは勝手に動いていて、支離滅裂な言葉を放つ。
「私は、あなたの織った『式』です。あなたの作った『式』です。
主に必要とされていない『式』に価値なんてありません。
私は、紫様のお役に立つ為に居るのです。その役目、他の者に渡したくありません」
それだけ言うと、藍は両手を畳に着いて嗚咽を漏らす。
紫は語る。泣きじゃくる藍の背中に語りかける。
聞きなさいとも、顔を上げなさいとも言わず、優しく只優しく言葉を紡ぐ。
ねぇ、藍。
今の『あなた』が元々あった『あなた』なのか、それとも私の織った『あなた』なのか。
そんなものの境界は、既に解けて混じってしまって、もう私にも見えないわ。
でもね。
でもね、藍?
もし『あなた』が作られたとして、その価値は、主が決めるものかしら?
自分の価値は、あなた自身がお決めなさいな。
言うと、紫は後ろ手にすっと障子を開ける。
そこは縁側へと続いており、開け放たれた戸口からは庭の景色が一望されるはずだった。
見えたのは、やはり庭である。
大きな木が、視界の端から端へと一本の枝を伸ばしている。
桃。緑。紅。白。
奇妙なのは、その枝に四色の幕が懸かっていること。
視界は四色に分割されて、境界を唯ゆらゆらと揺らめかせていた。
泣きながらも顔を上げ、ぼんやりと見入る藍に、紫は続ける。
春。
芽吹く生命を詠い上げ、染まる花を愛でなさい。
夏。
暑気を厭って耳を凝らし、鳴き抜く虫を聞きなさい。
秋。
月にはススキ、山には紅葉。移る季節を惜しみなさい。
冬。
清らな雪に許しを乞うて、寒さに震えて眠りなさい。
感じなさいな、全部あなた自身の心でね。
――そうすれば、もっと楽しくなるはずよ?
泣き続ける藍を、紫はぎゅっと抱きしめる。
「だから、安心しなさいな? これからもずっと、あなたは私だけの式なのだから。
ねぇ、『八雲藍』?」
藍は紫の胸に顔を埋めて、赤子のように涙を流す。
紫はそれを抱きとめて、時折ぽんぽんと背を叩く。
幻想郷の山奥深く、そんな二人を見ている者など、何処にも誰もいなかった。
それは、黒猫の橙が八雲藍の式となる、ほんの少しだけ前のお話。
そうして今日もマヨイガには、
「あンの、ス・キ・マァアアアアアー!!! 橙を、私のちぃぇんを、何処へやったぁぁぁあ?」
元気な藍の声が響き渡る。
最後の3行が素敵に締めているのが尚良い。 拍手。
しかし、最後の3行ですっかり変り果てても違和感なし、と思えるのはやはりテンコクオリティの御業でしょうな
紫様だって藍様が好きなんですから・・・
でも、最後の3行だけ見ると過去の歴史は何とやら・・w
>名前が無い程度の能力さん
オチが弱いかと土壇場で3行入れました。入れといて良かったです。
>幕さん
最後の3行に反応してくれる方がこんなに居るとは……
つくづくテンコーの強さを思い知ります。
>てーるさん
一人より二人、二人より三人ってやつですね。八雲一家が羨ましい。
>沙門さん
様々な作品の影響から藍様は割烹着が脳内固定に……ふかふかもふもふ。
此処を見ておられるか分かりませんが、骨折の件ご自愛下さい。
だが、それが良い!!
本文は上下関係、最後の三行で家族、良いお話でした
何はともあれ、素敵な作品でした。
>名前が無い程度の能力さん
ある意味余韻は台無しだよな、と思いつつ入れてしまいました。
あぁ、あの三行に対する感想が一番多い……すごいよ天狐さん。
>おやつさん
うぁ、格好良い藍様の方から感想を頂けるとは。
もし、こんな藍様も楽しんで貰えたならば幸いです。
>変身Dさん
>妖夢をダブらせてしまったり
確かに、紫→幽々子、藍→妖夢としても、あまり場面に違和感がないやも。
新たな発見か、はたまた(私の)修行不足か……精進します。
紫はそのことを生真面目な藍に言いたかったのでしょうが…。
いやぁ…お稲荷様の親馬鹿っぷりは五臓六腑に染みますなぁ…。
感想有難うございます。
新しい関係が、他人を変え自分も変わる。
そんなものも書いてみたいのですが、どうにも実力が及ばないものでorz