さくさく、さくさくと降り積もった雪の上を歩く
今年もこの迷いの竹林に雪が降った
「これで何度目かなぁ」
雪が降るのも
この道を歩くのも
この言葉をつぶやくのも
輝夜との殺し合いも
長い長い間もう何百年と繰り返してきた
さくさく、さくさくと
何百年と、何万回とやってきた輝夜との殺し合い
いつまで続けるのかと人に問われても
私が輝夜を許すわけにはいかない
私か輝夜かどちらかがほんとうの死を迎えるまで止めることはないだろう
今日も輝夜にそれとも私に死を与えるために私は歩く
さくさく、さくさくと
さくさく、さくさく、さくさく、さく ぴたり
「今晩は、妹紅」
「よぉ、輝夜」
「こんな寒い夜に呼び出すなんて、酷いわね。」
「ああ、日中晴れてたからな、冷え込むんだろ。」
「まったく、こんな日にすることないじゃない。」
「知るか、この間決めたことだろ、何日も前からわかるわけないだろうが。」
「ああ、寒いわ、寒い。早く帰って温まりたいわ。」
「そんなの私だって同じだ、グチグチ言うな。」
「あなた自分で温まれるからいいじゃない。」
「そんなのお前だってできるだろ。」
「嫌よ。宝をそんなjことに使えるわけないじゃない。」
「じゃあ運動したらいい。そしたら温まるぞ。」
「嫌、運動なんて嫌いよ。」
「なら温めてやるよ。」
ボッと私の手元に炎が灯る
「あら本当?」
スッと輝夜は手に七色の実のついた枝を取り出す
「お前の嫌いな方法でな!!」
叫び、地を蹴った私は―
----------------------------------------
さくさく、さくさくと、降り積もった雪の上を歩く
「これで何度目かなぁ」
雪が降ったのも
この道を歩くのも
悔しげに呟くのも
輝夜との引き分けも
何度も何度も繰り返してきた
さくさく、さくさくと
圧倒的に少ないけど、決着がつかなくて引き分けにすることこともあった
でもそれすらもう何度目かわからない
何百年と何万回と繰り返してきたから
でも私が輝夜を許すわけにはいかない
また私は輝夜を殺しにいく。私か輝夜が死なない限り
さくさく、さくさくと
「寒い・・・な」
誰に理解されなくても
誰に止められようとも
私は輝夜を殺しにいく
さくさく、さくさくと
さくさく、さくさく、さくさく、さく ぴたり
ようやく見えてきた私の家に、始末してきたはずの明かりがついている
またあのお節介が世話を焼きにきたんだろう
「これで何度目かなぁ」
呟いて自然と早まる足と気持ちを抑えながら冷え切っていただろう家へ歩いていく
この回数だけは、数える気が起きなかった
今年もこの迷いの竹林に雪が降った
「これで何度目かなぁ」
雪が降るのも
この道を歩くのも
この言葉をつぶやくのも
輝夜との殺し合いも
長い長い間もう何百年と繰り返してきた
さくさく、さくさくと
何百年と、何万回とやってきた輝夜との殺し合い
いつまで続けるのかと人に問われても
私が輝夜を許すわけにはいかない
私か輝夜かどちらかがほんとうの死を迎えるまで止めることはないだろう
今日も輝夜にそれとも私に死を与えるために私は歩く
さくさく、さくさくと
さくさく、さくさく、さくさく、さく ぴたり
「今晩は、妹紅」
「よぉ、輝夜」
「こんな寒い夜に呼び出すなんて、酷いわね。」
「ああ、日中晴れてたからな、冷え込むんだろ。」
「まったく、こんな日にすることないじゃない。」
「知るか、この間決めたことだろ、何日も前からわかるわけないだろうが。」
「ああ、寒いわ、寒い。早く帰って温まりたいわ。」
「そんなの私だって同じだ、グチグチ言うな。」
「あなた自分で温まれるからいいじゃない。」
「そんなのお前だってできるだろ。」
「嫌よ。宝をそんなjことに使えるわけないじゃない。」
「じゃあ運動したらいい。そしたら温まるぞ。」
「嫌、運動なんて嫌いよ。」
「なら温めてやるよ。」
ボッと私の手元に炎が灯る
「あら本当?」
スッと輝夜は手に七色の実のついた枝を取り出す
「お前の嫌いな方法でな!!」
叫び、地を蹴った私は―
----------------------------------------
さくさく、さくさくと、降り積もった雪の上を歩く
「これで何度目かなぁ」
雪が降ったのも
この道を歩くのも
悔しげに呟くのも
輝夜との引き分けも
何度も何度も繰り返してきた
さくさく、さくさくと
圧倒的に少ないけど、決着がつかなくて引き分けにすることこともあった
でもそれすらもう何度目かわからない
何百年と何万回と繰り返してきたから
でも私が輝夜を許すわけにはいかない
また私は輝夜を殺しにいく。私か輝夜が死なない限り
さくさく、さくさくと
「寒い・・・な」
誰に理解されなくても
誰に止められようとも
私は輝夜を殺しにいく
さくさく、さくさくと
さくさく、さくさく、さくさく、さく ぴたり
ようやく見えてきた私の家に、始末してきたはずの明かりがついている
またあのお節介が世話を焼きにきたんだろう
「これで何度目かなぁ」
呟いて自然と早まる足と気持ちを抑えながら冷え切っていただろう家へ歩いていく
この回数だけは、数える気が起きなかった
お気楽に見せかけた東方屈指の魅力だと思うんです。
そうした味わい深さを、僅かな文章や雪道をただ歩くという描写で表現してみせる…実に見事でした
ストーリーは悪くないと思いましたが、もっと深く掘り下げられたんじゃないかなと思いました。20点。