「お姉ちゃん」
「なに? こいし」
「戦争に行くって本当?」
「お国のためよ」
「私も行く」
「あなたは眼が悪いから兵役は無理よ」
東方戦線の戦況は悪くなるばかりだ。だから、さとりのところにも召集令状が届いた。
「お姉ちゃん。……戦地でも頑張ってね」
「ええ、頑張るわ」
さとりは戦地に旅立つ際にドロップを置いていった。
「待っているよ。私ずっとお姉ちゃんが帰ってくるの」
それから、適当な日々が過ぎて行った。
こいしの元にさとりが帰って来ることがなかった。
「え? じゃあ、ここにいるお姉ちゃんは誰?」
「ねえ、さとりの元にこいしが来たんだから、さとりの元にこいしが来た事になるんじゃない?」
東方戦線の状況はどんどん悪くなるばかりだった。
「なんかいるわ。こいしは逃げなさい」
「だって、家にいても面白くない」
「そういう問題じゃないわ。これは、弾幕ごっこなのよ」
「うん、わかるよ。お姉ちゃんの気持ち」
本当はぜんぜんわかっていない。こういっとけば、万事丸く収まるというものだ。
「また、霊夢が来たわ。最近霊夢がたくさんくるのよ」
「私も戦う」
「こいしにはまだすこし早いわ」
こいしは諦めて家に帰った。
この後、こいしのもとに手紙が届いた。
さとりは、東部前線で『ぜ、ぜっぜうるさいのと戦い見事玉砕した』と安いわら半紙に書いてあった。
SSの短さは何度も読みこませるためのものであり、全部計算づくしで書いているなら凄いと思うけれど。
正直言って嫌いじゃない。でも最低限の文章で出来ることがやりたい! って言うならもう少し親切に、読みやすくしてほしい。
村上春樹みたいに意味のない文章でも不思議な読後感をもった掌編がやりたい! ってことなら、成功しているとは思います。
ただ、色々ひっくるめてあなたの作品にはまた読みたくなる魅力がありますね……。
このスタイルはマンネリ化した一発屋そのもの、なのに妙に人を引き付けるシュールさがある
…なぜ私は点を入れてしまうんだくやしいビクンビクン
戦争ならこいしの目が開いてニュータイプとして覚醒するくらいの飛び方もあったはず。
あまりにも大人しすぎてそこはかとないユーモアが拡散してしまっている印象。次作に期待。
本当はぜんぜんわかっていない。こういっとけば、万事丸く収まるというものだ。
うん。うん……?