例えば、そう。初対面の人に銃を突きつけられたとしたら、どういう反応をするだろうか。
言葉を失うだろうか。
泣き喚いて命乞いをするだろうか。
玩具に違いないと鼻で笑うだろうか。
たぶん、答えなんてその時、その人によって違うのだろう。
ちなみに私の場合は、相手を説き伏せる、だ。
「ねえ、とりあえず落ち着こう? 銃しまおうよ、話し合おう、ね?」
――私、古明地こいしは、初対面の河童にずっぽ抜けの銃口を向けられていた。
あぁ、なぜこんなことになったのか。
事の発端は、およそ一時間前に遡る。
「あ、暇だから地上に行ってみよう」
回想終わり。
ばかばか、私のばか。河童が物づくりのエキスパートで日がな発明をすることに情熱を注いでいるという話を聞きつけそれなら何か暇つぶしができる道具があるかもしれないという安易な考えに捕らわれて自分を疑うことなくふらふらと妖怪の山に来てしまった私のばか!
後悔あとで立つ。
今立った。
よし、次は角を立てないように目の前で血走った眼をしている河童を説得しよう。
「待って待って、落ち着いて。そんなもの人に向けたらダメだよ、危ないよ」
「大丈夫、お前さんは人じゃないだろ?」
「言葉尻をとらえないで。確かに私は妖怪だけれど、弾丸なんて当たったら痛いし、もしかしたら死んじゃうかもしれないよ」
「大丈夫さ、この銃は殺傷を目的として作ったわけじゃあないんだ」
「あ、そうなの?」
「この銃は、幻想郷の悩める乙女の願望、そして夢や希望を詰め込んだ銃さ。この銃で相手を撃ち抜くと、なんとその人物はおっぱいが大きくなる!」
「まあ、それは素晴らしい!」
さすがは河童。凡人には考えもつかないような発明をしてのける。
「じゃあ、それは当たっても痛くないのね?」
「いや、実弾が出るから当たりどころが悪ければ死ぬよ。弾丸の中に詰め込んだそれっぽい成分が、傷口から体内に入り込んで豊胸を促すのさ。ちなみに撃ち込む場所はおっぱいとおっぱいの真ん中だよ」
心臓じゃねーか。
「よし、説得諦めた」
逃げるしかない。
「さよなら!」
「あ、待て! その貧乳がテストには最適なんだ! 試し打ちさせてくれよぅ! 永遠亭には連れてくからさぁ!」
重傷が約束されたテストになんか協力できるか。
私は河童の声を背に勢い良く駆け出した。
「逃がすもんか! 死ねぇ!」
「死ねぇはおかしくない!?」
逃げる私。後ろから銃声が聞こえる。
「わわ、わ! 危ないなぁもう! そもそもまずは自分で試せばいいじゃない!」
「ここでは私は巨乳という設定なのさ!」
「誰が設定したの!?」
そもそも設定ってなんだ。
「く……こうなったら!」
意識を集中。
「悪く思わないでね!」
走りながら後ろに迫る河童の深層心理に侵入。
「ん、んん!?」
「あなたの無意識可に潜り込んで、行動を誘導させてもらったわ。最初のテストは、やはり自分のようね」
「うわあああ、やめろよーう!」
「その胸なら死ぬことはないでしょう。Bang」
そうして河童は自分の胸に弾丸を撃ち込んだ。
「ふう、地上は恐ろしいとこね。ところで、巨乳に撃ち込んだらどうなるのかしら?」
「う……とんでもないことをしてくれたね……」
河童が息も絶え絶えに話しかけてくる。
「巨乳の私にオッパイガンを撃ち込んだら――」
「あ、オッパイガンっていうのねそれ」
「――こうなるのさ! うわああああ!」
「え? え? ええぇ!?」
河童のおっぱいがどんどん膨れあがっていく。
「あーっはっはっは! もうおしまいだぁ!」
「きゃあー!!」
凄まじい破裂音と共に辺りに爆風が巻き起こる。
激しい砂埃が次第に収まっていくと、そこにはアフロ姿のこいしと、おっぱいがぺっちゃんこになったアフロ河童が呆然と佇んでいた。
おしまい。
言葉を失うだろうか。
泣き喚いて命乞いをするだろうか。
玩具に違いないと鼻で笑うだろうか。
たぶん、答えなんてその時、その人によって違うのだろう。
ちなみに私の場合は、相手を説き伏せる、だ。
「ねえ、とりあえず落ち着こう? 銃しまおうよ、話し合おう、ね?」
――私、古明地こいしは、初対面の河童にずっぽ抜けの銃口を向けられていた。
あぁ、なぜこんなことになったのか。
事の発端は、およそ一時間前に遡る。
「あ、暇だから地上に行ってみよう」
回想終わり。
ばかばか、私のばか。河童が物づくりのエキスパートで日がな発明をすることに情熱を注いでいるという話を聞きつけそれなら何か暇つぶしができる道具があるかもしれないという安易な考えに捕らわれて自分を疑うことなくふらふらと妖怪の山に来てしまった私のばか!
後悔あとで立つ。
今立った。
よし、次は角を立てないように目の前で血走った眼をしている河童を説得しよう。
「待って待って、落ち着いて。そんなもの人に向けたらダメだよ、危ないよ」
「大丈夫、お前さんは人じゃないだろ?」
「言葉尻をとらえないで。確かに私は妖怪だけれど、弾丸なんて当たったら痛いし、もしかしたら死んじゃうかもしれないよ」
「大丈夫さ、この銃は殺傷を目的として作ったわけじゃあないんだ」
「あ、そうなの?」
「この銃は、幻想郷の悩める乙女の願望、そして夢や希望を詰め込んだ銃さ。この銃で相手を撃ち抜くと、なんとその人物はおっぱいが大きくなる!」
「まあ、それは素晴らしい!」
さすがは河童。凡人には考えもつかないような発明をしてのける。
「じゃあ、それは当たっても痛くないのね?」
「いや、実弾が出るから当たりどころが悪ければ死ぬよ。弾丸の中に詰め込んだそれっぽい成分が、傷口から体内に入り込んで豊胸を促すのさ。ちなみに撃ち込む場所はおっぱいとおっぱいの真ん中だよ」
心臓じゃねーか。
「よし、説得諦めた」
逃げるしかない。
「さよなら!」
「あ、待て! その貧乳がテストには最適なんだ! 試し打ちさせてくれよぅ! 永遠亭には連れてくからさぁ!」
重傷が約束されたテストになんか協力できるか。
私は河童の声を背に勢い良く駆け出した。
「逃がすもんか! 死ねぇ!」
「死ねぇはおかしくない!?」
逃げる私。後ろから銃声が聞こえる。
「わわ、わ! 危ないなぁもう! そもそもまずは自分で試せばいいじゃない!」
「ここでは私は巨乳という設定なのさ!」
「誰が設定したの!?」
そもそも設定ってなんだ。
「く……こうなったら!」
意識を集中。
「悪く思わないでね!」
走りながら後ろに迫る河童の深層心理に侵入。
「ん、んん!?」
「あなたの無意識可に潜り込んで、行動を誘導させてもらったわ。最初のテストは、やはり自分のようね」
「うわあああ、やめろよーう!」
「その胸なら死ぬことはないでしょう。Bang」
そうして河童は自分の胸に弾丸を撃ち込んだ。
「ふう、地上は恐ろしいとこね。ところで、巨乳に撃ち込んだらどうなるのかしら?」
「う……とんでもないことをしてくれたね……」
河童が息も絶え絶えに話しかけてくる。
「巨乳の私にオッパイガンを撃ち込んだら――」
「あ、オッパイガンっていうのねそれ」
「――こうなるのさ! うわああああ!」
「え? え? ええぇ!?」
河童のおっぱいがどんどん膨れあがっていく。
「あーっはっはっは! もうおしまいだぁ!」
「きゃあー!!」
凄まじい破裂音と共に辺りに爆風が巻き起こる。
激しい砂埃が次第に収まっていくと、そこにはアフロ姿のこいしと、おっぱいがぺっちゃんこになったアフロ河童が呆然と佇んでいた。
おしまい。
さとり?
もう少し何かあっても良かったかもしれない
ちょじわじわきたわ
……フスッ
疲れてませんか?
少し休んだ方が良いですよ
ありがとうございます!
>3
ん、さとり?
>6
ちょっとさっぱりでしたね。
>13
ありがとうございます!
>プロピオン酸さん
今更ですが、あけましておめでとうございます!
>奇声を発する程度の能力さん
ありがとうございます!
>21
ありがとうございました!
>23
どうもありがとうございます!
>26
むしろ何が足りているのか!
ありがとうございます!
>27
ありがとうございます!
>白銀狼さん
ありがとうございます!
>賢者になる程度の能力さん
休んだ結果がこれです!
大丈夫です!
>34
ありがとうございます?
>38
落ち着いたら終わりです!
紅茶返して下さいwww