ふぅ、と冷たい手に息を吐く。
年の瀬の空気は冷たく、容赦なく部屋にまで侵入してくる。読書も寒さに気を取られなかなか進まない。
一気に温まる魔法があればいいのだけど、生憎そんな都合のいいものはなかった。
「メぇぇぇ~~~リぃぃぃぃクリっスマすぇぶ!?」
「図書館では静かにしなさい」
意味不明にテンションの高い小悪魔をレアで焼いて、私は読書に戻る。
というか、ここは仮にも主人の私室なんだけど。ベッドの上で読書する楽しみを邪魔しないでほしい。
「酷いですパチュリー様! せっかくクリスマスを祝ったのに!」
「クリスマスは昨日終わったじゃないの」
「まだです! まだ私の中のクリスマスは終わっちゃいなんです!」
「そこは認めなさいよ。で、何の用なの?」
私は溜息をついて、栞を挟み本を閉じる。無視したところで静かな読書は望めないだろう。なら、相手をして早く終わらせたほうがマシだ。
「それはですね!」
話を振られた小悪魔は、ふんすふんすと鼻息あらく詰め寄ってくる。
嫌な予感しかしない。
「私、クリスマスプレゼントに栞をあげたじゃないですか!」
「ええ、もらったわ」
「それで! この図書館とかパチュリー様の部屋は寒いじゃないですか!」
「まあ、そうね」
この図書館は、やたらに天井が高く面積も広いせいで暖房効率は非常に悪い。
この大きさの部屋全体を温める魔法なんてものもないし、ストーブは換気が出来ないため使用できない。
なので、冬場の読書はベッドに潜り込むか、お茶で身体を温めながらかの2択になる。
それが、一体どうしたのだろうか。
「栞だけではプレゼントが足りないと思ってですね! 追加のプレゼントをしようかと思ったわけです!」
「へえ」
「というわけでですね! わたしのプレゼントは!」
そう言って、満面の笑顔で両手を広げる小悪魔。
まさか、『湯たんぽとして、私をプレゼント!』なんて言い出さないでしょうね。
「……私のプレゼントはこれです!」
おい今の間はなんだ。何故視線を逸らした。
問い詰めようとする私を誤魔化すように、小悪魔は右手を天に掲げ指を鳴らす。
パチン。ぼとっ。ぶるぶる。
「……ああ、なるほど。これを燃やして暖にすればいいのね」
「違います違います! 彼女はわるいスライムじゃないんです!」
詠唱を始めた私に小悪魔は必死に縋り付いて止めにかかる。
天井から落ちてきた物は、ぐにぐにぷるぷるしたスライムだった。私や小悪魔くらいなら全身を包めそうなサイズの。
それで、この彼女?をどう使えというのか。
「そりゃあ、スライムなんですから纏うに決まってるじゃないですか」
「そんな鉄則は初めて聞いたわ。というか、スライムなんて触ったら火傷じゃ済まないわよ」
「大丈夫です。このスライムは、触っても無害ですし本や髪も濡らさない、なんかこう……ご都合主義的な素材で出来ています!」
「そんな研究してる暇があるなら、本の整理をしてなさいよ」
無駄な情熱を注ぐ小悪魔に呆れつつ、スライムを観察してみる。
確かに、絨毯も溶けたり濡れたりしていないし、程よく弾力もあるように見える。
警戒しつつ彼女?に触れてみる。む、これは……。
「あったかい……?」
「そうです! このスライムは快適なお風呂と同じ熱さになっています! つまり、本を濡らす心配をすることなく、温まれます!」
「へえ……」
これはすごいかもしれない。腕を突っ込んでみたが、小悪魔が言った通りお風呂くらいのぬくもりを感じる。
「あなたって、案外優秀なのかもねえ」
「えへへ、見直しましたか?」
「少しだけね」
褒められて嬉しそうな小悪魔を尻目に、私はスライムに腰を下ろす。
ずぶずぶと飲み込まれるように身体が包まれていき、最終的に顔以外が覆われる。
ほう、と無意識に安らかな息が出た。
「どうです、気持ちいいでしょう?」
「そうね……これはなかなか……」
液体と固体の中間に包まれた不思議な状態。宙に浮いているような感覚。
程よく温かい彼女?に包まれた私は、肢体を投げ出し完全にリラックスしていた。
これは眠くなっていけないわね……。
欠伸を漏らし、目元をむき出しの腕で拭う。
「んっ?」
むき出し? どうして?
私は長袖のネグリジェを着ていたはずじゃ……!。
まさか、という予感は的中していた。袖だけなく、全身の服が溶けたようにボロボロになっていたのだ。
「そしてこの機能! 人体に一切影響を与えず服だけを溶かす! 魔導書『USUI HON』の力はすごあべしっ!?」
「死ね! 708ある経絡秘孔を突かれて死ね!」
怒りに任せ知識のハンマー(大技林)を小悪魔の顔面めがけ投げつけた。
スライムから全身を引きぬき、もんどり打つ小悪魔を踏みつけタンスから着替えの服を引っ張りだす。
ったく! ちょっと感心したらすぐこれだ!
「……感情のままに行動するのは人間として正しい生き方だ、と私は信じています」
「あなたは悪魔でしょうが。それと、感情を処理できない悪魔はゴミだと教えたはずよ」
「感情を処理できるような悪魔は悪魔じゃないので、それはゴミですね。私はできないので立派な悪魔です」
大技林を顔にめり込ませたまま無駄に小悪魔は誇らしげに言う。
もう一発喰らいたいのだろうか。
「それは簡便です。目的は果たしましたし」
「目的? なにそれ?」
私は着替え終えると、ベッドに腰掛ける。
足元でぐにぐにしていたはずのスライムは、いつの間にか姿を消していた。消し炭にしてやろうと思っていたのに。
まあ、目の前に代わりがいるからいいか。
「なんだか不吉な予感がしますが……まあ、私の目的はですね、パチュリー様に温まってもらおうということです」
「それであんなスライムを寄越したわけ? おかげで一着が再起不能よ」
「あれはほんのジョークです。本気なわけないじゃないですか」
「アーソウデスカー」
私は投げやりなセリフを吐いて、ベッドに倒れこむ。
小悪魔のせいで疲れたし、怒ったせいで体温が上がってしまった。もう寝てしまおうか――ん?
「お気づきになりましたか?」
「……本当に、無駄な情熱を注ぐのが好きなのね」
はぁ、と私は2度めの溜息をついた。
身体を暖めるのに効率がいいのは、身体を動かすこと、感情を刺激することだ。
だからといって、わざわざここまでしてやることではない。なのに、何故。
「お相手がパチュリー様ですもの。そのためなら多少の苦労はどうだっていいんです」
「ああ、そう」
「それと、個人的に怒ってるパチュリー様が見たかったんです。思った通りに可愛かったです」
「馬鹿」
屈託ない笑顔を浮かべる小悪魔から視線を外し、枕に顔を埋める。
なんだってこんな面倒なことをするんだか。もっと単純で合理的な手段がいくらであるだろうに。
そう言うと、小悪魔は、はにかんだように応える。
「私は案外照れ屋なので、そういうのは苦手なんですよ。悪魔だからかもしれませんけど」
「違いないわ。読書する気を無くすなんて、悪魔としか思えない」
身体が熱いのは怒ったせいで、それ以外の理由は何もない。鼓動が早いのは、急に身体を動かした以外の原因はない。
決して、可愛いなんて言われたせいじゃない。
「私のプレゼントは如何でしたか?」
「……そうね、悪くなかったわよ」
枕に顔を埋めたまま私は応える。それでも、赤くなった耳は隠しきれていないだろう。
精一杯の虚勢を込めた応えに、小悪魔は、
「ですよねー! だからパチュリー様もお返しに何かくれてもいいと思います! 具体的には湯たんぽになる権利とか膝枕をして貰う権利とかですね! 勿論、それ以外でも全然おっけーですよ!」
いつもの調子に戻って欲望をぶちまけ始める。
私は3度めの溜息をつくと、枕から顔を上げて言う。
「いいわよ」
「えっ?」
「そんなに湯たんぽになりたいのなら、してあげる」
「ほ、本当ですか!? イッヤフゥー! 我が世の春がキター! パチュリー様の湯たんぽになれるー!」
ええ、そうよ。しっかり『湯たんぽ』にしてあげる。
にこっと、笑って、私は魔法の詠唱を始めた。
「……あのパチュリー様」
「なに?」
「なんで私は縛られているんですか」
「湯たんぽだもの」
「どうしてパチュリー様の足元にいるんですか。息苦しいです」
「湯たんぽを抱いたら低温やけどになって危ないじゃない」
「まあ、確かに私はパチュリー様への想いで熱く滾っていますけdたわば!?」
「あら、ごめんなさい。私寝相が悪くて」
「いや今のは明らかに故意だった……あ、今日は白でsすけべ!?」
「え? よく聞こえなかったわ」
「だから今日の下着hぱっ!ぴっ!ぷっ!ぺっ!ぽ!」
「何回目で忘れるかしら?」
「わ、私はこの瞬間をまぶたに焼き付けいってれぼ!」
「……やっとおとなしくなったか」
私は呟き、足元で丸まっていた小悪魔を枕元まで引き上げる。
散々蹴られたにも関わらず、何故か満足気な寝顔の彼女に若干引いたが、気を取り直して魔法の拘束を解いてやる。
「……『キスして欲しい』とか言わない辺り本当に照れ屋なのかしら」
あんまり人のことは言えないけどね。
彼女の紅い髪を撫でてやると、気持ちよさそうに吐息を漏らした。
抱き寄せてみると、思ったよりも温かい。悪魔的に柔らかく、とろけるような匂いが眠気を誘う。
「……これなら、暖房ふぁあ……いらないわね」
押し寄せる睡魔に逆らわず、私はまぶたを閉じた。
年の瀬の空気は冷たく、容赦なく部屋にまで侵入してくる。読書も寒さに気を取られなかなか進まない。
一気に温まる魔法があればいいのだけど、生憎そんな都合のいいものはなかった。
「メぇぇぇ~~~リぃぃぃぃクリっスマすぇぶ!?」
「図書館では静かにしなさい」
意味不明にテンションの高い小悪魔をレアで焼いて、私は読書に戻る。
というか、ここは仮にも主人の私室なんだけど。ベッドの上で読書する楽しみを邪魔しないでほしい。
「酷いですパチュリー様! せっかくクリスマスを祝ったのに!」
「クリスマスは昨日終わったじゃないの」
「まだです! まだ私の中のクリスマスは終わっちゃいなんです!」
「そこは認めなさいよ。で、何の用なの?」
私は溜息をついて、栞を挟み本を閉じる。無視したところで静かな読書は望めないだろう。なら、相手をして早く終わらせたほうがマシだ。
「それはですね!」
話を振られた小悪魔は、ふんすふんすと鼻息あらく詰め寄ってくる。
嫌な予感しかしない。
「私、クリスマスプレゼントに栞をあげたじゃないですか!」
「ええ、もらったわ」
「それで! この図書館とかパチュリー様の部屋は寒いじゃないですか!」
「まあ、そうね」
この図書館は、やたらに天井が高く面積も広いせいで暖房効率は非常に悪い。
この大きさの部屋全体を温める魔法なんてものもないし、ストーブは換気が出来ないため使用できない。
なので、冬場の読書はベッドに潜り込むか、お茶で身体を温めながらかの2択になる。
それが、一体どうしたのだろうか。
「栞だけではプレゼントが足りないと思ってですね! 追加のプレゼントをしようかと思ったわけです!」
「へえ」
「というわけでですね! わたしのプレゼントは!」
そう言って、満面の笑顔で両手を広げる小悪魔。
まさか、『湯たんぽとして、私をプレゼント!』なんて言い出さないでしょうね。
「……私のプレゼントはこれです!」
おい今の間はなんだ。何故視線を逸らした。
問い詰めようとする私を誤魔化すように、小悪魔は右手を天に掲げ指を鳴らす。
パチン。ぼとっ。ぶるぶる。
「……ああ、なるほど。これを燃やして暖にすればいいのね」
「違います違います! 彼女はわるいスライムじゃないんです!」
詠唱を始めた私に小悪魔は必死に縋り付いて止めにかかる。
天井から落ちてきた物は、ぐにぐにぷるぷるしたスライムだった。私や小悪魔くらいなら全身を包めそうなサイズの。
それで、この彼女?をどう使えというのか。
「そりゃあ、スライムなんですから纏うに決まってるじゃないですか」
「そんな鉄則は初めて聞いたわ。というか、スライムなんて触ったら火傷じゃ済まないわよ」
「大丈夫です。このスライムは、触っても無害ですし本や髪も濡らさない、なんかこう……ご都合主義的な素材で出来ています!」
「そんな研究してる暇があるなら、本の整理をしてなさいよ」
無駄な情熱を注ぐ小悪魔に呆れつつ、スライムを観察してみる。
確かに、絨毯も溶けたり濡れたりしていないし、程よく弾力もあるように見える。
警戒しつつ彼女?に触れてみる。む、これは……。
「あったかい……?」
「そうです! このスライムは快適なお風呂と同じ熱さになっています! つまり、本を濡らす心配をすることなく、温まれます!」
「へえ……」
これはすごいかもしれない。腕を突っ込んでみたが、小悪魔が言った通りお風呂くらいのぬくもりを感じる。
「あなたって、案外優秀なのかもねえ」
「えへへ、見直しましたか?」
「少しだけね」
褒められて嬉しそうな小悪魔を尻目に、私はスライムに腰を下ろす。
ずぶずぶと飲み込まれるように身体が包まれていき、最終的に顔以外が覆われる。
ほう、と無意識に安らかな息が出た。
「どうです、気持ちいいでしょう?」
「そうね……これはなかなか……」
液体と固体の中間に包まれた不思議な状態。宙に浮いているような感覚。
程よく温かい彼女?に包まれた私は、肢体を投げ出し完全にリラックスしていた。
これは眠くなっていけないわね……。
欠伸を漏らし、目元をむき出しの腕で拭う。
「んっ?」
むき出し? どうして?
私は長袖のネグリジェを着ていたはずじゃ……!。
まさか、という予感は的中していた。袖だけなく、全身の服が溶けたようにボロボロになっていたのだ。
「そしてこの機能! 人体に一切影響を与えず服だけを溶かす! 魔導書『USUI HON』の力はすごあべしっ!?」
「死ね! 708ある経絡秘孔を突かれて死ね!」
怒りに任せ知識のハンマー(大技林)を小悪魔の顔面めがけ投げつけた。
スライムから全身を引きぬき、もんどり打つ小悪魔を踏みつけタンスから着替えの服を引っ張りだす。
ったく! ちょっと感心したらすぐこれだ!
「……感情のままに行動するのは人間として正しい生き方だ、と私は信じています」
「あなたは悪魔でしょうが。それと、感情を処理できない悪魔はゴミだと教えたはずよ」
「感情を処理できるような悪魔は悪魔じゃないので、それはゴミですね。私はできないので立派な悪魔です」
大技林を顔にめり込ませたまま無駄に小悪魔は誇らしげに言う。
もう一発喰らいたいのだろうか。
「それは簡便です。目的は果たしましたし」
「目的? なにそれ?」
私は着替え終えると、ベッドに腰掛ける。
足元でぐにぐにしていたはずのスライムは、いつの間にか姿を消していた。消し炭にしてやろうと思っていたのに。
まあ、目の前に代わりがいるからいいか。
「なんだか不吉な予感がしますが……まあ、私の目的はですね、パチュリー様に温まってもらおうということです」
「それであんなスライムを寄越したわけ? おかげで一着が再起不能よ」
「あれはほんのジョークです。本気なわけないじゃないですか」
「アーソウデスカー」
私は投げやりなセリフを吐いて、ベッドに倒れこむ。
小悪魔のせいで疲れたし、怒ったせいで体温が上がってしまった。もう寝てしまおうか――ん?
「お気づきになりましたか?」
「……本当に、無駄な情熱を注ぐのが好きなのね」
はぁ、と私は2度めの溜息をついた。
身体を暖めるのに効率がいいのは、身体を動かすこと、感情を刺激することだ。
だからといって、わざわざここまでしてやることではない。なのに、何故。
「お相手がパチュリー様ですもの。そのためなら多少の苦労はどうだっていいんです」
「ああ、そう」
「それと、個人的に怒ってるパチュリー様が見たかったんです。思った通りに可愛かったです」
「馬鹿」
屈託ない笑顔を浮かべる小悪魔から視線を外し、枕に顔を埋める。
なんだってこんな面倒なことをするんだか。もっと単純で合理的な手段がいくらであるだろうに。
そう言うと、小悪魔は、はにかんだように応える。
「私は案外照れ屋なので、そういうのは苦手なんですよ。悪魔だからかもしれませんけど」
「違いないわ。読書する気を無くすなんて、悪魔としか思えない」
身体が熱いのは怒ったせいで、それ以外の理由は何もない。鼓動が早いのは、急に身体を動かした以外の原因はない。
決して、可愛いなんて言われたせいじゃない。
「私のプレゼントは如何でしたか?」
「……そうね、悪くなかったわよ」
枕に顔を埋めたまま私は応える。それでも、赤くなった耳は隠しきれていないだろう。
精一杯の虚勢を込めた応えに、小悪魔は、
「ですよねー! だからパチュリー様もお返しに何かくれてもいいと思います! 具体的には湯たんぽになる権利とか膝枕をして貰う権利とかですね! 勿論、それ以外でも全然おっけーですよ!」
いつもの調子に戻って欲望をぶちまけ始める。
私は3度めの溜息をつくと、枕から顔を上げて言う。
「いいわよ」
「えっ?」
「そんなに湯たんぽになりたいのなら、してあげる」
「ほ、本当ですか!? イッヤフゥー! 我が世の春がキター! パチュリー様の湯たんぽになれるー!」
ええ、そうよ。しっかり『湯たんぽ』にしてあげる。
にこっと、笑って、私は魔法の詠唱を始めた。
「……あのパチュリー様」
「なに?」
「なんで私は縛られているんですか」
「湯たんぽだもの」
「どうしてパチュリー様の足元にいるんですか。息苦しいです」
「湯たんぽを抱いたら低温やけどになって危ないじゃない」
「まあ、確かに私はパチュリー様への想いで熱く滾っていますけdたわば!?」
「あら、ごめんなさい。私寝相が悪くて」
「いや今のは明らかに故意だった……あ、今日は白でsすけべ!?」
「え? よく聞こえなかったわ」
「だから今日の下着hぱっ!ぴっ!ぷっ!ぺっ!ぽ!」
「何回目で忘れるかしら?」
「わ、私はこの瞬間をまぶたに焼き付けいってれぼ!」
「……やっとおとなしくなったか」
私は呟き、足元で丸まっていた小悪魔を枕元まで引き上げる。
散々蹴られたにも関わらず、何故か満足気な寝顔の彼女に若干引いたが、気を取り直して魔法の拘束を解いてやる。
「……『キスして欲しい』とか言わない辺り本当に照れ屋なのかしら」
あんまり人のことは言えないけどね。
彼女の紅い髪を撫でてやると、気持ちよさそうに吐息を漏らした。
抱き寄せてみると、思ったよりも温かい。悪魔的に柔らかく、とろけるような匂いが眠気を誘う。
「……これなら、暖房ふぁあ……いらないわね」
押し寄せる睡魔に逆らわず、私はまぶたを閉じた。
とかコメントしようとして最後に気づきました
パッチェさんも大概照れ屋で可愛いですねゥェボファッ
でもパッチェさんへの純愛を隠してわざとテンション高くしてると思うと可愛いな
あと、サビーネのセリフを見るとは思わんかったw
……魔道書『USUI HON』的にはパッチェさんを包むスライムに小悪魔も突撃してふたりで(skmdy
まったく気がないと違和感がすごいもんw
良いパチュこぁでした。
ウ=ス異本は魔境だから迂闊に触れるとウボァーするから気をつけろよ!
遥昔よりスライムなるものは、ご都合主義の生物としてそれはそれは深く崇められておりましたとさ
もう点入れちゃってるからフリーでスマソ
ちょうど寝る前にいい話を読めたw
ボンボンが幻想入りしたからか…どうせなら「ひゃ~っはっはっは」まで入れて欲しかったな
朝からほっこり
小悪魔さんがんばったGJ
読みやすかったです。