Coolier - 新生・東方創想話

あったかい

2012/12/11 00:13:38
最終更新
サイズ
2.69KB
ページ数
1
閲覧数
2226
評価数
7/19
POINT
1030
Rate
10.55

分類タグ






「あったかー」

 私は冬も好きだ。
 こうして炬燵に入ってるだけで幸せな気持ちになれる。
 寒いのは体力を奪われてしまうが、その分暖かさの価値も上がる。
 夏はその逆。

 炬燵の天板に頭を預け、手足を伸ばし、指もピンと伸ばし、幸せをめいいっぱい享受する。

「んーっ」

 手と足、指からそっと力を抜く。
 はぁ。
 うん。あったかい。幸せ。
 この寒ささえも。

 だらりと弛緩した体は炬燵に捕らえられて動けない。
 縛られているというのに、不快感がないとは。炬燵……恐ろしい子!

 外に出たせいで冷えた体も温まってきたところで、外の光景を思い出す。

 よく、一面の銀世界 なんて言葉を目にするけど、あれは銀じゃないと思う。
 白。もしくは無。無色。隠す色。無いことにする色。白い結界。
 5、6センチも積もれば地面は見えなくなる。

 うん。まあ、雪。視界いっぱいに白。どこを見ても雪。
 多分10センチくらい積もったんじゃないだろうか。

 あんなとこに出ていけるわけがない。
 だって寒いもの。
 私は風の子ではないらしい。もちろん犬でもない。
 どちらかで言えば猫。炬燵で丸くなる。
 猫じゃないけど。

 私が犬か猫かは置いておいて、雪。
 そう、雪がすごかった。

 開けた扉をそのまま閉めた。だって寒いもの。れいむ。
 なんだこれ

「ううむ……」

 どうしたものか。
 今日は出かけようと思っていたのだけれど。
 今はまず無理だし、お昼になって融けだしたらぐじゅぐじゅびちゃびちゃになるよね。

 まあ、特に用事があるわけではないので、日を改めよう。よーし決定。

「ふぅ」

 再び体を炬燵に預け、熱に浸る。

 こたつさんは温かいですな。これなら顔が緩むのも仕方ないですな。
 知らないのかい?人間は、温められると溶けちゃうんだぜ?

 いや、知らんけども。

 誰に言い訳をするでもなく、迷惑をかけるでもなく、頭の中を散らかす。

 「暖かい」と「温かい」って違うんだぜ?
 知ってますか。そうですか。
 溶けた人間なんて見たこと無いけど、いるとしたらきっと今の私のことだ。
 見れぬ。いろんな意味で。 残念。

 十分に温まりとろけきった私では炬燵の魅力に勝てない。
 いつの間にか天井が写っており、肩まで幸せに包まれている。

 「ふあー」

 なんか情けない声出た
 でも仕方ないよね。こたつさんこういうときは強引なんですもの。
 なんかえろい。気のせい。

 溶けてしまった人間をさらに温めたらどうなるんだろう。
 次は蒸発して飛んでいくとか?
 ……案外間違ってないかも。

 知らないのかい?人間は、温め続けると飛んでっちゃうんだぜ?
 初めて飛ぶ人間はきっと私だ。

 あ、飛べるのはもともとか。
 残念。見れぬ。

 なんだか外が暗くなった気がする。
 見に行く気力はもうないけど、また雪が降りだしたのかもしれない。

 ああ、私のまぶたが睡魔に負けただけかもしれない。
 負けたっていうと悔しいな。
 嘘だけど。どうでもいい。


 だんだん周りの気配がわからなくなる。

 ぼーっとしてきて……

 まあ
 しかたないよね。





 私は、白く暖かい世界にいた。









 おやすみなさい。





外を見たら雪が積もっていたので。
残念ながらうちのこたつは掘りごたつじゃないのです。

がーっと書いたら眠さよりも頭の悪い文章になってしまった気がする。
私の語彙の少なさにがっかりです。。

とりあえず深夜テンションは怖いので何日か置いてから上げることにします……。

後日
ちょっとだけ修正。
私の中にいる霊夢さんには近いと思います。


今回はちょっとだけ自信作です。
なんて。


ここまでお付き合い下さりありがとうございました。

[email protected]
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.480簡易評価
1.無評価名前が無い程度の能力削除
霊夢さんかわいい…で終わらせたいですけど、
このSS、東方要素0ですよね?タグと後書き無かったら本当に誰かわからなかったです
流石にいかがなものかと、評価もあえてナシで
2.80名前が無い程度の能力削除
冬は家の中でぬくぬくコタツに当たりつつ「おう、外は降っとるのう」なんて呑気に考えるのが楽しいですよね。でも夏はクソ(重要)
6.80名前が無い程度の能力削除
とりとめもない事をふわふわと考えながら、炬燵で寝るのは冬の醍醐味。
そういう細やかな幸せをよく表現していて和みました。
7.80奇声を発する程度の能力削除
この感覚は良いですよね
8.70名前が無い程度の能力削除
ふわふわ感が霊夢っぽい。
にしても霊夢かわいいなぁ。
9.90名前が無い程度の能力削除
まさに冬のとある日常でござる
11.無評価削除

1様
コメントありがとうございます。
彼女の意識、みたいなものを表現したかったので、自分の名前や場所とかって不自然かなと思ったのですが……
一応名前を(ひらがなですが)本文に含んでいるのですがそれも東方の要素とはいえないのでしょうか?
自分では思い込みがあって気付けないポイントでした。ご指摘ありがとうございます。

2様
評価ありがとうございます。
冷たいそうめんや甘いスイカ、プールに冷たいシャワーを楽しめるなら その暑さも悪くはない。かな。
なんて。

6様
評価ありがとうございます。
冬の楽しみ方も色々ありますよね!
上手く表現できていたら嬉しいです。

奇声を発する程度の能力様
評価ありがとうございます。
たまに、本当にたまーにですが味わうとすごく気持ちいいですよね!

8様
評価ありがとうございます。
自分で何度も読み返して、これで博麗霊夢だと上げても大丈夫だろうかと悩んだので、
霊夢っぽいと言って頂けると安心です。
原作のイメージ、私の持つイメージ、他のひとの持つイメージとはやっぱり違うので。

9様
評価ありがとうございます。
霊夢さんなら、何気ない 特筆すべきことのないただの日常も楽しんで過ごすんじゃないかなと思います。

簡易評価の方もありがとうございます。

こういうところに上げるといろんな意見をもらえるのでありがたいです。
感謝感謝!であります。
16.903削除
作品全体に漂うゆるーい感じが実にいいですね。
こういう空気は大好きですよ。
ところで、うちのコタツが壊れて動かないんですが、どうにかなりませんか。
18.無評価削除
3様
評価ありがとうございます。
好きと言って頂けるとすごく嬉しいです!!
ありがとうございます!頑張ります!
炬燵がない冬なんて……どうやって生きればいいんですか!??
うちも炬燵を去年買い替えましたが、新しい炬燵は古い炬燵よりも暖かいです。
19.60名前が無い程度の能力削除
ゲーム本編や妖怪がらみだとまさに鬼畜鬼巫女な霊夢さんですが、三月精とかの日常の霊夢ってのんびりふわふわしてますよね。そんな普段のひとコマみたいで、短いながら良かったです
21.無評価削除
「評価ありがとうございます」と普通に使っていましたが、
改めて見るといい意味で使ってるような気がしておかしいような……
かといって批判とか論評とかってのも違う気がしますし。
とりあえず、以降はコメント、もしくは意見でいかせていただこうかと思います。

19様
コメントありがとうございます。
原作と呼べるものでしっかりと見たことがあるのが永夜抄くらいなので、
鬼畜巫女という印象があまりないんですよね……
のんびりとした雰囲気を味わっていただけたなら幸いです。

ありがとうございました。