Coolier - 新生・東方創想話

融け合って無残

2012/11/11 23:53:24
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「残暑ね」
「残暑だわ」
11月とは思えない暑さの秋晴れの中買い物袋を引きずる少女が二人。日本人っぽいほうが宇佐見蓮子、いや、融けだしたアイスとでも言ったほうが彼女を表しているだろう。日本人っぽい融けだしたアイスである。
外国人っぽい方がマエリベリー・ハーン。パツキンのチャンネーなのでいかにもな外国人である。
「やっと着いたわ。」
業務用スーパーでの買い物を終えやっとメリーの家。今日の活動はここでお菓子を作ることである。
「お菓子を作る前に、お手本の味見をしないとねー♪」
蓮子が業務用のチョコやら何やらを袋から漁り、どれから味見しようかと迷っていると一つのお菓子を見つけた。
「ポッキー…?」
ただのポッキーではない、パッケージが大きいのだ。しかし、こんなものを買った覚えは蓮子にない。蓮子がメリーに目をやる。
「(ップイ)」
メリーがいかにも「私が勝手に買い物カゴの奥底に封印していました。」という顔をしている。
「だって今日は11日なのよ…」
メリーがボソッと言った。蓮子にはそれが何を意味しているのかが全くわからない。
「だから、今日はポッキーの日だって言ってるじゃない!」
「また古い雑誌の情報にでも踊らされたの?」
メリーが雑誌を取り出して蓮子に見せつける。
「これよ!毎年11月11日には恋人同士はポッキーゲームをするっていう決まりになっているのよ!これは出雲の神々が決めたことだって雑誌に書いてあるわ!!」
「メリーさん、私達は恋人同士じゃないんですけど?」
「そんな事よりポッキーゲームよ!!これは大きいから長時間ドキドキを楽しめるわよ!!」
メリーがパッケージを開けおっきなポッキーを取り出そうとする。
「あ…」
「あーあ…」
ポッキーのチョコがパッケージの中で溶け見るも無残なことになっている。涙目になるメリー、業務用チョコが溶けてないか確認する蓮子。
「良かったわ、こっちのチョコは溶ける温度が高いみたいで大丈夫だわ。」
「グスン…」
解けたチョコを舐めながらメリーは啜り泣いている。
「仕方ないわね。じゃあ、今日作るお菓子はポッキーにしましょ?」
メリーが希望に満ちた顔で首を縦に振る。
「完成したらポッキーゲーム!!」
メリーが嬉しそうに言う。
「考えとくわ。」

こうして二人は幸せに暮らしましたとさ。
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コメント



0.130簡易評価
1.70名前が無い程度の能力削除
果たして二人はポッキーを作ることができるのでしょうか…
日本人っぽい融けだしたアイスちゅっちゅ!
5.80名前が無い程度の能力削除
メリーかわいい…
6.100南条削除
面白かったです
落胆するパツキンのチャンネーが可愛らしかったです
7.80kad削除
パツキンのチャンネー久々に聞きましたw