さとりお姉ちゃんおめでとう!
何かめでたいことあったっけ?
なんと、今日はさとりお姉ちゃんとお燐の結婚記念日なのでした。
え?
さとりは、お燐と結婚した覚えは無かった。
「え? 確かに結婚してたよ」
「何処で? それ何処で聞いてきた情報?」
「無意識だからわかんない?」
そんな二人がしゃべっていると、お燐が顔を赤らめてあらわれたじゃないか。
「知らなかったんですけど、私と結婚してたんですね」
「私も知らない」
それでも、お燐は結婚記念日を祝うつもりらしく、シャンパンを持参してきた。
「おめでとう! 二人とも! 結婚5周年」
「いや~すみませんね。まさか、5年前から結婚してたなんて」
「何言ってるの?」
5年前から結婚していた?そんな事実はないと自分の心に再確認するさとり。しかし、やはり結婚した覚えは無い。
『リンボー?』
『リンボー? あ~リンボーダンス?』
さとりの心に巣食う病巣ヤマメにも聞いても答えは返ってこない。もちろん、キスメも桶に入ったままさとりの心の中では、ただ見上げているだけだった。
「どうしたんですか? さとり様早く祝いましょうよ」
「……いいけど。うん、いいわ。うん、結婚記念日祝ってもいいわ」
結局さとりは、答えを出すことが出来ずにいわれるがまま結婚記念日を祝うことにした。
「おねえちゃん。おめでとう」
こいしは、シャンパンをグラスに注いで二人に出した。祝福してくれているようだ。
「……あ、ありがとう」
「いや~結婚して5年目で結婚していることに気づくなんてあり得ませんよね」
お燐の発言でさとりは、違和感を感じた。
「そうよ、5年ってそれまでなんで気づかなかったの?」
「お姉ちゃん。結婚は人生の墓場、無意識に成長した結婚はある日突然、婚姻するんだよ」
「そうですよ、私たちの結婚は5年前から進んでいたんじゃないですか」
この流れに、身を任せても良いのかとさとりは思う。なぜならば、さとりにはもう心に決めた妖怪がいるのだった。
「さあ、二人とも乾杯して!」
「はい、さとり様もう5年目ですけど明日から結婚生活しましょうね」
「……いや。」
「どうしたの? お姉ちゃん?」
「……私には好きな人がいるの!」
「そ、そんな! さとり様」
さとりは、二人に背を向けて好きな妖怪のいるところに飛び立った。いままで、好きな妖怪がいても、みんなの為に言えなかった。
「……行っちゃったね。お燐」
「このまま、さとり様と夫婦になれたらそれも良かったですが、……お空の幸せ者」
すべて、二人が仕込んだネタだった。ひょんなことから、この二人は、さとりはお空が好きだと思うようになった。しかし、さとりは恥ずかしいのか、仲間に遠慮しているのかお空との仲は進展しなかった。
だから、二人は今日の結婚記念日でさとりが本当に望んでいることの後押しをしてあげることにした。
二人とも、さとりが大好きだ。今日は二人でこの後、シャンパンを飲んで失恋の心の傷を癒すのだろう。
さとりは、しばらく飛んだ後に自分の部屋に戻ってきた。それから、部屋にある鏡台に向かって。結婚を前提にしたお付き合いを申し込むのだった。
そう、さとりはさとりが大好きだった。
何かめでたいことあったっけ?
なんと、今日はさとりお姉ちゃんとお燐の結婚記念日なのでした。
え?
さとりは、お燐と結婚した覚えは無かった。
「え? 確かに結婚してたよ」
「何処で? それ何処で聞いてきた情報?」
「無意識だからわかんない?」
そんな二人がしゃべっていると、お燐が顔を赤らめてあらわれたじゃないか。
「知らなかったんですけど、私と結婚してたんですね」
「私も知らない」
それでも、お燐は結婚記念日を祝うつもりらしく、シャンパンを持参してきた。
「おめでとう! 二人とも! 結婚5周年」
「いや~すみませんね。まさか、5年前から結婚してたなんて」
「何言ってるの?」
5年前から結婚していた?そんな事実はないと自分の心に再確認するさとり。しかし、やはり結婚した覚えは無い。
『リンボー?』
『リンボー? あ~リンボーダンス?』
さとりの心に巣食う病巣ヤマメにも聞いても答えは返ってこない。もちろん、キスメも桶に入ったままさとりの心の中では、ただ見上げているだけだった。
「どうしたんですか? さとり様早く祝いましょうよ」
「……いいけど。うん、いいわ。うん、結婚記念日祝ってもいいわ」
結局さとりは、答えを出すことが出来ずにいわれるがまま結婚記念日を祝うことにした。
「おねえちゃん。おめでとう」
こいしは、シャンパンをグラスに注いで二人に出した。祝福してくれているようだ。
「……あ、ありがとう」
「いや~結婚して5年目で結婚していることに気づくなんてあり得ませんよね」
お燐の発言でさとりは、違和感を感じた。
「そうよ、5年ってそれまでなんで気づかなかったの?」
「お姉ちゃん。結婚は人生の墓場、無意識に成長した結婚はある日突然、婚姻するんだよ」
「そうですよ、私たちの結婚は5年前から進んでいたんじゃないですか」
この流れに、身を任せても良いのかとさとりは思う。なぜならば、さとりにはもう心に決めた妖怪がいるのだった。
「さあ、二人とも乾杯して!」
「はい、さとり様もう5年目ですけど明日から結婚生活しましょうね」
「……いや。」
「どうしたの? お姉ちゃん?」
「……私には好きな人がいるの!」
「そ、そんな! さとり様」
さとりは、二人に背を向けて好きな妖怪のいるところに飛び立った。いままで、好きな妖怪がいても、みんなの為に言えなかった。
「……行っちゃったね。お燐」
「このまま、さとり様と夫婦になれたらそれも良かったですが、……お空の幸せ者」
すべて、二人が仕込んだネタだった。ひょんなことから、この二人は、さとりはお空が好きだと思うようになった。しかし、さとりは恥ずかしいのか、仲間に遠慮しているのかお空との仲は進展しなかった。
だから、二人は今日の結婚記念日でさとりが本当に望んでいることの後押しをしてあげることにした。
二人とも、さとりが大好きだ。今日は二人でこの後、シャンパンを飲んで失恋の心の傷を癒すのだろう。
さとりは、しばらく飛んだ後に自分の部屋に戻ってきた。それから、部屋にある鏡台に向かって。結婚を前提にしたお付き合いを申し込むのだった。
そう、さとりはさとりが大好きだった。
なるほど。婚活なぞ必要ないんだなあ。