※多分に自己設定が入っています。そういうものが駄目な人は、ご遠慮下さい
「今日も平和だねぇ」
「そうね、…変な悪霊はいるけど」
ある小春日和、のどかな太陽の下で霊夢と魅魔がお茶を飲んでいた。
「いい天気だねぇ」
「そうね、…変な悪霊はいるけど」
「(´д`)旦ハフーン」
「そうね、…変な悪霊はいるけど」
魅魔は苦笑をして言った。
「酷いなぁ。私は人間界の神だよ」
霊夢は無表情のまま言った。
「自称でしょ。それに…」
「それに?」
霊夢は、深く、深い達観した眼をして言った。
「幻想郷に、神は要らないわ」
そして茶を啜る。
魅魔は苦笑を止めた。
「…此処は幻想があたりまえに『在る』幻想郷だからね。幻想郷の神とは幻想の度合いが多いか少ないかさ」
「外での神とは違う。寧ろ…」
魅魔は愉快そうに、諦めた様な眼をして言った。
「寧ろ霊夢、お前の方がそれに近い」
霊夢は相変わらず無表情で、つまらなそうに言った。
「私は人間よ」
「だが博霊霊夢だ」
魅魔は悲しく、憐れみ、羨むような眼をしていた。
「人間は弱い、とても弱い。幻想を認められないほどに。遠くから眺めるだけならいい。しかし同じ世界で暮らしたくは無い。それが人間さ」
霊夢は相変わらず無表情だ。聞いているのか聞いていないのかも判別し難い。しかし魅魔は構わず、
「人間は怖いものだらけだ、だから逃げる。プライドも、外聞も、体面も、恥もかなぐり捨てて」
「そして求める。捨てたはずの、自ら排除した幻想を。しかし霊夢、お前は違う。なにせお前は無重力…ん?」
「霊夢ー!お嬢様を知らない?」
見れば完璧で瀟洒な従者があまり完璧でも瀟洒でもない格好で飛んで来ていた。
「レミリア?知らないわ」
咲夜は少々取り乱しているようだ。眼が血走っている。呼吸もヤヴァイ。まるで満月の晩の某白沢の様だ。
「うきー!あなたね!あなたがお嬢様を寝取ったのね!許さないわよ霊夢!」
「おいおい、何なんだ一体。説明しろ霊夢」
魅魔は唖然としている。
「十六夜咲夜という、吸血鬼の従者をやってる人間よ。見た通り、変態よ」
「なるほど、変態か」
見れば咲夜は既にスペルカードを取り出している。
「逝くわよ!幻符『殺人ドール』!」
咲夜の周りから無数のナイフがまるで手品のように現れ、霊夢と何故か巻き込まれた魅魔に向かっていく。
しかし二人は余裕綽々でナイフを避ける。頭に血が上った咲夜の攻撃をまともにくらう二人(?)ではない。
「えぇい!ちょこまかと!これならどう!『咲夜の世界』!!」
そう宣言した瞬間、世界は、咲夜が支配した。
しかし…
「あ、貴女、何故動けるの!この空間は完全に私が支配したのに」
霊夢は相変わらず無表情で、何も言わず、深く、深い達観した眼をして、宙に浮いていた。
心の動揺からか、咲夜の世界が終わっていく。魅魔は一目見て事の次第を理解したようだ。
「解らないかい?お嬢ちゃん。私が説明してあげよう」
「あら、あなたはだれ?」
魅魔はこの神社の神だよと答えた。
「博麗霊夢の能力は無重力。それは単に空を飛ぶ事だけじゃあないんだよ。霊夢はあらゆる事から宙に浮いているんだ。」
「それはどういう事?」
魅魔は物分りが悪いねぇという顔をした。
「つまり霊夢はあらゆるものから自由ということさ。重力を始め、自然法則、感情、感覚、時間、空間、概念、そして世界からも」
「そんなことって…」
「そもそもは博麗霊夢とはなんだ?この幻想郷に在る全ての存在は幻想だ。この世界では神といえどもひとつの幻想に過ぎない」
そして魅魔は疲れたような口調で言った。
「霊は幻想。夢も幻想。神も幻想。では、霊が見る夢は?幻想が描く幻想とは一体なんであろうか?」
「…」
咲夜はまるで化け物を見るような眼で霊夢を見つめている。
「私は考えたよ。でも結論は出なかった。あたりまえだよ、霊夢は言葉からも宙に浮いているのだから」
「そんなもの、人間じゃないじゃない」
咲夜が、宣言した。
「いいえ、私は人間よ。そして、巫女でもある」
霊夢は何事もなかった様に言った。
「私が何者だなんてどうでもいいわ。そういうの面倒だし。私は私。人間の少女よ」
そのあまりに呆気ない結論に咲夜は唖然とし、魅魔は呆れて笑った。
「まあお前は修行不足だしな。このグータラ巫女」
「五月蝿いわねぇ。この悪霊が。祓うわよ」
おお怖い怖いと魅魔が逃げ惑い、それを不機嫌そうな顔をした霊夢が追いかける。それを呆然と眺めていた咲夜がつぶやいた。
「自覚がない?いいえ、あってもだからどうしたと言えることこそ、自分というものからも宙に浮く。それが博麗霊夢と云う存在?」
「なんて滅茶苦茶なの。真面目になるだけ馬鹿みたいじゃない」
幻想の巫女、博麗霊夢。彼女は今日も今日とて一日中お茶を飲み、黒白などと遊んだり、時々妖怪を退治したりする。
幻想郷は、今日も平和だ。
「今日も平和だねぇ」
「そうね、…変な悪霊はいるけど」
ある小春日和、のどかな太陽の下で霊夢と魅魔がお茶を飲んでいた。
「いい天気だねぇ」
「そうね、…変な悪霊はいるけど」
「(´д`)旦ハフーン」
「そうね、…変な悪霊はいるけど」
魅魔は苦笑をして言った。
「酷いなぁ。私は人間界の神だよ」
霊夢は無表情のまま言った。
「自称でしょ。それに…」
「それに?」
霊夢は、深く、深い達観した眼をして言った。
「幻想郷に、神は要らないわ」
そして茶を啜る。
魅魔は苦笑を止めた。
「…此処は幻想があたりまえに『在る』幻想郷だからね。幻想郷の神とは幻想の度合いが多いか少ないかさ」
「外での神とは違う。寧ろ…」
魅魔は愉快そうに、諦めた様な眼をして言った。
「寧ろ霊夢、お前の方がそれに近い」
霊夢は相変わらず無表情で、つまらなそうに言った。
「私は人間よ」
「だが博霊霊夢だ」
魅魔は悲しく、憐れみ、羨むような眼をしていた。
「人間は弱い、とても弱い。幻想を認められないほどに。遠くから眺めるだけならいい。しかし同じ世界で暮らしたくは無い。それが人間さ」
霊夢は相変わらず無表情だ。聞いているのか聞いていないのかも判別し難い。しかし魅魔は構わず、
「人間は怖いものだらけだ、だから逃げる。プライドも、外聞も、体面も、恥もかなぐり捨てて」
「そして求める。捨てたはずの、自ら排除した幻想を。しかし霊夢、お前は違う。なにせお前は無重力…ん?」
「霊夢ー!お嬢様を知らない?」
見れば完璧で瀟洒な従者があまり完璧でも瀟洒でもない格好で飛んで来ていた。
「レミリア?知らないわ」
咲夜は少々取り乱しているようだ。眼が血走っている。呼吸もヤヴァイ。まるで満月の晩の某白沢の様だ。
「うきー!あなたね!あなたがお嬢様を寝取ったのね!許さないわよ霊夢!」
「おいおい、何なんだ一体。説明しろ霊夢」
魅魔は唖然としている。
「十六夜咲夜という、吸血鬼の従者をやってる人間よ。見た通り、変態よ」
「なるほど、変態か」
見れば咲夜は既にスペルカードを取り出している。
「逝くわよ!幻符『殺人ドール』!」
咲夜の周りから無数のナイフがまるで手品のように現れ、霊夢と何故か巻き込まれた魅魔に向かっていく。
しかし二人は余裕綽々でナイフを避ける。頭に血が上った咲夜の攻撃をまともにくらう二人(?)ではない。
「えぇい!ちょこまかと!これならどう!『咲夜の世界』!!」
そう宣言した瞬間、世界は、咲夜が支配した。
しかし…
「あ、貴女、何故動けるの!この空間は完全に私が支配したのに」
霊夢は相変わらず無表情で、何も言わず、深く、深い達観した眼をして、宙に浮いていた。
心の動揺からか、咲夜の世界が終わっていく。魅魔は一目見て事の次第を理解したようだ。
「解らないかい?お嬢ちゃん。私が説明してあげよう」
「あら、あなたはだれ?」
魅魔はこの神社の神だよと答えた。
「博麗霊夢の能力は無重力。それは単に空を飛ぶ事だけじゃあないんだよ。霊夢はあらゆる事から宙に浮いているんだ。」
「それはどういう事?」
魅魔は物分りが悪いねぇという顔をした。
「つまり霊夢はあらゆるものから自由ということさ。重力を始め、自然法則、感情、感覚、時間、空間、概念、そして世界からも」
「そんなことって…」
「そもそもは博麗霊夢とはなんだ?この幻想郷に在る全ての存在は幻想だ。この世界では神といえどもひとつの幻想に過ぎない」
そして魅魔は疲れたような口調で言った。
「霊は幻想。夢も幻想。神も幻想。では、霊が見る夢は?幻想が描く幻想とは一体なんであろうか?」
「…」
咲夜はまるで化け物を見るような眼で霊夢を見つめている。
「私は考えたよ。でも結論は出なかった。あたりまえだよ、霊夢は言葉からも宙に浮いているのだから」
「そんなもの、人間じゃないじゃない」
咲夜が、宣言した。
「いいえ、私は人間よ。そして、巫女でもある」
霊夢は何事もなかった様に言った。
「私が何者だなんてどうでもいいわ。そういうの面倒だし。私は私。人間の少女よ」
そのあまりに呆気ない結論に咲夜は唖然とし、魅魔は呆れて笑った。
「まあお前は修行不足だしな。このグータラ巫女」
「五月蝿いわねぇ。この悪霊が。祓うわよ」
おお怖い怖いと魅魔が逃げ惑い、それを不機嫌そうな顔をした霊夢が追いかける。それを呆然と眺めていた咲夜がつぶやいた。
「自覚がない?いいえ、あってもだからどうしたと言えることこそ、自分というものからも宙に浮く。それが博麗霊夢と云う存在?」
「なんて滅茶苦茶なの。真面目になるだけ馬鹿みたいじゃない」
幻想の巫女、博麗霊夢。彼女は今日も今日とて一日中お茶を飲み、黒白などと遊んだり、時々妖怪を退治したりする。
幻想郷は、今日も平和だ。
深いですね…。幻想の中の幻想……現実? それは明らかにおかしい。
人外の住まう幻想郷のなかで尚、「自由である事」。それが霊夢っていう桁外れの幻想なのかな、と。
点数はメッセージの方で。いろいろ考えさせられました。
ていうか、なんで咲夜をふつうに登場させられないのか。シリアス話なのにギャグとして出てきてしかも無重力という理由であっさり降参とか、正直ひいてしまった。
霊夢の設定も良いと思いますw
追伸
マイナス点を付けている人へ、
否定をするより先に作品への理解をするべきではありませんか?
筆者へ労いの言葉もすることもできないのですか?
点数を付け忘れてましたw
では、貴方の次の作品を楽しみにしています