Coolier - 新生・東方創想話

賽銭パニック

2005/07/11 05:42:07
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 キーンと異様な風切音を発しながら黒い少女は箒に乗って空を飛ぶ。そのスピードを緩める
こともせず一直線に向かう先は、なんてことはない、いつもと変わらず博霊神社であった。

賽銭パニック

「とうちゃーく」
 砂利の敷き詰められた境内に霧雨魔理沙は颯爽と降り立った。いつもなら境内をぼんやり掃
除している霊夢がその姿を出迎えるはずなのだが、今日はその姿が見られない。
「早く着すぎたかな。飯時をはずすとは私らしくない」
 魔理沙は暇つぶしにと、軽く両手を合わせお参りをする。賽銭も入れないので頼むことはと
てもささやかなこと。とりあえず昼飯を奢って貰えますように、と。
 閉じていた目を開けたとき光の反射で何かが瞬いたのに気づいた。首をかしげ、よく目を凝
らす。そして、驚愕すべき事実を発見してしまったのだった。
 賽銭箱の底にへばりつくように入っていた五円玉の存在を。
「うわぁぁ!!」
 取り乱した魔理沙の放ったノンディレクションレーザーは境内や社、鳥居、そして件の賽銭
箱を貫き破壊する。転がり落ちた五円を握り締め、魔理沙は精一杯叫びながら空に舞い上がる。
 大音響に駆けつけた霊夢が見たものは、もうもうと煙を上げ無残に崩壊した神社と上空に屋
のようなスピードで駆け抜けていく黒い姿だった。
「魔理沙!何なのよ!」
「安心しろ。全部なかったことにしてもらうから。こんな事態、歴史に残すわけには行かないんだ!」
 先日お世話になった人里目指し、五円玉を握り締めながら魔理沙は突き進んだ。

                           ㊥

 高速飛行中の魔理沙に影が差す。追走するように二つの人影が斜め上を飛んでいた。魔理沙
の全速力についてこれる存在はこの幻想郷においても数少ない。魔理沙はスピードを保ったま
ま上を見上げた。
「まったく、優雅じゃないわね。わざわざ私から出向いてあげたんだから一旦止まるとかそう
いったことはしてくれないわけ」
「何だ、レミリアと咲夜か。いったい何用だ」
 全力飛行を保ったまま、魔理沙は二人とばれない程度にゆっくりと距離をとる。
「私にも見えない運命の揺らぎがあったから見にきたのよ。運命を触れるものとして認識でき
ない運命はもはや運命足り得ない。私はその歪みを是正し、私の完璧を維持しに来たのよ」
「とりあえず、その右手のものを渡しなさいとレミリア様のお達しよ」
 ああ、そういうことかい。魔理沙は急停止をすると前を取ったレミリアと咲夜を見上げて五
円を取り出す。
「なるほど、目指す先は同じということか。でも、この概念自体を葬った後付属していたこの
物体はどうするつもりだ」
「それはもちろん私の部屋に飾らせてもらうわ。博麗神社のお賽銭だなんて、他では見られな
いレアだもの」
「なら、渡すわけには行かないな」
 魔理沙は懐から魔符を取り出し構える。昼間のこの時間帯ならばまだ勝負になるはずである。
 レミリアと咲夜は笑みを浮かべながらゆっくりとさらに上を取る。距離が五十メートルも離
れたあたりでちょうどとまる。完全な弾幕ごっこの距離であった。いやおうなく緊張感が高まる。
 レミリアが目を赤く光らせながらたずねる。
「私たち相手にやるというの」
「ああ、こいつほどのレア品ならきっとファイナルスパークを超えるキワ物ができるはずだ。
渡すわけには行かないな」
「そう」
 その言葉は背後から聞こえた。魔理沙が振り返ると、そこには一面の赤と青のナイフが壁の
ように整然と並んでいた。その奥に腕を組んで不適に微笑む瀟洒なメイドの姿を幻視する。
「ならここで果てなさい、霧雨魔理沙!」
「ごめんこうむる!」
 端から咲夜の相手などするつもりもなかった。狙うは昼間の吸血鬼だ。一気に魔力を開放し、
魔理沙は箒をけって飛び上がる。
「森羅結界展開。ぼやっとしてるとあっさり死ぬぜ!」
 行く獲物決壊をまとったまま一直線に魔理沙は飛んだ。背後のナイフは届かない。十六夜咲夜
はレミリアを守れない。
「背後に回ったお前が間違いだ」
 魔砲を構え、レミリアに突進する。その進路上にいきなり人影が現れた。
「お忘れなく。私から逃れることは何人もできないと」
 十六夜咲夜。時を操る瀟洒なメイド。彼女は彗星のように飛び込む魔理沙の前面に、壁のよう
にナイフを再び展開する。だが急いでいたためか1箇所だけすり抜けられる穴がある。魔理沙
は自ら箒に蹴りを入れ進路を無理やり曲げると、その微妙な隙間に飛び込む。隙間から先には
先ほどから変わらずたたずむレミリアの姿が垣間見えた。その横には定位置とばかりに咲夜が
腕を組んで唇を吊り上げて笑っていた。その口から小さな一言が漏れるのを、魔理沙はまるで
スローモーションのように見た。
「メイド秘技 操りドール」
 気づいたときには回り一面のナイフがこちらを向いて動きを変えていた。四面楚歌。チャー
ミングとも言いたくなるような絶体絶命の中、だが魔理沙は攻撃主よりもさらに愉快そうに唇
をゆがめた。手に持つ魔砲はお決まりのマスタースパークではなかった。十六夜咲夜という、
トリッキー&テクニカルを相手に戦うにあたり一撃必殺の技など不要。あるのはほんの一瞬で
も相手のさらに裏をかけるただそれだけの崩し弾。
 まだナイフの隙間は閉じてはいない。絶対間に合わない、そう思わせる長いナイフの回廊だ
が、それでも音速を自負する魔理沙にとっては不可能ではないと言えた。すべてはこのため、
魔理沙は一唱え。
「彗星 ブレイジングスター」
 ブースターに火が点り、魔力を一気に燃焼する。星星の力が箒を押し出し、張られた森羅結
界が空を切り裂き、魔理沙は音速を得た。二百由旬を一閃と豪語する彼の閃光すらちらちら瞬
く光のごとく、魔理沙の勢いは一瞬でトップスピードに乗り世界を馳せた。どんどん狭くなる
ナイフのトンネルをかいくぐる爽快感とともに、魔理沙はレミリアに向かって一直線に突き進む。
「くっ」
 魔理沙は、とっさにレミリアの前に立ち身を固める咲夜や、全身をこうもりと気化させた
レミリアの横をものすごい勢いで通り過ぎ、そのまま彼方へと飛んでいく。
 その姿が見えなくなるぐらいになってようやく咲夜が口を開く。
「すいません、逃げられてしまいました」
「何人も逃げられないんじゃなかったの?」
「そんなのきっと、気分しだいですよ」
 肩をすくめた咲夜の頭を軽くたたくと、レミリアは魔理沙の後を追い始める。咲夜もその後
をふらふらと追いかけた。

 ブレイジングスターの切れた直後、魔理沙は下方に広がるうっそうと生い茂った森に急降下
を仕掛けた。はるか彼方、点にも見えない背後から急速に近づく何かがあった。確認するまで
もなくレミリアと咲夜であろう。
 森の中を、速度を落としてジグザグに魔理沙は進む。上空からは魔理沙の姿をすでに確認で
きず、やがてレミリアたちの気配は完全に断たれた。
「やれやれ」
 ニヒルな笑みを浮かべつつも、魔理沙はひとつため息をついた。さすがにさっきの弾幕ごっ
こは疲れた。あのまま長期戦に持ち込まれたら、完全につぶされていただろう。だまし討ちと
短期決戦、うまく言って一安心である。
 咲夜たちがいなくなったことを再度確認し、魔理沙は森の上空に上がる。見回す限り人の姿
は見えない。よし、と一声となえると、再び魔理沙はトップスピードで人里を目指した。

                           ㊥

 人里から少しだけ離れた場所に立つ、古いかやぶき屋根の家。そこが上白沢慧音の住処である。
「おーい、慧音。いるか?」
「ん、白黒か。何のようだ」
 囲炉裏の前に座り薬缶を手に下慧音が魔理沙に尋ねる。魔理沙は無言で懐から五円玉を取り
出した。
「五円玉、がどうしたんだ」
「理由は聞かないでくれ。ただ、この五円玉の歴史を消してほしい」
「・・・何を言い出すかと思えば、何のつもりだ」
「理由は聞かないでくれ」
 頑として理由を話さない魔理沙。慧音はその瞳を覗き込み、やがてため息する。
「確かに理由はわからないが、どうも引く気はないようだな。判った、貸してみろ」
 手渡された五円玉をじろじろと眺め、指ではじいたり光ですかしたり。だが、変なところな
どどこにも見られない。ならばよかろう、そう呟きながら慧音は五円玉の歴史を消しにかかる。
「む・・・おや?」
「どうした?」
「おかしいな、歴史が消せない。ちょっと待て、もう一度やってみる」
 慧音が首をかしげながらもう一度五円玉に手を当てる。そのままじっと黙り込んで、だんだ
んと脂汗を流しながらぶるぶると震え始める。何度も何度も力を試すが、そのすべてを暖簾の
ようにゆらゆらと五円玉は受け流しているかのようだった。手ごたえがなく、そのあり方はま
るで木の葉を翻弄するだけの北風のようだった。
「くぅ、なぜだ。なぜ私の力が効かない。まるでこれは、あの巫女のようではないか」
「巫女って、霊夢のことか」
「ああそうだ。無重力の博麗は他の力に対して中立を保つ。私にとって唯一読めない歴史は、
博麗の歴史に他ならない・・・はずなのだが。すまない、どうやら力に慣れなかったようだ」
 そりゃないぜ。魔理沙がぼやく。ここまで必死に来たのに、だめだったとは。肩をがっくり
落とし魔理沙は家を出る。後ろ手で扉を閉めつつ慧にね別れを告げる。
「邪魔したぜ」
「あら、もっとゆっくりしていって良かったのよ」
 その目の前には不機嫌そうなレミリアが仁王立ちに立っていた。その背後には多少くたびれ
た様子の咲夜が、暑そうに顔を仰いでいた。

「どうやら'なかったこと'には出来なかった見たいね。判ったでしょ。その五円玉は魔理沙程
度にどうにかできる代物じゃないのよ」
「だからと言って、お前には出来るといいのか?」
「私を誰だと思っているの。運命を操る吸血鬼よ。不可能はないわ」
 魔理沙はその言葉を受け、不敵に微笑んだ。箒を掴み跨る。空に浮かびながら距離をとる。
今度こそは逃げも隠れもせず、ただいつものごとく一矢報いてやろう、その決意を胸に魔理沙
は微笑んでいた。
「よくほえた、吸血鬼。なら私からこれを取って見せるんだな。ただし、残機は0まで減らし
てやるぜ」
「たかが10年そこら生きてない人間の魔法使い風情が」
――よく言った!
 レミリアは上空へと舞い上り無数の弾幕を放った。
 魔理沙の旨は、弾幕はパワーだ。そのパワーを裏付けるのが、誰にも負けやしないと誇る
そのスピードである。パワーとスピード、その二つを持ってすればはるかなる頂にも届くと
言うもの。
――追跡弾が何だ、当たり判定の小ささがどうしたものか、そのようなものは素人の甘い考
えに過ぎない!
 超高速のストップアンドゴー、周りを駆け回る赤い弾幕や蝙蝠たち。魔理沙は追い詰めら
れれば追い詰められるほど笑みを深くする。
 空に浮かぶ赤い蝙蝠はじわじわと通常弾幕のみで魔理沙を追い詰めていく。これが実力差、
これが存在規模の違いと言うのか。見せつけられる力の差に、だが魔理沙は敢然と立ち向かう。
網の目のように張り巡らされた弾幕を、だがするスルリスルリとぎりぎりのせんで交わしていく。
その姿勢は見ていて惚れ惚れするほど美しく、だが遠目に見れば確かに'G'と呼ばれるだけは
あると思ってしまう。
 ついに業を煮やしたか、レミリアは昼間と言うのにスペルカードを持ち出す。
――呪詛「ブラド・ツェペシュの呪い」
 咲夜のお株を奪うナイフの群れがレミリアを中心に広がる。魔理沙はぎりぎりでナイフを
避け、だがナイフが残した赤い呪詛にゆっくりと絡めとられていく。幾重ものナイフの軌跡
が赤い呪詛として世界を覆い、魔理沙に顔をしかめ始める。すでに勝負はほぼついた。くも
の巣に絡めとられたように、すでに魔理沙に逃げ場所はなかった。逃げ場所を完全に失いホ
バリングする魔理沙に、レミリアは止めとばかりに右手を高々と上げた。
「つまらなかったわ」
 たった一言吐き捨てると、レミリアは魔力を終結した真っ赤な槍を魔理沙に投げつける。
稲妻ごとくたたきつけられる槍に魔理沙は逃げ場所なく顔をゆがめた。
「あきらめるか!」
 槍を受けるように右手を広げる。あの槍を正面から受け止めるすべなど魔理沙にはない。
だからその手にもつは霊夢の五円玉、ファイナルスパークを超えるかもしれないと嘯いたレ
ア物を掲げる。
 この五円玉は博麗の巫女のようだと慧音が告げた。幻想郷のいかなる力にも中立を保つ、
それが博麗の力と言うなら。
「防いで見せろよ、博麗霊夢」
 魔理沙がまっすぐ投げつけた五円玉は赤い奔流に突き刺さり、その力を触れる片端から消
していく。その不可思議な現象を認識する余裕もなく、レミリアは突然消された力のバック
ファイアに姿勢を崩した。その脇を、勢いを緩めず五円玉が通り過ぎていった。
「はは、こりゃすげぇわ」
 あまりにも圧倒的なその威力に魔理沙もレミリアも一瞬呆然とする。きらきらと光を反射
しながら五円玉はすでに二人の手に届く範囲を通り過ぎ森へと落下を始めていた。
 あのような小さな五円玉がこのまま森に落ちたら、見つけることなどほとんど不可能にな
る。二人のスピードをもってしても、停止状態からあの五円玉に追いつくことは不可能に見
えた。
 一人だけ、それでも追いつける存在がいる。
「咲夜!」
 レミリアの声よりも早く咲夜はすでに空を舞っていた。目指す五円玉からは一番遠い場所
にいた咲夜だが、あわてず騒がず時を止める。
 止まった時の中、五円玉に追いつきとればよい。ただそれだけのことを咲夜は失敗した。
五円玉は、時と無関係に動き続けていた。
 信じられない思いの中、咲夜は何一つ動かない世界の中でそれでも落ち続ける五円玉を必
死に追いかけた。ありえない現象だったが、それでもあれが先ほど見せた現象から、レミリ
アがわざわざ昼間から出張ってあれを求めようとしたことから、それすらありえると思えた。
――あれは、時すら幻想郷に属さずに独自の時間を持っていのか!
 届かない手を必死に伸ばし瀟洒を乱し飛ぶ咲夜の視界を、紅白の蝶が横切った。咲夜の手
をはじくように五円玉から展開される二重結界。
 気づけば時間など止まっていない。咲夜をあざ笑うかのように博麗の巫女はあっさりと横
から出てきて五円玉を受け取った。
 いつものごとくけだるげな様子に、だが瞳にかすかな怒りをたたえて霊夢は三人を見渡した。
「返してもらうわよ。文句はないわよね」
 無論、誰一人文句を言うものはなかった。

 霊夢が神社に向かうとレミリアと咲夜はすごすごと紅魔館に引き返した。魔理沙は昼飯を
抜いたことを思い出し、霊夢の後を追いかけた。
 神社について、魔理沙は霊夢に問う。
「霊夢、そのお賽銭どうするんだ?」
「家に飾っておくつもりよ。珍しいから」
 そういって霊夢は神社の一番奥の小さな部屋へと向かう。思えば、魔理沙はその部屋に入っ
たことはなかった。興味に惹かれ魔理沙も霊夢の後を追う。
 霊夢が空けた部屋の中は、いくつもの額縁とその中には描かれた女性の肖像画が飾られて
いた。どの肖像も、霊夢に似た雰囲気を持っている。そして、よく見ると肖像画の下には百
円玉とか小銭が何枚もセロテープで張られていた。大金を張られている肖像画もあるし、ほ
とんど張られていない肖像画もある。
 一番右端にある肖像画は霊夢その人の肖像がであり、その下には何も張られていない。
その下に、霊夢は持ってきた五円玉を貼り付けた。
「何なんだ、この部屋?」
「歴代の巫女のお賽銭を保管している場所よ」
「へー、ほー」
 感心のため息と、なにやら含みを持ったため息。魔理沙は霊夢の肖像画の、主にその真下
の五円玉と霊夢に視線を行き来させ、もう一度呟く。
「ふぅん」
「な、なによ」
「五円玉ひとつでも、無いよりはましだもんな。気にするな」
「嫌味なんか言っていると、昼ごはん奢ってあげないわよ」
「そりゃ困るな」
「困るでしょ」
 おとなしく口を閉じた魔理沙をつれて霊夢は部屋を出る。閉じた部屋の中から、小さな拍
手が聞こえたような気がした。それはまるで、新たな仲間を祝うかのような暖かい音色だった。
「ちゃんと私も博麗の一員なのよね」
「ん、どうした?」
「なんでもないわ」
――博麗の資格とお賽銭の有無なんて、誰が始めに考え出したんだか。
 霊夢の呟きは空にゆっくりと溶け消えていった。
 その日の昼ごはんは、冷やし中華であった。

 エピローグ
 上白沢慧音の家に魔理沙は再び訪れた。出された緑茶を飲みながら五円玉の結末をポツリ
ともらした。
「ひとつ、腑に落ちないことがある。たかが博麗神社のお賽銭となっただけで博麗の巫女の
力を持つなどありえるのか?」
「なんだよ。お前が最初にあの五円玉に博麗の力があると言ったんだろ」
「そうだな、現にそうだったとしか思えない」
 ずずず、とお茶をすすり、二人とも黙りこくる。出されたお茶は霊夢の出す出がらしより
もとてもまろやかで上品な味わいだった。じっくり味わいながら、魔理沙は立ち上がる。
 戸口に手をかけ出かけた魔理沙の背中に慧音は一声かける。
「ただ、ひとつだけ可能性がある」
「何だ、いきなり」
「もともとあいつの金だったのなら、少しは可能性が上がるだろう。博麗の物に、博麗の力
が宿ると考えたらおかしくは無いだろう」
「・・・それって、つまりあいつは自分で」
 みなまで言わせず慧音は力を振るう。こんな危ない思い付きなど、元から歴史に存在しな
かった。
 何事も無かったように、いや、本当に何事も無く魔理沙は慧音の家を出て行く。慧音は今
しがた食べた歴史をもしゃもしゃと咀嚼しながら、あまり緑茶にあう味ではないなととりと
めも無いことを考えた。

 すべてこの世は事もなし。
 あまり深く突っ込まなければ幻想郷の規律は寛大であった。
 どっとはらい
なんとなく思いついて、なんとなく書いてしまった。
博麗神社は年中無休の賽銭なし。そんなところにひょっこり現れたお賽銭はどうなるのか。
まあ、東方作品初SSとして恥じない作品となっていればよい限りです。

追加1
改行入れてみました。
CosMos
[email protected]
http://www.geocities.jp/hinathi/Index.html
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コメント



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5.無評価悪仏削除
・・・読み辛いです。
適度に改行を入れた方が良いかと思います
7.50紅狂削除
剣呑剣呑、世の中知らない方が良い事もありますわな。
19.60他人四日削除
哀れ霊夢。
そんなに賽銭を欲するか……
22.50七死削除
(・∀・)

それにしたってあんまりだ!!
神社の賽銭箱に五円玉くらいはいっててもいいじゃないか!!(ノД`)
29.70名前が無い程度の能力削除
設定等引っかかるところがありましたが楽しく読むことが出来ました。
46.80名前が無い程度の能力削除
www
49.無評価名前が無い程度の能力削除
話は悪くないんですが、いかんせん誤字が目立ちます。
折を見て修正されることをお薦めします。
54.70名前が無い程度の能力削除
>「森羅結界展開。ぼやっとしてるとあっさり死ぬぜ!」
>行く獲物決壊をまとったまま一直線に魔理沙は飛んだ。

もしかして「行く獲物決壊」→「幾重もの結界」?

それはさておき、魔術士オーフェンの短編(連載終結後に発表された一編)を髣髴とさせるナイスな作品でした
オチもよし