「ねえ、私が死んだら、ピラミッドに入りたい。館の主としての威厳が欲しい」
「……え? お嬢様それは無理です」
「いいえ、出来るわ。 咲夜が時を止めて作ればいいのよ」
「あの、私はお嬢様みたいに、腕力とかありません。せいぜい、三段位のトランプタワーしか出来ません」
「え? そうなの? でもね、咲夜がトランプタワーとかつくってる所見たら、きっと私は壊したくなるわ」
「そんな、お嬢様あんまりです」
「まあ、三年に一回位なら許してもいいわ」
「三年に一回ですか……」
「なんで、そこで悲しそうな顔するの?」
「お願いです。お嬢様! せめて! せめて! 一ヶ月に一回にしてください」
「なに? トランプタワーそんなに作りたいの?」
「はい、大好きなんです」
「ええとね、あのピラミットの話から全部冗談だったんだけどね。いいよ、別に暇なら作っても壊したりしないわ」
「えええ!」
「ちょっと、そんなに驚くことなの?」
「……それもそうですね。そうですね……。 そいえば、今日のお嬢様のラッキーカラーはピンクなんですよ」
「え? あ、そうなの? 服とか少しピンク色が入っているからラッキーなのかしら?」
「メイドに優しくすると、さらに三点アップ!」
「そうなの? じゃあ、咲夜に今日は、プレゼントがあるわ」
「何ですか? お嬢様」
「これ、昨日、美鈴がなんかくれたんだけど私は使わないからあげるわ」
「……文鎮、柚子胡椒、オオイヌノフグリの花ですね」
「花は、オオイヌじゃないわ。スミレよ」
「全部、美鈴が暇なとき私にもくれる三点セットじゃないですか」
「そうなの? と、いうことは、今まで咲夜は、オオイヌとスミレを間違っていたのね?」
「……違います! 今、たまたま脳の回転速度が若干落ちていたところに話しかけられて混乱していたんです。きっと、昨日みた夢のせいですよ」
「何の夢を見たの?」
「私が、料理しているんですが、フライパン自体をひっくり返して、裏側で卵焼き焼いている夢なんです。しかも。なんだか嬉しそうに鼻歌歌ってるんです」
「ううん、私の適当な夢占いによればそうね。それは、きっと、危険な夢だわ」
「え? 本当ですかお嬢様!」
「ちょっと、いや、今適当って言ったのに」
「ああ、良かった! 私はてっきり、キャベツが紫色になるかと思いました」
「あれ、咲夜は紫キャベツを知らないの? あれは、普通に紫だわ」
「……お嬢様! 私は騙されませんよ! キャベツは緑色です」
「えっと、そうね、それでいいわ。日常生活に支障は無いから問題ないわ。ところで、たまねぎの紫やつは甘種ってはの知っている?」
「ちょっと、また! だから、私をからかわないでください」
「そうね、もう紫の話はやめるわ」
「そうですね、このまま話し続けると、ジャガイモも紫って言い始めるんじゃないかと思いました」
「ジャガイモは光に当てると緑になるのよ。しかも、毒に侵されるのよ」
「え? 昨日、お嬢様に出したカレーに緑色になったジャガイモ入れちゃいました」
「く、苦しい。 そういえば、いきぐるしいわ。それに、うっ、お腹が痛い」
「どうしましょう! お嬢様が危篤です!」
「痛い、痛い、痛い、あなたが痛いわ」
「そうです! お嬢様が痛いと私も痛い! ああ、お嬢様!」
「あの、えっと、そうね、それは、その、今直ったわ」
「良かった! それは、本当によかった!」
「何? ちょっと、泣いてるの? 咲夜? なんだかね、なんだか、今日はその、ごめんなさい。なんだか、ごめんなさい」
しょうもないながらも、面白かった。
所々に雑学が入っているのはなるほど……と感心しましたが、だからといって物語に絡むわけでもなく東方に関係のある事柄でもない。
不満があるというより、物語を通じて何がしたかったのかさっぱり分かりませんでした。
よいコントでした。