「すみません、ねぎ玉牛丼一つお願いします」
なんで私、ルナサ・プリズムリバーが牛丼屋を経営することにならなくちゃいけないんだ。というかなんで牛丼屋なんだ。私は牛丼なんか食べたことないぞ。
まあ実は牛丼屋を経営することになったのにはとある経緯があったんだ。それを話そうかと思う。
「はい、ねぎ玉一つですね、以上でよろしいでしょうか」
事は二ヶ月前、なんかよく解らない雀が私たちに相談しに来たんだ。
「あの、私ミスティア・ローレライと言います、実はお話があって来たのですが・・・」
「誰に話があるんですか?」
「私だったらいいなー。」
メルランは無言ながらも期待の目をミスティアとか言う雀に目を向けていた。
「いえ、皆さんになんですよ。実は私の経営してるお店が潰れかけているんですよ。」
「あー、あの居酒屋ね、大変でしょー。」
「メル姉えらい他人事だね。」
なんでこの二人はこんなに元気なんだ。
「それで、どうやったらお店の危機が救えるか色んな方に訊いて回ってるんですよ。」
なるほど、それで全員から意見を訊こうと言う訳か、しかし私には何も思いつかない。申し訳ない気持ちになっていた。その時。
「牛丼屋にすればいいんじゃない?」
メルランの一声だった。
という経緯から私は牛丼屋の店長になった。ミスティアはエリアマネージャーとかいう地位についているが、チェーン店じゃないのに必要なんだろうか。
なんて言ってるうちに一人のお客さんが入った。
「いらっしゃいませー。」
なんだか緊張してるように見えるが。
「あの・・・今日バイトの面接を受けに来たんですけど・・・・。」
そういえばエリアマネージャーに言われてた。今日面接が二人来ると。
「えっと、お名前の方お願いしてもいいですか?」
「はい、フランドール・スカーレットって言います・・・。」
名前は聞いたことある。なんでも破壊する悪魔とか聞いたことがあるが。というかレミリアとかいう吸血鬼の妹じゃないか。いったい何故牛丼屋のバイトを・・・?
「えっと、では面接を始めますが、気を抜いてもらってもかまわないですよ、店内なんでそんなギチギチな面接はしないんで。」
「は、はい・・・」
この子コミュ障なのか?500年近く引きこもってたって言うことは聞いたことあるが。
「えっとでは、志望動機とか教えて貰えますか?」
「はい、あ、あの、わ、わたし、ひ、ひととせっするのが、に、にがてで、その、あの、えっと・・・。」
何を言ってるのかは解らないが、働きたいという意思は伝わった。働きたいと思ってる人を断る必要はないだろう。
「えっとまあいいでしょう、明日からシフト入れても大丈夫ですか?」
「え、ひゃ、ひゃい!!!あるがとうございます!!!!」
彼女が今日初めて見せた笑顔だった。
しかし、もう20時というのにもう一人の面接者が来ない。とりあえず私のシフトは今日はここまでなのでメルランに面接を任せ、帰ることにした。ちなみに普通の牛丼屋と違ってこの店は24時間営業ではない。9時から23時だ。まだ人が私、リリカ、メルラン、フランドール、ミスティアの5人しかいないからな。
さてシフトが交代されて出勤したメルランです。今日の売り上げをまとめる重大な仕事があります。でもちょっと気になることが一つあって・・・
「姫様!せっかくバイトの募集があるのになんで行かないんですか!もう応募は済ませてますからあとは面接だけですよ!」
「やだよえーりん!私には私なりの生き方があるの!」
あの永遠亭のお二人さんはさっきから2時間も何をやってるのでしょうか。というか蓬莱山輝夜がもう一人に面接の人なんですね。働く気なさそうですし落としますか。
「さて、売り上げもまとめたし、今日は店じまいと」
「すみませーんまだ空いてます?」
タイミング悪いです。一息つけると思ったらこれですか。
「はい、大丈夫ですよー、何名様ですかー。」
「9人。」
・・・は?
やっと終わりました。死ぬかと思いました。なんで9人中6人定食なんですか、時間かかるんですよ。牛丼だけだと20秒で出来ますが定食だと1分以上かかるんですよ。
結局店じまいは深夜1時、明日は朝9時出勤、牛丼屋やるなんて言わなきゃよかった。まあ明日は夜帯リリカだし、あの子一番手際いいから大丈夫でしょう。おやすみなさい。
点数低いのは次回以降への期待分を加算していないからです。決して悪くは思っていません。続きを待ちます。次回もルナサ姉さんが出てくると良いな。
期待してるんで続編よろしくお願いします。
フランちゃんの接客が楽しみです!
それなのに体験者ならではの描写があるわけでもなく、想像の範疇でかけるような事ばかり
続きがあるとの事なので、今後はzaqloさんにしか書けない様なエピソードを盛り込んでくれる事を期待します