栽培しているタバコの葉巻に火を点けて、
おとなしく人形たちの話を聞いていた。
そして、しっかりと話を聞き終えてからタバコを踏み消した。
私が声を出したのはそれからしばらくしてからだった。
あ~、なんというか。
うん。
そうだ。
お前達が私を頼ってきたのはとても賢明なことだと思う。
もしくは、とても必然的な事だと思う。
なにせお前達は人形で、
私も人形なのだから。
他の妖怪や人間に助けを求めるよりも、それはよっぽど賢明なことだ。
人形の手助けをしようなんて奴は妖怪にも人間にもいないのだから。
ただ、問題はあるんだよ。
それも根本的な問題だ。
私では力不足という事なんだ。
お前達が自分自身にそれを感じているようにね。
私は毒を操ることが出来る。
年を重ねるにつれて力も強くなった。
けどね、
生まれたときほどの感情は持ってないんだ。
私の行動に最も必要な要素。
今、私の感情はとても希薄になっている。
お前達が初めて持った感情。
その多くの感情を私は失ってしまった。
私には今、行動に移せるほどの感情がないんだ。
深い知り合いではないけれど、
アリスを助けたい気持ちはないわけじゃない。
それでもね、私が何かをしても役には立てないと思う。
アリスを助けるという事に感情を持てないんだ。
それは私の行動を大きく阻害するだろう。
全力を出せても、とてもあの巫女に敵うとは思えないけれど。
うん。
それでも助けを求めるか。
そうだろうね。お前達の主人の危機なのだから。
そうか、
それなら、行ってみるのもいいかもしれない。
私を頼りに来た人形が、
私よりも小さな人形が、無残に壊されてしまうのを無視するなんてできないから。
「けどね~、今すぐに行かれると困っちゃうのよ~。」
誰だお前は。
「幻想郷の頼れる妖怪、八雲紫とは私の事よ。」
私はお前に頼ったことは一度もないけど。
「それはあなたが頼ってくれなかったからよ。頼ってくれたら力になるもの。」
こいつらの力になる気はないみたいじゃないか。
「そんなことないわ。ただね~、今すぐにはいってほしくないのよ~。」
今行かなくていつ行くのさ?
「アリスなら安全よ。私が保障するわ。」
「それに、どれだけ時間がたったとしてもアリスに危害が及ぶことはない。っていう事も保障しちゃうわよ。」
お前の保障に意味があるのか。
『それなら私の保障もおつけしましょう。』
お前は?
『幻想郷で最もはっきりきっぱりを貫徹する存在、四季です。』
それで?
『私は幻想郷で閻魔をしています。そちらの人形達なら何か知っているのではないでしょうか。」
どうだい?
そうか。
自分の言葉には責任を持つだろうってさ。
『左様ですか。』
それで?
「さっきも言ったように、少しだけ時間をくれないかしらっていうことなのよ~。」
『そういうわけです。』
「ちゃんと理由があるのよ。メディスンちゃんにもすんごい関わりがあることなのよ。」
あー?
『一言で言うなら戦争です。』
『外の世界で地球規模と言えるほどの戦争が起きました。』
「それはもう本当にすごかったんだから。凄すぎて幻想郷にも影響が出ちゃうぐらいすごかったんだから。」
「メディスンちゃん、憎悪の感情が薄れているって言っていたでしょう?それも戦争のせいなのよ。だってあなたが憎む対象の人間自体が外の世界ではほとんど
いなくなっちゃったんだもの。人類滅亡環境崩壊。それはもう、外の世界で起きたとか起きなかったの次元じゃないのよ。だってそうでしょう?外の世界があるから
幻想郷があるんですもの。その逆が成り立つことはないわ。これって本当に理不尽なことだと思わないかしら?だって幻想郷で戦争が起きても
外の世界に影響なんて出ないのよ?それなのに、外の世界で戦争が起きたら幻想郷にも影響が出るなんて、失礼しちゃうわよねぇ?」
知らないよそんな事。
『知らなければなりません。』
「そうそう、戦争のせいで幻想郷にも影響が出ている。ね、簡単でしょう?」
時間を置く説明にはなっていない。
『それでは説明いたしましょう。幻想郷で最も外からの影響を受けるのは誰か。』
「それは博麗の巫女です。」
『博麗の巫女は正常な状態にあるか。』
「いいえ、最近では「死にたい」と「殺したい」が口癖になり、周囲に殺気をまき散らしています。」
『博麗の巫女が死んだ場合どうなるか。』
「それは幻想郷の終わりを意味します。」
『終わりを避けるにはどうするべきか。』
「それには、外の世界が安定するまで巫女を保護する必要があります。」
『巫女には何が必要か。』
「巫女には巫女の選んだ休息が必要です。」
『つまるところ』
「つまるところ」
人柱なのか。
「イエ~ス。」
『ご明察です。』
「霊夢は幻想郷の人柱。」
『アリスは霊夢の人柱。』
それは、アリスは人形と一緒にいても問題ないんじゃないのか。
「独占したいのよ。」
『私には理解できませんがね。』
「メディスンちゃんには分かるんじゃないかしら。大切なもの。宝物。手に入れたらメディスンちゃんならどうする?
自分の傍に置いておきたいでしょう?大切にしまって他人の手が届かないようにしておきたいでしょう?」
「霊夢がアリスを攫ってからまだ一日しかたっていないわ。そして実際、霊夢はアリスの事を宝物のように扱い、
他のものが手出しできないようにしている。アリスのお人形さん達が迎えに行ったりしたら、アリスを獲られまいとして
お人形さん達は細切れにされてしまうでしょうね。」
そんな事を言ったら、いつまで経ってもアリスは囚われたままじゃないか。
「そんなことないわ。霊夢は本当はとっても優しい子なんだもの。」
・・・・・・
「冗談よ~。」
「冗談はさておき、いつまで経っても囚われたまま、という事にはならないと思うから安心していいわよ。」
どうしてさ。
「嫌われたくないからよ。」
誰が?
「霊夢が。」
誰に?
「アリスに。」
すでに嫌われてるだろう。
『私も同感ですね。』
「それでもよ。」
「酷い事をしていると理解していながら、相手には自分を嫌いになってほしくない。
自分勝手でとても人間的な考えではあるけれど、だからこそ、霊夢の理想がアリスとの相思相愛である限り
アリスを監禁し続けるということはないでしょう。」
どうしてさ。
「アリスの事を知っているからよ。」
「アリスの夢は自立人形を作ることでしょう?そして、霊夢はそのことをよく知っている。
アリスの機嫌を害いたくないと考えるのなら、いつまでも人形と引き離しておくことはできないでしょう。
つまるところ、時間を置けば自然にお人形さん達もアリスも仲良く一緒に暮らせるっていうわけなのよ~。」
だめだな。
「どうして?」
それは霊夢だけの理想だろう。こいつらの感情もアリスの意思も無視してるじゃないか。
「ふむ。」
「もし。もしもアリスが霊夢と一緒にいることを望んだなら、お人形さん達は納得してくれるかしら。」
納得はしないってさ。
「そうよねぇ。」
「それじゃあ、幻想境らしくここは弾幕ごっこで決着をつけましょう。」
『期日は1年後、場所は魔法の森から神社周辺が妥当でしょう。』
おい、勝手に決めるな。
「いい落としどころだと思うのよ。今突撃しても玉砕することは分かっているのだし、私達も今は霊夢を刺激してほしくない。
一年もたてば外の世界も落ち着くし、霊夢の状態も安定するし。メディスンちゃんもそのあいだにこの子達に戦い方を教えてあげることが出来て
準備万端に戦うことが出来るでしょう。」
『弾幕ごっこを行う際には私達も力添えを致します故、折れていただけないでしょうか。』
お前達はどうしたい?
「あら?この子たちはどうしてお辞儀をしてるのかしら。」
よろしくお願いします。だってさ。
「まぁ!なんてかわいい子達なのかしら。」
裏切ったら許さないよ。
「大丈夫よ。大切なのは今でない事だけなんだもの。待ってくれるお礼はするわよ。」
そう。
「それでは無事に決着の着け方が決まったという事で、実は、まだお願いがあるのよ~。」
何があるのさ?
「旅館を続けてほしいの。」
それは誰の人柱なんだ。
「妖怪のために。」
妖怪のため?
「少しは人間のため。」
あー?
『妖怪も人も、癒しの場を求めているのです。』
「人間は不安の中でも立ち上がっていくことが出来る。けれど妖怪は違う。不安に押しつぶされるだけ。
妖怪は明確な相手にしか対することができないの。自らが幻想のような存在なのにね。
だから、しばらくの間だけでも不安を解消する手助けをしてあげてほしいの。」
いいんじゃないの。こいつらはもとから続けていくつもりだったみたいだし。
「それでね。その旅館で妖怪の子達にもお手伝いをさせてあげてくれない?
仕事でもなんでも、動いていればもっと気が紛れると思うから。」
それは私が口出しをするところじゃないだろう。こいつらに言いなよ。
「お願い。」
ちゃんと仕事をするなら構わないってさ
「本当!?ありがと~。あなたたちなら寛大な心で受け入れてくれるってお姉さん信じてたわ。」
『妖怪の素行監督は私がいたしましょう。』
ご勝手にどうぞ
「それじゃあ、お礼にお人形さん達にはこのアリスとにとり共同開発の人形言語パッチver1をあげましょう。」
「そしてメディスンちゃんには~。はい、これ。」
なんだこれ?
「電子タバコよ。お人形さん達にタバコの匂いを付けたくないでしょう?」
ふ~ん
「私たちの用事はこれでおしまい。替えの分はまたあげるから。がんばってね~。」
『後日またお伺いさせていただきますが、本日はこれにて。』
帰ったか。お前達も帰りなよ。
ああ、私も明日にはそっちに行くから。
「アリガトウ」
ああ
どういたしまして。
照れ隠しに点けた電子タバコは何の味もしなかった。
葉巻を吸っても味を感じたことなんて一度もないのだけど。
おとなしく人形たちの話を聞いていた。
そして、しっかりと話を聞き終えてからタバコを踏み消した。
私が声を出したのはそれからしばらくしてからだった。
あ~、なんというか。
うん。
そうだ。
お前達が私を頼ってきたのはとても賢明なことだと思う。
もしくは、とても必然的な事だと思う。
なにせお前達は人形で、
私も人形なのだから。
他の妖怪や人間に助けを求めるよりも、それはよっぽど賢明なことだ。
人形の手助けをしようなんて奴は妖怪にも人間にもいないのだから。
ただ、問題はあるんだよ。
それも根本的な問題だ。
私では力不足という事なんだ。
お前達が自分自身にそれを感じているようにね。
私は毒を操ることが出来る。
年を重ねるにつれて力も強くなった。
けどね、
生まれたときほどの感情は持ってないんだ。
私の行動に最も必要な要素。
今、私の感情はとても希薄になっている。
お前達が初めて持った感情。
その多くの感情を私は失ってしまった。
私には今、行動に移せるほどの感情がないんだ。
深い知り合いではないけれど、
アリスを助けたい気持ちはないわけじゃない。
それでもね、私が何かをしても役には立てないと思う。
アリスを助けるという事に感情を持てないんだ。
それは私の行動を大きく阻害するだろう。
全力を出せても、とてもあの巫女に敵うとは思えないけれど。
うん。
それでも助けを求めるか。
そうだろうね。お前達の主人の危機なのだから。
そうか、
それなら、行ってみるのもいいかもしれない。
私を頼りに来た人形が、
私よりも小さな人形が、無残に壊されてしまうのを無視するなんてできないから。
「けどね~、今すぐに行かれると困っちゃうのよ~。」
誰だお前は。
「幻想郷の頼れる妖怪、八雲紫とは私の事よ。」
私はお前に頼ったことは一度もないけど。
「それはあなたが頼ってくれなかったからよ。頼ってくれたら力になるもの。」
こいつらの力になる気はないみたいじゃないか。
「そんなことないわ。ただね~、今すぐにはいってほしくないのよ~。」
今行かなくていつ行くのさ?
「アリスなら安全よ。私が保障するわ。」
「それに、どれだけ時間がたったとしてもアリスに危害が及ぶことはない。っていう事も保障しちゃうわよ。」
お前の保障に意味があるのか。
『それなら私の保障もおつけしましょう。』
お前は?
『幻想郷で最もはっきりきっぱりを貫徹する存在、四季です。』
それで?
『私は幻想郷で閻魔をしています。そちらの人形達なら何か知っているのではないでしょうか。」
どうだい?
そうか。
自分の言葉には責任を持つだろうってさ。
『左様ですか。』
それで?
「さっきも言ったように、少しだけ時間をくれないかしらっていうことなのよ~。」
『そういうわけです。』
「ちゃんと理由があるのよ。メディスンちゃんにもすんごい関わりがあることなのよ。」
あー?
『一言で言うなら戦争です。』
『外の世界で地球規模と言えるほどの戦争が起きました。』
「それはもう本当にすごかったんだから。凄すぎて幻想郷にも影響が出ちゃうぐらいすごかったんだから。」
「メディスンちゃん、憎悪の感情が薄れているって言っていたでしょう?それも戦争のせいなのよ。だってあなたが憎む対象の人間自体が外の世界ではほとんど
いなくなっちゃったんだもの。人類滅亡環境崩壊。それはもう、外の世界で起きたとか起きなかったの次元じゃないのよ。だってそうでしょう?外の世界があるから
幻想郷があるんですもの。その逆が成り立つことはないわ。これって本当に理不尽なことだと思わないかしら?だって幻想郷で戦争が起きても
外の世界に影響なんて出ないのよ?それなのに、外の世界で戦争が起きたら幻想郷にも影響が出るなんて、失礼しちゃうわよねぇ?」
知らないよそんな事。
『知らなければなりません。』
「そうそう、戦争のせいで幻想郷にも影響が出ている。ね、簡単でしょう?」
時間を置く説明にはなっていない。
『それでは説明いたしましょう。幻想郷で最も外からの影響を受けるのは誰か。』
「それは博麗の巫女です。」
『博麗の巫女は正常な状態にあるか。』
「いいえ、最近では「死にたい」と「殺したい」が口癖になり、周囲に殺気をまき散らしています。」
『博麗の巫女が死んだ場合どうなるか。』
「それは幻想郷の終わりを意味します。」
『終わりを避けるにはどうするべきか。』
「それには、外の世界が安定するまで巫女を保護する必要があります。」
『巫女には何が必要か。』
「巫女には巫女の選んだ休息が必要です。」
『つまるところ』
「つまるところ」
人柱なのか。
「イエ~ス。」
『ご明察です。』
「霊夢は幻想郷の人柱。」
『アリスは霊夢の人柱。』
それは、アリスは人形と一緒にいても問題ないんじゃないのか。
「独占したいのよ。」
『私には理解できませんがね。』
「メディスンちゃんには分かるんじゃないかしら。大切なもの。宝物。手に入れたらメディスンちゃんならどうする?
自分の傍に置いておきたいでしょう?大切にしまって他人の手が届かないようにしておきたいでしょう?」
「霊夢がアリスを攫ってからまだ一日しかたっていないわ。そして実際、霊夢はアリスの事を宝物のように扱い、
他のものが手出しできないようにしている。アリスのお人形さん達が迎えに行ったりしたら、アリスを獲られまいとして
お人形さん達は細切れにされてしまうでしょうね。」
そんな事を言ったら、いつまで経ってもアリスは囚われたままじゃないか。
「そんなことないわ。霊夢は本当はとっても優しい子なんだもの。」
・・・・・・
「冗談よ~。」
「冗談はさておき、いつまで経っても囚われたまま、という事にはならないと思うから安心していいわよ。」
どうしてさ。
「嫌われたくないからよ。」
誰が?
「霊夢が。」
誰に?
「アリスに。」
すでに嫌われてるだろう。
『私も同感ですね。』
「それでもよ。」
「酷い事をしていると理解していながら、相手には自分を嫌いになってほしくない。
自分勝手でとても人間的な考えではあるけれど、だからこそ、霊夢の理想がアリスとの相思相愛である限り
アリスを監禁し続けるということはないでしょう。」
どうしてさ。
「アリスの事を知っているからよ。」
「アリスの夢は自立人形を作ることでしょう?そして、霊夢はそのことをよく知っている。
アリスの機嫌を害いたくないと考えるのなら、いつまでも人形と引き離しておくことはできないでしょう。
つまるところ、時間を置けば自然にお人形さん達もアリスも仲良く一緒に暮らせるっていうわけなのよ~。」
だめだな。
「どうして?」
それは霊夢だけの理想だろう。こいつらの感情もアリスの意思も無視してるじゃないか。
「ふむ。」
「もし。もしもアリスが霊夢と一緒にいることを望んだなら、お人形さん達は納得してくれるかしら。」
納得はしないってさ。
「そうよねぇ。」
「それじゃあ、幻想境らしくここは弾幕ごっこで決着をつけましょう。」
『期日は1年後、場所は魔法の森から神社周辺が妥当でしょう。』
おい、勝手に決めるな。
「いい落としどころだと思うのよ。今突撃しても玉砕することは分かっているのだし、私達も今は霊夢を刺激してほしくない。
一年もたてば外の世界も落ち着くし、霊夢の状態も安定するし。メディスンちゃんもそのあいだにこの子達に戦い方を教えてあげることが出来て
準備万端に戦うことが出来るでしょう。」
『弾幕ごっこを行う際には私達も力添えを致します故、折れていただけないでしょうか。』
お前達はどうしたい?
「あら?この子たちはどうしてお辞儀をしてるのかしら。」
よろしくお願いします。だってさ。
「まぁ!なんてかわいい子達なのかしら。」
裏切ったら許さないよ。
「大丈夫よ。大切なのは今でない事だけなんだもの。待ってくれるお礼はするわよ。」
そう。
「それでは無事に決着の着け方が決まったという事で、実は、まだお願いがあるのよ~。」
何があるのさ?
「旅館を続けてほしいの。」
それは誰の人柱なんだ。
「妖怪のために。」
妖怪のため?
「少しは人間のため。」
あー?
『妖怪も人も、癒しの場を求めているのです。』
「人間は不安の中でも立ち上がっていくことが出来る。けれど妖怪は違う。不安に押しつぶされるだけ。
妖怪は明確な相手にしか対することができないの。自らが幻想のような存在なのにね。
だから、しばらくの間だけでも不安を解消する手助けをしてあげてほしいの。」
いいんじゃないの。こいつらはもとから続けていくつもりだったみたいだし。
「それでね。その旅館で妖怪の子達にもお手伝いをさせてあげてくれない?
仕事でもなんでも、動いていればもっと気が紛れると思うから。」
それは私が口出しをするところじゃないだろう。こいつらに言いなよ。
「お願い。」
ちゃんと仕事をするなら構わないってさ
「本当!?ありがと~。あなたたちなら寛大な心で受け入れてくれるってお姉さん信じてたわ。」
『妖怪の素行監督は私がいたしましょう。』
ご勝手にどうぞ
「それじゃあ、お礼にお人形さん達にはこのアリスとにとり共同開発の人形言語パッチver1をあげましょう。」
「そしてメディスンちゃんには~。はい、これ。」
なんだこれ?
「電子タバコよ。お人形さん達にタバコの匂いを付けたくないでしょう?」
ふ~ん
「私たちの用事はこれでおしまい。替えの分はまたあげるから。がんばってね~。」
『後日またお伺いさせていただきますが、本日はこれにて。』
帰ったか。お前達も帰りなよ。
ああ、私も明日にはそっちに行くから。
「アリガトウ」
ああ
どういたしまして。
照れ隠しに点けた電子タバコは何の味もしなかった。
葉巻を吸っても味を感じたことなんて一度もないのだけど。
破壊衝動に駆られる霊夢・・・いい・・・
レイアリがどんな風に過ごしているのか気になる
前回の話の裏話ですよね?
ほのぼのギャグ混じりの旅館話かと思ってたらこんな裏があったとは……
続きが楽しみでなりません。