Coolier - 新生・東方創想話

お人形さんわらって

2012/05/25 00:22:48
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 かつて、霧雨魔理沙はアリス・マーガトロイドにある質問をしたことがある。

「なあ、前から気になってたんだが…」
「ん、なあに?」
「どうしてアリスは自律人形が作りたいんだ?お前は何時も「蒐集癖」とか
『学術的興味』とか答えるけど、私はどうもそうは思えないんだよ。」
「なんだ、そんなこと?」
「なんだじゃないぜ。今日こそはちゃんと答えてくれよ。」

アリスは紅茶で唇をすこし濡らすと、微笑ながら答えた。

「だって、楽しそうじゃない。一緒に紅茶を飲んだり、お菓子を焼いたりできるのよ?」

言ってから恥ずかしくなったのか、アリスは顔を急に赤くして、ごまかすように
再び紅茶に唇をつけた。



魔理沙はその時のアリスの顔を、今でも覚えている。









――――――――――お人形さんわらって――――――――――








『お昼すぎに、家に来て。 アリス・マーガトロイド』
何時ものように遅い朝を迎えた魔理沙は、
机の上にこんな走り書きをした紙切れを見つけた。
走り書きなのに字は整っていて、大人が書いたようでもあり、年端も行かない子供が
書いたようでもある不思議な文字。

「まったく…勝手に入りやがって…。どっちが泥棒だかわかりゃしないぜ。」

パンを齧りながら時計を見る。あと一時間もすれば昼過ぎだ。

「まあ、いいや。あいつがこんな事するなんてよっぽど面白いことがあるんだろ。」

魔理沙はパンをミルクで流し込むと、家を出た。




~・~・~・~・~・~・~・~



「おーすアリス。邪魔するぜー。」
「あら、魔理沙…。ノックもしないで開けるなんて、押し込み強盗か泥棒くらいなものよ?」
「自分こそ泥棒まがいの事をしておいてよく言うぜ。」

バタンと乱暴に家のドアを開けた魔理沙に、アリスはいつものように応対する。
言葉こそ辛辣だが、机の上には紅茶のカップが二つ。

「で、私をあんな呼び出し方をしたんだから、なにかあるんだろ?
つまんない理由だったら、魔道書の一冊や二冊じゃすまないぜ?」
「まあ、つまるつまらないは個人の考え方だわ。私は…」
「前置きはいいから。早く見せてくれよ。」
「風情の無いやつね…わかったわ。こっちの部屋にきて。」
「(たしかそっちは研究に使ってた部屋だな…)」

魔理沙はアリスに連れられて隣の部屋に入った。
部屋はアリスの性格をあらわしたようにきちんと整頓されている。
まず目を惹くのが、ミニチュアの箪笥や机、そしてなにより椅子に座った人形だった。

「この人形は…」

魔理沙は人形に近づいて、まじまじと見た。
人形の背丈は魔理沙の腰ぐらいで、さらさらの黒い髪が腰まで伸びていて。目には長い睫毛が
添えてある。唇は林檎のように紅い。

「随分と美人さんなお人形だな。それにこのミニチュアの家具。
人形にあわせて作ったのか…。でもこのジオラマセットを
見せておしまいってわけじゃないだろ?」
「うふふ…。」

アリスは意味ありげに笑った。そして人形の座っている椅子の周りを指さした。
魔理沙が目を向けると、椅子の周りの床には、魔方陣が書いてあった。

「こりゃ、なんの呪文だ?全く見たことないやつだな。まあ、門外漢の私が
言うのも何だけどな…」
「全く…。意外と察しが悪いのね。いい、よく聞きなさい。」

意味ありげに一呼吸おくアリス。思わず魔理沙も唾を飲み込む。

「…もしかしたら、ついに自律人形が完成するかもしれないのよ!」
「………!」

魔理沙は目を見開いた。

「とりあえず術式はできたわ。理論上はこれで人形に自我をもたせられるはず…」
「お、おお…。で、私を呼びつけたのはなにか手伝いでもやらせる気か?」
「いいえ。貴方は特になにもしないで、そこで見ていればいいわ。」
「へいへい。まあ、観客の一人でもいないとつまらんもんな。
ポップコーンとコーラでも用意しとけばよかったぜ。」

魔理沙は手近な椅子に座った。

「じゃあ始めるわよ…」

アリスは人形の頭に手をのせると、呪文を唱え始めた。
すると魔方陣がぽうっと光り始め…

「!」
「!」

人形が、瞼を開けた。



~・~・~・~・~・~・~・~


結果的に、アリスの実験は成功したとも、成功していないとも言える。
人形は瞼を開くと、頭にのせてあったアリスの手をばしっと振り払い、
その見た目から考えられないような身軽さで家具の上に逃げた。
そのあとは二人で部屋中を跳ね回る人形を追い回す羽目になり、
魔理沙などは手を人形にひどく引っかかれてしまった。
人形を捕まえるころにはふたりともくたくたに疲れてしまい、魔理沙は
「またくるぜ」と言い残し、家路についた。

「ふぃ…。参ったな、ありゃあ…」

魔理沙は霧雨魔法店の前に着地すると、ため息を吐いた。
ちょうどその時、魔理沙は家のドアの横に、一匹の黒い仔猫がいるのを見つけた。
つやつやした黒い毛並みが美しい。
頭の一つでも撫でてやろうとして、魔理沙は仔猫に近づいた。

「あれ…?」

普通猫というのは、いや、動物は人間が近づくと、何らかの
反応を示すものなのだが、この黒猫は、魔理沙などまるで
目に入らないように、ぴんと前足を伸ばして座っていた。

「お前、病気かなんかなのか?」

魔理沙は猫のことなどあまり詳しくはなかったが、
毛並みや表情を見ても、その猫が病気であるようには
見えなかった。ただ、その目は、まばたきもせず虚空を見つめており、
ガラス玉のようだった。

「………。」

考えてみれば、アリスの家でさんざん追いかけっこをしたせいで
疲れている。今は猫に構うよりも家に入って、一刻も早くベッドに
身体を投げ出したい。

「まあ、いいや、今日は早く休もう…。」



~・~・~・~・~・~・~・~


ギャアギャアとなく烏の声で、魔理沙は
目を覚ました。こんなに朝早く起きるのは久しぶりだ。

「んー、なんだよ…。」

いつになく烏がうるさい。かなり近くで何羽もの烏が騒いでいる。
魔理沙は寝間着のまま玄関のドアを開けた。

「外か…?こんなに烏が騒ぐなんて珍しいな…」


そこで魔理沙は、数羽の烏がなにかに群がっているのを見た。
よく目を凝らすと、それは小動物かなにかのようだった。

「…!」

思わず玄関先に立てかけてあった箒を引っ掴むと烏に向かって振り回す。

「クソッ!どっか行け!こら!」

烏はばたばたと羽ばたきながら黒い羽根をまきちらして飛び去っていった。
烏の群がっていた場所を見ると、黒い、ボロ雑巾のような塊が横たわっている。
魔理沙は恐る恐るそのボロ雑巾に近寄っていった。

「うっ…!」

そのボロ雑巾は昨日の猫であった。まだかろうじて息はあったものの、
体中に烏に啄かれた傷が縦横に走っており、美しかった毛並みは見る影もない。

しかしなにより異常だったのは、猫が全く抵抗した様子もなく、昨日見たままに
ぴんと前足を伸ばして座っていることだろう。そしてそのガラス玉のような
無機質な目は、相変わらず虚空を見つめていた。
魔理沙は薄気味が悪くなり、その場を離れた。
そして、気分を変えようとアリスの家に行くことにして、
改めて箒を手にとった。まだ太陽も満足に出ていないが
アリスは早起きだから、朝食ぐらいご馳走してくれるかもしれない。



~・~・~・~・~・~・~・~



「おーすアリス。邪魔するぜー。」
「あら…魔理沙。」
「おー、元気ないな。どうした?」

アリスは目の下に大きなクマを作っていた。

「昨日の人形の始末が大変だったのよ…」
「あー、あれか…。で、あの人形は?いまどうしてるんだ?」
「さっき術式を抜いたから今は普通の人形よ。」

確かに、あれだけ跳ねまわる人形ではいかに
自我があると言っても、アリスの作りたかった「自律人形」
が完成したとは言えないだろう。
魔理沙は具合がわるそうに頭を掻いた。

「まあ、完全に失敗したわけじゃないんだし、これから改良してけば
良くなるさ。だからさ…」
「あら、私がこれくらいで諦めるとでも思ってたのかしら?」

アリスはこちらを向いて笑った。しかし、何処かいつもと違う、
歪な笑みに見えたのは魔理沙の気のせいか。

「あれからもう一度術式を組み直したの。今度こそ成功させるわ。」
「え?あれからって…。まさかアリス一晩中…」
「そうそう魔理沙、貴方は今回も立ち会ってくれるのかしら?」
「お、おう。」
「じゃあ、早速始めようかしら。ついてきて。」
「早速って…、今やるのか?」
「あら、今だと何か都合の悪いことでもあるのかしら?」
「いや…」

アリスは人形の置いてある部屋に入っていった。
魔理沙はすこし肩をすくめたものの、続いて
部屋に入っていった。


部屋は昨日人形にずいぶん荒らされたのにもう小奇麗に掃除が
してあり、人形もちょこんと椅子に座っていた。

「じゃあ、いくわよ…」
「お、おう。」

アリスは人形の頭に手をのせると、呪文を唱え始めた。
すると魔方陣がぽうっと光り始め…

「!」
「!」

人形がぴくり、と動いた。

「大丈夫か…?」
「……」

しばらくは二人とも瞬きもせずに人形を見つめていた。
アリスは人形から乗せていた手を引く。

すると人形が、瞼を開けた。
二人は思わずつばを呑む。

人形はおそるおそる椅子から立ち上がると、自分の体を確かめるように
ゆっくりと動き出した。手のひらをながめたり、体をひねってみたり。
アリスは意を決して、人形に話しかけた。

「おはよう、お人形さん。」

そのとき初めてアリスに気がついたのか、
びくっと体をふるわせて人形はアリスを見上げた。
アリスは人形の頭に手を置くと、ゆっくりと
頭をなでた。人形は初めはおびえたような様子だったが
アリスが頭をなでているうちに安心したのか目を瞑った。

「…アリス!」
「ええ!」

実験は成功したのだ。今度こそ。


~・~・~・~・~・~・~・~


それからアリスは人形を娘のようにかわいがった。
食事のときも本を読むときも人形をひざに乗せ、眠るときは
人形を抱いてベッドに入った。魔理沙はそれを微笑ましく思っていたが
どこか人形の様子に違和感を覚えていた。どこか人形がアリスを恐れているような
よそよそしい感じがするのだ。しかしそんなことをアリスに
言えばアリスは気を悪くするだろう。魔理沙は自分の考えを気のせいだと思うことにした。

アリスが人形を作ってから数日後のある日、
魔理沙はちょっと買い物に立ち寄った人里の店の近くで
上白沢慧音を見つけた。慧音はどこか困った様子で歩いており
眉間にはしわが寄っていた。

「おい、慧音。」
「…!ああ、魔理沙か。こんなところで、奇遇だな。」
「どうした?なんか元気ないな。」
「うむ…」
「話してみろよ。力になれるかもしれないぜ?」
「ふうむ…」


慧音はなにか考えている様子でしばらく腕を組んでいたが、
やがて腕組みを解いて口を開いた。

「お前には話しても良さそうだな…。というより
お前の意見を聞いて見るべきだな。どうだ?
今日は今から用事でもあるか?」
「デートのお誘いか?悪いな。私は浮気はしない主義なんだ。」
「……」

魔理沙はちょっとした冗談のつもりだったが、
慧音は押し黙ってしまった。

「茶化して悪かったよ。なんだよ。深刻な話なのか?」
「まあ、楽しい話じゃないな。あまり外では話したくない
とりあえず、時間があるなら付いて来てくれ。」

そういって慧音は歩き出した。魔理沙もそれに続いた。

~・~・~・~・~・~・~・~


それからしばらく人里を歩いて、慧音は一軒の屋敷の前で足を止めた。
人里ではそれなりに名の知れた商家の邸宅だ。
慧音は門を叩いた。

「上白沢です。奥様はご在宅ですか。」

すると門が開き、四十がらみのその家の婦人と思しき
女性が顔を出した。
それなりに顔立ちも整った良家の奥様といった感じだが、顔色も優れず、頬もこけている。

「先生…!」
「娘さんのことで、とりあえず、事情がわかりそうな人間を連れてきました。
こいつは妙な事にいろいろ詳しいですから、なにか分かるかもしれません。」

そういって慧音は魔理沙を指した。

「うえ?私?」
「!」

その女性は魔理沙に駆け寄ると、魔理沙の手を握った。

「あの…!娘を…娘を診てやってください!お願いします!」
「え?わ、私はただ慧音に付いて来いっていわれたから…
とりあえず事情を説明してくれよ…私には何がなんだかわからないぜ。」
「し、失礼しました!と、とにかくお入りください。中で詳しいお話をいたします。」

二人は客間に通された。


~・~・~・~・~・~・~・~


「娘がおかしくなったのは何日か前のことです…もともと大人しい子だったのですが…。」

婦人の話を聞きながら魔理沙は茶をすすった。博麗神社などで飲む茶などとは
比べ物にならない芳醇な香りと味、かなり高級そうな茶であることは魔理沙にも分かった。

「普段は自分で起きだしてくるのですが、その日はいつまでも起きてこなくて、
もしかしたら具合でも悪いのかもと思って部屋に行って……
そうしたら娘がお布団のなかでじっとしていて……返事もしないから…。
私も朝は忙しいから…。あの時…もっと……。」

婦人は話すのが辛くなったのか、両手で顔を覆った。そして
なにかこらえきれなくなったのか、声を詰まらせ、そのまま机に突っ伏してしまった。
慧音は震える婦人の背中をさすった。

「…ここからは私が話そう。
当初はご家族の方々も、風邪でも引いたのだろうと思って昼過ぎまで寝かせていたそうだ。
だが、昼になって、粥を持っていったお手伝いさんが異変に気がついた。娘さんは
何を話しかけても布団の中でじっと動かないでいたそうだ。そして、
まばたきもせず宙を見つめていたらしい。」
「……」

そのとき、何故か魔理沙は、家の近くにいた黒猫の、あのガラス玉のような目玉を思い出し、
嫌な気分になった。
魔理沙の様子に気が付かなかったのか慧音は話を続けた。

「ご家族が代わる代わる名前を呼んだり、身体を揺すったりしたが
娘さんはまったく反応を見せず、ただじっと宙を見つめていた。
さすがにご家族も何かの病かと医者を呼んだ。しかし往診に来た町医者も皆目見当がつかんとさじを投げたそうだ。
かく言う私も、あの子が寺子屋を何日も休んだから心配になってこの家まで来たのだが…。」
「…ここの娘さんはお前の教え子なのか?」
「ああ。けっして活発な子ではなかったが、真面目で成績もよくてな、遅刻や
宿題忘れなんぞしたこともない子だったよ。」

お前とは正反対だな、と慧音は笑った。無理に作ったのせいか
ぎこちない笑顔になった。

「私はそこで永琳殿を紹介した。永琳殿はわざわざ往診に来てあちこち調べて下さったのだが、
結局わからずじまいだ。『身体には全く異常がない。なぜこんな症状が出ているのか、私にもわからない。』だそうだ。」

涼しい季節にもかかわらず、魔理沙はびっしょり汗をかいていた。何故かは
魔理沙にもわからない。ただ、あの黒猫の目が頭の中でぐるぐる回っている。

「だから、とりあえず他の専門家、例えばパチュリーとか魔法使いにも協力を頼もうと思ったのだのだがな…
だが、パチュリーはあの通り紅魔館から外には出ないし協力してくれるとも限らない。
アリスなら頼めるかと思っていたが、最近は見かけないしな…。」

アリスはここのところ人形に夢中で外にも出ないのだ。

「……で、私に白羽の矢がたったのか。」
「ん…まあ有り体に言えばそうだ。まあ、お前の実力を決して過小評価している
わけじゃないんだが……」
「ま、まあ私よりパチュリーや、アリス、そう、アリスに頼みたくなるだろ。
とにかくその子に会わせてくれよ。見ないことには私にはわからんぜ。」

一向に汗は止まらない。頭のなかではまだ、黒猫の目玉が回っている。


~・~・~・~・~・~・~・~

慧音と魔理沙は娘の部屋の前に案内された。

「この部屋に、娘がいます。どうかお願いします…。」
「お、おう。」

婦人は襖を開けた。中には一枚布団が敷いてあり、少女が横たわっている。

「先生が来て下さったわ…。ほら…」
「…………」

少女は母親の呼びかけにも何の反応も示さない。
じっとただ宙を見つめているだけのようだ。
魔理沙は近づいて少女の顔を覗きこんだ。

「……!」
「!どうした魔理沙?おい!」


少女の瞳を見た瞬間、思わず魔理沙は声を上げた。
そして少女から逃れるように座ったまま後ろによろよろと進んだ。
なぜならその瞳は、無機質で、まるでガラス玉をはめ込んだようで、
それは、魔理沙が家の前で見た猫と、一緒で……

「魔理沙!おい魔理沙!魔理沙!」
「……!あ、ああ、わ、私は…」
「おい!大丈夫か!?」
「う、うん、大丈夫だ。」

慧音の声で魔理沙は我に返った。
頭を犬のようにぶんぶんと振って、気を保とうとする。

「そうは見えないぞ…。お前に見せるべきではなかったな。…すまない。」
「い、いや、そういう訳じゃない…」
「悪かった。奥様、私は魔理沙を隣の部屋へ連れていくから、
何か飲み物を…ほら、行こう。」
「違う!慧音、私は、私は…」
「大丈夫だ魔理沙。お前くらいの年頃の子では無理もないさ…。」
「違う!見たんだ!あの目を!森で!」
「落ち着け。ほら、一緒に来い。あまりここに居るべきじゃない。」
「離せ!見たんだよ!私は!」



~・~・~・~・~・~・~・~


結局、慧音は魔理沙にまともに取り合ってはくれなかった。
あの少女を見てショックを受け、気が動転しているとでも
思ったのだろう。慧音は魔理沙を家から連れ出してしまった。
さらには「家まで一人で帰れるか」だの「今日くらいは泊まっても良い」など
言い出した。さすがに断ったが。
慧音から逃げるように魔理沙は里の外れまで歩いてきた。

「くそっ!」

魔理沙はいらいらと小石を蹴飛ばす。

「あー。だめだ。私はこんなキャラじゃない。落ち着け。」

木陰に座って一息つく。少し落ち着いた。

「(少し考えを整理しよう)」
「(あの屋敷でみたあれは、間違いなくあの猫と同じ目だった)」
「(永琳が見てもわからないってことは、もしかしたら病気の類じゃないのかも)」
「(じゃあなんだ、妖怪かなにかの仕業か?だとしたら霊夢あたりが動いていてもおかしくない)」

考えてもわからない。この所は異変もなく、人里も平和そのものだった。

「ああーっ!畜生!」

まったく、研究に煮詰まった時のような気分だ。
こんな時はアリスの家で紅茶とお菓子をごちそうになるのだが、
最近アリスは人形ばかり構っていて…

「ん?」

アリス…人形…なにかが引っかかる。

「待てよ…。」

あの猫を見たのは、アリスの自律人形が最初にできた日の帰りだった。
慧音が言うには、あの子供が動かなくなったのは数日前だという。
そして、自律人形が完成したのは、やはり幾日か前だ。

「いや、まさかな…。考え過ぎだ。」

詳しい日時を聞かなかったことを後悔する。

「とりあえずアリスの家に行ってみるか…。」

立ち上がり、箒を手にとった。


~・~・~・~・~・~・~・~

「魔理沙っ!その子を捕まえて!」
「おっ!?おおお!?」

アリスの家のドアを開けると、突然人形が飛び出してきた。
魔理沙はなんとか人形をキャッチした。見るとその人形は
あの自律人形だった。

「一体どうしたんだよ。まさか、また最初のみたいになったんじゃないだろうな。」
「…中に入って。」

アリスはがくがく震える人形に、「別に怒ってないから安心なさい。ただ、外は
危ないのよ?」と囁くと人形を抱いて中に入っていった。
勝手知ったる他人の家、魔理沙はブーツを脱ぎ散らかし、いつもの様に椅子に腰掛けると、アリスが紅茶を運んできた。
しかしその表情は暗い。

「なぜかわからないけど、外に出たがるの。魔法の森は危ないのに…。」
「外に?なんでまた。」
「実を言うと、この子が生まれた日にも、その子は外に出ようとしてるのよ。
私が目を離すとすぐにね。なんだか最近は嫌われてるみたいだし…」

ほうっとアリスはため息をつく。

「嫌われてる?あんなに懐いてたじゃないか。」
「なんていうのかしら。懐いてるというより、私の機嫌を損ねないように
しているって感じがするの。」
「それは……。」

否定しようとして、やめる。アリスもなんとなく気づいていたのだ。

「な、なあ、この人形はどういう原理で自分の意思をもってるんだ?」

魔理沙は雰囲気に耐えかね、無理やり話題を変えようとした。

「そうね、一言で言えば、人といっしょ。」
「へ?」
「魂よ。魂を魔法でつくって、その人形に入れてるの。」
「おいおいおい!そんなこと出来るわけ無いだろ!」

どんな魔法使いでも「命」を作ることはできない。
たとえパチュリーや聖、いやそれ以上の力を持つ魔法使いでも、だ。

「ほら、見なさい。このノート。あの魔方陣の写が書いてあるわ。
大体母親に出来て娘の私に出来ないわけないじゃない。」

アリスは誇らしげにノートを開いてみせいた。
魔法使いが自分の研究を人に見せることはめったにない。
魔理沙は身を乗り出すようにしてノートを覗く。

「……。」
「どお?参考にしてもいいわよ。」
「…アリス」
「なによ。」
「これ、借りてくぜ。」
「貸すわけないじゃないの。ほら返しなさ…っきゃあっ!!」

しばらく魔理沙は目を皿の様にしてノートを読んでいたが、ノートをひん掴むとそのまま駆け出し、
箒に乗って飛び去っていった。

~・~・~・~・~・~・~・~

「全く、いつもながら忙しないのね。今日は何の用?」

パチュリーが何時もどおり図書館で本を呼んでいると、扉が大きな音を立てて開き
魔理沙が息を弾ませて入ってきた。

「はあっ…はあっ…。あ、挨拶はなしだ、これを見てくれ。」

ばさっとノートをパチュリーの前に広げる。

「急になによ?まずこれが何なのか説明して頂戴。」
「魂を作る、魔方陣だそうだ。」
「魂を?そんな与太を貴方信じてるんじゃないでしょうね?」
「与太、か。それを書いたのが、アリス・マーガトロイドだとしてもか?」
「…あの子が?まあ自律人形を作るとか確かに言ってたけど…。」
「とにかく読んでみろ。いつアリスが取り戻しに来るかわからん。」

パチュリーは本を置き、ノートを読み始めた。

「………。」
「……。」

十分ほど魔方陣に目を通すと、パチュリーはノートを置いた。

「…どうだ?」
「…。まず、貴方の感想を聞きたいわね。」
「わからないからここまで持ってきたんだ。……ただ、どうもその魔法で魂が創れるなんてどうも思えない。」
「そうね。一応はなにかを『創ろう』として術式は組んである。でも…。」
「でも?」
「この術式の組み方では、魂を創ることは出来ないわ。」
「じゃあ、その魔方陣に何かを人形でもぬいぐるみでも置いたらどうなるんだ?」
「………一応、創った魂を捕まえて入れておく仕組みは出来てるわ。」

魔理沙は冷水を浴びせられた気がした。

「つまり、どういうことだ。」
「不確定要素が多すぎて予想はしにくいけど…。」
「いいから、お前の考えでいいから教えてくれ。」
「…どうにかして、魂を持ってきて入れようとするでしょうね。」

パチュリーは魔理沙の顔を覗きこんだ。

「まさか、あの子この魔法を起動してないでしょうね?こんな訳のわからない魔法、使うべきじゃないわ。」

そのとき、扉が大きな音を立てて開き、人形を抱いたアリスが入ってきた。


~・~・~・~・~・~・~・~

「魔理沙!」
「アリス…。」
「全く、盗んでいいものと行けないの区別くらいつけて頂戴。」
「今日は随分と客の多い日ね……。」
「特に、他の魔法使いに研究結果をばらすなんて、折角貴方を信頼して見せたのに…。」

そういってアリスは机の上のノートを掴もうとした。しかし、パチュリーが普段の姿から
想像もつかない速さでノートを取った。

「パチュリー…!」
「アリス、すこし聞きたいことがあるわ。」
「何よ…。貴方まで…。」
「その人形が、ご自慢の『自律人形』とやらかしら。」
「…そうよ。だからどうしたの。」

アリスは怒りを隠せない様子だ。こんなアリスは珍しい。

「それは、このノートの術式を使ったのかしら?」
「………。」
「答えないならいいわ。いい、アリス。よく聞きなさい。」

パチュリーはアリスの顔をまっすぐ見て、言った。

「貴方は魂を『創った』と思ってるけど、それは違う。
魂を『持ちだした』のよ。」
「!」

アリスは目を見開いた。

「貴方のこの術式では、魂を創ることはできない。いいえ、もともと魂を創るなんてこと、
どんな魔法使いでも出来るわけないじゃない。」
「そんなわけ…だって…神綺様は…」
「あれは、魔法というより、母親が子供を産むのに近いものよ。一緒にできるものじゃない。」

パチュリーは続ける。

「だから…あくまで私の想像だけれど、おそらく術式を発動するとどこかから、
それこそアトランダムに魂を持ってきて対象物に入れようとするでしょうね。」
「それは貴方の想像でしょう!。」
「そう、あくまで想像。でもその術式で魂が創れないのは事実よ。」

図書館をしばらく沈黙がつつんだ。
アリスは人形をぎゅっと抱いたまま下をじっと見ている。
時折アリスの「嘘…嘘よ…。」という呻きにも
似た声がする以外は物音すらしなかった。

しばらくして、魔理沙が口を開いた。

「…証拠なら、あるぜ。」
「魔理沙…!」

魔理沙はこれまでの事を話した。黒猫のこと、そして慧音に
連れて行かれた家の子のことを。

「だから、その人形に聞いてみればいい。ほら、こっちに来い。」

人形はアリスの震える腕から抜けだすと魔理沙の前に立った。

「やめてっ!離してパチュリー!」
「今までの話、聞いてただろう。」

アリスは人形を手元に戻そうとするが、パチュリーがしがみついて動けない。

「お前は、あの商家の娘なんだな?」

人形は、こっくりと、頷いた。

「あ…、あ…あああああ!!」

アリスはその場に崩れ落ちた。

~・~・~・~・~・~・~・~

「……。」
「今日はもう寝ろ。いろいろ合って疲れたろ。」
「………。」

あれから魔理沙はアリスを家まで送った。
アリスは泣き止んでから、一言も話さない。

「人形は、きっとパチュリーが元に戻してくれるさ。あいつはああ見えても
優秀だし、あの図書館を探せば解決方法くらい見つかるぜ。」
「…………。」

結局人形はパチュリーに任せることになった。

「…じゃあ、私は帰るぜ。あんまり気に病まないようにな…。」
「……魔理沙」
「ん、なんだぜ?」
「………ごめんなさい」
「そこは、ありがとうと言って欲しかったぜ。じゃな。」

そう言って、アリスの家を出た。箒を掴み、帰路に着く。
とりあえず、少し経ったらパチュリーを訪ねてみることにしよう。
あとこまめにアリスの家に顔をだしてやろうか。

そんなことをふわふわ考えているうちに、自宅へとついた。

「……。」

魔理沙は猫が居たところを横目で見た。

そこには、すっかり元の形を失った布の塊のようなモノが転がっていた。

~・~・~・~・~・~・~・~

「出来ないってどういうことだよ!」
「静かに。…となりの部屋に聞こえるでしょ。」
「あっ…。」

数日後、魔理沙は図書館を訪ねていた。そこでパチュリーから少し話があると言われ、図書館の隣の客間に
入った。人形は図書館で小悪魔と遊んでいる。

「…あれから私もいろいろ調べたわ。小悪魔にも手伝ってもらってね。
でも、めぼしい方法は見つからなかった。」
「そんな…!お前、ちゃんと調べたのかよ!」
「失礼な台詞ね。普段だったら許さないわよ。」
「…ごめん。」
「……私は結構魔女としての手腕には自信があったのよ。
でも、一度身体から離れた魂をもう一度身体に戻すことなんてできなかった。
それが、新しい身体に定着してると、尚更ね…。」
「……。」

隣の部屋からは小悪魔の楽しそうな声が聞こえる。それが
なんだか遠い世界の事に感じられる。

「……ところで、あなた、あのノートは結局処分したの?」
「ノート?お前が持ってるんじゃないか?」
「いいえ。貴方とアリスが帰ったあと、机の上になかったから、貴方が持って帰ったものだと…」

魔理沙は全身を虫が這ったような感覚に襲われた。

「魔理沙?ねぇ魔理沙?どうしたの?顔が真っ青よ?」
「ちょっと、今日はこれで失礼するぜ。行かなきゃいけない所ができた。」
「なによそれ…まあ、いいわ。私は調査を続けるから。無駄だとは思うけど、一応ね…。」
「悪いなパチュリー……」

怪訝そうなパチュリーを尻目に、魔理沙は箒を掴んで図書館から出た。そしてそのまま紅魔館を出ると、
アリスの家に急いだ。
まだ全身を虫が這うような感覚は続いている。脂汗が止まらない。
何時もはいくらもかからないのに今日はその道程がとてつもなく遠く感じる。

アリスの家の前に着くと、矢も盾もたまらずドアを蹴り開けた。

「アリス!」

居間には誰も居なかった。もつれそうになる足をなんとか堪え、隣の部屋…あの研究室に駆け寄る。
そして部屋の戸を力任せに開けると…

「アリス!」
「…魔理沙じゃない。ちょうどいいわ…。ほら。」

中には、アリスが、いた。

「自律人形が、完成したの。」

そう言ってアリスは笑みを浮かべ、足元を指さした。

「うっ…。」

アリスの足元には新しい人形がいた。美しい赤色の髪、色を合わせたのだろうか、瞳もルビーの
ように紅く輝いている。まるで天使がこさえたような、美しい人形だった。

……手足をあらぬ方向に曲げ、床を這いずりまわっていなければ。

「あれから術式を改良したの。パチュリーの言った通り、
あのままだとアトランダムにどこかから魂をもってくるようになっていたわ。」
「……アリス…」
「随分と時間がかかったわ。一からやり直したほうが早いくらい。
でも苦労した甲斐があったわ。魂をどこからもってくるか、細かく操作出来るようになったの。」

がりがり、がりがり。
人形がバタバタ動くたび、床とこすれて音がする。
魔理沙は思わず目を逸らした。

「……で、この人形には、なにが入ってるんだ…?」
「さあ?」
「は?さあってことはないだろ?」
「知らないわよ。幻想郷でも、外の世界でもないところから持ってきたから。
……これなら慧音にも紫にも文句を言われないでしょ?」
「……!」

ばたん!
人形が椅子にぶつかる音が響く。
魔理沙はかくしから八卦炉を取り出し、人形に向けた。

「!ちょっと!何するのよ魔理沙!」
「どうもこうもないだろ。処分するんだよ!
お前が何を呼んだか知らんが、これはこの世のモノじゃない!」
「処分!?やめてよ!魔理沙おかしいわよ!」
「おかしい?おかしいのはお前だろ!」
「おかしい?自律人形を創るのは私の夢だったのよ!?貴方も知ってるはずでしょ!?」

ばあん!魔理沙はアリスを突き飛ばした。

「痛ぅ…!」
「自律自律って…、お前はただ動く人形を作りたかったわけじゃないだろ……。
人形を作って…」
「魔理沙っ!」
「!」

その時。急に人形が海老の様に地面を跳ねた。
そして魔理沙の首筋に噛みつこうとした。魔理沙は躱そうとしたが
運の悪いことに、丁度、人形の歯の一番鋭い部分が、魔理沙の首を引っ掻いた。
魔理沙は床に仰向けに倒れた。みるみるうちに赤い液体が床に広がる。

「魔理沙!魔理沙っ!」
「あ…。」

急いで術式を抜き、魔理沙に駆け寄る。
しかし、今から急いで魔理沙を永遠亭に担ぎ込んでも間に合わないのは
素人目にも明らかだった。

「魔理沙ぁ…。」
「あ…ありす…」

みるみるうちに魔理沙の瞳は色を失っていった。

「な、なんとか…なんとかしなきゃ…!

そ、そうだ!」


~・~・~・~・~・~・~・~


ある日の事、博麗霊夢がアリスの家を訪ねてきた。

「あら、いらっしゃい。珍しいこともあるものね。」
「まあ、ちょっとね。とりあえず喉乾いたわ。何か頂戴。」

そしてずかずかと家に入ってくる。

「全く…巫女とは思えないわね。」
「そういいながら用意してくれるじゃない。」

アリスは苦笑いしながらカップを二人分、テーブルに置いた。

しばらく、茶をすする。

「ねえ、それ新しい人形?」
「あら、この子?」

霊夢は、アリスの膝の上にちょこんと座っている人形を指さした。
魔女のような紫色の帽子とローブをきちんと着た、赤色の髪と瞳をもった、とても愛らしい人形だ。

「ええ。可愛いでしょ?」
「まあね。流行ってるのかしら?パチュリーも人形を抱いてたし…。」

そう言ってまた霊夢は紅茶をすする。

「ねえ…。ただお茶を飲みに来たわけじゃないでしょ?どうしたの?」
「ああ、あのね。最近神社に魔理沙が来ないなって。知らない?」
「…。」
「まあ、どうせまた研究で部屋に篭ってるんでしょうけど。」
「…知らないわ。私も最近会って無いし…」
「そう…。」

霊夢は茶を飲み干すと、椅子から立ち上がった。

「あら?もう帰るの?」
「…ええ。」
「そう。気をつけて帰ってね。」
「ん、じゃあね。」

玄関を開けた霊夢は一度アリスを振りかえった。

「?どうしたの?忘れ物?」
「いえね、その…」

霊夢は人形を指さした。





「その人形が、私を呼んだ気がして。れーむ、って。」




「……。」
「気のせいだったわ。じゃあね。お茶、ごちそうさま。」
初めましての方もお久しぶりの方もこんにちは。怪力線です。
さて、今回のお話はいかがでしたでしょうか。
楽しんでいただければ、幸いです。

5,25 タイトル修正しました。うぎゃー、恥ずかしい。
怪力線
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コメント



0.690簡易評価
1.60名前が無い程度の能力削除
人形や魂関係の専門家ではないパチュリーが即座に解読出来るのはちょっと違和感かなぁ。
でも理論の組み立ては非常に難しくても、既に出来たものの整合性を見るのは簡単だからそんなものなのかな?

なんかもう少し工夫すればずっと面白くなりそうな気がする。
何がとは言えないのだけれど……。
2.80名前が無い程度の能力削除
発想は良いと思います。
初めの方から魔理沙がいつ人形にされるのかと思いながら読んでましたが……
2回目の時にされてしまう展開でも良かったかな?

この話の流れ的には蛇足っぽいですが、霊夢かパチュリーが魔理沙を助ける部分が欲しかったかも。
4.90名無しな程度の能力削除
予測はしてたけどゾクッときましたね。
5.100名前が無い程度の能力削除
わかりやすいストーリーだけに、恐ろしさが段違い、ゾッとしました。お見事。
9.80奇声を発する程度の能力削除
少しゾクッと来ました
良かったです
10.100名前が無い程度の能力削除
いいと思います
13.60名前が無い程度の能力削除
予定調和というか、ご都合主義的というか、あくまで予想の範疇で終わってしまったのが残念です。
例えば、ラストシーンにおいてアリスが自分の肉体を魔理沙に渡して、自分が人形に入るとか
予想を裏切る終わり方であったらもっと面白くなったのではないかと思います。
15.60アリス・マーガトロイド削除
誤字報告
……私は結構魔女としての手腕には(地震)があったのよ。 (自信)

はっきり言って、1回目の実験の人形と猫の描写で内容が分かり、結末も予想出来てしまいました。
話にもう少しオリジナリティーか深みが欲しかったです。
例えば、あえてオリキャラの少女、家族の心理描写にスポットを当ててみる。
ありきたりですが、アリスの自立人形に対する妄執などについてでしょうか。
話の最後の霊夢とアリスのところを伸ばすだけでももっとよくなったかもしれません。

最後まで読みたくなるだけの魅了はありましたので次回作もあれば読みたいと思います。
18.40名前が無い程度の能力削除
うーむ、やっぱりパチュリーがなんでも知ってるご都合キャラになっちゃってるのが激しい違和感になってますね
・魂研究の専門家であるアリスが自身の術式の間違いがわからず、専門外のパチュリーが一目見ただけで間違いを指摘できる
・面識のないはずの魔界神の魔界人創造について、アリスが知らないメカニズムをわかっている

このパチュリーの知識ならアリスの目標たる自律人形もさしたる苦労もなく実現できてしまうでしょうな
アリス(笑)になってしまっているのが作品の面白みを殺していると思います
20.30名前が無い程度の能力削除
アイデア自体はひきつけるものがあるけど、見せ方が下手。
これからに期待。
27.70名前が無い程度の能力削除
↑なんでそこまで上から目線なんだみんな?
28.30コメントにコメントをしないように(戒め)削除
他の人とだいたい同意見です
次回に期待
30.無評価怪力線削除
こんにちは。恒例のコメント返信です。
1. 名前が無い程度の能力 さん
ぱちぇさんもよくわからない、だとお話が進まないので、ぱちぇさんは「とりあえずいろんな知識はあるけど
能動的に解決はしない」というスタンスにさせたつもりですが…。難しいですな。

2.名前が無い程度の能力 さん
後述しますが、実は紆余曲折ありました。
魔理沙がアリスに人形にされるというお話は結構ありがちなので、もう一捻りしたかったのですが。

4. 名無しな程度の能力 さん
そういっていただけると嬉しいです。

5. 名前が無い程度の能力さん
あまりお話を作りこみすぎると、こんどは読みにくくなる、ということもありますからね。
長くても読みやすく!という文章力がほしい…。

9. 奇声を発する程度の能力 さん
ありがとうございます。ただ、こういう暗い話をかくとなんだか気分まで暗く…

10. 名前が無い程度の能力さん
ありがとうございます。次は明るいお話を書きたいですね
31.無評価怪力線 返信の続き 削除
13. 名前が無い程度の能力 さん
このおはなしは最初に完成した時には今とはかなり違う形でした。
特にラストは、アリスは実験に失敗して自分の身体によくわからないものの魂を突っ込んで
挙句自分は人形(動けないやつ)に入ってしまいます。
そして床を這いずるアリスを見つけた魔理沙は人形をほったらかしてアリス(身体)を家に持ち帰り
献身的な世話をするというお話でした。
しかし、書き終わって、あまりにお話が悲惨すぎるので、現在の形になりました。
…次はもっと悲惨じゃない方向にオリジナリティを発揮したいですね。

15. アリス・マーガトロイド さん
誤字修正しました。
うーん、アリスがもっと人形に妄執するという描写はもう少し
書くべきでしたね。オリキャラは…モブの一種として登場させたので、あまり書き込むという
発想すらありませんでした。
非常に参考になる意見をありがとうございます。

18. 名前が無い程度の能力さん
僕はぱちぇさんが自律人形くらいつくっても違和感がなかったのですが…。
「なぜ判る」「なぜ知ってる」に対する説明をもう少しするようにします。

20. 名前が無い程度の能力さん
ちょっとしたB級ホラーに片足突っ込んでますしね…・

27. 名前が無い程度の能力さん
28. コメントにコメントをしないように(戒め)さん

えーと、これに関してはノーコメントです。
弁護していただけるのは嬉しいのですが、お話の感じ方は人それぞれなので…。

さて、今回もコメント、評価してくださった方、ありがとうございました。
次は明るいお話が書きたいですね…。
33.80名前が無い程度の能力削除
中々面白い話で楽しめました。
少し、誤字が多かったかなぁと思います。

キャラ設定に関しては原作2次創作ごっちゃになって人によって解釈が上手くいかないことも多いですから、そこらへんに突っ込むのはとりあえずおいておきます。

全体的にテンポもよく、だからと言って地の文が少なすぎるという訳でもなく、よく練られているなぁ、読みやすいなぁと思いました。

でもなんだかんだ言って一番注目したのが最後の部分ですね。魔理沙は人形になった(?)部分。
個人的にはむりやりでもhappyendにする趣向の方が好きなので(やはり救いがないと嫌なので)少し物足りなかったのですが。
勝手に考えた展開ですが、アリスが魔理沙を元に戻す研究を続けると脳内保管して無理やりhappyendにしてしまいました(笑)
35.無評価怪力線 返信の続き削除
33. 名前が無い程度の能力さん
僕もhappyendにする趣向の方が好きです!(じゃあなんでこんな話書いたんだよ)
このアリスは病んでいないから、魔理沙を元に戻す研究を続けるかもしれません。
38.60ミスターX削除
>魔女のような紫色の帽子とローブをきちんと着た、赤色の髪と瞳をもった、とても愛らしい人形だ。
魔梨沙じゃないか。気づけよ霊夢。