Coolier - 新生・東方創想話

有閑倶楽部:蓬莱人

2012/05/21 21:48:24
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今日、玄関の扉を開けたら紙が落ちていた。
どうせゴミか何かだ、そう思いそれを蹴飛ばした。
蹴られた紙は風に乗って空へ上がっていく。そのとき丁度地面と接していた裏側の部分がちらりと見えた。何か書いてある。

どこかへ飛んでいこうとしていた紙を慌てて掴む。
いつもならこんなことは気にしないのに、なぜか今は引っかかった。第6感ってやつかな。

「どれどれ」
裏に書かれていたほうを覗いてみる。
すると書かれていた文字に思わず首をひねる。

「何だ、不幸の手紙か。いまどき古いな」
馬鹿馬鹿しい。なんてことはない、ただのゴミだった。どうやら私の第6感は冴えていなかったようだ。
ぐしゃぐしゃにまとめてぺいっと放った。先ほどのように風が吹いたが、今度は空に巻き上がらずに地面の上をかさかさと転がっていく。
音が耳障りだったので、逃げていく紙の塊を足で踏みつけ、また捕まえる。

「何やってだろ、私は」
顔を洗おうと近くの川まで行こうとしたが、こんな障害に阻まれるとは思わなかった。まぁ、私が一方的に絡んだだけだが。

「…………」
右手に掴んだ紙の塊を見ながら暫し熟考。

「うん、決めた」
今日は幻想郷を散策しながらゴミ拾いでもしよう。
どうせ毎日が休日なんだ。これ位しなきゃ退屈だからね。
まったく、輪廻の輪から外れるなんてするものじゃないな。






有閑倶楽部:蓬莱人










そう思い立った私は、まずは仲間集めが必要だと思った。
この広い幻想郷、私一人では片がつかない。もちろん全部をするというわけではないが、それでもある程度の規模はやろうと思う。

「とりあえずこいつからだな」
今私は永遠亭の前にいる。ここの住人はあいつを除けば働き者。だから十中八九暇人のあいつに声をかけようと思った。

「えっと、輝夜の部屋はこっちだったな」
玄関ではなく裏へと回れる小道をぬける。そして垣根越しにあいつの部屋がある窓を覗き込んだ。

「ありゃ。何かやってるな」
障子が少し開いた窓の向こうにはお目当ての輝夜がいた。まだ朝の早い時間だ、惰眠をむさぼっているであろうと思った私は、輝夜が本を読んでいることに少し驚いた。

「へぇ。あいつも大人しく本を読んでいれば、確かにお姫様だ」
畳み座敷の部屋に、座布団の上で正座をしながら本を読んでいるあいつの様は女の私から見てもぐっと来るものがあった。……ちょっと認めたくないが。
この様子を見ていてもいいが、今日はこいつの観察のために来たんじゃない。
せっかくで悪いが、邪魔させてもらおう。

「邪魔するよ」
「…は?」
私は自分の頭一つないくらいの垣根を飛び越し、障子を全開に開けて挨拶する。
そこには驚いた輝夜の顔があった。

「おっす。おはようさん」
「………あ~……ちょっと待って、妹紅」
「おう、いくらでも待つぞ。どした? 鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして」
分かっていながら私は思わず疑問でかえす。

「……そうね、とりあえず、こう返しましょうか」
「なになに?」
「何の用かしら?」
「嬉しいね~。今、あんたが色々浮かんだ疑問の過程を吹っ飛ばしてそう問いかけてくれるなんて。説明が省けて助かるよ」
「……ホントは聞きたいけど、面倒くさがりな貴女だからね。それで、私の質問には答えてくれないの?」
「ああ、答えるさ。これを見てくれ」
私はもんぺのポケットに仕舞っていた例の手紙を輝夜に差し出す。
輝夜は読んでいた本に栞を挟み、傍においてから窓に近づきそれを手に取った。

「不幸の手紙? 古いわね。今どきでもこんな事をするやつがいるのね」
「そう。だから、それを見て思ったんだ。今日は幻想郷のゴミ拾いをしないか?」
「ゴミ拾い? 犯人探しじゃなくて?」
「犯人なら慧音に聞けば一発だろ。私はね、今朝こいつが家の前に捨てられていたのが気に喰わなくてね。それなら掃除しようかなと思ったのさ」
「珍しいこと」
そう言って輝夜がくすりと笑う。
私は知っている。こいつがこんな笑い方をするときは大抵どうしようか悩んでいるときだ。
考えを悟らせないためには笑顔が一番有効だと直に聞いたことがあるからな。
さて、こいつは面倒を採るか、それとも私に乗ってくれるか。

「いいわ。付き合ってあげるわ」
「そうかい。なら話が早い。着替えもできているようだし、早速出かけるとしようか」
私は右手の人差し指で手招きをした。

「待ちなさいな。私の履物は玄関にあるのよ。そっちの方に回って待っていなさい」
「了解、了解」
輝夜が窓の障子を閉めたので、私も玄関の方に回った。
途中背の高い方の兎にあった。驚いた顔でこっちの顔を見ていたので、何となく頭をぽんぽんと叩いた。









暫くして輝夜が出てきた。

「遅せーぞ」
「……貴女が手ぶらだからこれを用意してあげたんでしょうが」
輝夜が手に持っていたものを私の方に投げてきた。

「軍手か」
「手が汚れるでしょ。ついでにゴミ袋もこっちで用意したから」
「さんきゅ」
「どういたしまして」
今になって自分が準備不足だったことに気づいた。
私から誘っておいて、ちょっと失敗。

「どこから行くの」
「コアなところに行かないか?」
私は目的地のある方に指さした。

「もしかして、博麗神社」
「正解。どうだ、何か面白そうじゃないか?」
「悪くないチョイスね」
目をやるとにこりと微笑む輝夜の顔がある。乗ってくれたことに感謝を感じながら、私は火の鳥を象徴する翼を広げた。
軽く羽ばたいて上昇すると、先ほどまでいた永遠亭が見る見る小さくなっていった。
私を先頭に輝夜も後からついてくる。
さて、今日はどんな一日になるだろうか。











博麗神社が見えてきた。
神社の周りには木々が生い茂っている。そして石畳の道を囲むように桜の木が立ち並んでいた。緑と桃のコントラストか、悪くない。
私達はゆっくりと降下し始めた。

「到着、と」
「あら、掃除し甲斐のある場所ね」
そう呟いた輝夜のほうに振り向く。彼女は辺りをきょろきょろと顔を動かしていた。
私もつられて顔を見やると、確かに掃除し甲斐があると思った。

「桜の葉か」
「もう5月に移ろうとしているからね。桜も疲れたのでしょう」
「散るが華か。風流だね」
私は輝夜からゴミ袋を一つ受け取り早速掃除に取りかかろうとした。
そこへ丁度、ここの主が現れた。

「ちょっと。一体何の用なの。ここでは決闘しないでほしいのだけれど」
「よう霊夢。おはようさん」
「おはよう、霊夢。安心して掃除しにきただけだから」
「は?」
神社の境内からいつもの紅白がまぶしい霊夢が何を言ってるんだといわんばかりの表情で私達のほうを向いていた。

「輝夜の言う通りだ。あ、できれば箒なんか貸してくれるとありがたいんだが」
「ホンキ、なの?」
「マジものよ、霊夢。言いたいことは分かるけど、とりあえず箒を貸してみなさいな」
私達に言われて霊夢は眉をひそめた。
確かにその反応は正しい。今日はこんな感じだが、仲の悪い私達が二人でやってきたんだ怪しむのも当然だろ。

「……何考えてるかわかんないけど。…ただで掃除してくれるのなら、ありがたい話ね」
そう言って霊夢は倉庫っぽいところに指差した。

「そこに箒やちりとりがあるから、勝手にして」
「さんきゅ。あ、輝夜はそこにいろ。私が取ってくるから」
「そう。ならお願いね」






「で、何考えてるつもり?」
「あら、言ったでしょ。掃除よ、掃除」
「ボランティアか何かのつもり?」
「そんなところね」
霊夢は妹紅がいなくなったところで輝夜に詰問をした。
この二人が一緒に行動することに怪しみがあったからだ。
そんな視線を輝夜は軽く流しながら言葉を紡いで言った。

「貴女の言いたいことは分かるけど、私も正直驚いているのよ。だから、私からは何もアクションは起こさない。だってここは博麗神社だからね」
輝夜は心得ている。いつもの竹林であれば、何かあっても問題は二人の天才のお陰で問題がなかったことになるが、ここは不味い。
少数の人間とあまたの妖怪たちが依拠している博麗神社。下手に手を出そうものなら、不死の身であれど、地獄を見るような責苦を味わうのを目に見えているからだ。

「だから、霊夢はそこでお茶でも飲んでゆっくりしていなさいな」
輝夜はにこにこと笑顔で霊夢に言葉を紡いだ。
その笑顔に霊夢はわざと大きなため息をついた。

「分かった。なら、ゆっくりしていましょ」
霊夢が台所に向かおうとしたところで、二本の箒を持った妹紅が帰ってきた。

「よし。輝夜、始めようぜ」
そして箒を一本、輝夜に手渡した。








霊夢の神社はなかなか掃除のし甲斐がある場所だ。
桜並木道ともいえるように、桜が石畳を囲んでいるから風が吹くだけで花びらが舞い散る。まさに花吹雪ってやつじゃないか。

「春の吹雪ってのもいいものだな、輝夜」
「ええ、そうね。普段竹林にいる私達には目の保養ね」
喋りながらも私達は手を止めることはなかった。
風が一陣通れば桜が散り、二陣通れば空に舞い、三陣通れば彼方に消える。
やっぱ春はこうでなくちゃ。

「妹紅、ゴミ袋が一杯になったわよ」
「こっちもだ」
風が吹けばまだまだ桜は下に溜まる。ある意味無間地獄とも言えなくはないが、今回は『色々な場所』で掃除をすると決めたんだ。悪いが、切上げさせてもらおう。

「霊夢、悪い。今回はこれで終わりだ」
「いや、十分よ。袋二つも満杯になれば、私としては問題ないわ。それに今回は、ただでやってもらってる訳だし」
そう言って霊夢が縁台から降りて、私達の元に歩いてくる。

「だから、はい。報酬って訳じゃないけど」
霊夢の手には桜団子が二本あった。

「さんきゅ」
「ありがとう」
一つずついただくことにした。

「袋は頂くわ。こっちで処分しておくし」
「じゃあ、この串も頼む」
ゴミ袋の中に串を入れてから霊夢に手渡した。
風がビューっと吹いた。
桜が散った。また、地面に花びらが溜まっていく。

「毎日こんな感じよ」
呆れ顔で霊夢が話しかけてきた。
私も輝夜も苦笑で返した。

「つくづく竹林生活でよかったと思うよ」














博麗神社を後にし、私達は次の目的地を目指した。

「次はどこに行くの」
空を翔るとすっごく気持ちいい。風が私の肌を優しく撫でているようだ。
まるで母にあやされる赤子の気分ね。

「ねぇ、聞こえてるの」
「うん? ああ、悪い。聞こえてなかった」
後ろの方から輝夜の声が聞こえたところで考え事をやめた。

「で、どこに行くわけ?」
「そうだな………私達に縁遠いところってどうだ」
「縁遠いところ? 妖怪の山? それとも、地底?」
輝夜が挙げていく候補地は確かに縁遠い。用がなければ、滅多に行かないだろう。
最も二人して出不精なのである意味どこも縁遠いにはあるが。

「地底は楽しそうだな。だが、もっと縁遠いところがあるだろう」
「う~ん…………………駄目、分からないわ。ヒント」
「私達は何者か」
その言葉で輝夜はぴんと来たようだ。その証拠に体を一瞬ぶるっと震わせたよ。流石聡いお姫様だ。

「冗談、でしょ?」
「嫌なら来なくていいぞ」
「…………はぁ。付き合うといった手前、二箇所目で退くというわけには行かないでしょうよ」
「流石輝夜。分かっているじゃないか」
嫌そうな顔でじっとにらみ返す輝夜を尻目に私達は空をかける。



私達は蓬莱人。蓬莱の薬を飲み、輪廻転生の呪縛から開放された不死人。
だから死とは縁遠い存在。即ち死んでから始めに行き着く場所とは縁がなくなった。
私達は生者の身で三途の川へと向かって行った。











「なぁ……これは、あたいは夢を見ているのかい?」
「そう思うのならそう思えばいいわ。私だってこれは夢だと思いたいもの」
「口を動かす前に手を動かせ、輝夜。あと、邪魔するなら昼寝でも仕事でもしててくれ」
「これがしていられるか! まさかあの蓬莱人たちがこんな事をしているだなんて」
三途の川に降り立った私達は早速ゴミ拾いをし始めたのだが、この目の前で喚いている死神が邪魔で仕方ない。
さっきまで昼寝してたくせに。

「お前たち、何で掃除なんかしてるんだ? あたいには信じられないよ」
「日課だ」
「趣味よ」
「嘘だ!!!」
ホントうるさくって敵わないよ。
ま、こいつの言葉は右から左に流しておけばいい。
それにしても、ここは死者の集まり場だっていうのに意外とゴミが落ちてるな。死んでからも尚、モノに未練があるというのかい。私は完全な死を体験したわけではないから正直、意味が分からないね。
輝夜のほうもそう思っているだろうな。
最初の方は渋々顔だったが、今じゃ意外なほどのゴミの量に真剣に取り組んでくれているよ。

「なぁ、小町。なんで三途の川だってのにゴミがあるんだ?」
「ゴミ? ああ、まあ、なんていうか……ここにも極稀に生者がやってくることはあってね。その時に捨てられたものだろう」
「あんたは掃除しないのかい?」
「あたいは死神だよ?」
なるほど、死神は人の魂を刈っても草は刈らないってか。ま、草はないが。

「ゴミ箱ぐらい設置したらどう? 少しはポイ捨てが減るんじゃなくて」
「さっきも言っただろう。生者は極稀にしか来ないって。そんなやつらのために置くだなんて費用対効果としては損だよ」
「あら、死神の口から費用対効果だなんて難しい言葉が出るなんて。意外ね」
「死神はお金も預かる身。それぐらい常識なんだよ、この業界では」
死神の業界か。私達みたいな人間をどう思っているのだろうか。価値があるのかないのか。
思わず、輝夜と話している小町の方に目を向けた。

笑顔ではないが侮蔑の顔でもない。至って普通の顔だ。
嫌悪感を抱いていれば、少しは反応があっていいものだが、この死神からはそれが見えない。
千年を生きた私にとって、ちょっとの表情の変化でもどんな考えの持ち主か見れるのだが……
どうやらこの死神は良い死神のようだ。

思わず笑みがこぼれてしまう。
っと、ちょうどそこへ私達の天敵がやってきたよ。

「なにやら三途の川が騒がしいと思えば………これは珍妙な来客ですね」
「私達を珍妙ときたか」
「まるでミイラ扱いな表現ね」
屈んでいた腰をあげ、そいつの方に目を向ける。
四季映姫=ヤマザナドゥ
閻魔様のご来場に輝夜も眉をひそめる。

「小町がトラブルを起こしたと思い、駆けつけてみたのですが。その手に持っているのはゴミ袋ですね」
「ああ」
「ゴミ拾いですか。とても感心なことですが、なぜ三途の川に?」
「何となくさ。それ以上に意味はないけど」
さっきまで縁遠いからって言ってたが、こいつとはあまり話したくなくてね、思わずぶっきらぼうに答えてしまう。

「ふむ。ま、いいでしょう。それよりも、何故掃除をする気になったのでしょうか?」
「趣味だ」
「日課よ」
「お前たち、さっきと言っていることが逆じゃないか」
「あら、時は常に移ろい行くものなのよ。千年生きる私達には必須の項目だから流れに乗っただけ」
「違いねぇ、違いねぇ」
私と輝夜は顔を向けて思わず笑いあった。
小町の方はあんぐり口を開けてる。呆れてものも言えないのだろう。
一方の閻魔は神妙な顔で私達を見ている。
いや、観察しているというべきか。ある程度の年数重ねた妖怪と言うのは本当に似通った行動するものだな。

「そういうわけだから……掃除、続けさせてもらうぞ」
「もちろん貴女方の邪魔をするつもりはありません。よろしいでしょう、閻魔様?」
「ふむ。にわかには信じられませんが、現にこうやって掃除していただいてもらっているわけですし」
そう言って閻魔は私達のほうに背を向けた。どうやら持ち場に戻ってくれるようだ。
こいつがいるといないとでは気分が違うからね。

「小町」
「あ、はい。なんでしょうか、映姫様?」
「貴女も彼女たちの爪の垢を煎じてもらったらいかがですか? 今よりも私からのお小言が減ると思いますが」
「いや、いやいやいやいや。遠慮しておきます。蓬莱人の爪垢を飲んだ日にゃ、あたいも蓬莱人になってしまいますから」
「なら、しっかりと職務を全うしなさい」
うなだれる小町を尻目に閻魔は持ち場へと戻った。

「あんたらの所為でひどい目に合ったよ」
「日頃の行いが悪いのよ。締めるときは締め、緩めるときは緩める。長生きするためのコツよ」
「へいへい。まさか、あたいが映姫様以外に説教されるとわね」
小町は地面においてあった鎌を持ち、私達から離れていく。
どうやら、仕事に取りかかるようだ。


にしても、輝夜が永遠亭以外のやつに説教するとは珍しいものだと思った。
普段こいつは他者とは関わりあわないように引きこもっている性格だからな。正直驚きものだ。
それに、私の気まぐれとは言えこいつは今日のゴミ拾いに参加してくれている。
引きこもりがちなのか、そうでないのか。千年の付き合いとは言え、こいつのことはよく分からないな。

「妹紅、手を動かしなさい」
「分かった、分かった」
ま、考えてても仕方ない。今はゴミ拾いが優先だ。輝夜のことは後回しでいい。
だって、私達は不死人の蓬莱人だからな。










「ふ~い。三途の川終了」
「お疲れ様。ところでこのゴミ袋どうする?」
一杯になったゴミ袋が二つ。さっきは霊夢に処理をしてもらったが、今回はそうはいかないだろうな。

「焼却場に行くこともかねて昼飯と行きますか」
「焼却場? どこにあるのよ」
「ここだよ、ここ」
私は地面を二、三回軽く踏んだ。

「……地底に行くの?」
私は頷いた。
地底には使われなくなった地獄がある。そこに行けば、大きな処理施設はなくとも袋二つ分のゴミくらいは焼けるはずだ。もちろん、地上にも焼却場なんていくつもある。大事なのはどちらの方がおもしろそうか、だ。
今日の私はノリで行動してるんだよ。

「地底…悪くないだろう?」
「言っておくけど、私行ったことないのよ。貴女の方は?」
「もちろんない。だからぶっつけ本番。ついでにゴミ拾いしてあげれば、そこの住人も首を縦に振ってくれるさ」
「楽観的ね」
呆れ顔でため息をつきながらも、私が空へ飛び上がると輝夜もついてきてくれる。
本当に今日の輝夜はノリがいい。

「輝夜っていい女だね」
「ありがたいわね。明日は血の雨が降るのかしら」
「それはいつものことだろ。局地的だけど」
こういう冗談が言い合えるほど私達は月日を重ねてきたのだろう。

















「さて、早速地底にはきたが」
「ていうか、地底に行くのにもっかい霊夢のところにきたのよ。何か目があったときちょっとむず痒かったわ」
「ああ。あの目は『え、なに? 二回戦?』とも言いたそうな目だったね」
「だって、神社を離れてから一時間ほどしかたってないのに、あんなに桜の花びらが積もっていたものね」
「ありゃ、ホントの無間地獄だよ」
永遠に終わることのない掃き掃除か。なかなかに苦しいな。
というか、さっき私達は三途の川にいた。あそこには賽の河原もあったはず。
今日はそういうところに縁があるのかもな。ただの偶然だけど。

「で、どうする?」
「ここの奥の方には地霊殿という屋敷があるらしい」
「ああ、さとりの妖怪がいるって言う。それが?」
「どうやらそこに使われなくなった地獄への道があるらしい」
「ということはこのまま奥を進むのね。これをもって」
ずいと私の方に近づけたのは三途の川で拾ったゴミの入った袋。
輝夜はこれをもちながら初めての地底めぐりが恥ずかしいらしい。

「輝夜。お前の言いたいことは分かる。だから、私からはこの言葉を送ろう」
「……何よ」
「心頭滅却すれば火もまた涼しい。今から地獄へ行くんだ。前もって心頭しといた方がいいぞ」
「貴女に聴いた私が馬鹿だったわ」
「おい、待てよ輝夜」
呆れながら輝夜が先頭を駆けていく。まったく、私の言葉の何が気に入らなかったんだ。







「ここが地霊殿か」
「西洋的ね。和の妖怪がすんでいるって言うのに」
「いいじゃん。こういうとこに住んでるやつは大抵頭がぶっ飛んだやつが住んでるもんだ。吸血鬼がいい例だ」
「あら、私は彼女は礼節と高貴さを持っていると思っているけど」
「礼節を持ってるなら、赤い霧なんて出さないでしょうが」
他人の玄関先で井戸端会議。というか品定め。
こんな事をしたいくらい地霊殿はでかかった。まぁ、『殿』て言うくらいだからでかいとは思っていたが……
玄関の扉、かるく3メートルあるんじゃないか。

「まぁ、吸血鬼は置いておきましょう」
「だな。問題はどうやってこの扉を開けるか」
「まずはノックね」
輝夜が扉を3回ノックする。
コンコンと言う音は響くが果たして中の人には伝わったか。

「…………」
「だめね」
「なら、呼んでみるか」
私は中の妖怪に聞こえるように扉に近づき叫んだ。

「おーい! さとりのよ~~~か~~~い! 開けてくれ~~~~!!!」
「…………」
「反応無しと」
結構大きな大声で呼んだつもりなんだがなぁ。
輝夜のほうに振り向く。

「案なし」
お手上げのポーズでおどけていた。
こんだけでかいんなら、門番の一人や二人は置いてほしいものだ。

「しかたない、これだけはやりたくはなかったんだけどな」
「何々?」
「蹴飛ばす」
この無意味にでかい扉を蹴飛ばして入る寸法だ。そうすれば、向こうも物音で気づくし私達も入れる。一石二鳥だ。

「どうだ?」
「ふむ………いい案ね」
「お? ノッてくれるかい?」
「ええ。おもしろそうだし、実を言えばドキドキしてるわ」
「流石輝夜だ!」
ある意味最強のパートナーだ。ノリだけで言うのなら、慧音以上だな。

「よし。なら私は右の扉を蹴飛ばす。輝夜は左な」
「オッケー」
そう言って私達は扉の前で構える。
仁王の出で立ちから腰を軽くひねる。

輝夜のほうにちらりと目をやる。
私と同じ流れに入ってる。流石輝夜だ。


回し蹴り


扉を開けるにはこいつが一番だ!



腿に、膝に、つま先に力を集約させる!

「「せーの!」」
お互いの声が重なった瞬間。
奇跡が起きる。








「どなたですか…今開けますね」
扉から声が聞こえた。が、私達の動きは止まらない。

「「まず!?」」
こんなときも二人の声は重なる。どんだけ気が合うんだ、私達は!?




「え…?」
確かに聞こえた。扉を開けた者の声が。
だが悲しいことにその声は蓬莱人流ノックでかき消された。


ズドオオオオォォォォォォォォォォォォォンンンンンン…………

「ごべっ!?」
まるで大砲のような炸裂音の後に、山賊のようなくぐもった声が聞こえた。
どうやら扉を開けた主は男か…




「あっちゃ~~………」
「失敗したわね」
足を下ろし急いで扉と共に消えた主を探す。

地霊殿にはいって一分。かなり遠くまで吹き飛ばされたようだ。
そしてそこには二枚の扉に押しつぶされた、紫色の髪をした少女がのびていた。見た目は10代前半の少女。胸には目の形をしたアクセサリーらしきものを身に付けている。なかなか奇抜じゃないか。というかさっきの山賊みたいな声を出したのはこの少女か?
私が二枚の扉を取り除き、輝夜が少女の肩を軽く叩く。

「もし。もし。大丈夫?」
「………」
無反応。永琳に見せた方がいいかなと、まいっていたところに、前方から走る音と鳥が羽ばたくような音が聞こえた。


「さとり様!?」
「どうしたんですか!?」
鴉と猫の妖怪か? 
おそらく僕かペットなのだろう。慌てた様子で彼女に近づく。
私達は彼女たちに近づかないようにその場を離れた。

「誰さ、あんたらは」
「あ~~、なんていうか」
「犯人?」
輝夜の言うとおりだ。
言いにくいことをこいつが言ってくれたお陰で目の前の二匹が敵対心を見せた。

「さとり様をよくも!」
鴉が右手につけていた筒を私達に向ける。
光りと同時に熱も感じる。強大な力を一瞬で溜めたのが感じ取れた。
輝夜がこっちに目を向けていた。

(抵抗すんなよ)
目だけで答えを返す。
輝夜が正面に向き直った。どうやら意図は通じてくれたらしい。

「爆符『メガフレア』」
まるで太陽を見るかのような光の弾幕が飛んできた。
私の火の鳥よりかは熱そうだ。そう思いながら意識が一瞬で遠のいた。




「あ、あれ? 何で生きてるの」
鴉が驚いてる。そりゃそうだ。人間が妖怪の本気の弾幕を浴びて生きているのだ。驚くなというほうが難しいだろ。

「けほっ…」
気管につまったものをはきだす。口から黒いすすがでた。

「なら次はあたいの番ね」
いつの間にか猫の手には台車が握られている。

「贖罪『旧地獄の針山』」
今度は針と来たか。灼熱地獄の次は針地獄。まさに地底だね。
削られていく意識の中、紫色の髪をした少女の体が動いたのが見えた。

「無事だったか」
私は安堵のため息をつきながら自分の体に突き刺さる針の痛みで意識が飛んでいった。











「私のペットがお世話をかけました」
生き返って、開口一番に聞いたのは少女の謝罪の言葉だ。

「いやいやいや、悪いのは私達だ。あんたは謝ってはいけないよ」
「そうよ。無礼を働いた私達に彼女たちが怒るのは当然。謝るのはこちらの方よ」
頭をさげる。輝夜も下げる。
ノリで開けるのを決めたのは私だ。輝夜もある意味被害者だというのに……

無礼には頭を下げる、か。
昔とは大違いだ。


「………お互い謝っていても仕方ありませんね」
「無礼をしたところでいきなりで済まないが、自己紹介させてほしい。私は藤原 妹紅」
「蓬莱山 輝夜よ。不死人の蓬莱人の、ね」
「不死人!?」
輝夜の言葉に大きく反応したのは猫の妖怪。
ビクッと体を震わせると紫色の髪の少女の後ろに隠れる。正直、小柄な少女の後ろに隠れてもあまり意味はないと思うのだが。

「ああ、ごめんなさい。この娘、お燐は火車の妖怪なの。死体を運ぶ妖怪にとって不死人は自分のアイデンティティーを奪われる存在だからね。おびえちゃったのよ」
「へぇ、火車。珍しいわね」
輝夜はどんな妖怪か知っているようだ。私には今の説明だけでは物足りない気分だが。
とはいえ、こいつらには何で私達が死ななかったのか分かってもらえただろう。

「ちなみに私の隣にいるのがお空。地獄鴉の妖怪」
「お空だよ。よろしくね」
さっきまで敵対心むき出しだったのに、なんと心代わりの早いこと。さとりが無事だったことに安心したからなのだろう。
天真爛漫そうな顔を向けちゃってるよ。

ま、心変わりの早さと言えば、そこにいるお燐もそうか。
すごくおびえてるよ。まるで幽霊を見た子供のような反応だ。

「そして私が地霊殿の主、古明地 さとりです。本当は妹がいるのだけれどちょっと出かけてて。これが私達の家族よ」
「そうか。あんたが噂のさとり妖怪か」
「どういう噂か知りませんが、そのさとり妖怪ですよ」
人のよさそうな笑顔を見せてる。こういう妖怪には嘘はいけない。
ついたところで無意味だからな。
輝夜なら本心を読ませないことぐらい朝飯前って感じだけどな。

「………そう言えば、どのような用事でここに? 観光でしょうか?」
「っと、忘れてた。輝夜、あれは?」
「玄関に置いたままよ。さとりのことでいっぱいだったからね」
「おおう、そうだったな。実は、あんたにお願いがあるんだ」
「お願い? なんでしょうか」
にこやかな笑顔が少しだけしかめたように見える。
別に大きな頼み事をするわけではないのだが。
警戒心を見せるのは、私達に不信感があるからか。それとも頼まれることに慣れていないからか。

「両方ですよ」
「おっと、すまない。失礼な考えをしてしまったな」
「いえ、私の方こそ。あなたの思うようにあまり誰からか頼られたことがなくてね」
「そうかい」
私は一拍おいて言葉を紡いだ。

「三途の川で拾ったゴミを捨てさせてほしいんだ。ここなら立派な焼却施設もあるだろうしね」
「は?」
「クスクス」
何か変なこといっただろうか。さとりが呆けてる。
輝夜も笑い声を洩らしているし。

「………」
(さとりがだんまりしてるなぁ。やっぱ駄目なのか。三途の川で拾ったものだからかな)
(ごめんね。本当なのよ)

「は、はぁ。確かに元は地獄なので焼却施設もありますが」
「なら捨てさせてくれ。ついでにあんたのところのゴミも拾ってやるからよ。こんだけ広いと中庭とかもあるだろ。手伝わせてくれ」
「え、えっと」

「………」
(拾い甲斐ありそうだな、こいつの家)
(ごめんね。ノッてあげてくれないかしら)

「あ~………それなら、中庭に通しますね。そこに地獄へ通じる道がありますので」
「そうか! ありがたい!」
「え、ええ。どういたしまして?」
なんか、さとり……最後疑問で返していなかったか?
ま、いいか。これで3件目だ。張り切っていくぞ。

「なんか、ごめんね」
「いえ。その、対応にどうしたらいいか、分からなくて」
「それも含めて、なんかごめんね」
(地獄はどんなんだろうな)









「なんだ、思った以上にゴミが落ちてないな」
「そうね。ペットがいるからもっと散らかっていると思ったのだけれど」
さとりに案内された中庭は地底というだけあって暗い。ほんのりとした明かりが天から降り注いでいるだけなので、心もとない。
そんな暗さでもこの中庭にはゴミがあまりないというのがよく分かる。

「さとり、草刈ってもいいか。やること少なさそうだし」
「ええ、どうぞ。鎌を用意しましょうか?」
「頼む」
さとりがお空にはなしていた。どうやらあの娘がとってくるようだ。
そう言えば、もう片割れがさっきから見えないが。

「あの娘ならこっちよ」
輝夜が地面の方に指差している。

「三途の川で拾ったゴミを地獄へ捨てに行ってくれてるのよ。なかなか似合ってたわ」
「その心は?」
「台車もちで、なおかつ火車だから。火車は死体を運ぶ妖怪からね」
「なるほど。ものとしての役目が終えたゴミはさながら死体か。いい例えだ」
だとしたら永久に命が吹き込まれる私達は一生ゴミにはならない証明だ。
私達をゴミ扱いしようものなら、言ったそいつを笑ってやろう。もっとも、私達にそんな啖呵を切れるやつなんかいないと思うが。

「お姉さんたち。鎌、もって来たよ」
「お、さんきゅ」
「ありがとうね」
お空が鎌を持ってきたところで私達は草刈に差し掛かった。
地底というのに草がもっさり生えている辺り、なかなか根性あるな。
刈り甲斐があるというものだ。
とは言え、手元が見えにくいというのは少し怖いな。不死人ではあるが怪我すれば痛いことには変わりない。やっぱ明かりがほしい。

「輝夜! 明かり」
「はいはい」
そう言って輝夜は『明かり』を取り出した。

「神宝『ブディストダイヤモンド』」
お空のさっきのスペルカードが太陽ならこいつの取り出したものは月の光か。
白い光がまぶしいほどに中庭に降り注ぐ。

「うにゅ~。眩しいです、さとり様」
「ええ、これほどの光なんて……まるで地上にいるようね」
私達から離れて様子を見ていた地底の主従にはこの光が強かったのかもな。手で目を押さえているよ。

「おい、輝夜。いつもの鉢はどうした? あいつら眩しそうにしているぞ」
「しかたないでしょう。急に貴女に誘われたんだから、ちゃんと用意してこなかったのよ。さとりさん、眩しかったら下がっていてもいいのよ」
「いえ、これくらいなら大丈夫です。いきなりだったから、びっくりしただけなので。それに大分目が慣れてきたわ」
確かに。さっきまで手で目を覆っていたが、今は薄目で辺りを見ている。
どうやらまったく光に耐性がないというわけではないようだ。

「よし。周りも見えるようになったしさっさと始めるか」
「お昼ごはんも食べたいしね」
ダイヤモンドの輝きのもと、私達は草刈を始めた。















「うっし。終了」
長時間屈んでいたせいか、腰が妙に痛い。立ち上がり、腰を握りこぶしで軽く叩く。

「疲れたわね~」
そういいながら輝夜も同じ仕草をする。
ま、その分成果は上々か。

「輝夜。草、袋に入れるぞ」
「了解」
神宝を取り出したときのように輝夜はたるんだ袖からゴミ袋を取り出す。

「あ、私も手伝うね」
お空がひょっこりと現れた。
私達の草刈に興味が湧いたのか、この娘も途中から手伝ってくれた。
隊員2号だな。

「よし。袋を広げるぞ。輝夜は草を詰め込んでくれ」
「はいはい」
「いつでもいいよ~」
輝夜が積み上げられた草を持ち上げ、私達二人が袋口を入れやすいように大きく広げる。

「おお……すぐにいっぱいになった」
「まだ袋はあるから大丈夫よ」
結局、使った袋の数は5袋。一番の収穫量だ。
見渡してみると、くるぶしくらいの高さに揃えられた草の絨毯が広がっている。
これで少しは歩きやすくなるだろう。

「うん。満足」
張った腰を再度、伸ばしながら私は心地よい疲労を感じた。















地霊殿で出たゴミはさとりの好意でそのまま処分してもらうことになった。そのうえ、昼食もいただいた。
ホントさとりには感謝してもしたりない。
あんな出来事が第一印象だというのに……さとりは寛大な妖怪なのかもしれない。



地底の回路を抜けると光が見えた。
博麗神社。ここから始まった私達のボランティア。

「なんて、かっこよく言っても仕方ないか」
「? 何の話?」
「んにゃ、ただの独り言」
ぐっと背を逸らす。小気味のいい骨の音が体に響く。
流石に朝からしていただけあって、体のほうには疲労が溜まっていた。
輝夜のほうも疲れているのだろう。その場で屈伸運動しては膝を伸ばしていた。

「さんきゅうな、輝夜。私のわがままに付き合ってもらって」
「貴女からお礼の言葉が聞けただけでも、付き合った甲斐があったわね」
「あれ? 今日、結構いったつもりだけど」
「締めで、という意味よ」
なるほど。確かに輝夜の言う通りかもしれない。
こいつは本当に私のことをよく観察している。ある意味慧音以上の存在かもな、保護者という意味では。

「これからどうする?」
「寝るわ。もう疲れたしね」
「……だな。こんな日は殺伐としたものはなしだよね」
たまたま不幸の手紙という名のゴミを見つけてから、まさかこんな風になるとは思わなかった。
結局、あれは誰がしたものか知らないし、知ろうとも思わない。
けど、すがすがしい気持ちで半日を終えたことを考えるとあれは幸福の手紙かもな。
きっかけって何から起こるかわからない。
そんな気がした。

「このまま霊夢の家で昼寝すっか」
「ありね」





Fin
妹紅と輝夜の絡み、ホント多くなった。
そんな他愛もない感想を持ちながらつくったモノクロッカスです。

とりあえず日常系なのでヤマなしオチなしになりました。
すみません……
さとりのところは若干気合入れましたが。

楽しんでもらえたら幸いです。…ホント。
ではでは
モノクロッカス
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コメント



0.660簡易評価
10.90名前が無い程度の能力削除
あ。なんか一瞬で癒されました。気持ちいい一篇ですね。
11.80名前が無い程度の能力削除
まあこんな日もあるよな
毎日がエブリデイ
12.90名前が無い程度の能力削除
いい雰囲気ですな
13.100名前が無い程度の能力削除
なるほど落ち着きますね。
お気軽に楽しく読了できました。
14.90ずわいがに削除
閻魔を妖怪扱いとは、流石蓬莱人の肝は凄いなw
そしてさとりんが吹っ飛ぶ様には吹かざるを得ないww

いやぁ、キャラが皆魅力的に書かれてて、とても穏やかな気持ちになりました
面白かったです
15.80過剰削除
なんという突拍子もない始まり方
でも、日常ってそんなもんだと思います
非日常のような日常って感じで、楽しかったです
17.80愚迂多良童子削除
これで普段は殺し合いしてるんだから不思議な関係だこと。
妹紅は自分で燃やせばいいんでないの、とか思ったけどダメかな?
19.無評価モノクロッカス削除
返信します。

穏やかとか、日常っぽいとか言われると嬉しいです。
こんなこと、二人は絶対しないだろうと思いながら創りましたので。

ほっこり気分を提供できたのであれば幸いです。

>>愚迂多良童子氏
妹紅はあくまでゴミ拾いしたかっただけなので…
拾ったものは燃やす気にはなれなかったようです。
22.100名前が無い程度の能力削除
ほのぼのとさせてもらいました
23.90名前が無い程度の能力削除
平和でいいすね・・・しかしさとりの妖怪も不意打ちには勝てないか()
25.100ion削除
妹紅の先の読めないゴミ拾い先チョイス、最後まで楽しかったです
26.80名前が無い程度の能力削除
地霊殿の連中も人が良いな
というより、さとりは2人の心を読んだのだろうな