――怪談0話目/びっくりゾンビの怪――
「きさまもゾンビにしてやろーかーっ!!」
「…………おい、芳香。なんだよそれ?」
「あれ?」
春の終わり。桜の花も見納めという頃。白蓮と魔法談義でも繰り広げようと命蓮寺に来ていた魔理沙は、その帰り際、門前から飛び立とうとする自分に襲いかかってきた芳香を見て肩を竦めた。わざとらしく剥かれた白目、だらしなく垂らされた舌、大げさなかけ声。一瞬、馬鹿にされているのかも知れないとミニ八卦炉に力を込め、直ぐにいやいやと頭を振る。
「ううん、これはまずいぞ!」
「うん。なにが?」
「人間を驚かせ、恐怖のどん底に叩き込む! それがゾンビの醍醐味――じゃないのか?」
聞いてみれば、なんとも気の抜ける答えだった。おまけに、小傘とキャラが被ってる。
「誰から聞いたんだよ? それ」
「緑の巫女!」
「ああ…………ああ、なるほど」
促して更に聞いてみて、納得する。あの風祝は、度々、こうして外の世界のものと思われる妙な価値観を幻想郷に馴染ませようとしてくるのだ。
「醍醐味、ねぇ。別に今更おまえらで驚いたり――」
「うぬぅ、諦めろということかー?」
がっくりと肩を落とす芳香を見て、魔理沙はぴたりと言葉を止める。ここで芳香の暴走を終わらせるのは非常に簡単だ。さっさと諦めろと、そう言ってしまえばいい。例え諦めるかどうしようか迷っていても、そうして悩んでいる内に忘れてしまうことだろう。
けれど、それで良いのかと、魔理沙の中の悪戯心が囁く。
「――いや、待て、諦めるのは早い」
「お?」
魔理沙は、会心の笑みを浮かべて芳香の肩を叩く。想像よりもずっと冷たい身体に驚きそうになるも、持ち前の虚栄心で持ち直して、芳香の意識を自分に向けた。
「良いか、人間に限ることはないんだ。普段驚かないヤツを驚かせてやれば、箔も付く」
「ほうほう」
「私はひとり、そんな滅多に驚かない妖怪を知ってるんだ。どうだ? そいつを驚かせてみないか?」
魔理沙は、「むむむむ」と悩む芳香を見て、ほくそ笑む。脳裏に浮かぶのは、常に余裕のある魔法使い。自分の“ご近所さん”で、人形遣いな少女型妖怪の澄ました横顔がどんな風に歪むのか、見てみたくて仕方がなかった。
「よし! わかった! 案内してくれー!」
「よっしゃ! 釣れげふんげふん了解だぜ!」
「つれ?」
「連れて行くって言ったんだが、むせたんだよ」
「おお、なるほどー」
焦った顔を芳香に見せないように、笑って誤魔化す。それから、魔理沙はさっさと芳香に背を向けて、飛び上がった。
「ちんたらしてると、置いてくぜ!」
「あ、まーてーっ!」
誤魔化せたことに安堵しつつ、魔理沙は魔法の森へ箒の先を向ける。空は徐々に茜色に染まり始め、日暮れの顔を見せていた。
恐怖! 墓場ゾンビの怪!
――怪談1話目/足の速い魔法使いの怪――
青い屋根、白い壁。玄関先で一生懸命掃き掃除をする人形の姿を見て、芳香は気合いを入れ直す。直ぐ後ろの藪の中にはテクニカルアドバイザーを買って出てくれた魔理沙が潜んでいる為か、心強い。
作戦は、実にシンプルだ。ノックをして、客だと油断させて、襲いかかる。これで絶対驚くはずだと輝かしい笑顔で告げた魔理沙を思い出して、芳香は早速、作戦を実行することにした。
――コンコン、コン
『はーい』
中から、綺麗な、鈴を転がしたような声が響いてくる。ついに、決戦の火蓋が切って落とされるのだと思うと、自然と、芳香の腐りかけの身体にありもしない熱が駆け巡るような、そんな感覚に襲われた。
「どちら――」
「きさまの脳みそをよこせーッ!!」
「――さま?」
タイミングはばっちり。出会い頭に身を乗り出し、前のめりになりながら両手を振り上げて見せた。白目も、舌を垂らすのも、微妙に猫背になるのも忘れずに。なのに――何時まで経っても悲鳴は聞こえない。
「あれ?」
無理に剥いた白目を戻すと、やっと、声の主の姿は見える。波打つ黄金の髪に、白磁のような肌。それに、真っ青な瞳を持った、人形のような少女。彼女は驚くこともせず、ただ、きょとんと首を傾げていた。
「ええっと?」
「あー……あるぇ?」
こんな筈ではなかった。そう、ゆっくり後ろを振り向いてみれば、そこはもぬけの殻。落ち葉を散らすだけ散らして遠く、小豆みたいな黒い点になってしまった魔理沙を、芳香はただ呆然と見送ることしかできない。
「……よく、わからないのだけれど……上がる?」
「…………うん」
彼女も、点になった黒い影の正体に感づいたのだろう。僅かに憐憫の色を滲ませた青が、何故だか、無性に悲しかった。
――怪談2話目/人形の館の怪――
互いに名前の交換だけして入った、アリスの家。
人形だらけの部屋。それが、芳香の第一印象だった。事実、アリスの家の部屋は全て、多種多様な人形で埋め尽くされている。その光景を芳香はただ、もの珍しげに眺めていた。
「人形が、気に入ったの?」
「え? いや、なんでこんなに人形が在るんだー?」
「好きだからよ。魔法の研究という意味合いはもちろんあるけれど、趣味というのも多分にあるわね」
「おおー」
適当に驚きながら、芳香は紅茶のカップを手に取る。まだ湯気のたつそれは非常に香しいが、悲しいかな、芳香の関節は思うように曲がってくれない。見かねたアリスはため息を吐くと、人形にカップを持たせて芳香に飲ませてくれる。
「おおぉ、美味しいぞ! ありがとう」
「ふふ、いいえ。そんなに喜んで貰えたのなら、私も嬉しいわ」
そう笑うアリスの顔が綺麗で、芳香は思わず視線を逸らす。けれど同時に、なんとなく、魔理沙の気持ちもわかり始めていた。彼女の色んな顔を見てみたいような、そんな誘惑に駆られるのだ。
「それで、何の用だったの?」
「んー? おお、そうだ! アリスを驚かせに来たのだーっ!」
「……そう、わかったわ。魔理沙にそそのかされたのね」
「およ? な、何故それをッ?!」
がたんと椅子を鳴らして仰け反ると、アリスは大きく、大きく息を吐く。魔理沙はそれほどまで、アリスを困らせているのだろうか。悪い奴だ、など、芳香はまんまと唆された自分を棚に置いて眉を寄せる。
「まぁ、良いわ。満足したことでしょうし、帰る――には、遅いわね?」
「ううん? 夜くらい、平気だぞー?」
「あら? ゾンビって、夜目が利くの?」
「夜目……?」
「はぁ……良いわ。心配だから、泊まって行きなさい」
なんとも、頼りなさそうに自分を見るアリスに、芳香はむっと頬を膨らませる。真夜中が活動範囲ともいえる妖怪だ。夜が苦手なはずがない。即答出来なかったのは、頭の回転が足らなかったからだ。
そう改めて反論しようと、口を開き――止める。
「どうしたの?」
「いや、ええっと――お言葉に甘えるぞー?」
「そう? それなら、それでいいけれど」
そう、まだ、驚かせていないのだ。せっかく与えられたチャンスだ。これを逃さない手はない。そう意気込むと、芳香は趣向を変える決意をする。なにも、急ぐ必要もなかったのだ。
そう、寝込みを襲ってしまえば、さすがに驚くことだろうから。そう芳香は、アリスに感づかれないように、にやりとほくそ笑んだ。
草木も寝静まった頃。芳香は与えられた部屋――都合の良いことに、アリスの隣の部屋を与えられた――のベッドからこっそり抜け出すと、早速行動を開始する。抜き足差し足忍び足、は、関節の都合上厳しいので低空飛行。音を立てないように慎重に、隣の部屋のドアノブを回す。
「お邪魔しまーす」
小声で零して、ゆっくりと近づく。そして、布団の掛けられたアリスの姿を見て笑みを象り――勢いよく毛布を剥いだ。
「ぎゃおー! たーべちゃーうーぞーッ!!」
一秒。
二秒、三秒。
四秒、五秒、とんで十秒。
「おお?」
無反応なアリスに疑問を覚えて、恐る恐る覗き込む。月明かりに照らされて浮かび上がるのは、確かにアリスの姿だ。金の髪、白い肌。
「あ、れ?」
固く強ばった肢体。
「これ、って」
落ちくぼんだ眼。
「人、形……?」
アリスを象った人形が、まるで先程まで生きていたかのように、白いベッドの上に――
「何をしているの?」
「――――ッ?!」
声にならない悲鳴を上げて、慌てて振り向く。そこには、ベッドの上に眠るアリスと何一つ変わらないアリスが、じっと、芳香を見ていて。
「で、出たーッ!?!?!!」
芳香は、妖怪にあるまじき悲鳴を上げて、盛大にすっころぶのであった。
深夜だというのに起こされて不機嫌そうに眉を顰めるアリスの前で、芳香は縮こまる。
「良い? あれは服飾制作の為のモデル人形。マネキン、というものなの」
「うう、はい」
なんでも、作りたてのパジャマを客観的に見る為に、ああして寝かせていたのだという。職人らしいこだわりを見せられて何も言い訳することも出来ずに、芳香はただ小さくなる。
「はぁ……もうしない?」
「……はい」
芳香はそう、落ち込んだ声で頷く。正味な所芳香は、アリスに怒られたことよりも逆に驚かされることになったという事実の方がずっとショックで、彼女のプライドはもうずたぼろだった。
「それなら、今回は許してあげる。次はないわよ」
「うぅ、わかったのだー」
「まぁ、良いでしょう。もうこんな悪戯、することも無いでしょうし」
「はい」
小さくなってひたすら謝る芳香に、アリスは苦笑を零す。
「だから良いわ。もう寝ましょう?」
「うぅ、わかった。ごめん、アリス」
「だから、もう良いってば」
もう一度だけ小さく謝ると、芳香は眠気に負けて、覚束ない足取りで部屋に戻る。眠くなってどうしようもないことなど芳香には初めてのことで。彼女は精神疲労の為だと自分に言い聞かせると、改めて死んだように、倒れた。
――怪談/ヒトカタ人形の怪――
明けて、翌日。朝早く目が覚めた芳香は、見送りに玄関先まで足を運んでくれたアリスに、ぺこりと頭を下げる。
『じゃ、世話になった』
「気にしないで。行ってらっしゃい」
『? おう、またな!!』
笑顔で手を振るアリスに、芳香は引っかかりを覚えつつ振り返すと、命蓮寺への道を辿り始めた。そして、何故だか前よりも飛ぶのが辛くなったような気がして、思ったよりも疲れている事に苦笑する。
『身体が上手いこと動かない――って、前からだ』
自分で自分に華麗なツッコミを入れると、芳香は一人で納得してほくそ笑む。
そうしてふらふらと飛びながら帰り着いた頃には、既に昼過ぎだった。
『けっこうかかってしまったなぁ、ご主人様、心配して――』
木々の隙間から顔を出し、明けた視界に命蓮寺の裏手の墓地を映す。そこで楽しげに笑う、自分の主を見て、芳香はぴたりと動きを止めた。
『あ……れ?』
主の笑顔の、その、正面で肩を怒らせて、けれども楽しげに言葉を紡ぐのは――見覚えのある、“自分”の姿。
「それで、寝込みまで襲ったのに結局、驚かせなくて、説教されて夜中の内に帰ってきたのです!」
「あらあら、災難だったわねぇ」
「まったくなのだ!」
楽しげに話す主人と、自分。声を上げようにも、何故だか、身体が言うことを聞かない。喉が凍り付いたように、動かない。さっきまでは確かに、アリスと“会話”をして、独り言まで呟いていたのに。
まるで最初から、喉なんか持っていなかったように。
「あら? あなた――」
けれど、信愛する主人は、芳香に気がついてくれた。でも。
「おお、私によく似た“人形”なのだー」
次いで響いた“自分”の声に、それも、あっさりと打ち砕かれる。自分を抱き締めてくれた優しい手が、ご主人様の手が芳香に伸びて――そっと、“抱き上げ”た。
「おおー、私が驚かしに行ったときに作ったのだなー!」
「へぇ。アリスさん、ね。ふふ、覚えておくわ」
「あ、でも、人形なんか無くても良いのです! ご主人様には私が居るのですから!」
「ふふ、ええ、そうね。ごめんなさい、芳香」
自分の関わらないところで、自分が愛を向けられ、可愛がられている。“芳香”はなにも考えることが出来ず、青娥の腕からするりと抜け出す。
「あら? “帰っちゃう”みたいね」
「それでいいのだ! あ、でもご主人様の人形欲しいかも」
「あら? 本物じゃ不満?」
「そ、そんなことはないですぞッ?!」
やがて、背中から聞こえてくる声から意識を逸らすように、飛び去った。
ふらり、ふらりと飛び、立ち去ったばかりの小奇麗な家を見上げる頃には、また、空は鮮やかな橙色に染まり始めていた。
どうすることも出来ず、“芳香”は呆然と佇む。腕を上げてみれば、指の一本もない、青白い布が見える。人形、というよりも、ぬいぐるみと言った方が正しいことだろう。これではとても、自分の主人に“宮古芳香”として見られることなど、できない。
もはや、自嘲することも出来なかった。
「あら? “おかえりなさい”」
『ぁ』
掛けられた声は、つい先程までの主人と“自分”の遣り取りのように、優しげだ。
「さ、家に戻りましょう?」
言われて、“芳香”はこくりと頷き――その言葉を当然のように受け入れている自分に気がついて、愕然とする。“芳香”の帰る場所は、どんな時――例え何度死んだとしても――だって、敬愛する主人の隣だった、はずなのに。
『待って、待ってアリス!!』
人形たちが忙しなく動くリビングまで来て、漸く、“芳香”は紅茶を啜るアリスに“声”を張り上げることが出来た。
「どうしたの?」
きょとんと首を傾げるアリスは、どこまでも自然体だった。明らかに異常な状況だというのに。
『どういうことなのだ?! 何故、何故、ご主人様の隣に“私”が居た!?』
「え? ふむ。それはおかしいわね――」
『や、やっぱり何か、そう、異変とか』
「――まだ、把握し切れていないなんて」
『え?』
顎に手を当て、アリスは夕飯のメニューを考えているような、そんな軽い態度でそう零した。
「ちょっと完璧にコピーしすぎたかしら? 自覚できなくなるようじゃ、研究が進まないわ」
『研、究……?』
頭の回転が追いつかず、アリスの言葉の端を拾って反復する。
「うん? ええそう、研究よ。元々は自分を象った人形に記憶を共有させて、自立人形作成への足がかりに出来ないものかと思っていたのだけれど、やっぱり客観的に見ないと上手く出来ないからね」
自然に、けれどその“研究”がよほど関心を惹くものなのか、饒舌にアリスは語り出した。
「生きて考えるものを解剖し理解するっていうのがテーマだったのだけれど――って、ごめんなさい。置いてけぼりにしてしまったわね」
謝るアリスを見て、漸く、頭が回り始める。
『それじゃ、あ、私、は』
否定して欲しい。冗談だと言って欲しい。とっくに諦めていることにも気がつかず、“芳香”は震わせることも出来ない“喉”から、途切れ途切れの“声”を零す。
「ええ、人形よ。宮古芳香と記憶の共有をさせた、“墓場の死体人形”」
『身体、は』
「防水耐熱防刃防弾仕様の“特別製”よ。他の子達よりも上等なのよ?」
『声、は』
「思念通話……まぁテレパシーのようなものね。創造主にしか届けられない声だけれど」
一つ、ひとつ、ヒトツと潰されていくなけなしの希望。けれど、“芳香”は捨てられない。何に縋り付いているかもわからず、ただ、言葉を紡ぎ零して、アリスを見上げた。
『こころ、そうだ、心は?!』
そうして、“芳香”は、アリスの瞳を覗き込んで、気がつく。
「そう! それよ!」
なにもないと気がついたとき、最後に縋ろうとしたのは。
「不定形で、曖昧で、けれど誰もが、それこそ魂だけの幽霊までもが持つ、“それ”!!」
アリス・マーガトロイドという少女が、“ひと”の心を残しているかもしれないという淡い希望で――それが打ち砕かれたことに、気がついた。
「だから、私の綺麗で愛らしいお人形さん」
ゆっくりと近づいて来たアリスが、“芳香”を優しく、壊れ物でも扱うかのように、抱き上げる。
「私に“それ”を――――教えてちょうだい?」
興奮の滲んだ、柔らかな声。優しい音に耳を傾けながら、“芳香”はされるがままになる。
「ふふ、ふふふふ、本当に楽しみだわ」
そうして意識が途絶える間際に、芳香はただ――アリスの眼窩は、ガラス玉のように見えると、そう、とりとめのないことを考えていた。
人を寄せ付けない、瘴気と魔法の森。その一角にある人形屋敷に、ひとつの噂が流れるようになった。
――最近、人形遣いは幻想郷の住民を象った“ぬいぐるみ”作りに、心血を注いでいる。
そんな、ともすれば微笑ましい噂。けれど、その噂の本当の姿を知るものは、たった一つのどこにでもある怪談話。まことしやかに囁かれ、七十五日も過ぎれば忘れ去られる、そんなつまらないお話。
――魔法の森には、ひとを人形にする“人形”がいる。
そんなありきたりな怪談だけが、微笑ましい噂の陰で、嗤っていた――。
――了――
まさしく恐怖ですね
怖い話は苦手なんですよ……
でも楽しめました。
でもこういう「妖怪らしい」アリスも有りですね。楽しめましたよー。
誤字
芳香の間接は思うように→芳香の関節は思うように
間接の都合上厳しいので→関節の都合上厳しいので
次ぎはないわよ→次はないわよ
けれども楽しげに言葉を募るのは→けれども楽しげに言葉を紡ぐのは
“声”を張ることが出来た→“声”を張り上げることが出来た
人形芳香ちゃんをぜひ愛でてほしかった。
可哀相になぁ……。
くしくも、自分もアリス×芳香を書いている最中でした。先を越されて悔しいけど100点もってけぇー!
こういう人形狂いなアリスは新鮮で面白かったのぜ!改めて「人形」は美しい反面、恐い一面もあると再認識
人形じゃなくてクローンだったけど
最後は思わずゾクリとしてしまったぜ
改めてそれを感じました
こんなアリスも好きです
幻想郷の人外はまともなようでいて気が触れているくらいが好みなんで、こういうアリスは大好きです。
一気に引き込まれてしまいました
こんな怖いアリスもあり
あぁ、人形にされてどっか行っちまったのか
しかし、過去に暇人KZさんの『ヒトカタ』という良作があったので、どうしてもそれと比べてしまいます。
ですが、作品としては面白かったので、この点数で。
話の展開が読めず、わくわくしながら読めましたよ~。
素晴らしい作品。
もしかしたら硝子球のような瞳のアリスですら、人形なのではないかと疑ってしまいました。
人の形と書いて人形。日本語は二文字の漢字ですら妙な残酷性を秘めていますよねえ。
なんとも恐ろしいな人形遣いが妖怪としての怖さをみせるとしたらまさにコレ!って感じですね
種族妖怪をひしっと感じるアリスさん。素敵。
人形のように非人間的なアリスなのか、
文字通り人形が人形を作っているのか…。