鬱蒼と茂った竹林は、真夏の午後の日差しを通すこともなく、実に快適だった。
幽々子さまから預かった手紙を永遠亭に届けるのは少々時間のかかるお役目だけど、この季節には涼むことができて、丁度よい。
しかし、何回来てもここの道はわかりませんね。と傍らの少女に話しかけると、まぁ、簡単に覚えられたら私の商売は廃業だな。と快活に返される。
彼女の名前は藤原妹紅。この竹林の案内人にして、死に見放された人の形。
千を超える年を俗世と関わってきたからだろう。とてもさばけた性格をしていて、話も上手だ。
幽々子さまは能力が通用しないので薄気味悪がっているが、わたしは彼女に好感を持っている。
「そういえばさ、妖夢は酔っぱらったことってある?」
他愛無い世間話をしながら道を歩き、永遠亭まであと十分、といったところで彼女はわたしに、不意に飲酒経験の有無を尋ねてきた。
もちろん、飲んだことなどあまりない。幽々子さまに勧められたのを一口ほど味見に頂く程度で、酔うほど飲んだことは一度も無い。
護衛の役が務まらなくなってしまう。
ふーん、そうかい。妖夢は真面目だねぇ。頭の後ろで手を組みながら、割とつまらなさそうに呟く彼女。
その返事がちょっと不服だったので、少しふくれながら、妹紅さんはどうなんです?と聞き返すと、
やはり彼女は若干つまらなさそうに呟いた。
もちろんあるさ、何回もね。と彼女。ただ、この身体だからさ。いくら飲んでも酔うことはないのさ。
だから、酔った時の気持ちってのがどんななのか知りたくってね。と、残念そうに呟く。
そういえば昔、幽々子様に、お酒を飲むのは「忘れてしまいたいことやどうしようもない寂しさに包まれたとき」だと聞いたことがある。
ちょっと不安に思い、何か厭なことでもあったのですか?と尋ねると、彼女はわたしの不安を払拭する様に、いつも通り快活に返した。
いやね、案内するお客に酒毒の人がいたもんだからさ。身体壊してまで飲むってのは果たしてどれくらいの快楽なんだろうね?とふと疑問に思ったんだよ。と弁解をする。
どうやら、全くの杞憂だったようだ。ほどなくして、目的地の永遠亭に到着した。
永遠亭の前では、一人の男が妹紅さんを待っていた。削げた頬、濃い隈のできた眼窩に落ち着きのない視線、そして何より黄ばんだ皮膚と震える手は、彼が酒毒に蝕まれていることを雄弁に語っていた。
どうやら彼が先ほど妹紅さんが話していた患者さんの様だ。わたしは視線を彼女に戻し感謝を告げ、預かった文をここの主に渡すために、館の中へと歩を進めた。
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旦那、こういうとこ始めてかい?力抜いていいんだよ?赤毛の女が俺に語りかける。彼女は死神、俺のような霊魂を運ぶ、三途の川の船頭だそうだ。
そりゃまあここに来る連中の大半は三途の川なんざ始めてだろうさ、と心の中で呟き、傍らの鎌に目を遣る。あまりにも蓮っ葉なしゃべり方のこの女、鎌がなかったら「死神」だなんて信じなかったろうさ。全く。
大丈夫大丈夫、油断したところでこの鎌でバッサリ、なんてことはしないからさ。ほらほらコレお飾りで全然切れないんだよ。だから、もっとお気楽にしいよ。と彼女。どうやら鎌に視線を向けたことを誤解したらしい。もっとも、鎌なんぞ有っても無くても同じだろう。
この女からは、バクチの胴元や借金催促のゴロツキなんぞ全く比にならない圧倒的な何かを感じる。いうまでもなく、青瓢箪(しかも霊魂)の俺が何十人いたところで敵う相手ではない。
あー、つまり、警戒しても無駄ってことか。俺は観念した。
あたいの名前は小野塚小町っていうんだ。厳しい厳しいボスの元で、毎日毎日旦那みたいな霊魂を彼岸へ送り届けるっていう重労働についてるのさ。と一方的に話しかけてくる。
適当に頷くと、その厳しさたるや蟹工船もびっくりなんだ。たまにサボりたくなるのも仕方がないのさ、と小町。
蟹工船がなんなのかはわからないが、おそらく彼女の仕事はそんなに過酷なものではないだろう。根拠はないが多分間違っていない。
というわけで、その過酷な過酷な重労働の唯一の楽しみってのは、旦那みたいなここに来る人たちの身の上話を聞くことなのさ。旦那がどんな人生を送ってきたのか、あたいを哀れと思って教えておくれよ。などと好き勝手に続ける。
まぁ、いいか。なんか毒気を抜かれた俺は、小町にここに来た経緯を話すことにした。
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客間に通されてから一時間強、ようやく館の主が従者と共に私の前に姿を現した。
魂魄さん、お役目御苦労さまでした。と鈴の音の様な声で労われ、その花のかんばせにしばし茫としていたわたしは、不意に我に返った。
彼女の名前は蓬莱山輝夜、千年前に地上の王侯貴族を虜にした、傾国の月のお姫さまだ。その美貌たるや、同性のわたしでも、ついつい見惚れてしまうほどである。
猛暑のみぎり、このような竹林の奥までのご用、さぞかし大変だったでしょう。お返事は今お渡ししますわ。と彼女はたおやかに微笑み、傍らに視線を向ける。永琳、と呼ばれて従者は静かに立ち上がり、一通の封書を差し出した。
今日、わたしが託された手紙は、閻魔さまと幽々子さま、このお姫さまで取り決めた、医療行為に関する協定の確認書類だったらしい。ここの医療技術は不治の病や致命傷をも癒すことが可能なのだが、度が過ぎると冥界との間に軋轢が生じてしまう。そのため彼女たちが行える医療行為に上限を取り決め、幽々子さまが監査をしているのだ。
今月も私どもは、四季様、西行寺様との取り決めを遵守して、活動しておりますわ。と永琳さん。
どうぞこちらにその内容と人数が、詳細に記してありますのでご確認戴きますように。と手渡された封書をあずかり、わたしは、丁重に礼を述べて、永遠亭を辞した。
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なるほど、波乱万丈の人生だったんだ。大変だったねぇ。との小町の感想にまぁ、どんな人間の人生だって、主観に立ってみれば、大概波乱万丈だろうさ。と毒づく。
俺の場合は、心の弱さに途中で大きくそれがねじ曲がってしまっただけだ。
ところで息子はまだ石積みをしているのか、と尋ねると、彼女は首を横に振った。
真面目な職人だった旦那を酒に溺れさせて、ついには自ら命を絶たせるまで嘆かせた罪は、本来ならとても重いんだけどね、それを流行り病で亡くなっただけの子供に負わせるのは酷ってもんでしょ。との返答。
あたいの上司は元お地蔵様でね、子供には滅法優しいんだ。と心なしか胸を張り、続ける。一方俺は胸を撫で下ろした。
もちろんその分、旦那は自分の罪を一人で負わなきゃいけないけどね。との呟きに、俺は当然だ。と返す。
息子の死から立ち直れず、酒と賭博に溺れ、女房と娘を苛み、逃げられてしまった挙句の果て、自ら縊れた男の罪なんぞ誰が背負うというんだ。
俺がそんな役を割り振られたら間違いなく暴れるだろう。
まあ、なんとかなるだろう。現世は地獄よりも地獄的って噂も聞くしな。と嘯くと、その意気だよ旦那。地獄もそんなに悪いところじゃないよ。と小町はにんまりと微笑み、その後に少し悲しそうな顔をして、なんでそのポジティブさを此岸で発揮できなかったのかね、と付け加えた。
そりゃあ、人生なんぞ終えてみないと分からないものさ。俺だって真面目に鏡磨いてた頃はこんな風に終わるとは思わなかったからな。
大分長い時間、生きるべきか死ぬべきか、迷ったような気もする。
「でも迷いが晴れたから行動した、それだけのことさ。」
そう俺が呟いたところで、小町は足を止めた。
どうやら三途の川の船着き場に到着したらしい。準備するからちょいとお待ちよ。と
言い残して船へと歩む彼女。俺は手持無沙汰に土手に寝転がり、しばらく待つことにした。
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どうやらさっきのおっさん、昔は腕の良い鏡職人だったらしいよ。幼馴染と結婚して、一男一女と子宝にも恵まれて、とても幸せな生活をしていたんだってさ。と妹紅さん。
話を切り出され、わたしは数刻前に見かけた、永遠亭の患者さんを思い出した。
彼の人生を要約すると、幸せだったのはそこまでで、流行り病で後継ぎを喪ってからは、五年程荒んだ生活を続けていたらしい。
でも、もうそんな生活をやめて、真面目にやり直そう。と思ってまずは酒毒による震えを抑える薬を処方して貰いに永遠亭を訪れたとのこと。
まったく見上げた根性だよ。との彼女の呟きに、ただ、迷いを断ち切るのに人生を五年を費やす、というのは勿体ないですよね。と返すと、彼女も同意してくれた。
私の様に時間が永遠にあるのならば迷い続けるのもいいだろうさ。ただ、たった50年の人生の、10分の一も費やしてしまうのは勿体ないな。と呟いて、不意に歩みを止めた。
妖夢、ここからは西にまっすぐ進み続けるだけなんだけど、私の案内は必要か?と問われ、わたしは否、と答えた。
太陽はもう既に大きく傾いている。後は日を目指して進むだけであれば、全く問題無く竹林から抜けられる。
そういえば今日は満月。妹紅さんは慧音さんの歴史書編纂を手伝いたいらしい。
わたしが一人で帰れることを告げると、彼女は顔の前で手を合わせ、いやぁ助かるよ。この埋め合わせは今度するから。じゃあ!と快活に踵を返し、竹林の奥へと消えて行った。
彼女と別れてから数十分ほど歩き、竹林を抜けると、すぐ目の前に人里が広がっていた。
今日の夕餉の材料も買い、白玉楼へ帰るため里のはずれに来たところで、一人の男性を見かけた。
永遠亭で見かけた、あの患者さんである。何かに酷く悩んでいるらしく、道端の切り株に腰を降ろし、両腕で頭を抱えている。
5年も荒んだ生活をして、仕事が上手くいくかどうか悩んでいるのだろうか。
彼は私が近づくのにも全く気付く様子はなく、ただ思いつめた表情をしている。
「たった50年の人生の、10分の一も費やしてしまうのは勿体ないな。」
ふと、妹紅さんの言葉を思い出した。もし、彼が迷って、元の生活に戻り、短い人生の中、また何年もお酒に溺れるようになるのはとても勿体ない事ではないだろうか。
また、今、更生すればもしかしたら、再び幸せな生活が送れるかもしれない。
その機会を失うのは、とても勿体ないこと。わたしは、お節介であることを十分承知で、腰に提げた刀の鯉口を切った。
そのまま静かに刀を抜いて彼に近づき、背後から袈裟に一閃する。
無論、血しぶきも悲鳴も上がらない。わたしが振るったのは、魂魄家に代々伝わる白楼剣。その太刀筋は、肉も骨も傷つけることなく、迷いのみを断ち切る。
そのまま背後を通り過ぎ、歩みを進める。しばらく歩いて振り返ると、彼は丁度切り株から立ち上がり、力無い、しかし確かな足取りで、里の方へと向かうのが見えた。
これで彼は、再びお酒に手を出すことはないだろう。真面目に働いていれば、もしかしたら奥さんと娘さんを呼び戻して以前の様に幸せな生活を送れるかも知れない。
わたしは、一家団欒して幸せに暮らす親子を想像して、少し温かな心地になった。
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ふと、懐が重くなったのを感じ手でまさぐると、割とずっしりとした巾着が見つかった。どうやら三途の川の渡し賃を誰かが供えてくれたらしい。荒んだ生活をしていて、すっかり嫌われた筈だったのだが、長屋の誰かが意外にも弾んでくれたようだ。
もう礼を言うことはできないが、心の中で感謝を述べ、巾着を小町に渡す。
彼女はまた、少し悲しそうな面持ちでそれを受けとり、俺を舟へと導いた。舟は彼女の櫂により、静かに岸を離れる。
数分の間の後、彼女は再度尋ねてきた。俺がどうして自ら命を絶ったのかと。
再び仕事をするために、わざわざ竹林まで行ってきたんでしょ?なのになんでその後に?と
ああ、そうか、そういえばまだ説明をしていなかったっけ。
実は竹林に行ってきたのは、女房の手紙があったんだ。竹林の医者は非常に腕がよく、酒毒を治せるという噂を聞いたと。
そしてできれば元の様に、親子三人で暮らしたいとさ。
もちろん俺もとてもそうしたい。だから竹林のお医者に診てもらい、薬の処方もして貰った。
ただね、俺はとても迷ったんだ。今ここで薬を貰っても、また俺が酒に溺れないとは限らない。
そしてまた女房や娘に手を挙げてしまうかもしれない。俺みたいな駄目男なら最悪、身売りを強いてしまうかもしれないってな。
俺は生きてあいつらと幸せに暮らすか、生きてあいつらを不幸の底に落とすか、それとも死んで現状を維持するかってな。
そこまで言ったところで、小町は静かに尋ねてきた。もし、その迷っている間に奥さんと娘さんと会うことができてたら、それでも首を括ったかい?と。
いや、さすがにそれは無理だ。きっと俺は更生目指して一生懸命頑張ったろうな。まあでも、会えなかったという現実がある以上、どうにもならなかった。それだけのことだ。
そう言い切り、小町に視線をやると、彼女はなぜかとても痛切な面持ちをしていた。
「旦那が三途の川に来てから、まだ2時間ほどしか経っていないのはわかるかい?」
そう尋ねられて俺は、そんなもんだろうな、と頷いた。
「あたい達死神はね、供えられた渡し賃が、どんな心で供えられたか温度で分かるんだ。」
なるほど。きっとあれだけ迷惑をかけた長屋の連中だ。そんなに温かい訳ではなかろう。
「そう、旦那みたいな境遇の人の渡し賃ってのは、だいたい冷たいものさ…。」
だけど、この渡し賃はとても温かいんだよ。そう続けられて俺は首を傾げた。
さて、そんなに俺を憐れんでくれるような知り合いなんぞいたっけな?強いて言うならば女房と娘くらいだが、別居中で俺の安否なんて知る由もない。
そこまで考えて、不意に彼女が沈痛な面持ちをしている理由が解ってしまった…。
―― つまり、渡し賃は、女房と娘が供えてくれたもので、俺の様子を見に偶然、尋ねて来ていた、ということか…。
多分ね、と小町。この温かさは家族のものだよ。もう少し迷いが続いていれば、もっと別の判断もあったのかもね。残念そうに呟く。
まあ、ここにきてしまった以上仕方ないよ。さっき言ったみたいに、地獄もそんなに悪いところじゃない。旦那ならきっと、上手くやっていけるよ…。
肩を落とした俺が、とても哀れに見えたのだろう。小町は静かにそう呟き、櫂を漕いだ。
俺は、彼女に答えずに、奥歯を噛みしめ、天を仰いだ。幽霊となって尚、溢れる涙をこぼさない為に。
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白玉楼に到着すると、幽々子さまが仁王立ちで待ち構えていた。おなかが空いたから早くご飯の支度をしてちょうだい。とのこと。
とりあえず永遠亭から預かった封書を差し出し、直ぐに夕餉の支度にとりかかろう。お勝手に向かい踵を返したところで、幽々子さまに呼び止められた。
いわく、わたしが今日は嬉しそうな表情をしているとのこと。何か良いことでもあったのかしら?との問いに、いつも通りですよ。と努めて冷静に微笑み、お勝手へと再び踵を返した。
本来、人の心に手を加えることは、忌み嫌われること。たとえ善行であっても、余りすべきことではない。また、彼に為した善行は、既に心の充足感として還ってきている。この小さなぬくもりは、誰にも言わず胸にしまっておけばよいのだ。
さて、じゃあお料理頑張りますか。幽々子さまをお待たせするのも忍びない。わたしは鼻歌を歌いだしたくなる気分を抑え、まずは米を研ぐことにした。
妖夢のくだりよりむしろ小町との会話の方に目がいったかなぁ。
本来なら「、」を打つべきところに「。」を打ってるのが気になりました。
また中盤の、『お皿(羊羹が置いてあった)と、湯呑(冷えた麦茶が入っていた)を下げ』、という文章ですが、括弧を使わずに説明すべきだったのでは?
偉そうに指摘してしまい、気を悪くしたら申し訳ないです。
それはあなたにできる善行の一つだ。
正しいことが全部良いこととは限らないし、逆も然り
善意が人を救うとは限らんのだなあ、世知辛い
まぁ後味が悪いというほどではなかったからかもしれない。
特に10番の方のアドバイスに関しましては、耳の痛い限りです。
再度自分で読み直してみると御指摘の箇所以外にも誤字、拙い表現、構成ミスなど,修正すべき箇所が端々に見つかり、かなり残念な文章ですね。
また構成を直し、ピクシブに上げてみようと思います…。
次は今より良いものが書けます様に精進致しますので、もし宜しければ皆様次作にもお付き合い下さいませ。
最後に、重ね重ねの感謝を皆様に…。
タグに後味が悪いとありますがそうでもないです
酸っぱかったりしょっぱい作品も味わいたい自分にはこのSSはとても嬉しい作品でした。
他の皆様がおっしゃる通り、後味は悪くないと思います。なぜなら、このSSがとても短くまとまっていて、すっきりしているからです。
もし、このSSが100KBぐらいで、親父さんの苦悩や葛藤を延々と綴るドロドロなSSであれば「後味が悪い」と言いたくなるかもしれません。
けれども、他人の不幸話や愚痴を長く聞かされるのが嫌なのは酒の席でもSSでも同じことでして、短く簡潔に他人の不幸話を綴ったこのSSが
私はとても読みやすかったです。短く簡潔だからと言って、「何の味もしない」というわけではありませんでしたし。
頑張ってくださいね。
けれど胸焼けを起こすような悪さはない。
そう感じました。
この擦れ違いを知るのは読者だけか。妖夢が知らずに済むのがせめてもの幸い。
なんて言うか、話の構造が上手い。最初は全く関連の無さそうな両者の視点が、最後にきっちり符号している。お見事。
S.KAWAMURA さん。 幸いにも100Kbの不幸話なんて書けるほどの不幸は私の人生には見つかりませんで。尚、甘いお話が書けないのは仕様です。気が向かれましたら、また苦い話を読みに立ち寄って下さいな。頑張りますので。
〉28 さん。胸焼けがするほどの後味が悪い話を書くには、私はまだ人生経験が足らない様で…。