プロローグ
とある・・・釣りに来ている人も少ない、寂れたと行ってもいい漁港にそいつはいた。
携帯音楽プレイヤー「WALKMAN」のイヤホンからABBAのダンシングクイーンが漏れて聞こえていた。そいつは釣り糸を垂らし、バケツの中にはメバルはおろかメダカ一匹もいない。(海だからメダカがいないのはあたりまえなのだが)そいつはそんなことは気にも止めず、流れてくる音楽に夢中になっているようだった。
「いや~、やっぱし洋楽いいねぇ~・・・最近のはなんだ?えぐざいるだかえーけーびーだかしらんが、なんというか見た目に頼ってる連中ばかりじゃねぇかよ。谷村新司や石原裕次郎はじいさんになっても人気があるが・・・ルックスに頼ってると二十年後くらいにはテレビに出てるかどうかねぇ・・・にしても昔のアグネスラムは可愛いかったな、エロかったし・・・いまはどうしようもないが。」
ルックスを批判している奴が結局ルックス目当てで芸能人を見ればそれは人間としていかがのものかと思われるがこいつの場合は人間ではないので問題ない。そのとき、空から高速で飛行する物体が飛んできたそして・・・。
「ッ痛ァァッァァァッァァッァアアアアアアアアアアアア!!!」
飛んできた物体はそいつの頭に刺さったのだ、そしてその物体は何やら文章が書かれているらしい名刺サイズの紙だった。
「いたた・・なんだ天照の奴千年ぶりの仕事か?」
『天照』、そして『千年ぶり』とはいったい?
「なになに?『水蛭子胞助殿、そなたを博麗神社の新しい神に任命する。月給は八十万』
だと?博麗神社っていやぁ幻想郷の・・・安月給だがいい仕事よこしてくれたなぁケケッ。」
博麗神社、そして幻想郷とはいったい?(月給はこれでも物足りないのか)
第1話・幻想郷の3人
ここは幻想郷、私たちの住む世界の中にあり、私たちの住む世界とは全く異なる次元の世界・・・ここには人々に忘れ去られた者たちがひっそりと暮らす。それは、妖怪であったり、人間であったり、はたまた神であったりもする。この世界では、現代では考えられない「人間と妖怪の共存」が成り立っているのだ。
そして幻想郷の東の果てに小さな、そして唯一の神社が立っている。その神社は博麗神社といいそこに博麗の巫女が住んでおり幻想郷と外の世界を隔てる『博麗大結界』を守っているのだ。今現在博麗の巫女は、博麗霊夢と言う少女が務めていた。
「・・・はぁ、今日は十五円、昨日より十円少ないわ。」
今ため息をついて愚痴ったのが博麗霊夢である。愚痴った理由はセリフのとおりで、博麗神社は幻想郷を守る大役を任されていながら物凄く貧乏である。念には念を押して物っっっっっっっ凄く貧乏である。一日の賽銭が三桁いけば大繁盛という明らかに狂った金銭感覚をしている。
「あーもう・・・今日もむしり取った草食べなきゃいけないのかしら・・・うちの神様って貧乏神なんじゃないかしら?」
「よう霊夢、茶でもすすりに来たぜ。」
そう言って出てきたのは霊夢の友人で名を霧雨魔理沙と言う。名前は日本人だが見た目は西洋の魔法使いでしかも金髪である。語尾に「~だぜ」と、男勝りな物言いをする。
「アンタにすすらせる茶なんてないわよ、毒キノコの汁でもすすってたら?」
「まぁまぁそんなツンツンすんなって、立ち話もなんだし続きは中で話そうぜ。」
「ここは私の住む家だってこと理解してるの?」
「理解してなお無理やり上がり込むんだぜ。」
「まぁいいわ、上がりなさい」
そう言って霊夢は魔理沙を家にいれた、霊夢は魔理沙に水を出した。
「なあ霊夢、せめてお湯にして出してくんねぇか?」
「沸かすためにもお金がかかるのよ、この世は金と知恵よ。」
霊夢がそう言ったとたん外からとてつもない怒号が鳴り響いた。
「・・・何かしら?」
「妖怪同士でケンカでもおっぱじめたんじゃねぇのか?」
「ここらへんの妖怪如きがあんな大きい音出すような弾幕撃てるわけないでしょ、とりあえずみにいくわよ。」
そして見に行ったとき、その光景に二人は絶句した。
神社の参道が吹き飛んで、そこに直径五十メートルほどの大穴が開いているのだ。
「なによ・・・これ・・・。」
「よ、妖怪の喧嘩にしちゃあハデすぎじゃねぇのか?」
「よー、ちょっと聞きたいんだがお二人さん。」
二人が振り返って見ると神社の屋根の上には幻想郷では見たこともないような服装をした男が立っていた。現代人ならわかるが、真っ黒な髪に真っ黒なジャージ、真っ黒な手袋に真っ黒な革靴を履いて目が輝く緑色をしていた。一見不気味だが、その服装の雰囲気は下町を探せばいそうなそんな感じの雰囲気だった。
「だ、誰よあんた。」
「質問しているのは俺だろう?まず俺の質問を聞け。」
そのままその男は自分勝手に話を進めていった
「俺はお前等の言う外の世界から来た者なんだがお恥ずかしながらちと道に迷ってしまってなぁ・・・博麗神社ってぇのはここであってるのかい?」
「え・・・ええ、そうだけど。」
「するてぇと、そっちの巫女っぽいのが博麗の巫女で・・・そっちの魔法使いは誰なんだ?」
「と、友達・・・だけど、それがアンタに関係あるっての?」
「まぁな・・・よし、二人とも俺に弾幕撃ってみろ。」
「「はぁ?」」
霊夢と魔理沙は同時に間の抜けた返事をした。だがそれも当然だろう。幻想郷の要でもある博麗神社の参道を大穴にした(と、思われる)博麗神社の乗っ取りとか幻想郷の征服だとかのことでなく自分に弾幕を撃ってみろと言うのだから。
「お前・・・マゾなのか。」
「いんやむしろドSだ。っていいからさっさと撃て。」
不思議でたまらなかったが二人は顔を見合わせたあと魔理沙から弾幕を撃った。スペルカードではなく通常のマジックミサイルだった。
「ふむ・・・威力重視タイプか。」
そう言いながら男はなんと腕を鉄板のようにしてマジックミサイルを防いだのだ!
「なっ・・・!?」
「弾数の割には威力は高い方だが・・・厚さ五十ミリの鉄板も打ち抜けないんじゃあたかが知れてるぜ。」
「くっ・・・コイツ妖怪だったのか!」
「下がってなさい魔理沙!」
そう言って霊夢はスペルの暗唱をしたあとスペルカードを唱えた。
「夢想封印!」
「・・・ほう。」
男の周りを大玉弾幕が囲んでいく。
「これならさっきの盾でも防ぎようがないで・・・しょ?」
そこに男はいなかった。確かにいたはずだ、夢想封印の弾幕がホーミングして奴を捉えたハズだった。だが無双封印は誰もいないところではじけた。
「『承符「スタープラチナ・ザ・ワールド」』・・・やっぱり4秒しか止められないな。」
後ろにいた、一秒にも満たないうちに真後ろにいたのだ。
「うーん・・・巫女の方、弾幕は基本ホーミングに頼って攻撃は大雑把、威力もさほど高いものじゃぁない。」
「へ?あたし?」
「魔法使いの方、弾幕は割合火力が高く自身の移動速度も十分、だが火力の高さはあくまで割合であって十分とは
言えない。」
「お、おお・・・あたしか。」
「したがって両方不合格!俺の弟子になれ!」
「「・・・はァ!?」」
なんだかよくわからないストーリーが始まった。
第2話・神の弟子
霊夢と魔理沙は呆気にとられていた、目の前の無茶苦茶な登場の仕方で無茶苦茶な能力を使う奴が無茶苦茶なセリフを言ったのだ、「俺の弟子になれ」と。
「あ、あああアンタ!いきなり何言ってんのよ!」
霊夢が珍しく慌てて動揺していたが、逆に魔理沙は冷静に考えている様子だった。
「まーまーそう慌てんなって、よく考えたらいきなり弟子になれって言ったのも悪かったな。まぁまずはお互いをよく知っておこうや、俺は水蛭子胞助っていうんだ。」
「なに勝手に名乗ってんのよ、参道に大穴ぶち抜いた奴に名乗るもんですか・・・。」
霊夢が膨れていると魔理沙が
「霧雨魔理沙だぜ、よろしくな。」
「おう、こちらこそ。」
そう言って二人は握手した。
「ってぇ!なんっっっで魔理沙はソイツと握手してんのよ!」
「いやーセリフからは悪い奴じゃぁなさそうだぜ、それに実力も私たちよかずっと上みたいだしな、その弟子になれば私だって強くなれるだろ、なぁ胞助。」
「もちろん強くしてやるとも、だが胞助ではない・・・師匠と呼べ。」
「ああ、そうだったな師匠。」
霊夢はハッと気づいた、忘れていた、魔理沙はとても上昇志向が強いのだった、魔術の勉強のためには夜中にスペカをぶっぱなすのもいとわない奴だ、そんな魔理沙ならものすごく強い奴を見つけたら弟子入りするのは確実、そう、コーラを飲んだらゲップが出るくらい確実だった。
「でもねぇ・・・こっちにゃ意地ってモンがあんのよ・・・自分の神社をボロッボロにした奴に弟子入りなんて、天地がひっくり返ろうがお天道様が西から昇ろうがなってたまるかってモンよ!(コーラって何かしら)」
「おお、霊夢がスゲェ江戸ッ子みたいにたんか切ってるぜ。(コーラってなんなんだ)」
そして霊夢が大いに江戸ッ子みたいなたんか切ったそのときだった。
「そうか残念だ・・・弟子になれば月に五千円の小遣いをくれてやろうと思ったのだが。」
その言葉さえ無ければ霊夢の心は折れなかっただろう。だが、
「喜んであなた様の弟子になりましょう!師匠と呼ばせてください!」
「・・・明日は天地がひっくり返ってお天道様が西から昇るぜ・・・。」
魔理沙は霊夢の不甲斐なさに呆れていた。
第3話・赤より紅い夢
先程の・・・胞助が一騒動起こしたあとの三人、胞助、霊夢、魔理沙の三人は玄武沢の近くの滝に打たれていた
「なー師匠、こんなことで強くなれるのか?」
「ああ、妖怪相手の戦闘では精神が一番大事なんだ。」
「なんで精神が一番大事なんだ?」
「ああ、それはだな・・・霊夢、俺は説明するのメンドイからたのむわ。」
「私が答えるの?そうねぇ、妖怪は精神的な存在だから妖怪に勝つためには精神を鍛える・・・て事でしょ。」
「そのとーり。」
「すごいぜ霊夢!師匠に振られてすぐ答えるなんて!」
「これって結構当たり前のことなんだけど・・・そういえば妖怪は精神の存在だけど師匠って結局どういう存在なの?妖怪?」
「あれ、まだ行ってなかったっけ?神だよ神、八百万の神のひとりだよ。」
「・・・ん?」
弟子二人は首を傾げた。
「んでもって俺は外の世界から来た外来人・・・ていうか外来神なんだけど、外の世界から来た理由は博麗神社の新しい神になるように上から言われて来んだよ。」
「・・・はぁ?」
二人は驚いた、なんてったって目の前にいるのが博麗神社の神なのだから。
「ななななんでそんな大事なこと先に言わないのよ!」
「いやぁ自分の神社の巫女がどのくらいの強さかぐらい知りたくなってさぁ・・・仕事も忘れてお前らの試験に夢中になってたわ、スマン。」
「でも師匠が神様だったなんてなぁ・・・こりゃ頼りになるぜ。」
「あともう一つ、その何?試験?の時に使った二つの能力、腕を鉄板にするのといきなり後ろに回り込む奴!一体師匠はどんな程度の能力をもっているのよ。」
このせかいでは能力を~程度の能力と呼ぶ、そして胞助が答えたのは。
「そうだな、腕を鉄板に変えたのが『自身の細胞を操る程度の能力』。後ろの回りこんだのが『ありとあらゆるものをパクる程度の能力』。あとお前らにはまだ見せてはいないが『人間の悪業を司る程度の能力』だ。」
「の、能力三つ持ち?」
「そう、能力三つ持ち。」
「す・・・すげぇぜ!能力三つ持ち!そんな奴が私の師匠だなんて!しかも『ありとあらゆるものをパクる程度の能力』?あたしの求めていた能力じゃないか!師匠、教えてくれ
よ、どうやったらその能力を修得できるんだ?」
「いや、最初に俺がもってた能力は『自身の細胞を操る程度の能力』でな、神になったとき犯罪を司る神として『人間の悪行を司る程度の能力』を天照からもらって・・・その二つの能力をもとにして作ったのが『ありとあらゆるものをパクる程度の能力』だから最初に言った二つの能力が無いと作れないんだ。」
「ふーむそうか、残念だぜ。」
「私はあんたが修得しなくてよかったと思うけど。」
「そういやなんでパクる程度の能力で私たちの後ろに一瞬で移動できたんだ?訳が分からないぜ。」
「あー、パクるってのはもちろん人の所持品を盗むっていう意味でも使えるんだがな、あの時使ったのは人の特技を『パクる』、人の技を『パクる』っていういみだったんだ。そのパクるってのは資料さえあれば完全に再現できるし現物で見ればさらに上の段階の能力を持つことができる。まぁあの技は資料からパクッた技だ。」
「んー難しすぎて意味がわからんぜ。」
「じき分かる。よし、次は実戦だ。」
「実戦?組手でもやるの?」
「いんや、だから実戦だっつってんだろ。付いてこい。」
二人は訳が分からなかった、しかし、時間が経つにつれ二人も知ることになる。
今回の異変・・・紅霧異変を。
第4話・ほおずきみたいに紅い魂
「師匠・・・コレ・・・。」
「気づいたか?そうだ、この辺はうっすらだが、紅い霧がかかっている。人里に流れ込むのも時間の問題だな。」
「そ、それにこの霧吸うとなんか・・・苦しいぜ。」
「これは言わば妖気を霧状にしたものだ、人間には悪影響があって当たり前だ、こいつをつけとけ。」
そう言って胞助が差し出したのはマスクだった、が、防毒ガスマスクとかじゃなく風邪用マスクだった。
「コレ・・・大丈夫なの?」
「大丈夫だぁ。」
「ホントかよ・・・。」
二人はマスクを付けなかった。と言うかなんかもう慣れてしまったからどうでもよくなったのだ。
「まぁまずは情報を集めよう、草の根を分けても原因をさがすんだ。」
「師匠、霊夢が草の根を分けてから酢の物にして食ってるぜ。」
「・・・放っておけ。」
「んまぁ~い!これはッ!味の調和って言うんですかァ~?ハーモニーって言うんですかァ~?お酢が根っこを!根っこがお酢を引き立てるッ!」
「れ、霊夢・・・外の世界なぞ知らないはずのお前がなぜそのセリフを?」
「ん?何か言った師匠?」
「いや・・・なんでもない(億泰くんの霊でも憑いてんのか?)」
馬鹿三人は妖怪の森に近づいていった。この辺はなおいっそう紅霧が濃くなっているようだった。
「むっ・・・あれは・・・。」
魔理沙が見つけた先には黒い服を着ている小さな金髪の女の子がいた、しかしそれが普通の女の子ではないという
ことは一目瞭然だった。その女の子は地面から少し浮いていたのだった。
「どこからどう見ても妖怪ね、退治しとこうかしら?」
「いや、いきなり撃ち込むのは少しマナー違反だろう、あの娘から搾れるだけ情報を搾り取ろう。知っていても教
えなかったときに打ち込め。」
そう言って胞助はその娘に近づいていった。女の子の方も気づいたようでこっちをむいている。
「いや、ちょっとお嬢ちゃん。お嬢ちゃんに聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
「んー?なんなのだー?」
質問に対して返した言葉から、正確も見た目通りに幼いものと思えた。
「いや、嬢ちゃんにとっちゃちょっとしたことなんだろうけど、この霧がどこから出ているか知らないかい?」
(師匠の喋り方がおかしくない?)
(そうだな、みょうに優しいな)
「んー私は知らないけどチルノちゃんとかなら知っていると思うのだー。」
「ほう、ならばそのチルノとかいう子に会わせてくれないか?」
「それは出来ないと思うのだー。」
「(今思うとぬ~べ~のまことみたいな喋り方だなコイツ)ほう、それはなんでまた。」
「お腹が減ってるんだけど・・・あなたは食べれる人類?」
「残念だが食べれる人類じゃない、食べれない神類だ。」
「へーそーなのかー。じゃぁそっちの人は?」
彼女の視線の先には霊夢がいた。
「ハハハ、霊夢あの妖怪がご所望だそうだぜ?」
魔理沙が茶化すと霊夢は少し呆れた顔をしながら妖怪の方へ近づいていった。それと同時に胞助が魔理沙の方まで下がっていった。
「あなた、名前は何ていうの?」
「ルーミアなのだー、あなたは食べれる人類?」
「・・・ねぇルーミア、良薬口に苦しって言葉しってる?」
霊夢はスペルカードを構えた。
「あと師匠、ウチの参道いつになったら直してくれるのかしら?」
「異変を解決したらな、今は目の前に集中しろ。」
第五話・妖魔夜行
「ホーミングアミュレット!」
霊夢が弾幕を放った、霊夢の弾幕は特別でエネミーをホーミングする付加効果を持っている。避けることはほぼ不可能である。
「わはー、追っかけてくるのだー。」
霊夢の弾幕を見てルーミアは楽しそうに笑っている、自分に弾幕があたっていくのは気にも止めていないようだ。
「ん~こっちは本気でやってんのにああも楽しそうによけられるとねぇ・・・。」
「苦戦してるみたいだねぇ霊夢。」
ニヤニヤしながら魔理沙がこっちを見ているがそんなことはどうでもいい、師匠の言ったとおり目の前の的に集中するのみだ。
「おーい霊夢。」
話しかけられても無視する、とにかく集中。
「おい霊夢ってば。」
集中せねば、集中集中・・・。
「聞いてんのかー霊夢ー。」
集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中集中・・・・・・・・・・・・。
「聞け腋巫女。」
「痛ァッ!」
突然師匠が弾幕を私に向けて撃ってきた。
「・・・ッたたたたた・・・・何すんのよ師匠!」
「聞けといっただろう、聞かないからそうなるのだ。」
「で、何?見てのとおり戦ってる最中なんだけど。」
こっちが質問したら師匠がスペルカードを出してきた。
「な、なにする気なの・・・?」
「今からお前にコイツを取り憑かせる、ただそれだけだ。」
「いや、取り憑くって・・・・そんな物騒なことされたくないわよ!」
「問答無用、『皇帝「ハイエロファント・グリーン」』!」
「いや、ちょっ、まっ・・・・・へ?」
私の後ろには何かがいる、たしかにそこに何かがいる気配を感じていた、だがその気配は敵のものではなく、心強い味方のような気配だった・・・・私は恐ろしがりながらも少しずつ・・・少しずつ後ろを振り返った、そしてそこにあったのは・・・!
「光る・・・・メロン?」
とでも言えそうな、光沢感のある緑色をした、体中網目模様が入っていて外見は機械的だがその形はまるで人間だった。
「光るメロンって言うな、花京院君が可哀想だろ。」
「え、何?花京院君っていうのこの人?(人じゃないかもしれないけど)」
「いや、それは法皇の緑・・・『ハイエロファントグリーン』だ。」
名をハイエロファントグリーンといったそれは何も言わなかった、っていうか口がどこにあるのかわからなかった。
「で、これをどうやって使えっての?師匠。」
「頭の中でこいつをどう動かしたいか考えろ、それに合わせて動いてくれる。」
「はぁ・・・でもいきなりそんなうまくできるかしら。」
そして霊夢は頭の中でハイエロファントグリーンがルーミアに向かって思いっきり殴る映像をイメージしたその瞬間、ハイエロファントグリーンがルーミアに向かって飛んで行き・・・そしてボディーブローをいれた。
「ふぐっ・・・・へ?」
何が何やらわからないままルーミアは墜ちていった。
「師匠、この妖怪から情報聞き出すんじゃなかったのか?気絶しちゃってるぜ。」
「あーあ、こんな小さな娘の腹に一撃入れるなんて・・・(笑)」
「い、いいいいいいやいやだって師匠が!師匠がやれっていったんじゃないの!」
「ホレホレ、言い訳はいいからこの子治療して情報聞くぞ、このいじめっ子め。」
「ふ、ふぐぅ~・・・。」
煮え切らないまま森の中での戦闘は終わった。
第六話・ルーネイトエルフ
「で、師匠、ひとつ聞いてもいいかしら?」
「?、なんだ?」
「なんでこの・・・ええと・・・。」
「ハイエロファントグリーンだぜ。」
「そうそう、ハイエロファントグリーン・・・・が、なんでまだ私の後ろに付いてきてるのかしら?」
「だってしまうの面倒くさいじゃん。」
「いや、なんか後からの威圧感というかプレッシャーっていうのが・・・半端じゃない。」
「そりゃあそれは『幽波紋(スタンド)』だからな、ずっとついてくるのは当たり前だし異変解決するのには少しでも戦力は多いほうがいいじゃん。」
「まぁそうだけど・・・スタンドっていうの、コレ?」
「ああそうだ、この異変が終わったらソイツの資料を見せてやる、外の世界から持ってきた漫画というものだ、手始めにジョジョの奇妙な冒険第1部から第7部まで読ませてやる。」
霊夢や魔理沙のとっては、漫画というものは初耳だったので何が何やらわからなかった
「で、ルーミアから聞いたら湖のとこでチルノってやつは友達と遊んでると言ってた、でもなんでルーミアは俺と魔理沙には話して霊夢の近くには寄り付かなかったんだろうな。」
「霊夢がいじめたからだぜ。」
「・・・魔理沙、覚えてなさい。」
だべりながら歩いていくと目の前には湖が広がっていた、そしてすぐ近くには妖精が二人仲良く遊んでいた。
「?、あの人たち誰だろう、チルノちゃん。」
妖精の一人が言った、どうやらもう一人がルーミアの言っていたチルノという妖精らしい
「あんたたち見たことないけど・・・誰?」
チルノがこっちにきて質問してきた
「ああ、俺は水蛭子胞助って言うんだ、でもってこっちの巫女は・・・知っているだろう?博麗の巫女をやっている博麗霊夢、こっちの魔法使いは霊夢の友達で霧雨魔理沙って言うんだ。」
チルノはふーんと言いながら三人をじろじろ見ている
「で、ルーミアからこの紅い霧がどこから出ているかお前ならしっていると聞いたから
ここへ来たのだが・・・知らんか?」
「ああそのことね、あたい知っているよ、湖の真ん中に島があってそこに大きなお城みたいなのがあってそこからでているの。」
そう言ってチルノが指さした先には確かに小さな島があってそこに紅く大きな洋館が建っていた
「そうかあの館か・・・情報提供ありがとうな、礼を言うぞチルノ。」
「ちょっと待ちなさい!」
島へ行こうとした胞助たちをチルノが引き止めた
「そっちの・・・背の高いボサボサ髪のヤツ!アンタなんか強そうだからアタイと弾幕ごっこで勝負よ!」
弾幕ごっことはスペルカードルールでの戦闘のことで、小さい子供はこう言う。背の高いボサボサ髪とは胞助を指していた
「ん~、俺たち急がないといけないんだけどな・・・。」
「関係ないわ!『氷符「アイシクルフォール」』!」
「面倒くさい・・・『神符「オベリスクの巨神兵」』。」
そう言って胞助が出したスペルカードからは青い色をした巨人が現れた、そしてチルノの出した弾幕をものともせずそして・・・。
「ゴッドハンドクラッシャアアアアアッ!」
胞助の何かよくわからない掛け声と共に巨人はチルノと横にいた妖精もろとも粉微塵にした。
「哀れね・・・。」
「哀れだぜ・・・。」
「うわ~・・・やりすぎちったかな、手当てぐらいはしてやらないとな。」
二人の手当が終わったころに第七話につづく(怪我人続出)
第七話・おてんば恋娘
チルノと横にいた妖精(名を大妖精と言っていた、本名か?)の手当が終わり湖の上を三人が飛んでいた、胞助にはなんか羽が生えていた
「その羽どうしたんだ?師匠。」
「うえきの法則より花鳥風月(セイクー)をパクらせていただきましたァン!」
「たァンてなんだよ、たァンて・・・。なぁ霊夢も話聞けよ・・・霊夢?」
「魔理沙・・・後ろ見てみなさい・・・。」
「へ?後ろ?」
そして振り向いた先にはさっきのオベリスクの巨神兵がざばざばと波を立てながら湖を胸の当たりまで浸かって歩いてきてた。
「師匠・・・あのでっかいあれが追ってくるんだけど。」
「ああ、オベリスクは出したら出っぱなしなんだよ、時間切れまで。」
「あとさっきの妖精二人と・・・ルーミアも追っかけてくるぜ。」
「ほう、そりゃあ想定外だな。」
そして後ろから三人は追いついてきた。
「さっきのは手加減したからよ!もう一本勝負!」
「チ、チルノちゃんやめようよ~、また怪我しちゃうよ~。」
「あの青くて大きいのが怖いのだ~。」
「あのでっかいのを倒せばアタイがサイキョーってことでしょ?」
そしてチルノはまた懲りずにスペルカードを発動した
「『凍符「パーフェクトフリーズ」!』」
チルノの放った弾幕がオベリスクに襲いかかっていった
「いやいやあの程度の弾幕で倒せるわけないんだ・・・ぜ?」
オベリスクは消滅していった
「チルノちゃんすごーい!」
「すごいのだー!」
「やっぱり、アタイってばサイキョーね!」
「師匠オベリスクが消えたのってやっぱり・・・。」
「ああ・・・ただのタイムアップ(時間切れ)だ。」
「やっぱりか。」
「まぁ新しいのを出せばいいんだがなぁ・・・・『神符「オシリスの天空竜」』。」
「「「へ?」」」
三人はあっという間に超伝導波サンダーフォースに呑まれていった。
自分のオリキャラが書きたいのは分かった。メアリースーって知ってますか?
作品自体は微妙でした
こんな作品を書くのに時間を割いたこと、後々後悔しますよ
パクリというより有名で分かりやすい能力と単語を、自分で生み出す労力を使わず便利に使っているだけに見えてしまう
二次創作だからその場のキャラクタを使うだけでもそういうてんがあると言うのに
オリジナルキャラクタを出した挙句、他の作品の能力を使うとかどうなのかと常々
あと、台詞だけの場面切り出し的な手法じゃなくてこれが本編でしょうか?
そうだとしたら描写が少なすぎて何をやっているのか不明です
読者は作者じゃないので、描写してもらわないと作中でキャラクタが何をしているのか分からないのです
貶されたくて書いてるなら、実に目的に合った作品だね。
何か魅力のある部分も無いしチラ裏で充分な気がしました
好きに書くのはいいがプロット中に読み手の事を多少考慮すべきです
その上で相応の投稿場所に投稿して下さい
この投稿が相応しくないとは言いませんが、ここには評価システムがあるので……
次回にも期待しています
創想話にようこそ!
受験終わったら、また頑張れよ~。
これは最初の3行ほどを読んだだけで取り返しがつかなくなるくらい減点できるような内容なので、そこまでで読むのを諦めました。
よってこの点数です。
俺は面白いと思ったんだがな。
でも受験には集中しようぜ?
出来に自信がないから自分は受験生で忙しいからこのレベルでしか書けなかったと思ってもらおう
そういう言い訳が見え隠れしてしまうのは否めません
霊夢はお金には困っているけど食べ物には困ってないんですが。
幻想郷に迷い込んだばかりの奴がなんでスペルカードを持ってるんですか。
ここから感想。
幻想郷に来たばかりの奴が霊夢と魔理沙に対して
偉そうに説教できるのが違和感しかない。
4話でガスマスクだったかを付けてますが、
原作の紅魔郷じゃそんな物付けずに異変解決をしているから
実際そんな物は必要ない筈。オリキャラを他のキャラを気遣える優しい奴に見せたいだけのように思えてきます。
ルーミアを倒した時、弾幕戦なのにボディーブローで倒したのはちょっと…。
緋想天とか萃夢想なら解るけども…。
とりあえずマイナスがつけれないので10点で。