レミリア・スカーレットの一日は、己が納まった棺の蓋を蹴り上げる仕事から始まる。
彼女には「吸血鬼だからって棺で寝るなんて安直すぎる」などと粋がっていた時期もあったが、一度試しに寝てみたところ、その奥深さと温もりの虜になってしまったのだ。
それにしても蓋を蹴り上げるなど、ゴス系趣味の持ち主が見れば顔をしかめそうな行為だが、生憎彼女は吸血鬼である。
ボーン・トゥ・レイズ・ヘルをモットーとし、「ヴラド・ツェペシュ公の血を引く生粋の江戸っ子」を自称する彼女に対して、ゴス特有の慎み深さを期待するなどお門違いもいいところだろう。
“ご冗談でしょう、ファインマンさん。吸血鬼特有のダンチなパワーで蹴り上げられたら、どんな頑丈な棺もジャンクになってしまうに決まってるじゃないですか”
心配御無用(ナンクルナイサー)。
この棺には時間の流れが存在しないため、現代科学のあらゆる知識をもってしても、破壊はおろか傷一つつけることはできないのだ。
設計から維持管理までのすべてを務め上げているのは、もちろん完全で瀟洒なあのお方。
お集まりの紳士淑女の皆様、便利で厄介な能力をお持ちのメイド長に対し、惜しみない拍手をお願いします!
「くそっ、今日はやけに蓋が固いわね」
先程から何度も何度も繰り返し蹴りをブチ込んでいるお嬢様に対し、誰も手を貸そうとする者は居ないのだろうか?
彼女の寝室には現在二人の少女が居る。一人は言うまでも無く悪戦苦闘中のレミリア嬢。
そしてもう一人は、蓋が開かないよう特殊な封印を施した上で、薄ら笑いを浮かべながら冷然と棺を見下す謎の少女。
すなわち犯人、ホシである。先に明示しておくが寅丸のショウちゃんではない。念のため。
「棺は封印させてもらったわ。もうそこから出られないでしょう?」
まるで歌でも口ずさんでいるかのような、朗らかで楽しげな声。
レミリアにとって聞き覚えのある声だったのだが、残念な事に誰の声かまでは分からない。
「あなた何者? 私を古今独歩の大吸血鬼、レミリア・スカーレット・オハラと知っての狼藉かしら?」
「何よオハラって。っていうか声聞いてわかるでしょ。忘れたとは言わせないわ」
「ああ、忘れてはいないとも。ただ記憶の鍵をこじ開けるためには、針金もしくは細めの金属棒、すなわちヒントが必要となる事もあるのよ」
「なに、まさかマジで忘れちゃってるワケ? ……ヒントは『狂気』よ。さあ答えを言ってみなさい!」
狂気。
この一単語で個人を特定する事が出来るのか?
出来る、出来るのだ。
幻想郷の住民は大概イカれているが、レミリアの基準に照らし合わせた場合、狂気と呼べるほどの者はごく僅かしか居ない。
そして先ほど相手が放ったセリフから、彼女は既にその正体を看破していた。
「鈴仙・優曇華院・イナバだろう。確かお前はあの夜も似たような台詞を吐いていたはず」
「ちがーうっ! そっちの狂気じゃない!」
「狂気だけでは分からないわ。もう一つヒントを頂戴な」
「何なの、本当に分からないの? じゃあ仕方ないから決定的なヒントをあげるわ。『妹』よ。『狂気』と『妹』、これなら流石に分かるでしょう」
レミリアは考えた。
どうやら相手は誰かの妹であり、なおかつレミリアと面識があるらしい。彼女の脳裏に、これまで目にしてきた妹たちの姿がよぎる。
だが、ちょっと待ってほしい。吸血鬼は脳を持たない種族ではなかったか? 確か他ならぬレミリア自身がそう宣っていた筈だ。あれは彼女一流のハッタリに過ぎなかったというのだろうか?
いやいや、脳髄はものを考えるところにあらず。吸血鬼はいわば全身が脳であり、また筋肉でもある。食物連鎖の頂点に立つのは人類ではない、レミリア・スカーレットだ。寄生獣どもよ震えて眠れ。
「脳髄論をおさらいしていたら、偶然にもお前の正体に行き当たってしまったよ」
「考えるまでも無いと思うけどなあ、フツーは」
「そう、お前は何も考えない。違うかね? 古明地こいしクン」
「いや、そいつ別に狂気じゃないし! ただちょっと言動が物騒なだけだし!」
「クッ、これも違うのか。お前という奴はどこまで正体不明なんだ。待てよ、正体不明といえば……」
「封獣ぬえでもないからね! アイツそもそも狂気でも妹でもないから!」
「なんということ。いよいよ望みが絶たれてしまったわ」
「どうして分からないの? お姉様の脳髄は腐り果ててしまったというの?」
棺の外から響いてくる悲しげな声。それを聞いたレミリアはしてやったりとほくそ笑む。
どうやら相手は決定的なミスを犯してしまったようだ。レミリアに対し「お姉様」などと呼びかけてしまった以上、その正体はもう決まったようなものではないか。
「お前は私の妹……だろう?」
「棺の中のドヤ顔が目に浮かぶようだわ。ところでお姉様、まさか私の名前まで忘れちゃったわけじゃないよね?」
気まずい沈黙。
「……お姉様?」
「沈黙は金、雄弁は銀よ。そして銀は吸血鬼の弱点。ここは沈黙を保つのが定石というもの」
「忘れちゃったのね? 声だけじゃなくて、私の名前まで忘れちゃってるのね!?」
「早とちりしないでもらいたいわね。フ、フ、フラ、フラン……」
「もう少しよ、頑張って! フラン何!?」
「ド、ド……ドルフ・ラングレン! ドルフ・ラングレンじゃないか! 久しぶりだから思い出すのに時間がかかってしまったわ」
「ちがあああああああああああうっ!」
棺の外の人物、ドルフ・ラングレンは地に両膝を着き、両手を上に掲げて絶叫した。
エクスペンダブルズではお疲れ様でしたね。
「私はドルフ・ラングレンじゃない! ふざけるのも大概にして頂戴!」
「分かってるって、ちょっとからかってみただけよ。機嫌を直してプラトゥーヌ」
「何よプラトゥーヌって!?」
「ああごめんなさい。あなたが今とってるポーズを見ていたら、どうしてもプラトーンを思い出してしまって……」
「そんなものより私の名前を思い出してよ! いやちょっと待って、お姉様には私の姿が見えてるの!?」
「クックック……私に見えているのは運命、かな?」
「なにカッコつけてんのよっ!」
プラトゥーヌは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐の姉を除かねばならぬと決意した。
レミリアには妹の名前がわからぬ。プラトゥーヌには、それがたまらなく口惜しいのだ。
「ああもう! 私の名前はドルフ・ラングレンでもプラトゥーヌでもダニエル・ラドクリフでもバッフ・クランでもないっつーの!」
「フランドール、少し落ち着きなさい」
「だーかーらー! フランドールだのフランベルクだのフラガラッハだのおかしな名前で呼ぶのはやめて……あれ?」
フで始まる名前を持った彼女は、一瞬自分の耳を疑った。
今、姉は自分の名前を呼ばなかったか?
声も名前も忘れたというのは冗談で、本当は彼女をからかっていただけなのではないか?
怒りを通り越して不安すら覚え始めていたフー子(仮)は、そのような期待を抱かずにはいられなかった。
「お姉様、いま私の名前……」
「どうした、ミシェル・フーコー」
「もうそんなボケはいらないのよっ! 私の名前がフランドールだって事、ちゃんと覚えててくれたのね!?」
「おお、フランドールで正解だったのか。適当に言ってみただけだというのに流石は私、ついてる女’11冬だわ」
「ちくしょおおおおおおおおおおおおッ!」
寝室に妹、慟哭す。
天然とも故意ともつかない、実の姉による精神的な陵辱の数々を受け、彼女の心が折れそうだ……。
フランドール・スカーレット。495歳とホニャララヶ月。
彼女は今、人生最大の苦難に直面している。
「そんなに怒ることないじゃない。こうやってあなたとまともに話すのは、天狗の新聞記者である射命丸文が取材に来た時以来なんだし」
「私以外の奴の名前は正確に覚えていられるのに、どうして私の名前は覚えていられなかったのっ!?」
「実の姉を棺に閉じ込めるような奴の名前なんて、一体全体どうしてこの私が覚えていなければならないのかねえ」
「はうっ……! そ、そうだった。今現在優位に立っているのは、お姉様ではなくこの私だったんだ!」
元来情緒不安定気味だった彼女は、その事に気づくや否や落ち着きを取り戻した。
ちなみにこの情緒不安定という表現だが、昔はもっとストレートに「気がふれている」などと表現したものだ。
彼女を表現する言葉は時代を遡る毎に過激なものへとなっていくのだが、これ以上列記しようとすると当局の検閲を避けられない恐れがあるため、どうか勘弁願えないだろうか。色々と。
「それでは改めて……棺桶に閉じこめられた気分はどうかしらっ、お姉様!?」
「ねえ、二度寝していい?」
「駄目に決まってるでしょ! 今の状況わかってるの!?」
「さあねえ。そもそもどうして私は閉じこめられているのかしら」
「ふっふーん、知りたい? ねえ知りたいの? どーしても知りたいっていうのなら教えてあげてもいいんだよ?」
「うんにゃ別に」
「ああもう可愛くないなあ! 少しは狼狽えるなり泣き叫ぶなり命乞いをするなりしたらどうなの!? ねえ、馬鹿なの? お姉様ってば正真正銘の馬鹿だったの!?」
フランはキレた。もう何度目かわからないがとにかくキレた。
棺桶に封じ込めるところまでは首尾よく進めたのだが、肝心のレミリアがこの様子では、とてもじゃないがフランドールの秘められた目的を達成できそうにない。
長い幽閉生活の間に通信教育で空手と魔法少女をマスターし、この日のために幾通りものプランを用意してきたというのに、これでは全て台無しだ。
「フランD、いわゆるビッチですね」
「ビッチビッチファックファックスパンスパンスパーン♪ って、何言わせんのよっ!」
「いや、今のはむしろ私が聞きたいわ。何今の? 流石にちょっと引いちゃったよ」
「うううううぅっ、忘れなさ~いっ!」
姉に合わせてボケてやったらドン引きされてしまったでござるの巻。
強大な力と狂気を併せ持つ者がボケに回った場合、加減が分からないからついついやりすぎてしまうんだってさ。
そして、それこそがフランドールが外出を許されない理由だったりするのかもしれないが……真相はレミリアのみぞ知る。
お嬢様が作った味噌汁飲みたい。お嬢様で作った味噌汁でもいい。
「私を閉じ込めて一体どうしようというのか……三十字以内で簡潔に述べなさい(句読点含む)」
「ええっ!? ちょっ、ちょっと待っていきなりそんな事言われ」
「ナルホドねえ……近視眼的で後先考えない、如何にもあなたらしい理由だわ」
「何がナルホドなのか言ってみなさいよ!? あと鍵カッコやスペースまで含むとか聞いてないし!」
「甘いよねえ。そんな事じゃあ海千山千の弾幕少女たちに一方的に食いものにされてしまうわよ? フラン総受けがユアジャスティスならばそれでもいいけど」
「自分総受けがマイジャスティスって、どんだけナルちゃん入ってんのよ私はっ! ああもうこの状況をよく考えなさい! お姉様が受け、私が攻めよっ! 生かすも殺すも私次第なのっ!」
「イカすも、生殺すも、か。興奮してきた……服を脱げ」
「嫌よ!」
「じゃあ私が脱ぐ」
「何でよ!?」
そして棺の中から聞こえる衣擦れの音。フランさん思わず生唾ゴクリ。
この蓋の向こうには半脱ぎ状態の姉の姿が……もう少し待てば一糸纏わぬ姉の肢体が……。
しかし彼女はかぶりを振って思いとどまる。これは罠だ。色仕掛けで封印を解かせようとする、いわば天岩戸の逆パターンだ。
そんなものに引っかかった日には、これから先ずっと物笑いの種にされてしまうに違いない。
「ドロワーズが上手く脱げないわ。フラン、手伝ってくれない?」
「ふん、知ーらないっと」
「ああ、シャネルの5番も上手く脱げない。フランドール、お願いだから手伝って頂戴」
「それ服じゃないから! 香水だから!」
突っ込みの連続でヒリヒリしてきた喉を押さえつつ、フランドールはレミリアに対し物理的なツッコミを入れたいという衝動と戦っていた。
そうだ、どうせ痛めるなら喉よりも拳の方がいい。それにここ数年の魔法少女はどいつもこいつも肉体派揃いだ。さあ、お前の空手を見せてやれ。
しかし彼女は実行に移せない。理由はただ一つ、すなわち姉の思い通りになるのが嫌なのだ。
「そうやって蓋を開かせようったって無駄よ! もう運命とか何とか言って私を支配できると思わないことね!」
「あなたは自由が欲しかったの? 馬鹿ね。あなたがその気になればいつでもこの館を出て行けるでしょうに」
「館の外になんか興味は無いわ! 私の目的はねえお姉様、あんたを屈服させる事だったのさ!」
目的のためなら手段も選ぶ……普通だな!
ちなみに、フランドールがこの日の為に用意したプランは以下の通り。
・プランA:レミリアを閉じ込めて半泣きにさせ、自身に対する絶対的な忠誠を誓わせた上で外に出してやる。
・プランB:ああ? ねえよそんなもん。
・プランC:レミリアを閉じ込めて大泣きさせた後、館の住人全員を呼び寄せてその様子を見物させ、彼女の威厳を失墜させる。
・プランD:いわゆるピンチですね。デジャヴ。
・プランE:レミリアが閉じ込められても泣かなかった場合、もうどうしようも無いのでそのまま湖の底に沈めてしまう。
「実質三通りしか無いじゃないの。その程度のフランで私を屈服させようなんてね。プランドールもまだまだ子供ってことかしら」
「今のわざとやったでしょ。それよりどうするのお姉様? このままだと私はプランEを実行せざるを得なくなるけど」
「……今から少し泣くわ。そうしたらあなたはプランAに則って蓋を開き、私の中に出しなさい」
「馬鹿にしないでよ。嘘泣きなんかしたって無駄なんだから……ちょっと待って! 今何かおかしかったよ!?」
「フランドール! 棺内(なか)で出すぞっ!」
「知るかっ!」
苛つきと眩暈の中で、フランドールは確かに勝利の瞬間が近づきつつある事を感じていた。
レミリアの態度はどうあれ、プランAの実行は即ち彼女の勝利を意味するのだから。
あとはレミリアの懺悔と絶対服従と忠誠と愛と誠と気品と優雅さと勤勉さとそして何より速さとこん平師匠の帰りの荷物の若干の余裕をもって、この物語は終焉を迎えるであろう。
「さあお姉様、来るべき時が来たのよ! 嘘でもいいから惨めったらしく泣き喚いてこの私にっ……!?」
彼女の勝利宣言を止めたのは、今まで一度も耳にした事のなかった姉のすすり泣く声。
嘘泣きである事はわかっている。わかってはいるのだが……それでもフランドールは動揺してしまう。
「……お姉様?」
「ひっく……うっ……ごめんなさい、フラン。あなたが……うぅ、あなたがそんなに苦しんでいたなんて……」
「私が苦しんでいた……? ちょっと、一体何の話を……!」
「思い返せば、紅魔館で何かする時はいつもあなただけ除け者扱いしてしまっていたわ。ロケットの完成記念パーティーの時も、格ゲ……弾幕アクションに皆で出演した時も」
「いや、私パーティーにはちゃんと参加してたよ!? あと何で言い直したの? ねえ、何で言い直したの!?」
「そんなこんなで最近では、自分に妹がいる事すら忘れてしまっていて……ごめんねフラン。駄目なお姉ちゃんでごめんね……うぅっ!」
「もっ、もうやめて! なんだか私まで辛くなってきちゃったからもうやめてぇ!」
いたたまれなくなったフランドールが封印を解いて蓋を開き、ここに姉妹の対面が相成った。
嘘泣きをしているかと思われたレミリアは……泣いていた。
そして、そんな姉の姿を見たフランドールもまた、こみ上げる涙を抑えきれずにいる。
「あはは……お姉様ったら、まさかホントに全裸になってるなんてっ……!」
「私が嘘をつくわけ無いでしょう? 大事な大事な妹に向かって」
「やめてよね、今更そんな事言われたって……!」
「おいでフラン。ここは温かいわ……」
「……うん」
確執も、蟠りも、もはや二人の間には存在しない。
フランドールは招かれるままに姉の裸体へと身を預け、そして……棺の蓋が静かに閉じられた。
「……あれ? 蓋が閉まっちゃったよ? 何で?」
「ああ、私の魔力で閉じさせてもらったさ。封印もバッチリ施してあるから、これでもう逃げられないわよ? フランドール」
「ハァ!? お姉様、一体何を……!?」
「無論、ナニをするに決まってるわ」
「ええええええええええっ!?」
ナニとは何だ。ナニじゃあわからん。
妹様のクランベリートラップにお嬢様のスピア・ザ・グングニルをってやかましいわ!
いや待った、恋の迷路の方がよかったかな?
しっかしフォービドゥンフルーツだの禁じられた遊びだの、フランドール嬢のスペカは一歩間違えば……いや、よそう。
「今まで構ってあげられなかった分を穴埋めさせてもらうわ……文字通りにね!」
「いやいやいや! 折角いい雰囲気になっていたのにこれじゃあ全部台無しじゃない! どうしてこうなっちゃうのよー!?」
「知らなかったのか? 運命の魔の手からは絶対に逃れられない!」
「出た! 運命出た! もうやだここから出して! 出してよ! 誰かー!」
「フランドール! 棺内(なか)で出すぞっ!」
「それはもういいっつーの!」
二人が暴れりゃ棺が跳ねる。前宙、バク宙、八艘飛びも。
しかし棺桶壊れない。これも十六夜咲夜ってやつの仕業なんだ。何だって!? それは本当かい!?
「あの、咲夜さん? あなたが能力を解除してあげれば、棺が壊れてフランドール様をお助けできるんじゃないですかね……?」
「まあ待ちなさい美鈴。睦み合う姉妹に水を差す様な無粋な真似、この私に出来る訳無いでしょう?」
「アレが睦み合ってるように見えるのかしら。レミィがレミィなら従者も従者ね」
「興奮してきた……パチュリー、服を脱げ」
「調子に乗るんじゃないわよこの名無しの4面中ボスがっ」
「ああん、ひどぅいっ!」
紅魔館は、今日も平和です。
「一体全体この状況のどこを見て平和とか言ってられるのよっ!? ああもう暑苦しいなあ! あまり引っ付かないでよお姉様っ!」
「永遠に明けないエロスの夜を、悪夢の度に思い出せ!」
「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」
彼女には「吸血鬼だからって棺で寝るなんて安直すぎる」などと粋がっていた時期もあったが、一度試しに寝てみたところ、その奥深さと温もりの虜になってしまったのだ。
それにしても蓋を蹴り上げるなど、ゴス系趣味の持ち主が見れば顔をしかめそうな行為だが、生憎彼女は吸血鬼である。
ボーン・トゥ・レイズ・ヘルをモットーとし、「ヴラド・ツェペシュ公の血を引く生粋の江戸っ子」を自称する彼女に対して、ゴス特有の慎み深さを期待するなどお門違いもいいところだろう。
“ご冗談でしょう、ファインマンさん。吸血鬼特有のダンチなパワーで蹴り上げられたら、どんな頑丈な棺もジャンクになってしまうに決まってるじゃないですか”
心配御無用(ナンクルナイサー)。
この棺には時間の流れが存在しないため、現代科学のあらゆる知識をもってしても、破壊はおろか傷一つつけることはできないのだ。
設計から維持管理までのすべてを務め上げているのは、もちろん完全で瀟洒なあのお方。
お集まりの紳士淑女の皆様、便利で厄介な能力をお持ちのメイド長に対し、惜しみない拍手をお願いします!
「くそっ、今日はやけに蓋が固いわね」
先程から何度も何度も繰り返し蹴りをブチ込んでいるお嬢様に対し、誰も手を貸そうとする者は居ないのだろうか?
彼女の寝室には現在二人の少女が居る。一人は言うまでも無く悪戦苦闘中のレミリア嬢。
そしてもう一人は、蓋が開かないよう特殊な封印を施した上で、薄ら笑いを浮かべながら冷然と棺を見下す謎の少女。
すなわち犯人、ホシである。先に明示しておくが寅丸のショウちゃんではない。念のため。
「棺は封印させてもらったわ。もうそこから出られないでしょう?」
まるで歌でも口ずさんでいるかのような、朗らかで楽しげな声。
レミリアにとって聞き覚えのある声だったのだが、残念な事に誰の声かまでは分からない。
「あなた何者? 私を古今独歩の大吸血鬼、レミリア・スカーレット・オハラと知っての狼藉かしら?」
「何よオハラって。っていうか声聞いてわかるでしょ。忘れたとは言わせないわ」
「ああ、忘れてはいないとも。ただ記憶の鍵をこじ開けるためには、針金もしくは細めの金属棒、すなわちヒントが必要となる事もあるのよ」
「なに、まさかマジで忘れちゃってるワケ? ……ヒントは『狂気』よ。さあ答えを言ってみなさい!」
狂気。
この一単語で個人を特定する事が出来るのか?
出来る、出来るのだ。
幻想郷の住民は大概イカれているが、レミリアの基準に照らし合わせた場合、狂気と呼べるほどの者はごく僅かしか居ない。
そして先ほど相手が放ったセリフから、彼女は既にその正体を看破していた。
「鈴仙・優曇華院・イナバだろう。確かお前はあの夜も似たような台詞を吐いていたはず」
「ちがーうっ! そっちの狂気じゃない!」
「狂気だけでは分からないわ。もう一つヒントを頂戴な」
「何なの、本当に分からないの? じゃあ仕方ないから決定的なヒントをあげるわ。『妹』よ。『狂気』と『妹』、これなら流石に分かるでしょう」
レミリアは考えた。
どうやら相手は誰かの妹であり、なおかつレミリアと面識があるらしい。彼女の脳裏に、これまで目にしてきた妹たちの姿がよぎる。
だが、ちょっと待ってほしい。吸血鬼は脳を持たない種族ではなかったか? 確か他ならぬレミリア自身がそう宣っていた筈だ。あれは彼女一流のハッタリに過ぎなかったというのだろうか?
いやいや、脳髄はものを考えるところにあらず。吸血鬼はいわば全身が脳であり、また筋肉でもある。食物連鎖の頂点に立つのは人類ではない、レミリア・スカーレットだ。寄生獣どもよ震えて眠れ。
「脳髄論をおさらいしていたら、偶然にもお前の正体に行き当たってしまったよ」
「考えるまでも無いと思うけどなあ、フツーは」
「そう、お前は何も考えない。違うかね? 古明地こいしクン」
「いや、そいつ別に狂気じゃないし! ただちょっと言動が物騒なだけだし!」
「クッ、これも違うのか。お前という奴はどこまで正体不明なんだ。待てよ、正体不明といえば……」
「封獣ぬえでもないからね! アイツそもそも狂気でも妹でもないから!」
「なんということ。いよいよ望みが絶たれてしまったわ」
「どうして分からないの? お姉様の脳髄は腐り果ててしまったというの?」
棺の外から響いてくる悲しげな声。それを聞いたレミリアはしてやったりとほくそ笑む。
どうやら相手は決定的なミスを犯してしまったようだ。レミリアに対し「お姉様」などと呼びかけてしまった以上、その正体はもう決まったようなものではないか。
「お前は私の妹……だろう?」
「棺の中のドヤ顔が目に浮かぶようだわ。ところでお姉様、まさか私の名前まで忘れちゃったわけじゃないよね?」
気まずい沈黙。
「……お姉様?」
「沈黙は金、雄弁は銀よ。そして銀は吸血鬼の弱点。ここは沈黙を保つのが定石というもの」
「忘れちゃったのね? 声だけじゃなくて、私の名前まで忘れちゃってるのね!?」
「早とちりしないでもらいたいわね。フ、フ、フラ、フラン……」
「もう少しよ、頑張って! フラン何!?」
「ド、ド……ドルフ・ラングレン! ドルフ・ラングレンじゃないか! 久しぶりだから思い出すのに時間がかかってしまったわ」
「ちがあああああああああああうっ!」
棺の外の人物、ドルフ・ラングレンは地に両膝を着き、両手を上に掲げて絶叫した。
エクスペンダブルズではお疲れ様でしたね。
「私はドルフ・ラングレンじゃない! ふざけるのも大概にして頂戴!」
「分かってるって、ちょっとからかってみただけよ。機嫌を直してプラトゥーヌ」
「何よプラトゥーヌって!?」
「ああごめんなさい。あなたが今とってるポーズを見ていたら、どうしてもプラトーンを思い出してしまって……」
「そんなものより私の名前を思い出してよ! いやちょっと待って、お姉様には私の姿が見えてるの!?」
「クックック……私に見えているのは運命、かな?」
「なにカッコつけてんのよっ!」
プラトゥーヌは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐の姉を除かねばならぬと決意した。
レミリアには妹の名前がわからぬ。プラトゥーヌには、それがたまらなく口惜しいのだ。
「ああもう! 私の名前はドルフ・ラングレンでもプラトゥーヌでもダニエル・ラドクリフでもバッフ・クランでもないっつーの!」
「フランドール、少し落ち着きなさい」
「だーかーらー! フランドールだのフランベルクだのフラガラッハだのおかしな名前で呼ぶのはやめて……あれ?」
フで始まる名前を持った彼女は、一瞬自分の耳を疑った。
今、姉は自分の名前を呼ばなかったか?
声も名前も忘れたというのは冗談で、本当は彼女をからかっていただけなのではないか?
怒りを通り越して不安すら覚え始めていたフー子(仮)は、そのような期待を抱かずにはいられなかった。
「お姉様、いま私の名前……」
「どうした、ミシェル・フーコー」
「もうそんなボケはいらないのよっ! 私の名前がフランドールだって事、ちゃんと覚えててくれたのね!?」
「おお、フランドールで正解だったのか。適当に言ってみただけだというのに流石は私、ついてる女’11冬だわ」
「ちくしょおおおおおおおおおおおおッ!」
寝室に妹、慟哭す。
天然とも故意ともつかない、実の姉による精神的な陵辱の数々を受け、彼女の心が折れそうだ……。
フランドール・スカーレット。495歳とホニャララヶ月。
彼女は今、人生最大の苦難に直面している。
「そんなに怒ることないじゃない。こうやってあなたとまともに話すのは、天狗の新聞記者である射命丸文が取材に来た時以来なんだし」
「私以外の奴の名前は正確に覚えていられるのに、どうして私の名前は覚えていられなかったのっ!?」
「実の姉を棺に閉じ込めるような奴の名前なんて、一体全体どうしてこの私が覚えていなければならないのかねえ」
「はうっ……! そ、そうだった。今現在優位に立っているのは、お姉様ではなくこの私だったんだ!」
元来情緒不安定気味だった彼女は、その事に気づくや否や落ち着きを取り戻した。
ちなみにこの情緒不安定という表現だが、昔はもっとストレートに「気がふれている」などと表現したものだ。
彼女を表現する言葉は時代を遡る毎に過激なものへとなっていくのだが、これ以上列記しようとすると当局の検閲を避けられない恐れがあるため、どうか勘弁願えないだろうか。色々と。
「それでは改めて……棺桶に閉じこめられた気分はどうかしらっ、お姉様!?」
「ねえ、二度寝していい?」
「駄目に決まってるでしょ! 今の状況わかってるの!?」
「さあねえ。そもそもどうして私は閉じこめられているのかしら」
「ふっふーん、知りたい? ねえ知りたいの? どーしても知りたいっていうのなら教えてあげてもいいんだよ?」
「うんにゃ別に」
「ああもう可愛くないなあ! 少しは狼狽えるなり泣き叫ぶなり命乞いをするなりしたらどうなの!? ねえ、馬鹿なの? お姉様ってば正真正銘の馬鹿だったの!?」
フランはキレた。もう何度目かわからないがとにかくキレた。
棺桶に封じ込めるところまでは首尾よく進めたのだが、肝心のレミリアがこの様子では、とてもじゃないがフランドールの秘められた目的を達成できそうにない。
長い幽閉生活の間に通信教育で空手と魔法少女をマスターし、この日のために幾通りものプランを用意してきたというのに、これでは全て台無しだ。
「フランD、いわゆるビッチですね」
「ビッチビッチファックファックスパンスパンスパーン♪ って、何言わせんのよっ!」
「いや、今のはむしろ私が聞きたいわ。何今の? 流石にちょっと引いちゃったよ」
「うううううぅっ、忘れなさ~いっ!」
姉に合わせてボケてやったらドン引きされてしまったでござるの巻。
強大な力と狂気を併せ持つ者がボケに回った場合、加減が分からないからついついやりすぎてしまうんだってさ。
そして、それこそがフランドールが外出を許されない理由だったりするのかもしれないが……真相はレミリアのみぞ知る。
お嬢様が作った味噌汁飲みたい。お嬢様で作った味噌汁でもいい。
「私を閉じ込めて一体どうしようというのか……三十字以内で簡潔に述べなさい(句読点含む)」
「ええっ!? ちょっ、ちょっと待っていきなりそんな事言われ」
「ナルホドねえ……近視眼的で後先考えない、如何にもあなたらしい理由だわ」
「何がナルホドなのか言ってみなさいよ!? あと鍵カッコやスペースまで含むとか聞いてないし!」
「甘いよねえ。そんな事じゃあ海千山千の弾幕少女たちに一方的に食いものにされてしまうわよ? フラン総受けがユアジャスティスならばそれでもいいけど」
「自分総受けがマイジャスティスって、どんだけナルちゃん入ってんのよ私はっ! ああもうこの状況をよく考えなさい! お姉様が受け、私が攻めよっ! 生かすも殺すも私次第なのっ!」
「イカすも、生殺すも、か。興奮してきた……服を脱げ」
「嫌よ!」
「じゃあ私が脱ぐ」
「何でよ!?」
そして棺の中から聞こえる衣擦れの音。フランさん思わず生唾ゴクリ。
この蓋の向こうには半脱ぎ状態の姉の姿が……もう少し待てば一糸纏わぬ姉の肢体が……。
しかし彼女はかぶりを振って思いとどまる。これは罠だ。色仕掛けで封印を解かせようとする、いわば天岩戸の逆パターンだ。
そんなものに引っかかった日には、これから先ずっと物笑いの種にされてしまうに違いない。
「ドロワーズが上手く脱げないわ。フラン、手伝ってくれない?」
「ふん、知ーらないっと」
「ああ、シャネルの5番も上手く脱げない。フランドール、お願いだから手伝って頂戴」
「それ服じゃないから! 香水だから!」
突っ込みの連続でヒリヒリしてきた喉を押さえつつ、フランドールはレミリアに対し物理的なツッコミを入れたいという衝動と戦っていた。
そうだ、どうせ痛めるなら喉よりも拳の方がいい。それにここ数年の魔法少女はどいつもこいつも肉体派揃いだ。さあ、お前の空手を見せてやれ。
しかし彼女は実行に移せない。理由はただ一つ、すなわち姉の思い通りになるのが嫌なのだ。
「そうやって蓋を開かせようったって無駄よ! もう運命とか何とか言って私を支配できると思わないことね!」
「あなたは自由が欲しかったの? 馬鹿ね。あなたがその気になればいつでもこの館を出て行けるでしょうに」
「館の外になんか興味は無いわ! 私の目的はねえお姉様、あんたを屈服させる事だったのさ!」
目的のためなら手段も選ぶ……普通だな!
ちなみに、フランドールがこの日の為に用意したプランは以下の通り。
・プランA:レミリアを閉じ込めて半泣きにさせ、自身に対する絶対的な忠誠を誓わせた上で外に出してやる。
・プランB:ああ? ねえよそんなもん。
・プランC:レミリアを閉じ込めて大泣きさせた後、館の住人全員を呼び寄せてその様子を見物させ、彼女の威厳を失墜させる。
・プランD:いわゆるピンチですね。デジャヴ。
・プランE:レミリアが閉じ込められても泣かなかった場合、もうどうしようも無いのでそのまま湖の底に沈めてしまう。
「実質三通りしか無いじゃないの。その程度のフランで私を屈服させようなんてね。プランドールもまだまだ子供ってことかしら」
「今のわざとやったでしょ。それよりどうするのお姉様? このままだと私はプランEを実行せざるを得なくなるけど」
「……今から少し泣くわ。そうしたらあなたはプランAに則って蓋を開き、私の中に出しなさい」
「馬鹿にしないでよ。嘘泣きなんかしたって無駄なんだから……ちょっと待って! 今何かおかしかったよ!?」
「フランドール! 棺内(なか)で出すぞっ!」
「知るかっ!」
苛つきと眩暈の中で、フランドールは確かに勝利の瞬間が近づきつつある事を感じていた。
レミリアの態度はどうあれ、プランAの実行は即ち彼女の勝利を意味するのだから。
あとはレミリアの懺悔と絶対服従と忠誠と愛と誠と気品と優雅さと勤勉さとそして何より速さとこん平師匠の帰りの荷物の若干の余裕をもって、この物語は終焉を迎えるであろう。
「さあお姉様、来るべき時が来たのよ! 嘘でもいいから惨めったらしく泣き喚いてこの私にっ……!?」
彼女の勝利宣言を止めたのは、今まで一度も耳にした事のなかった姉のすすり泣く声。
嘘泣きである事はわかっている。わかってはいるのだが……それでもフランドールは動揺してしまう。
「……お姉様?」
「ひっく……うっ……ごめんなさい、フラン。あなたが……うぅ、あなたがそんなに苦しんでいたなんて……」
「私が苦しんでいた……? ちょっと、一体何の話を……!」
「思い返せば、紅魔館で何かする時はいつもあなただけ除け者扱いしてしまっていたわ。ロケットの完成記念パーティーの時も、格ゲ……弾幕アクションに皆で出演した時も」
「いや、私パーティーにはちゃんと参加してたよ!? あと何で言い直したの? ねえ、何で言い直したの!?」
「そんなこんなで最近では、自分に妹がいる事すら忘れてしまっていて……ごめんねフラン。駄目なお姉ちゃんでごめんね……うぅっ!」
「もっ、もうやめて! なんだか私まで辛くなってきちゃったからもうやめてぇ!」
いたたまれなくなったフランドールが封印を解いて蓋を開き、ここに姉妹の対面が相成った。
嘘泣きをしているかと思われたレミリアは……泣いていた。
そして、そんな姉の姿を見たフランドールもまた、こみ上げる涙を抑えきれずにいる。
「あはは……お姉様ったら、まさかホントに全裸になってるなんてっ……!」
「私が嘘をつくわけ無いでしょう? 大事な大事な妹に向かって」
「やめてよね、今更そんな事言われたって……!」
「おいでフラン。ここは温かいわ……」
「……うん」
確執も、蟠りも、もはや二人の間には存在しない。
フランドールは招かれるままに姉の裸体へと身を預け、そして……棺の蓋が静かに閉じられた。
「……あれ? 蓋が閉まっちゃったよ? 何で?」
「ああ、私の魔力で閉じさせてもらったさ。封印もバッチリ施してあるから、これでもう逃げられないわよ? フランドール」
「ハァ!? お姉様、一体何を……!?」
「無論、ナニをするに決まってるわ」
「ええええええええええっ!?」
ナニとは何だ。ナニじゃあわからん。
妹様のクランベリートラップにお嬢様のスピア・ザ・グングニルをってやかましいわ!
いや待った、恋の迷路の方がよかったかな?
しっかしフォービドゥンフルーツだの禁じられた遊びだの、フランドール嬢のスペカは一歩間違えば……いや、よそう。
「今まで構ってあげられなかった分を穴埋めさせてもらうわ……文字通りにね!」
「いやいやいや! 折角いい雰囲気になっていたのにこれじゃあ全部台無しじゃない! どうしてこうなっちゃうのよー!?」
「知らなかったのか? 運命の魔の手からは絶対に逃れられない!」
「出た! 運命出た! もうやだここから出して! 出してよ! 誰かー!」
「フランドール! 棺内(なか)で出すぞっ!」
「それはもういいっつーの!」
二人が暴れりゃ棺が跳ねる。前宙、バク宙、八艘飛びも。
しかし棺桶壊れない。これも十六夜咲夜ってやつの仕業なんだ。何だって!? それは本当かい!?
「あの、咲夜さん? あなたが能力を解除してあげれば、棺が壊れてフランドール様をお助けできるんじゃないですかね……?」
「まあ待ちなさい美鈴。睦み合う姉妹に水を差す様な無粋な真似、この私に出来る訳無いでしょう?」
「アレが睦み合ってるように見えるのかしら。レミィがレミィなら従者も従者ね」
「興奮してきた……パチュリー、服を脱げ」
「調子に乗るんじゃないわよこの名無しの4面中ボスがっ」
「ああん、ひどぅいっ!」
紅魔館は、今日も平和です。
「一体全体この状況のどこを見て平和とか言ってられるのよっ!? ああもう暑苦しいなあ! あまり引っ付かないでよお姉様っ!」
「永遠に明けないエロスの夜を、悪夢の度に思い出せ!」
「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」
兎に角ツッコミ所満載で面白かったですw
だがナイスだ!
まだまだだな、100点をくれてやろう。
な、なんだってー!>Ω ΩΩ
もう100点以外考えられなかった
あれなんで俺100点入れてるんだ?
ものすごくやらしいのかな
王道ってすごいな
棺内出しエンドができるなんて
ひでぇ
というかレミリアは女の子なのにどうやって棺内(なか)に出そうというのか。
王道、悪のカリスマ(笑)
あ?ねぇよそんなもん
棺桶になりたいと思ったのは初めてです。
まあ王道も人それぞれですからねw
とりあえず面白かったですw
あなたはもっと自重というものを知りなさい。
やっていいことと悪いことがあるのはわかっているのでしょう!
いいぞもっとやれ
笑い転げながら読ませていただきましたwww
これが王道というものか!