「お嬢様のために1ボムだけでも使わせるっ!」
「もうやめろ…そんな傷じゃ私達にボムは使わせられない」
「それでも私は…っ!奇術『エターナルミーク』」
咲夜は大量のナイフを投げ始めるもこれまでとは違い狙いが定まっていなかった
狙いをつけていないわけではないだろうが…
しかしそのナイフが止んだ時咲夜の姿はそこには無かった
どうやら当てることが目的では無かったらしい
「………」
「居ない…魔理沙、今行くわ!」
しかし魔理沙は助太刀に入ろうとした霊夢を手で御した
「下がってろ霊夢!お前にはこれからラスボスがあるんだろ!?」
「魔理沙…」
ナイフはめくらましだということを魔理沙はわかっていた
問題はその次の一撃だ。それで全てが決まる
ここで魔理沙は背筋の寒気を感じた。例えるなら研ぎ澄まされたナイフを突き付けられてるような感覚
背中がぞわぞわする―――来る!
「この一撃に、勝負をかけるしかないのよ!」
「ここだあぁぁぁあ!」
魔理沙は箒を振りかぶりながら考えていた
私は主人公にはなれない…それなら主人公を最後まで連れて行く役をするだけだ
魔理沙めがけて振り抜かれるナイフ、そして咲夜にたたきつけられようとする箒
この二つがぶつかり合い空に舞ったのは…箒だった
無音の空間にほうきが落ちるカサッという音が響いたがそのあとは何も起こらなかった
なぜなら咲夜の動きが止まったからだ
「…あの一撃を防がれたのだから私の負けよ」
「お前…その傷」
よく見ると咲夜の脇腹には大きな傷があるようでそこからはどろどろと血が流れ青と白のメイド服に紅い染みを作っていた
先ほどの戦闘の傷がまだ残っているのであろう
そして咲夜はふっ、と目を閉じるとそのまま紅魔館庭へ落ちていった
無事であって欲しいとは思う。だが…
「頼むから…これ以上はもう立たないでくれ」
咲夜が落下しながら考えていたこと…それは自分の心配ではなかった
(結局一ボムどころか一太刀も浴びせることは出来ませんでした。お嬢様……すいません)
「…咲夜」
レミリアはさきの戦いを無言で見ていたがここでその口を開いた
だがその口から出たのは心配の言葉でもねぎらいの言葉でもなく
「やっぱり人間はダメね。私の宴の余興にすらならない」
蔑みだった
「お前…自分の従者が倒れたってのに平然としてられるのか!幻想郷を霧で汚し、人を弄ぶ。それで満足か!」
「ええ、満足よ!私は吸血鬼―――生あるもの全てに仇なす夜の支配者だ!」
月がレミリアの言葉に合わせるよう紅く染まっていく―――
その月を後ろに立つ『スカーレットデビル』の姿は誰にしも畏怖の念を抱かせるだろう
「あなたは確実にここで退治させてもらうわ…博麗の巫女の名にかけて」
「そう…やってみなさい。ただね。こんなに月も紅くて外は熱いから、手早く本気で殺すわよ」
しかしその言葉を受けても霊夢と魔理沙の二人は笑っていた
売り言葉に買い言葉。その言葉こそこれからの二人の言葉ににふさわしいであろう
「「こんなに月も紅いから―――」」
「永い夜になりそうね!」「涼しい夜になりそうだな!」
「もうやめろ…そんな傷じゃ私達にボムは使わせられない」
「それでも私は…っ!奇術『エターナルミーク』」
咲夜は大量のナイフを投げ始めるもこれまでとは違い狙いが定まっていなかった
狙いをつけていないわけではないだろうが…
しかしそのナイフが止んだ時咲夜の姿はそこには無かった
どうやら当てることが目的では無かったらしい
「………」
「居ない…魔理沙、今行くわ!」
しかし魔理沙は助太刀に入ろうとした霊夢を手で御した
「下がってろ霊夢!お前にはこれからラスボスがあるんだろ!?」
「魔理沙…」
ナイフはめくらましだということを魔理沙はわかっていた
問題はその次の一撃だ。それで全てが決まる
ここで魔理沙は背筋の寒気を感じた。例えるなら研ぎ澄まされたナイフを突き付けられてるような感覚
背中がぞわぞわする―――来る!
「この一撃に、勝負をかけるしかないのよ!」
「ここだあぁぁぁあ!」
魔理沙は箒を振りかぶりながら考えていた
私は主人公にはなれない…それなら主人公を最後まで連れて行く役をするだけだ
魔理沙めがけて振り抜かれるナイフ、そして咲夜にたたきつけられようとする箒
この二つがぶつかり合い空に舞ったのは…箒だった
無音の空間にほうきが落ちるカサッという音が響いたがそのあとは何も起こらなかった
なぜなら咲夜の動きが止まったからだ
「…あの一撃を防がれたのだから私の負けよ」
「お前…その傷」
よく見ると咲夜の脇腹には大きな傷があるようでそこからはどろどろと血が流れ青と白のメイド服に紅い染みを作っていた
先ほどの戦闘の傷がまだ残っているのであろう
そして咲夜はふっ、と目を閉じるとそのまま紅魔館庭へ落ちていった
無事であって欲しいとは思う。だが…
「頼むから…これ以上はもう立たないでくれ」
咲夜が落下しながら考えていたこと…それは自分の心配ではなかった
(結局一ボムどころか一太刀も浴びせることは出来ませんでした。お嬢様……すいません)
「…咲夜」
レミリアはさきの戦いを無言で見ていたがここでその口を開いた
だがその口から出たのは心配の言葉でもねぎらいの言葉でもなく
「やっぱり人間はダメね。私の宴の余興にすらならない」
蔑みだった
「お前…自分の従者が倒れたってのに平然としてられるのか!幻想郷を霧で汚し、人を弄ぶ。それで満足か!」
「ええ、満足よ!私は吸血鬼―――生あるもの全てに仇なす夜の支配者だ!」
月がレミリアの言葉に合わせるよう紅く染まっていく―――
その月を後ろに立つ『スカーレットデビル』の姿は誰にしも畏怖の念を抱かせるだろう
「あなたは確実にここで退治させてもらうわ…博麗の巫女の名にかけて」
「そう…やってみなさい。ただね。こんなに月も紅くて外は熱いから、手早く本気で殺すわよ」
しかしその言葉を受けても霊夢と魔理沙の二人は笑っていた
売り言葉に買い言葉。その言葉こそこれからの二人の言葉ににふさわしいであろう
「「こんなに月も紅いから―――」」
「永い夜になりそうね!」「涼しい夜になりそうだな!」
短いのは残念でしたが、カリスマ成分を高めることには成功していたと思います。ただ、目指すならもっともっと
高いところがよかった。中二病臭くならないけれども、かっこいい、そんな台詞期待してます。
というのも幻想少女大戦という二次創作ゲームにそっくりのシーンがあったからなんですが……偶然かしら。
カリスマ成分高め、というよりもあまりにも一シーンをざっくり取り出しすぎて、カリスマというよりも残酷で冷徹なイメージしか喚起しませんでした。もっとストーリーがあれば……。
涼しい夜じゃなくて、楽しい夜たったような(--;)
これはSSではないのではないかな?
もっと長く、より濃い内容を書きましょう