――温かな湯気が立っていた。雑穀混じりの米、味噌汁、ささやかなおかずが慎ましやかに並べられた膳。それは人数分用意されていて、それぞれが思い思いに食を進めている。聖は感謝するように、村紗は味わいを噛み締めるように、一輪は小さく頷きながら、響子とマミゾウは楽しげに談笑しながら。
……箸が動かない。全身が像と化したかのように重く、固く、呼吸すらも上手く流れていかない。他の皆は半ばまで終わらせている膳が、私の分だけ何一つ欠けていない。立ち上る湯気は、運ばれた時より小さくなっていた。
この朝餉の場にいるのはこれだけだ。……そう、ナズーリンは、ここにはいない。当然だ。だって、ナズーリンは――。
「……星さん?」
――声をかけられて、どこかに飛び立とうとしていた意識が現実に戻ってきた。心配したような瞳で、一輪が私を見ている。
「大丈夫です? さっきから全然、手を付けてないけど」
私は朝餉の席に着いてから、ずっと箸を持ったまま固まっていた。それを一輪は見ていたらしい。強いバネを引くように頬をなんとか動かして、心配ないですよと微笑みかける。……引き攣っているような気がしたけれど。
ゆっくりとした動きで雑穀混じりの米を小さく、口に運んだ。一輪はまだ心配そうな表情をしていたが、やがてそのまま食事に戻る。ゆっくりと、口の中で咀嚼を繰り返しながら、胸の奥の吐き気を堪えて飲み下す。……一瞬止まった息を吐き、温くなった味噌汁を少し啜る。
――飲み込んだ物が、腹の『奥』に落ちる。
「……っ!」
半ば投げ出すようにして椀を置き、口を押さえる。膳の中に少し、味噌汁がこぼれた。何があったかと私を見る皆。
「……すみません。食欲がないので、これでちょっと、失礼します……」
自分でも消え入りそうだと思う声で言って、私は席を立つ。
「寅丸さん、大丈夫?」
その「大丈夫?」は、この席でのことだけではないのだろう。心配そうに聞いてくる村紗に一輪と同じように微笑みかけて部屋を出た。全身が重い、なんてものではなく、自分の身体でなくなっているような感じすらする。壁に手を当てながら引きずるように歩いて、それすらも苦しくなってくる。込み上げる吐き気は臨界点に限りなく迫っている。……駄目だ、こんな所で吐いては、皆に迷惑がかかる。
異様な動悸と汗。母屋から離れた厠にようやく辿り着くと、足は限界を訴えて膝を折った。倒れ込むような形で便器を覗き、
「うぅっ……ごっ、ええ……!」
堪えていた吐き気が溢れた。逆流という苦しみに喉が灼け、全身が震える。出てくるのはほんの僅かの米と、それ以外は胃液ばかりだ。当然と言えば当然、私はここ三日以上、何も口にしてはいないから。ただひたすら、吐き気の続く限り喉を灼く酸を吐き出し続け、
――腹の底から、重い物が。
「っ!!」
これだけは、出してはいけない。
両手で口元を押さえ、蠕動する喉を無理やり捩じ伏せる。肉体の反応を押さえ込む苦痛に涙が溢れ出し、鼻からも液体を垂れ流して――ようやく、収まった。
「……っは!」
床に倒れ込み、ひたすらに呼吸を貪る。いつまで経っても落ち着く気配はなく、逆流で喉を傷めたか、獣の唸りのような掠れ声が漏れた。いつまでも長く、そうしていてようやく、平常より少し荒いくらいまでには収まった。これ以上は落ち着かない、とわかっている私はそのままちり紙で顔を拭う。出る時に顔も洗おう。こんな状態では、皆の前に出ていけないから。
ちり紙を捨てて立とうとした。けれど、
「う……」
上手くいかずにしりもちをついてしまった。鈍い痛みがじんわりと広がり、しばらく私はその姿勢のままだった。一挙一動にもおかしなくらい力を使う。やがて、壁にしがみつくように立って、じりじりとゆっくりした歩みで母屋に戻った。
最近は時間の感覚が崩壊している。朝餉の席を立ってからどれくらいの時間が経っただろう。もう、朝餉は終わっただろうか。今からあの場に戻ってもなにもあるまい。部屋に戻ろうか。自分の、部屋、に……。
不意に、壁の感覚が喪失した。転びそうになった身体をなんとか保たせて、壁の消えた空間を見る。
「……あ」
そして瞬間。見てはならなかったのだと悟った。だって、そこは――
「ナズーリンの、部屋……」
もう、主のいない部屋。未だに血痕すら残っている、私が、ナズーリンを――
「あ、あ……」
膝が崩れる。堪えていた身体は容易く傾いで、手で衝撃を和らげることもできずに、血の香の残る畳に身体を打ち付ける。少し、息が詰まった。
「っ……はっ……はあっ……!」
服の胸元をきつく掴んで、肺腑の底から息を吐き出す。そうして貪る呼吸を繰り返すと、部屋の血の香が胸に満ちてしまう。収まらない苦しみに畳を、太腿を、胸を、喉を掻き毟る。涙が溢れ、無様に喘ぐ私。唾液を垂れ流し、芋虫のように這いずりもがきながら、謝罪の言葉を口にした。
「ご……めんな、さい……」
いいや、許さないよ。
そんな言葉が聞こえた気がして、ぷつりと何かが切れたように、意識はあっという間に断絶した。
★ ★ ★
――ナズーリンの部屋だ。
腥い空気、極彩のために異常を来たした視界、粘つく口の中、私の手は赤く。さっき入った部屋じゃない。それよりも、もっと部屋は毒々しい。転がる、ナズーリンの――生首。
恐怖と苦痛に引き攣った顔、慄き色を亡くした瞳、存在しない首から下。……満ち満ちた、私の腹。
これは、私が――
「……あ」
私が、ナズーリンを――
「う……ああ……あ……」
ナズーリンを、食べた、あと。
――ギョロ、と、色も光も無い瞳が、私を見た。
「ひっ……」
独りでに転がる首。それは腰が抜け、動くこともできない私の前で止まって、
「……ご主人様」
耳から脳髄が溶け出しそうな錯覚。それは、至って普通の声のはずなのに、私の全身を侵食しようと皮膚の下を、血管の中を、肉の繊維を、ぞぞぞと不気味に這いずっていく。
嫌だ。
「ご主人様……」
嫌だ。
「ご主人様……」
……嫌だ。
「ご主人様……」
……嫌だ。
「ご主人様」
嫌だ、もう……。
「ご主人様」
「ご……めんな、さい……」
もう……!
「ご主人様」
「ごめんなさい、ごめんなさい……ごめんなさい……」
もう、許して――!
「ご主人様」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい――――――!」
「ご主人様」
「―――――――――!!」
「――星!」
★ ★ ★
――叱責のような呼び掛けで意識が引き戻された。両手が顔の横にあり、頭がずきずきと痛んで、指先は血に染まっている。息は変わらず荒くて、私は不格好な呼吸を繰り返していた。
傍らには、ここ三日で見慣れてしまった表情の聖がいる。さっきの声は、聖のものだったのだろうか。
「大丈夫ですか、星。ひどく魘されていましたよ」
優しく、赤い私の両手を包んだ。慈しみがあり、どこまでも温かい。けれどそれすら、今の私を刺すようで。
だって、皆――
「……星。ナズーリンのことは、貴女の気に病むことではありません」
だって皆――勘違いしているから。
ナズーリンのことは、私のせいなのに。
ナズーリンを食べてしまったのは、私が我慢できなかったからなのに。
すべて、私のせいなのに――。
皆がくれる気遣いと優しさが、ぐさりぐさりと、じわりじわりと、私に刺さっていく。
「星。しばらく休んでいてください。部屋に行きましょう」
そうして私は聖に連れられるまま、ナズーリンの部屋を出た。
『ご主人様』
耳の中のその声を、振り払うこともできないままに。
――ナズーリンが好きだった。愛していた。
無論、最初は抑えていた。ナズーリンと私は同性だし、仏門に依る者として、その感情は一つの煩悩に過ぎなかったから。
けれど、そう容易くは行かないもので。恋愛の情を病と喩えたのは誰だっただろう。狂おしい熱に灼かれ続けることに耐えられなくなり――やがて私は、思いの丈を打ち明けた。……その時のナズーリンの、得体の知れないものを見るような眼を、忘れることができない。その眼は、どんな言葉よりも決定的で。私の想いは、受け入れられないものなのだと悟った。
それから私は、この想いを忘れようと必死だった。一層仏門の修行に打ち込み、ナズーリンのことも努めて考えないように。けれどそれも、ナズーリンに嫌悪の籠った眼で見られるたび、容易く打ち砕かれた。想い続けても苦しく、想いを絶とうとしても苦しく。
……その苦しみから逃れる方法に、『食べる』という行為を選んだのは、私が元々虎であったからなのだろうか。
ある日、ナズーリンの部屋に行った。その時、ナズーリンは文机に向かって何かを読んでいた。声をかけることもなく戸を開けた私に、ナズーリンは怪訝そうな目を向ける。
「……ご主人様? どうしたんだい、ノックもなしに」
若干迷惑そうな目で見てきたナズーリン。その言葉に私は答えず、無言のままその小さな身体を突き倒した。狼狽の声が上がるより先に、その身体を組み伏せて身を重ねる。私も大して大柄ではないけど、ナズーリンはそんな私よりも小さい。
「なっ!? 何をするんだご主じ――」
そうして糾弾の声すらも無視して、服の上からナズーリンの形に喰らい付いた。
「がっ、あぁっ!?」
顎の力を強め、服を貫き肉を穿ち、骨にまで食い込ませる。――バギン、と、骨の砕ける音がした。
「――――――!!」
苦悶の声を塞ぐ。口の中に溜まる血を飲み下し、肉と骨を咀嚼する。不思議なほどに、味はしなかった。
バギ、バギと骨を噛み砕きながら、グチャリグチャリと捕食を続ける。塞がれた口から悲鳴を上げようとしていたナズーリンも、次第に言葉をなくして痙攣していた。四肢を食い尽くした頃にはその痙攣もなくなって。
喉笛を食い潰した時、一際大きく痙攣した。
動かなくなる身体、喰いながら感じていた脈動が止まり、心なしか冷たくなったようにも感じる。ナズーリンの灯は消えていた。消えた後も、私はその血肉を喰い続けた。喉に粘つくそれを容易に喰い続けていられるのは、やはり私が獣であるからなのか。昂揚も、恐懼もないのもまた。……そういえば、肉を食べたのはいつ以来だろうかと、どうでもいいことを考えて。
それらはすべて、獣から私に戻った時に押し寄せた。
「……うっ!? かっ、ご……お……!」
臓物を引っ繰り返そうとするかのように強烈な嘔吐感。駄目だ、こんな所で吐いてはいけない。口をきつく押さえ、ふらつく足で厠に向かう。口内に満ちた吐瀉物が逆流して、鼻からつう、と垂れる。便器に顔を埋めるようにして、溜まっていたものを吐き出した。
「ぐっ、ごぉっ……げえぇ……!」
不思議な吐き気だった。腹の中にはナズーリンだったモノが満ちているはずなのに、どれだけ吐いても胃液しか出てこない。まるで、胃液以外のモノが腹の底に沈着しているかのように。喉ががりがりと痛み、逆流という異常に涙が溢れた。顔中が何かしらの液体まみれになっている。……顔を、洗わないと。きっと今の私は、血と胃液と涙とでぐちゃぐちゃの顔をしているから。
顔を洗って、自分の服を見る。血塗れで、胃液塗れ。さっきの私の顔と同じような状態だった。こんな服じゃ、皆の前には出られない。ああ、着替えないと。頭がぐらぐらと揺れている。そんな頭で、覚束ない足取りで、部屋に戻って着替えをする。この服はどうしようか、もう着られない。捨てようか、どこに? 一旦隠そう。隠すならどこだ、ナズーリンの蔵がいい。あそこなら離れているし、ほとんど誰も近寄らない。
全身の感覚がおかしい。何度か転びながら蔵から母屋になんとか戻って――
「――――あ」
――私は、何をしていた?
ナズーリンの部屋。真っ赤に染まり、肉や骨の欠片が飛び散り、噎せ返るような血の香が満ちて魔界のようですらある。その部屋に一つ、ナズーリンの首が転がっていて。
――ギョロ、と、私を向いた。
「ぁつ……あ、あああああっ――――――!!」
――外は暗かった。世界を包む闇は、火の灯らない部屋の中にも広がっている。寝たつもりはなかったけれど、意識は落ちていたらしい。布団を被ったまま、部屋の隅で膝を抱える。キン、と、世界はひどく静かだった。目を閉じて、額を膝の上に乗せる。
ギシ、と、軋んだ。
「……寅丸さん」
「……村紗」
村紗は襖を開けずに、部屋の外から声をかけてきた。
「夕餉の支度が出来ました、けど……」
……腹が、重たく蠢いた。
「……すみません。食欲が、ないので」
「せめて、ほんの軽いものくらいは……寅丸さん、もう何日も……」
「……すみません」
少ししてから、村紗は部屋を離れていったようだった。布団を深く被って耳を塞ぐ。もう、何も――。
「――星さん。起きてますか?」
――寝てはいなかったと思う。けれど私は一輪の声で目覚めた。赤い残滓が意識に残っていて、ひどく重い。返事をしようとしたけれど、舌は痺れたように鈍かった。
「いち、りん?」
「少し入りますよ、失礼」
襖が開いて、陽が差し込んでくる。痛いほど眩しくて、目を開けられなかった。
「星さん。医者を連れてきました」
……医者?
「先日から体調が優れないようだったので、皆で相談して決めました。一度、医者にかかるべきだと」
一輪に導かれて、恐らく医者であろう人が入ってきた。赤い十字の入った帽子を被った長身の女性。大きめの鞄を持って、冷たく怜悧な瞳が私を、じっと見て。
――私は、すべてを見透かされたことを悟った。
「……ぁ」
「……成る程」
納得したように頷いて、医者は手に持ったボードに何かを書き込んでいた。止めなければ、と思いはしたものの、手は、身体は固く、布団の端を握ったまま。ただ震えることしかできない私を、医者は複雑な瞳で見る。
そうして、驚くほど未練なく、くるりと身を翻した。
「終わりよ」
「え? ……もう、ですか?」
「ええ、もう。少し話すことがあるから、ちょっと」
あっという間だった。戸惑う一輪を連れて医者は部屋を出ていき、襖が閉ざされた部屋には薄明かりと静けさが満ちる。
最後の医者の瞳が、ひどく内に残った。様々な感情が綯い交ぜになった瞳。その中で、一番色濃く映っていたのは……憐憫。あの医者は、私のことを憐れんだ。ということは、私の内の、この苦しみの理由を理解したのだ。……違うか、理解じゃなくて、把握。
話すことがある、そう言って医者は出ていった。……話されてしまうのだろうか、私の――。
「…………?」
襖の傍に、何かが落ちていた。少し乱雑に畳まれた――手紙?
その表面には、『処方箋』という字が書かれていた。
――命蓮寺の外もまた、静かだった。
怖ろしいほどの吐き気が身体の中に満ちている。それを堪えて、脂汗を滲ませながらじりじりと、私は命蓮寺の壁伝いに歩を進める。
どこに向かおうとしているのだろう。目的地を決めるのは私のはずなのに、私にもそれがどこかがわからない。ただひたすらに、どこかに向けて歩いていく。『処方箋』から与えられた道行きを辿って。胸元でそれを握り締めたまま、光のない闇を、道も辿らずに歩いていく。光を持たず、足取りもおぼつかない、目指す場所すらない私の歩みは、重病人か盲人のそれのようだった。
――何かが立っている。看板、だろうか。光がない上に、視界すらも朧で虚ろになっている私には、そこに何と書かれているのか読み取れなかった。古ぼけたそれの横を通り抜けて先に進む。ほとんど道なき道を進んできたからだろうか、疲労は溜まり、吐き気なども悪化してきている。頭痛や眩暈すらも併発していた。そんな状態であるというのに、まだまだ歩けるような気がした。
傾斜がきつい。山にでも登っているのだろうか。こうなる前なら普通に歩けていたのだろうけど、今の状態ではそれすらできない。両手まで使って、這うようにして進んでいく。こうしていると遥か昔、獣であったころを思い出すようで――吐き気が一層強くなった。胃液しか出ないとわかっているだろうに、どうしてこんなにも続くのだろう。口の中に溜まった胃液を無理やりに飲み下す。喉ががりがりと痛んだ。大きく息を吐いて、大きく息を吸う。
――不意に、からからと音がした。足元に小石が転がってくる。
どうしたのだろう。そんな疑問は、唸る轟音に掻き消えて。
「……え?」
辛うじて出た吐息の呟きと同時に、岩塊が側頭部に炸裂した――。
「……あら、あの大きさの岩が当たっても、まだ生きてるのね」
……時が止まった錯覚の中で、声が聞こえた。
「まあ、流石に助かる見込みはなさそうだけど」
胸元から、何か軽い物が抜かれる。
「とりあえず、これで生の苦は取り除かれるわ、おめでとう。安心なさい。地獄の苦は、悩むことも苦しむこともできないから」
空ろな、ぼんやりとした感覚が全身に広がる。
「それじゃあ、黄泉路で迷わないようにね」
嘘みたいに。
異様なほど瞬間的に発生した轟音が、爆ぜる質量が、意識を、苦痛を、あっさりと刈り取った――。
最初は狂気な感じが怖いなと思ってたのですが、
最後らへんから急展開な感じがして少し置いてけぼりになりました
まあそれがまた魅力的ですが。
私の嫌いな言葉に「これを東方キャラにやらせる意味ある?」というものがありますが、それを差し引いたとしても……ううむ。
死にネタ注意? 俺の目には誰かが亡くなったようには見えなかった。
だからといってそこに救いがあるかと問われれば、全然そんなことは無いんだけど。
以上、俺が感じたこの作品に対する印象でした。
これはこれで面白い味だと思いますので、口直しではなく違う味を楽しむという意味で
次回のほのぼの的な話をお待ちしています。作者様のお手並みに期待だ。
でも星の考えだったり面白いお話でした
相手を大好きという気持ちが食べちゃいたいという行動を引き起こすストーリーには意外性があり、
最後まで一気に読んでしまいました。
しかし、「星がナズを食べることありきの展開」な感じがしました。そこまで食べたかったのか、
ナズは何も気づかなかったのか、他の命連寺家族は何か気づいたり、サポートしてあげられなかったのか。
喰った後、周りはどう対応したのか、他の幻想郷の妖怪たちは...etc.とにかく星がナズを食べちゃいました。おわり。(←のんき)みたいな感じが大きかったかなぁ...。意外性というか、パンチはすごい効いているので、もっと深く煮込んでからもう一度読んでみたいssでした。
もう何十年前ですけど、フランス人の自分の恋人を食べちゃった日本人男性の事件がありましたよねぇ。