嫉妬 衝動 過去への情景 生 死
名前は無い
場所は無い
ただそこに『 居る 』だけ
空と名の付いた上を見ても
ただ光と黒と届かない願いが在るだけ
地と名の付いた下を見ても
ただ土と緑と儚い生き物の生が在るだけ
今日は何と無く 無意識
何時も何と無く 無関心
ある日、私は無意識のまま歩いていた
気付いたら ココ に来ていた
人通りの少ない橋の上
そこには、少女が一人たっていた
暇だから、脅してやろうと近付いたら スゴク・・・にらまれた
ある日、橋の上に何か変な奴がいた
何処かで似た奴に会った気がする
ドコだっけ?
すぐに居なくなるだろうとほっといたら
近付いてきたから にらんだら・・・ニゲタ
この時の印象は キレイ だった
ただ静かに キレイ だった
よく解らないけど、心臓がドキッと音をたてた
声が、 手が、 息が、 己が、 うまくいかなくなって
何かとてつもなく『 スキ 』がいっぱい在って
何かどうしようもなく『 フレタイ 』が増えてって
何かどうしても『 ホシイ 』が巡ってた
でも・・・解らないよ、この感情
「で・・・・帰って来てしまったんですね」
呆れ顔で、さとりが聞く
「うん そうだよお姉ちゃん でも、感情のある生き物はそうやって生きてきたんだよ」
どうやら、この娘は このキモチ の意味が解ってないらしい
教えるのが親切か・・・
いや そこは、自身で気付いた方が為になるでしょう
「そうですか、じゃあそれが なに なのか、その少女の所へ行ってみては如何でしょう」
「う~ん わかるかな まぁ 行って見ようかな、まだ名前も知らないし」
(まだ名前も聞いてなかったのですね)
こいしは、ガタンと音をたてイスから上がると窓の方へ歩いて行く
「もう、行くのですか?」
「うん、お菓子ご馳走様 美味しかったよ」
こいしが、さとりに、向かって にっこり笑った
「いってらしゃい、こいし」
「いってきます、お姉ちゃん」
彼女が窓から飛んで行く姿は、どこか 巣から飛び立つ鳥に似ていた
さとりは、風が通りぬける窓をしめて溜息をはき
「あの、自由が羨ましいですね」
と、誰も居ない部屋に一言こぼした
こいしが、橋に着くと、さっきの少女は一人で立っていた
声をかけようと思ったら誰か少女に話しかけて来たから 待つことにした
楽しそうに話す少女
見ていると心臓が イタク なる
なんだろう? 病気かな? ケガかな? それとも □□□?
少女を見ていると感情の歯車がグルグル回る
心臓は、落ち着かない
こんな感情、私は 知らない
本は、答えをくれない
知らない『 コト 』は、知りたい
解らない『 モノ 』は、怖い
私は なに がしたい
この感情を無視して逃げるか
知ったとして何が変わるのか
無限に問いかけてくる言葉
私の内の感情を否定するように
鳴り響く
よくわからない
うまくできない
いみなんてない
人通りの少ない橋の上
一人、憂鬱に浸っていたら
少女に声をかけられた
「貴女、さっきから何しているの」
「うぇい」
不意にかけられたせいで変な声がでた
「人のコトずっとみていたくせになにその反応」
あっ・・・気付いてたんだ 恥ずかしい
「あっと、えっと」
なんか途轍もなくドキドキしてきた
「なっ名前、教えてほしいの!!」
言えたよ うん、頑張った
「ぷっっ ふふふ」
あれ? 笑われた なんか変な事したかな
「貴女、面白いわね、私が怖くないの?」
「怖い? なんで?」
そう聞き返すと少女は、また笑った
「いいわ、教えてあげる 私は、パルスィ、水橋パルスィよ」
「あっありがとう 私は、こいしって言うの 古明地こいしだよ」
なんだろう、凄くうれしい 解らないけど嬉しい
「こいしか・・・・いい名前ね」
「パルスィも可愛い名前だよ」
パルスィは少し寂しそうに笑うと
「ありがと」
と、言った
話せたのは嬉しいけどこの 心臓のモヤモヤ がまだ解らない
たぶんこれの答えは、まだ先に行か無いと出ないと思う
でもそれまでに・・・
もう少しパルスィと仲良くなりたいと
思ってる自分がいた
つづく
今後どういう展開になるか楽しみです
ちょっとだけ、ね。
歓迎いたします
どうなるのか、とりあえず後編を期待。