Coolier - 新生・東方創想話

もんぺの出番はない

2011/07/23 22:42:10
最終更新
サイズ
30.04KB
ページ数
1
閲覧数
1514
評価数
7/29
POINT
1660
Rate
11.23

分類タグ

「元気にしていたか」

「うん」

「ちゃんと食べているか」

「うん」

「何か困ったことはないか」

「うん」

 私があんまり素っ気ないから、慧音は不満げな顔で睨みつけてきた。私はうんと言ったあとすぐ、ここ最近は道案内を頼んでくる人間が少ないと付け足した。

「これから多くなる。そういう季節がやってくる」

 慧音の顔は変わりない。

 季節柄、火をいれる数が減った囲炉裏を前にして、私と慧音は座布団に座り対面していた。惚れるような真っ直ぐの正座をして私を見据えている慧音だけど、うってかわって私はあぐらをかいている。気恥ずかしい。気恥ずかしいのなら自分も正座になればいい。でも慧音が来るといつもこれだから、今更かたっ苦しくなるのはちがう。

 季節。そう季節だ。春とばかり思っていたが、日差しは眩しくなってきている。慧音の着物も、いつの間にか麻布の薄べらい生地へと成り代わっている。見た目の意匠は特にいつも通りだから、きっと同じ仕立屋に注文している。

 私は寝間着がわりにつかっている浴衣のまんまだった。そうして起床したてだった。着替えると言ったら慧音はそのままで構わないと言った。

 久しぶりの慧音は、お小言を伝えるためにやってきたみたいだ。私は慧音の話は好きだけど、さっきの世話されているみたいな話はちがう。私まで慧音の教え子の一員であるように思えてきて、むずむずしてくる。

「もんぺでは暑かろう。浴衣を一反やるからそれを着るがいい」

 浴衣なら去年もいただいた。鳥の模様が踊り咲いていたものを。でもそんなことは私も慧音も一言も口にしない。

 私がうんともすんとも発することなく畳ばっかりを見つめていると、慧音が視線のなかに浴衣を押し寄せてきた。今年の浴衣は竹の柄が大人しい味わいをみせていた。

 毎年、毎年、私にはもったいなく思える。慧音は私のために、毎年かならず着物を選んでくれている。いくらしたのかと尋ねてみたいけど、そんな野暮な質問、口が苦くなる。

 慧音はさらに干物と、漬物の漬けられた壺を置いていくと帰っていった。

 正直なところおせっかいだ。魚を釣る術は心得ているし、野菜だってこの平屋の裏で育てている。猫の額ほどの畑、けど自慢の畑。慧音に見せたらどう思われる。もっと心配されるのだろうか。とにかく自給はできている。

 お米はまだ残っていたはずだから今日はどこにも行かなくていいか。と思ったけど、慧音の浴衣が気になる。どんな着心地だろうと、たかが知れている想像をする。

 いただいてさっそく着てみる。まだ何にも慣れていない新しい着心地をした浴衣が身体を覆った。卸したての香りがする。

 帯もむすんで、どうかしら。幼い子みたいにその場でくるくると回ってみる。私はきれいか、鏡がないし誰もいないから分からない。誰かいたら回らない。もっと回ってみる。花なんか意識しながら、ゆっくり回るとおもしろいんだ。

 このまま外に出てみた。がま口もって里に向かって、適当に見てまわりたい。欲しいものがあれば袖からさりげなくがま口出して、ちょいとこれくださいな。なんて。

 足袋を履いてつっかけを踏みながら玄関を出た。右は竹林で左にいけば人間の里。急いでみれば慧音に追いつけるかもしれない。

 走ってみようと思った。すると里の方角から人影がやってきた。二人ぶんあったのですぐに慧音でないと分かってしまった。がっかりしながら人影を待ってみると、女の子とそれを連れた母親だ。前にも見たことのある人で、どんな目的でここまで赴いたのかも覚えている。

 女の子が病気をわずらっていて女医の薬が必要なんだ。薬はもちろん限りがある、一度もらってから使い続けていればじきになくなる。なくなったから、またもらうために女医へ会わねばならない。だから私のところに来る。

 これじゃ慧音を追いかけられないから、立ち止まるしかない。いやだな、どうしてこんなときに来るのかな。本当は、慧音が家にいる間に、すぐに着替えて追わなかった私のせい。でもお客さんが来るなんて分かるわけなかったし、仕方ないでしょう。

 平屋の扉に出掛けているという旨みの書かれた看板をさげる。親子に行きましょうと声をかけて歩き出す。たぶん、今の私はまずい顔をしているはず。残念そうにしているはず。お客さんにこんな悲しい顔は見せられない。さとられてはいけない。すぐ元に戻さないと。

 母親と手をつなぐ女の子がほのかな笑顔をむけてくる。私も笑顔で出迎える。まちがった顔をしていないか心配。ちょっと遅れて母親が会釈したので、それにもお返しする。

 三人で竹林をかきわけて永遠亭まで向かう。私が先頭に立って、後ろの二人を導いていかないといけない。女の子がか細い声でぽつぽつ話しかけると、母親か私が答える。いつまでも女の子は喋りを止めないから、退屈しない。一見弱々しいのに、元気な子だ。

 喋っていると、やはりとっくに気づいて意識していたのだろう。女の子は私の浴衣について尋ねてきた。

 親しい人からもらったのだとしか言わなかった。母親がよろしい着物ですねと言うと、女の子も便乗してかわいいって。得意になる。慧音にも言ってあげてほしい。

 そういえば、この子も慧音の授業を受けているのだろうか。教え子の一人だろうか。それとなく、母親に尋ねてみた。すると、この子は体が弱いからそう頻繁には家から出られません。それはそうだ。病をわずらっているのだから、安静にしているに決まっている。なんで私、そんなことにも気付かず失礼なことを聞いてしまって。

 慧音の授業は朝から始まって、昼頃になると終わる。もっと勉学に励みたいと言う子には夕方まで付き合う。そういう方針で続けていると話していた。朝から、昼まで。この子はそれに耐えられないのかな。

 やはり、私は、長く生きている割に世間に詳しくない。特に、病気というものにピンとこない。女の子を見ていても、今は元気そうだし、慧音の授業だって受けられそうなのに。

 そう思っていたのも束の間、女の子のもろさと立ち会うことになった。永遠亭までの道を三分の一は終えたかという頃には、女の子の歩みに勢いがなかった。母親が不安そうに、いたわりながら手を引いていく。

 前に案内したときも途中から進みが遅くなっていた。前はもっと早い頃に女の子の息遣いが荒くなっていた覚えがある。多少は、体力をつけてきているのかな。薬のおかげか。あそこの女医も、よく役にたっているのかもしれない。

 黙って案内をするほうが都合がよいのだけど、こういう場合には別だ。足をゆるめて、女の子と肩をならべて、もうすぐ着くからと言ってあげる。そうだね、もうすぐだねと返される。額に一粒の汗が光る。

 竹林を進むと現れる屋敷。私の幼い頃に見た屋敷とおなじ作りの伝統的な、古臭いのが竹にかこまれている。竹の葉の囁きばかりが耳を打ってひっそり閑としているけど、ちゃんと人が住んでいて兎もたくさんいる。

 永遠亭についたら私の出番は帰りまでお預け。二人は玄関をくぐっていった。診察が終わるまで私は暇になるので、庭から忍びこんでやろう。お姫様がどんなぐうたらな醜態をさらしているか、見てやらないと。

 長大な縁側へ上がって無数にある襖の一つを引き開ける。部屋の数はおぼえていないけどお姫様が尻をおろしている部屋はちゃんと頭の中にある。襖という襖をがたぴし開き回ってその部屋までいった。誰もいなかった。

 順路を間違えたかなと思ったけどそんなつもりはない。この部屋の柱には斜に入った傷がある。私はそれを目印にしている。すぐに発見できた。でもここにお姫様はいない。いないどころか気配もない。綺麗さっぱりしていた。

 お姫様は根城にしている部屋を替えたらしい。贅沢なことをする。私の平屋なんて、部屋は一つで替えるとなったら土間で寝なくちゃいけなくなる。

 廊下に出たら兎がいたので捕まえた。てゐだ。私がいることに狼狽しながら、けど一応の笑顔を浮かべて丁寧な態度をとってきた。

「えへへ、なんのご用で」

 なんだか気に障った。もっと驚かしてやる。首に腕をまわして、指先に火を呼んで白くて長い耳に近づけてやるとさすがに身体をこわばらせた。このくらいしないと、嘘をつかれて迷わされてしまう。

「輝夜の居場所まで連れていってくれないか」

「あっ……姫様の部屋は廊下を」

「喋るんじゃなくて連れていってほしいの」

 火を近づけると耳を覆う毛が黒くなった。てゐはアッと口走って背中を張り詰めさせた。けどこっちだよと案内する言葉の変りない明るさはさすが。嘘つきなだけあってたいした胆力だ。

 てゐは私が首に巻きついているから歩くのに難儀していた。そして警戒を怠らない。悪さをしない限りは燃やしたりなんかしないのに、ちらちらと視線を送ってくる。

「ちゃんと輝夜の場所まで連れていかないと火だるまになるからね」

 そんないじわるな言葉を投げ与えながら。案内をしてもらった。ここは相変わらず無闇に広くて目眩がしてくる。こんな迷路で生活したくない。厠へ行くのでさえ足が辛くなってかなわない。けどみんな器用に暮らしているのが不思議。

 ある部屋の前にたどり着いたとき、てゐはすかさず私の腕から抜け出していった。遠ざかる背中には脱兎という言葉が当てはまった。

 襖をひらいたら六畳間の部屋は伽藍堂だった。もう一度廊下を見回してもてゐは消え失せている。はかられた。

 もっときつい脅しをぶつけてやらないと、ホラ吹き兎を手懐けることはできない。同じ経験を何度かしたというのに、またやらかしてしまった。

 仕方がないので道を戻る。空き部屋でぐずぐずしているのはつまらない。けどこんな冗長な廊下で、部屋は数えきれない。どこをどう歩けばいいのか、てゐのいない今では一寸たりとも分からない。

 道なりに戻ってみようとしたが、いったん十字路に出てしまうとお手上げだった。それでもなんとか見当をつけて挑戦する。たしか左に三回曲がったから、戻るときは逆に右へ曲がらなければいけないのかな。

 ややこしい。こうなると、自信なんてない。

 やはり右往左往している姿は他人の目にも写ってしまうものだろうか。襖のすき間からこっちをうかがう兎たちがくすくすと笑っている。こいつ。と思ってその部屋に踏みこんでみても影ひとつない。かと思うと別の部屋で一層可笑しそうにしている。

 背中に笑い声を背負わされているのは気分が悪いけど、かっかして闇雲になっても余計に迷うだけだ。人は我慢が大事だ。

 ほんの少し用をつぶすだけのつもりだったけど、悠長にしていられなくなった。今頃は女の子の診察もおわる頃、玄関のところで女医とおしゃべり、私を待っているかもしれない。急がないといけないのに私の足はゆっくりしている。だって、もう間に合わないもの。

 いつの間にか帰り道を探すより、案内をしてくれる者を探すほうが上回っていた。さらに迷っている気がする。いっそひたすら直進するほうがまだ信頼できるかもしれない。自分のカンはなんて役にたたないのだろう。

 そんな風に永遠亭の中を彷徨って、前に立ちはだかっていた襖をがむしゃらに開いたところ、ふいの眩しさにまぶたが塞がった。そうさせたのは外の明るさだった。

 室内では燈籠がうっすら揺らめいて、明かりはあるにはある。けどやはり、多少竹林にさえぎられているとは言え自然の光のほうが格段につよい。なので目が眩んだ。

 やっと外に出た。ここで今更、親子に対して申し訳ないという気持ちが昂ぶってきたので、走るなんてノロマな真似はせずに飛翔した。縁側にそって風を巻いて、私は一瞬つばめと化すのだ。

 あっという間に玄関前にたどり着くと親子のかわりに女医が立っていた。こいつは微笑を絶やさないのが常だが、かえって感情を読み取れない。その点でいえばお姫様も似ている。

「あの子たちなら鈴仙が送っていったわ」

 私がモノ言うより先に女医が口をひらいた。

 決まりが悪かったので、その一言を聞いたっきり永遠亭を後にしてしまいたかった。すると女医はまだ話しかけてくる。あの子たちはかわりなく正常でしたとか、姫様を探していたのでしょうとか。何も答えてやらない。向こうも分かっていて話しかけてくるのだから始末がつけられない。

 年をとると人間がまずくなってきていけない。親子をまとめて子扱いする心もその影響だ。私も実はそうなのかも。親子を諦めて永遠亭をぶらついていたのは誰だ。

 すると、女医のものではない声が投げかけられた。

「あら、もう帰っちゃうんだ。私に会いたかったんじゃなかったの」

 この声は知っている。私が迷子になった原因がいま後ろにいる。振り返ってやる。

「なんだいたのか。いつもの部屋にいないから追い出されたのかと思ったぞ」

「私が追い出されたときには妹紅の家をつかわせてもらおうかしら。貴方を追いだして」

「そうなったら、私が輝夜のかわりに永遠亭で暮らすことになるな」

「暮らす家のなかで迷子になっていたんじゃあ世話ないわね」

 私もお姫様も袖まくりの勢い。数週間ぶりの顔合わせで懐かしいやら憎らしいやら、自然と言葉に力がこもる。たかだか数週間と、不老不死の私たちに人は首をかしげるかもしれない。ところが案外、さびしく感じだすものなのだ。さびしさとは慣れても慣れきれない。

 やることは一つしかない。私もお姫様も浮き足たつとはまさにこれだ。実際、浮いているのだからこれ以上に的確な例えは見当たらない。ちょっと有利な気持ちになれた。私のほうが一枚上手だ。

「永遠亭のそばでやりあわないでね」

 抑揚のない女医の声がした。



 閉じていた目を思い切りに開くと、青空のあちこちに薄くのばした雲が浮かんでいる。草を燃やした匂いが鼻孔を刺激する。肉がそうなった匂いも混じっている。

 お姫様はもう永遠亭に帰ったらしい。髪のたくさん焦げたことに腹をたてていたけど、どうせすぐ生えてくる。この竹林もだ。今日のことで一帯が灰になってしまったけど、ややすれば芽吹くしぶとさがある。

 私もそうだ。身体もすっかり動かせるようになったから、すぐに起きあがれる。よし、起き上がろう。膝の付け根が痺れている。まだ裏側の繊維が治癒しきっていない。こんなのは歩いているうちに治る。

 けど治らないものが一つある。今の私はほとんど裸だった。かろうじて残る帯回りは頼りないけど、恥ずかしくはない。強いのは痛恨の気持ち。やってしまった。慧音にどんな顔をして会えばいいだろう。

 普段から着ている上着ともんぺは、術をかけていて容易に燃えない。この浴衣にも術を施していたはずなのだけど、気がついたらくすぶっていた。リザレクションする都度、布が崩れ落ちていった。まずいと思いながら続けていたのだから、自業自得か。

 似たことが前にもあった。慧音からもらった浴衣と着物を一日足らずで台無しにしてしまったのは初めてではない。前もお姫様との喧嘩だったような。学習していない。そういえば慧音はどういう反応をみせていただろう。思い出せない。

 竹林をふらふらと後戻りして平屋にもどった。帯回りは脱ぐ。緊張していた手前、平屋の空気がいつもより退屈に感じる。吸っていると眠たくなる。さっきまで意識がなかった癖に、私の身体はまだ寝足りないというのだ。

 寝床をさっさと用意する。もぐりこんで目をつむる。どっぷりと浸かるように眠った。夢はみなかった。

 しばらく経つ。何かに肩を揺すぶられて、そのせいで目が覚めた。熟睡していたつもりだったのに、目を覚ましてみると視界がまだ明るい。右の窓から射しこんでくる赤みがかった陽が、上半身を起こせばちょうど顔面にあたって眩しい。容赦ない日光に負けてまた布団に横たわる。

 そうしていたら真横の人影に驚いた。いや、肩をゆすったその人なのだから、驚くのはおかしい。けど血のまわっていない寝起きの頭では、そんなことまで不明瞭になってしまう。

 飛び起きて訪問者の正面へ身体をむけた。慧音だった。

 なんだかしこまる必要はない。と思ったのも束の間、今の自分が肌色一色であることを思い出して気が動転した。だからと言って目の前で着替えをするのも嫌だった。ここはあえて何事もなく構えているのがよい。股は布団で隠させてもらう。

「竹林の火事はお前だな。浴衣が燃えたのもそのためだろう」

 伏せていた顔を上げないといけない。見ると、正座する慧音の膝元にはつい今しがたまで私の腰に垂れ下がっていた、雑巾にもなれそうにない布があった。口にも顔にもあらわさぬよう努めたけど、胸のなかではどぎまぎして仕方なかった。

 私は、あさましい。とっさに喉まで出かかった言葉が言い訳めいたものだった。すぐに引っこめるけど、かわりに何も喋られない。不必要にもごもごしていると、慧音だけが口を開いていく。

「鈴仙が親子を連れてきたあとすぐ引き返していったが、会わなかったか。そうか、会わなかったか。また輝夜とやりあったみたいだが大事はなさそうだな」

 大事ならそこにある。自分の贈り物がぼろぼろになっていることが、大事ではないはずがないだろう。

「浴衣ならまた買えばいい」

 心を読み取られているみたいなことを言う。そんな単純に済むはずがないだろう。

「すまない」

 私の声は思っていたよりも小さくて短調だった。もう一度、口の中ですまないと呟いた。

「おかしなやつだ。前にも私のやった着物をだめにしたが、そのときも謝ったな。私は別に構わないと言っているのに」

 覚えていない。前の出来事を思い出そうとしても頭がもやもやするばかりだ。なんて情の薄い人間だろう、私は。

「気に病まなくていい。それは長齢であればあるほど仕方のないことだ。年を重ねていくと些細なことに注目しなくなり、人生すべてに視点が向く。妖怪たちに気ままな者が多い理由はそこなんだ。カメラがあるだろう。ピントを合わせないと目的のものを撮れないだろう。人間の場合はピントが人間やごく近い身の回りへ向けられているんだ。だが妖怪や妹紅のような長齢者ほどピントがむこうにある景色へ絞られる。そういうものなんだ」

「カメラって、写されると魂を抜き取られるというアレか」

 言ってみると、慧音は堪えるもこらえ切れないという具合に笑い出した。なにも笑えるような話はしていないのに。よくカメラを持った烏天狗が飛び回って、あっちこっちで妖怪たちを倒している。魂を抜くか、弱らせているかのどちらかにしか思えないのだけど。

 慧音が言うには、天狗のカメラが特殊なだけで普通のカメラにそんな物騒な力はないという。どうだか、と疑ってみると、ならこんど河童に見せてもらおうと言われた。遠慮する。

 なんだかうやむやになった。浴衣の失敗をいいようにかき消された。これでは甲斐性がない。

「わるかった。これで学習する。もう浴衣は粗末にしない」

 そんな言葉をできるだけ強く言ったけど、慧音の表情は変わらない。微笑しているようなそうでないような曖昧な顔に、冷や冷やさせられた。

「そうだ、これから新しい浴衣を買いにいこう。ついでに銭湯によろう。今の妹紅は汗臭いからな。湯でながそう」

 外で待っている。慧音はそう言うとすぐ部屋から出ていった。

 新しい浴衣を買おうだって。そうなると二着目じゃないか。そこまで御足を使わせるわけにはいかない。気遣ってもらって悪い気はしないけど、こう紐のようでは飯がまずくなってしまう。

 けど、ふてくされて付いていかない訳にもいかない。布団をたたんで、もんぺに着替えると外に出た。待っていた慧音と一緒に竹林とは逆方向へ歩き出した。

 気まずいかな、と思ったけど慧音はよく話しかけてくれる。私もつい舌が回る。こういう時間は好き。とりとめのない話題を投げ合いっこするだけで、とにかく幸せでいられる。

 慧音の話はおもしろい。知識が豊富だから。それだけでなく、単純に聞いていると飽きない。毎日、子どもに教育をしていると自然と上手になるのかな。

「教育なんてもんじゃないな。あれは戦いだ」

 戦い。教えるとは、そんなに激しいものだろうか。でも考えてみると、子どもって思いもよらない行動が多くて惑わされるし、変に素直な一方でひどく反抗的でもある。子どもは嫌いだ。あれに何かを教えることができるとは到底思えない。けど、今の今まで教育は廃れず続いている。それを成功させている人がちゃんといる。慧音はその一人なのだろう。

「教え子のなかにイヤな奴はいないか」

 ふと尋ねてみたくなった。

「みんな良い子だが、変わっている子なら何人かいるなあ」

 その変わっている子の話を聞くと面白かった。笑わずにはいられない。ただ私があんまり笑い過ぎていると、親にばれるとまずいからよせと叱られた。前を見るともう里の門が見えていた。あと一歩遅ければ大変だったかも。

 慧音に手を引かれて市場の路を横切っていき、着物や手拭いを安売りしている屋台についた。いつもここで買っているそうだ。ちょっとがっかり。けど安物なら燃やしても構わないかなと思ってしまった。

 二人で、狭いなかに敷き詰められた着物を物色した。なかには過去に慧音がくれた着物と似た模様のものが見受けられた。たしかにここで買っているみたい。どれがいいかと二人で話しあっているうち、そろそろ決めてくれと店主から言われた。もうすこし待ってくれてもいいのに。仕方がないから簡素な模様の、茶鼠の浴衣にしようと決めあった。

 こんなものは私が払うべきなのに、そのためにがま口も連れてきたのに、それを取り出す前に慧音が支払いを済ませていた。瞬く間だった。抗議をすると、小銭ばかりが余っている財布じゃ肩がこるのだと言われた。

 次は銭湯にむかう。慧音が汗臭い汗臭いとうるさい。

 銭湯は、里には大きいものから小さいものまで、片手で数え足りるくらいの数がある。近頃は間欠泉を利用した温泉が一つ二つ増えたようで、そっちが繁盛しているらしい。温泉にいったことはあるかと慧音に尋ねてみたが、首をふられた。

「今度いってみようか」

「いや、いいよ。私は銭湯のほうが好きなんだ」

 脱衣所で他の人に混じって服を脱いでいる間も温泉の話をした。会話するかたわらで慧音の裸を眺めていた。ほのかな丸みがあって、いい肉つき。半人半獣だから身体もたっぷりしているのだろうか。母性という言葉が感じられる。教師でいる理由は、決して聡明なだけではないのかも。

 慧音に比べて、私はどうだ。なぜ私はやつれているのだろう。裸になると改めて明るみに出る貧相なからだ。これじゃ山の上の仙人だ。霞以外も食べているつもりなのだけど、死んでは蘇りを繰り返しているうちに肉がぜんぶ燃えていくのだろうか。

「私の炎って、私の身体が火種になっているのかな」

「人間なのにたやすく妖術を扱っていたのは、どこの誰だったかな」

 それは分かっているけど、もし本当に身体が油がわりになっているとしたら。

 温泉の話から妖術の話にかわった。浴室に入り、二人並んで身体を流している間もその話を続けた。

「妖術は。幻術でもあるからな。人を惑わす術。妹紅の場合、リザレクションなどであたかも全身が発火しているかのように見えるから、自分自身で惑わされているのかも」

 惑わされるのと痩せていくのと、どう繋がりがあるのかと聞いてみると、惑わされ身体が発火していると思いこむことによって、肉が、燃えはせずとも減っていくのだという。思いこみと矛盾していない身体が、知らず知らずのうちにできあがっていくのだ。

 慧音が言うのなら、そうかもしれない。けど信じ難い。思いこみだけで身体が作れるというのなら、世にはもっと理想的な人ばかりが集まるはずだ。実態はいかなるものか。

「そう簡単に理想に近づけるはずないって。みんな思いこんでいるんだろう」

 そんなものだろうか。

 湯につかって、水面に浮かんだ二人の髪をいじりあいながら、永遠亭の話をした。久しぶりの永遠亭はどうだったのかと尋ねられた。お姫様の部屋が変わっていたとだけ答えると、慧音はくすくす笑うだけだった。

「部屋が変わっていただけで喧嘩したのか」

 何も答えられなかった。

 風呂上りに、買ってもらった浴衣をさっそく着てみせる。どうかな、これ。と袖をつまみながら言ってみると、慧音は上等な町娘のようだと。褒めているのか、そうじゃないのか。

「次こそは大事にするよ」

「そうか。次にあげようと思っていたものを決めていたんだけどな」

 こんな冗談を言われるのでは、俄然として大事にしてやらないといけない。今回は本気で、夏中ずっと慧音の贈り物を身につけ続けてやろう。

 再び市場を見回したのち解散する。今日は慧音に誘われるままになった。浴衣の代金が慧音持ちだったことはまだしも、銭湯まで慧音が世話してくれた。湯上りでぼうっとしていると、ぱっぱと払い終わった慧音がやってきて何食わぬ顔でさあ行こうか、なんて。

 慧音がしっかり者だからか、それとも私が怠けすぎなのか。



 なにもせずにいると、初夏の日差しにとかされる。炎を扱えることと暑さに強いことはまったく別種なんだと、この季節になるたび思わせられる。このまま猫のように過ごすのも悪くない。けど物足りない。

 気を紛らわすために色々な思案にふけっていると、慧音とのあるやり取りが鮮明によみがえってきた。ついこの間、カメラの話をしたことだ。カメラのことが知りたければ、河童に会いにいくのがよいと言っていた。

 河童といえば河の住人だ。河のせせらぎを想像してみると、からだを滑り落ちる汗のべたつきが気になる。今は浴衣だから風通しはいいほうだけど、もんぺは目も当てられない。河にいけば汗を流せる。

 いこう。平屋を出て玄関戸に「出掛けています」と書かれた看板を下げる。ふらっと飛び上がり妖怪の山を目指す。涼むついでにカメラについてご教授してもらう贅沢をしにいく。

 妖怪の山に近づいて麓におりる。直に山腹へ降りようとすると天狗たちにやかましく言われると聞いている。実際、面倒な奴らだから、避けるのが正解だろう。

 道は木々の瑞々しい若葉にかこまれている。前方にそびえる山もまた緑で溢れている。眺めているだけで涼しくなる。けどもうひといき納涼したい。

 左へ流れる河を上流へ向かっていけば、いずれ河童の集まる場所に辿りつける。竹林とちがって山は起伏があるから、ばてずに登っていけるか心配だ。

 不老不死がばてるというのも、考えてみると奇妙だ。身体は絶えず再生するのだから、疲労知らずであるべきだ。なのに私は疲れて動けなくなることさえある。都合よく作られていないところが、とても人間らしい。

 上を目指して登りながらも、視線は左の河から離れない。こんなに勢いが盛んだったろうか。河童の話は聞けても水浴びはむずかしそう。身体にこもる熱が一段つよくなる。

 でも、さすがに水辺、なおかつ山中なだけあって居心地がいい。ここで釣りをするのは乙なものだと思う。こっそりと糸を垂らして玄人のつもり。錘がびくびくしていやがる、さてなにが引っかかったかな。お、これは焼くとうまそうじゃないか、あはは。

 くだらない物真似をしばらく繰り返していた。四度目の糸を垂らそうとしたところで、河辺の岩肌に座っていた河童と目があった。一人演劇が目撃されてしまった。

 恥ずかしがっていても埒があかないので意を決して河童へ近づいた。私よりも、河童のほうがきょとんとしていたのは、幸いか。私が近寄ったことで河童も常をとりもどしたらしい。

「あ、釣りにきたのかい」

 初対面だけど、気さくでいいじゃないか。

「カメラを知っているか」

「もちろんだけど……もしかして、釣った魚を写真で残しておきたいのかな」

「河童、よくみろ。釣竿を持っていないだろう」

「河童というのはよしてくれ。にとりだ」

「じゃあにとり、カメラを見せてくれ」

 にとりは柔らかい笑みを浮かべて私の唐突なお願いを引き受けてくれる。引き受けたと思ったら河へ飛びこんでしまう。私ならこう威勢よく河へ頭突きする度胸はないし、できたとしても後が怖い。河童というのはつくづく水の生物なのだな。

 河童と人間は盟友らしい。そんな話を聞いた。にとりの態度を見てみるとうなづける。人間とは少し異なる私でも、河童からすれば同じなのだろうか。私が特殊な人間だとは気づいていないだけか。

 太陽の容赦ない下で立ち尽くしていたが、にとりは戻ってきそうにない。水の盛んなごうごうとする音に耳を傾けていると、もしや流されてしまったのではと思えなくもない。河童の河流れを間近で見ることができたのは幸運だろうか。

 間もなくすると、にとりのかわりに天狗が空から降りてきた。本当は、山に入ったときから頭上をうろつく黒い影を知っていた。それが今になって私のもとにやってきた。新聞記者だ。

「こんな場所まできて何用ですか。焼き鳥はよそでお願いします」

 取材中でもないのに、どうしてこいつは敬語をつかってくるのだろうね。

「カメラを見たいだけだ」

「はあ。カメラというと、これですかね」

 天狗は懐からカメラを取り出してきた。ちょっとたじろぐ。前にあれで撮影されたときは身体の力がみるみる抜けていった。その記憶に怖気づく。

「見せなくていい。いいんだよ」

「おかしな人ですね。見たいと言ったのは貴方じゃありませんか」

 天狗は何を思ったのか、カメラをこっちに向けて構えだした。表情がにやついている。やめてほしい。そんな物騒なものを向けないでほしい。殺されるのは結構だが、カメラに撮られて死ぬなんて、どこか間抜けでいやだ。

「見せなくていい。見せないでくれ」

「まあまあ、河辺に佇む不老不死の少女とは、洒落た構図だと思いましてね。それに着物姿のあなたは珍しい。すぐ済みますからじっとして」

 ぱちり。という音がした。びっくりして飛び退いた。そんな動作をしてすぐ、真横が河であることを思い出したけど、地面にすがるつもりでひねった身体はいまさら言うことを聞かない。

 水面へかちあうと目の覚めるような音がした。痛みも感じ取れないうちに、視界がすっかり青黒くなってしまった。耳は流水だけを間近に聞き取る。手足が重たい。五感すべてが塗りつぶされた。苦しいのかも分からなくなった。

 水中はもっとやさしかった気がする。何もできない。暗いと明るいが交互に明滅している様子をみると、私はもしかして回転しているのか。あれは水底の岩だろうか。あの歪んだ光玉は太陽だろうか。息が続かなくなってきた。耐え切れなくなったので目をつむる。

 つむろうがそうじゃなかろうが、視界の塞がっていることには変わりない。そもそも感覚が掻き回されていてそれどころじゃない。意識がとぶ。

 そして再び目覚める。

 晴天は高く、そこへにとりと新聞記者の頭がかぶさっていた。起き上がろうとすると身体は重たく冷たくなっていたので、苦労した。

「だいじょうぶかい」

 にとりの問いかけに、ああと蚊の鳴くように返すしかできない。喉に水が入っているようで咳きこまずにはいられない。水を飲んでしまったようだ。胃がもたれているのも、そのせいか。

「下流まで流れていきそうだったのを助けたんだ。死んでしまうんじゃないかと思ったよ」

「この方は不老不死のようですから、溺れたくらいでは死にはしませんよ」

 好き勝手に言う。

 たぶん、一度は死んだのだと思う。確証はないけど、そんな気がしてならなかった。水にもみくちゃにされて奪われた意識は、どこかへ旅だったのだ。ことによると、魂も再生されるように、私の身は作られているのかもしれない。

「ところで、そう。貴方の写真ですが。河辺で撮れたものと、河にはまっている最中のもの、にとりに救出されたもの。合わせて七枚ありますが、よく見たら着物の色と夏の景色が溶け合っていない。舞台はよろしいのに色彩がいかん。だから私はつかいませんが、あとで貴方のもとに写真を送ってさしあげましょう。カメラが見たかったのって、写真を撮ってもらいたかったからですよね。思えば貴方の普段はもんぺだったはず。久しいお洒落に浮かれていたんですね」

 違うと返す気力はなかった。

 立ち上がれるまで回復したら、地に足つけて背伸びする。浴衣が肌にまとわりつく。夜明け前の竹林でも、ここまで寒くはならない。水浴びも考えもの。

 にとりが、リュックの中からカメラを取り出して渡してきた。ついさっきの事件を思い出して身体が引いてしまう。そういえば、カメラを見せてほしいと頼んでいたっけ。受け取らないといけないのか。

「使い方、分かるかい」

 にとりは得意げに身を乗り出してくる。はなっから教えたくてたまらない様子なので、私は一言わからないとだけ言ってあげた。にとりの笑顔がもっと輝いたように見えた。

 話を聞いていると、この小箱は相当複雑なんだと実感する。横文字を並び立てられて説明されたけど、どれもピンとこなかった。説明してもらったのに申し訳ない。

 用が済んだので帰ることになったが、発つ前に呼び止められた。

「なにか食べていくかい。暖かいものでも」

「いや、いい。もうだいじょうぶ」

「浴衣を新しいものに替えてあげようか。そのくらいなら私が出してあげるけど」

「そうされると、むしろ困るな」

 にとりには私が遠慮しているように見えているのだろう。この目つき、きっとそうだ。心配しなくても大丈夫。健康が取り柄だから。

 家に帰る道中で、浴衣のところどころの色落ちに気づいた。さすがに安物は、渓流の攻撃には耐えられなかった。端の部分が切れているのは、岩に引っかかりでもしたのだろうか。これじゃ慧音に示しがつかない、落ちこむ。

 水をまき散らして帰路を急ぐこのみじめさ。誰にも見られたくない。そうなったら私は急降下して茂みに隠れよう。どの茂みが手頃だろう。やめておこう。地面におりたら草や土がついて汚くなる。

 濡れた浴衣はけっこうな重量をしている。肩にずっしりと乗りかかられている。肌にまとわりついて気持ちも悪い。できるならこの場で脱ぎさってしまいたいけど、そんな恥知らずな真似はできない。

 にとりの申し出を受けておくべきだったかもしれない。この浴衣と瓜二つの新しいものを買わせてやればよかったかも。だけど、それじゃ慧音を騙しているみたいだ。やはり断っておいて正解だった。

 そうこう考えていると家についた。看板をおろして中に入ってさっそく、浴衣をぬいで長尺にかけて吊るした。風通しのよい窓際におくのが適当だ。

 一段落、ため息をつく。喉の奥にある違和感は、まだ水が残っている証拠だろうか。わざと咳きこんでみたけど、いっこうに取り除けなかった。

 しばらく喉をえへえへ言わせていると、平屋の壁を叩く物音がした。様子を見にいくと茶封筒が落ちている。何も入っていないかのような薄っぺらで怪しい。とにかく開けてみると七枚の写真が入っていて、私を写したものばかりだった。

 さっきの物音は新聞記者か。写真なんて必要ないのに、送りつけてきて、どうしろというのだろう。

 いやいやながら一枚ずつ眺めてみる。どれの私も大慌ての姿をしている。

 おかしい。河につっこむ間際のところなんて、曲芸でもこう上手にはいかない。河辺でぐったりしている私も、なんだか笑えてくる。どうせこの後すぐ起き上がる癖に、そんな弱った振りをしたって意味はないよ。

 しかし動きの派手な割には表情が冴えない。どれも無表情に足し引き五か六かしたくらいの味気なさだ。年をとるとロクな表情もとれなくなるらしい。お姫様も女医もいつもこんな風だが、私も同じに写っているのだろうか。

 写真とは意外にも愉快なものだ。これだけ腹にくるのなら、魂を抜きとるという噂も眉唾かもしれない。本当に、ここに写った私はひどい。面白い。

 浴衣と景色が合わないなんて新聞記者が言ったけど、あれは嘘だ。私には綺麗にみえる。慧音と私で選んだ浴衣だから、綺麗なのは当然か。色はやや落ちてしまったが、燃えカスになるのと比べれば安い。

 慧音は、私が浴衣を駄目にするくらいは構わないと言っているし、それは事実なのだろう。けど私は平気にはなれない。大事ないただき物だ。例えヌカでも墓まで持っていってやりたい。

 暑いから、寒いから、単にそれだけの理由で着物や浴衣を買い与えてくれる。ありがとう。でも今年はそうはいかない。これは来年まで着てやる。この夏の間はずっと着続け、秋になったらしまって、冬はおやすみ。またこの季節になったら取り出す。

 着ている姿を慧音に見せたら、驚くだろうか。いや、去年の浴衣なんてみっともないから新しいのを買ってやるなんて言いそう。それでもいいのだ。これで一年、緊張して過ごせる。そこが要点だ。

 不老不死の生命といってもなんら変わりない。浴衣一つで舞い上がれる現金な生命。夏まで生きていようと思ったとは、誰の言葉だったかな。
妹紅の気持ちがまったく分かりません。
どうしましょう。
今野
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.970簡易評価
3.100名前が無い程度の能力削除
妹紅の価値観に対する解釈が実に人間臭く、また年寄り臭くもあって大変面白かったです。
4.100名前が無い程度の能力削除
妹紅の話を読んでて、ただそれだけだった筈なのに、気付いたら頬がにやけっぱなしでした。
妹紅の日常を良く描けていると思います。むしろ生活感のあり具合が凄い。
どの部分もすんなりと話に乗り込めて、楽しかったです。
7.90奇声を発する程度の能力削除
妹紅の感じがとても良く、独特の雰囲気があって面白かったです
15.100名前が無い程度の能力削除
やたらと人間臭い妹紅、と思ったけど妹紅は人間だった。
22.100名前が無い程度の能力削除
たまに呟く本音がかわいい。
27.100名前が無い程度の能力削除
溌剌とした身体の老人文学というわけの分からん印象
なんかどっかしら東方の本質的な部分に近づいてる気さえする
28.100名前が無い程度の能力削除
これはいい妹紅。