Coolier - 新生・東方創想話

東方焉紅夜 ~The End of Fantagic World <プロローグ>

2005/05/30 11:21:26
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――――――――紅き夜の再来 ~Twice Crimson Night――――――――

 

 歪んだ月の騒動から早数ヶ月、幻想郷に冬が訪れる。
 
 
 去年の冬はあんなに長かったのにも拘らず、

 今年の冬をこんなに短く感じてしまったのは

 きっとあんたにも楽しくも悲しかっただろうと誰かが言っていた。

 冬の冷たさがまるで心にまで染み渡るような感覚に襲われたあの冬。

 広い広い幻想郷に訪れた招かれざる客、そして其の客を取り巻いた1つの物語。

 今、幻想郷の終焉を秘めし最悪のシナリオの舞台が開幕する。

 そう、この冬の訪れと共に・・・・・


 
 来るもの拒まず、去るもの負わず。

 
 いつからなのだろうか・・・幻想郷の掟とも言えるだろう。

 幻想郷の住民は皆そういった考えの持ち主ばかりなのである。

 しかし、そんな平和な幻想郷にも一度だけ来た者を拒んだ事があった。

 其の力、幻想郷を包む結界を破壊するに留まらず、

 幻想郷そのものを亡き物にするのに十分な程であった。

 其の力の持ち主が其れを望んだかは確かではなかったが・・・。

 だが、そんな事実があったことを多くの者は知らない。

 もう200年近くも昔の話だからである。

 さらに、知っている者も決して其の事は口にしようとはしなかった・・・。

 寧ろ誰も口にしたくなかったというのが正解に近い。
 
 あの力が・・・・『世界に終焉を告げる程度の能力』が生きていたとは

 誰一人として予想もしていなかった。

 動き出したシナリオは確実に其の世界の最後を告げ、最後には何も残る事は無い。



 
 幻想郷の端に大きなお屋敷が建っている。
 今はもう誰も住んではいない。
 随分と前はプリズムリバーと言う名の4姉妹が住んで居たそうな。
 幻想郷は完全に雪景色で旧プリズムリバー邸もすっかり雪を被っている。
 そしてその誰も居ないお屋敷を見上げる男が一人。

 『そうか、4人とも死んでしまったのか・・・200年近くも昔の事だ、人間が生きれるはずは無いか。
  ルナサ、メルラン、リリカ、レイラよ・・・エリュシオンに血の雨を。』

 其の男はそれだけ呟くとぱらぱらと降っている雪の中へ消えていった。

 
 其の男が次に姿を現したのは幻想郷最大級のお屋敷である紅魔館であった。

 『あれ、珍しい事もあるもんですねー。この時期にお客さんとは。』

 紅魔館の門番、紅 美鈴が門の裏から姿を現す。

 『あなたは此方の門番さんかな?レミリア・スカーレットお嬢様に用事があるのだけれども。』

 『お嬢様に御用時とはやはり珍しい方ですね。
  ですけどお嬢様はお気まぐれなので出ていらっしゃるかはちょっと自信ないですけど・・・』

 『相変わらずだなぁ・・・』

 其の男は小さく笑った。
 其の旧友とも思わせるような発言に美鈴は首傾げたが、

 『おっと、此れは失礼。単なる独り言だから気にしないでくれたまえ。』

 『はぁ・・・やっぱり珍しい方ですね。』

 『まぁ幻想郷からしても私は珍客だろうけども・・・そうだ、レミリアに「紅夜の王」が帰ってきたと伝えてもらえるかな?』

 『紅夜の王・・・?耳にした事がない名前ですね・・・。』

 今まで聞いた事も無い言葉に美鈴は再び首をかしげる。
 
 『まぁ仕方の無いことだと思うよ。とりあえずそういえばレミリアは出てくると思うけど。』

 『そうですかー。』

 そう言うと美鈴はお屋敷の中へ入っていった。
 しかし僅か1分程度でまた戻ってきた。

 『あの~・・・そんな洒落ても無い冗談を要求した覚えは無いけど?と言われましたが。』

 彼女は半泣き状態で肩を落としながらそう言った。
 
 『やっぱり信じては貰えなかったかぁ。
  それじゃあ「幻想郷の終焉を告げても良いかな?」と伝えてもらえるかな?』

 『どういう意味ですか?』

 『んー話すと長くなるからレミリアにそのまま伝えて欲しい。今度は一発でいけると思うんだけど。』

 そう言われた美鈴は再び紅魔館の中へ消えていった。

 今度は暫く出てこなかったが、5分もした頃だろうか美鈴が戻ってきた。

 『あの~・・・貴方は何者なんですか?』

 『おや、名乗らなかった此方も失礼だったかもしれないが、突然どうかされたのかな?』

 『いえ、お嬢様が貴方を通すように言われたんですけど・・・
  今までに見たことの無い、とても焦っていらっしゃる様子だったので・・・』

 『まぁ私が帰ってきた事でレミリアが逆に冷静だったらちょっと悲しいかな。』

 そう言って「紅夜の王」と名乗る男は微笑をこぼした。
 幻想郷の中でトップクラスの実力者であるレミリアでさえも
 恐れるこの男の正体は一体何なのだろうか・・・。

 『あのお嬢様があんなに冷や汗をかかれるなんて・・・』

 流石に美鈴もこの男に恐怖を抱き始めたのか背筋にいやな感触が流れたのを感じた。

 『っと、取り次ぎ有難う。それではお邪魔させて貰うよ。』

 其の男は美鈴にニコっと笑いかけると紅魔館へと入っていった。

 
 
 無音の紅魔館の廊下にカツンカツンと足音が響く。
 
 『無駄に広いよなぁ、このお屋敷は(笑』

 そんな独り言を呟きながら紅魔館の廊下を歩いていると

 『無駄の多いお屋敷で悪かったわね。』

 奥から咲夜をつれてレミリアがすっと姿を現した。

 『いやはや、御久し振りこの上ないねぇ、レミリア。』

 『そうねぇ、200年ぶりかしら。』

 レミリアはどこか顔が引きつっていた。

 『お嬢様、此方の方は?』

 咲夜の其の質問に対してレミリアは無言だった。

 『おや、私の紹介はして頂けてなかったのですか?』

 『紹介するにも、あんたには名前がないでしょう、「紅夜の王」さん。』

 『まぁそれは御尤もな訳で。まぁ外界では「ブラド・ツェペシュの亡霊」なんて呼ばれてみ居たけど。』

 『やっぱりあんた・・・』

 二人だけで会話が進んでしまい、咲夜はまったく話についていけなかった。

 『咲夜、こいつ昔はあなたと同じ人間だったのよ。』

 『!? ですが、先ほど200年振りだと・・・』

 『えぇ、今は人間ではなくなってるわ。200年前は人間だったのよ。
  しかし、其の力の強大さの余り、唯一幻想郷に拒まれた存在。
  同じ人間でも霊夢や魔理沙やあなたとは全く異なる存在。』

 『其れは一体どういうことですか?』

 咲夜にはその意味が全く理解できなかった。
 しかし、レミリアは其の咲夜の質問には答えず、

 『紅夜、あんた外界のハーフヴァンパイアね。』
  
 『流石は天下のレミリア様、お察しが良いですな。』

 紅夜の王は子供のように無邪気に笑った。

 『人間だったあんたがここまで生きてるなんてもう正直其れ位しか理由が思い当たらないわ。』

 『しかし、今更何しに戻ってきたのよ?』

 『大した事ではないさ、時が満ちればわかること。

  とりあえず今日は挨拶回りだけ。この後は紫にでも顔出して寝るところ探しますかな。』

 『あのスキマ妖怪なら亡霊娘の所じゃないかしらね。』

 『なるほど。白楼玉ですか。此処から少々距離ありますけどまぁ我慢しますか。』

 其処まで話すと、紅夜の王はくるりと振り返り、

 『それでは、此れにて失礼するよ。またお会いしましょう、レミリアと其の従者さん。』

 そう言って正面玄関の方へ歩き出した。すると、

 『本当に幻想郷を消しに来たわけじゃないのね?』

 と、レミリアがもう一度質問する。
 紅夜の王は立ち止まり、首だけ此方に向けて、

 『くどいなぁ・・(笑)そんな事するわけ無いじゃない。それに前回だって私の意志ではない。』

 『そんな言い訳で済まされる問題ではないと思うのだけれど。』

 『其れは失礼。兎に角、今は「紅夜の真王」は眠ってるし、安心してくれて構わない。

  あれ以来目覚めた事は無いしね。』

 『それならいいわ。ただし、目覚めるような事があればあんたを全力で殺すわ。』

 『其れはどうぞ御自由に。私もそうして頂けると助かる。』

 そう言うと再び紅夜の王は歩き出した。

 
 そして、最後に

 『そうそう、言い忘れてた。レミリアはさっき私の事を名前が無いといったけれど、

  別に無い訳じゃないよ。そうだなぁ、確か紫は知ったはずだが、私の人間の頃の名前。』

 といって紅魔館のドアを閉めて雪降る幻想郷の中へ再び消えていった。

 
 紅夜の王が立ち去った後の紅魔館にはただ沈黙が流れているだけであった。
 咲夜は未だ状況が理解できずただ呆然と立ち尽くし、レミリアに色々聞いてみようと思うも
 レミリアもまたその場に固まったままであった。
 その沈黙を裂くように咲夜が質問を投げかける。

 『お嬢様が其処まで恐れるあの方は一体何者なのですか?』

 そう尋ねられ、ハッと我を取り戻したかのようにレミリアは咲夜の顔を見て、

 『そうね、あの男の事について少しだけ話してあげるわ。』と言った。

 メイド長の咲夜ですら驚くほど其の時のレミリアの顔は冷や汗だらけだった。
 

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 その頃、紅夜の王は白楼玉に向かって移動していた。

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 白楼玉では縁側で紫と幽々子がお茶を飲みながら、世間話。
 その傍らで妖夢が庭のお手入れと何時も通りの光景であった。
 しかし、今までのんびりと談話していた紫の顔が突然強張った。

 『そろそろアレが来るわね。』

 『あれって何かしら。美味しいものだと嬉しいのだけれど。』

 どんな状況でも幽々子は真面目に応対しているのかふざけているのかわからないので、
 こういった発言に改めてツッコミを入れる者は居ない。

 『紫様、どうなされました?』

 庭の手入れをしていた妖夢が手を止め紫に質問する。

 『あらら、こんなに凄い妖気振りまいてるのに気付かないなんてあなたはやはりまだまだ半人前ね。』

 『妖夢~、もっと修行しなきゃダメよ~。』

 紫に続いて必ず幽々子が一言挟むがどれも説得力は無い。

 『えっ?』

 妖夢は庭の手入れをやめ、紫の言う凄い妖気という物を探してみる。
 落ち着いて気配を悟ってみると確かに今まで感じた事も無いような強大な妖気がひしひしと身に染みてきた。

 『何故此れほどの妖気を今まで察する事が出来なかったのでしょうか・・・』

 『だから半人前なのよ。まぁ察する事が出来ただけでも合格かしら?』

 『といいますか、紫様!何故このような妖気があるにも拘らず今までのんびりしていたんですかっ?』

 『私も気付いてたわよ~』

 幽々子と紫は初めからこの強力な妖気について気付いていたのだ。

 『でしたら、お二人とも揃って何故妖気そっちのけで談話を・・・』

 すると、紫がやれやれといった顔をして

 『あのねぇ、危険な物ならとっくに動いてるわよ。つまり私たちが動いてないという事は?』

 と、苦笑いしながら問い直す。

 『これほど強大な妖気にも拘らず何の心配も無いという事ですね?』

 『まぁ半分正解半分ハズレね。』

 紫は淡々と喋る。
 
 『どういうことですか?』

 『簡単に言えば、今は動かなければならないほど危険ではないけど時間が経てば危険になる可能性もあるということよ。』

 『イマイチ良く分かりませんが、兎に角今は大丈夫なのですね?』

 『まぁ、そうね。』

 『幽々子様もこの妖気の正体を御存知なのですか?』

 『妖夢、私を馬鹿にし過ぎよ。見知らぬ物を食べようとか考えたりはしないわ。』

 少々話の論点がズレているようにも思えるがこれが幽々子の何時ものペースである。
 アレは間もなくやってきた。

 『あらあら、また生きたまま冥界にやってきた人と思われるものが1つ。』

 今までのほほんとしていた幽々子の顔が一瞬真剣な面持ちになった。
 
 『幽々子様?』と、妖夢が幽々子の顔を確認した瞬間、何かが上から舞い降りてきた。

 『幽々子お嬢様とスキマさん、御無沙汰しております。』

 『あら、御挨拶ね。人をスキマ扱いなんて。』

 『紫~あなたは人じゃないわ。』

 さすがは幽々子。場違いなくらい冷静なツッコミである。

 『おや、其方のお嬢さんは・・・妖忌殿のお孫さんですかな。』

 『はい、私は幽々子様の身の回りのお世話とここの庭師を兼任している魂魄 妖夢ですが?』

 『それはそれは。私は「紅夜の王」とか最近では「ブラド・ツェペシュの亡霊」と呼ばれているものです。
  以前妖忌殿には大層お世話になったものですから。』

 紅夜の王が妖夢に挨拶をしていると、横から紫が割って入る。

 『あらあら、双魔 碧瑳って名前は何処へ行ったのかしら?』

 『まぁ、人間を半分捨てた時に一緒に捨てましたよ。』

 碧瑳と呼ばれた紅夜の王は苦笑いした。
 
 『そうよねぇ~昔会った時はまだ私生きていた気がするわ。あなたも人間だったし。』

 そう、紅夜の王が前に幻想郷を訪れていた時はまだ幽々子は人間であった。

 『そもそも、其の名前を呼んでくれたのは紫位じゃなかったかな。揃いも揃って「紅夜の王」だったしなぁ。』

 軽く思い出に耽る紅夜の王。

 『待ってください。ということは、この人は元人間で今は違うと事ですか?』

 状況が理解出来てないのは妖夢だけであった。

 『そういうこと。粗方幻想郷を追い出された後に外界で妖怪モドキにでもなったのでしょう。』

 『紫大正解。皆さん勘が鋭いですねぇ。』

 『皆さんという事は・・・・此処来る前に紅魔館にでも寄ってきたのかしら?』

 『しつこいですが、紫大正解。』

 200年前に紅夜の王を幻想郷へ招き入れたのは紫なのである。
 弱まった結界の修復中に、ちょっと昼寝をしていたらその間に紅夜の王が誤って幻想郷に迷い込んできたのである。
 幻想郷では時々このようなことが起こる。
 外界との接触を防ぐ為に結界を修復するのが紫の勤めなのだが、
 こんな性格のため却ってそれが逆効果を生んでいる。
 ちなみにこういった現象を外界では神隠しと呼んでいる。
 幻想郷の結界が弱まった部分から人間が迷い込んで帰れなくなってしまう、
 神隠しという減少は少なからずある。
 だが、大抵の人間であれば妖怪などの餌食になって終わってしまう。
 この男がそうならなかったのにはちょっとした理由が在った。
 紅夜の王、もとい双魔 碧瑳は魔法使いだったからである。

 『そういえば・・・なんでまた突然帰ってきたわけ?』

 紫が思い出したように質問を投げかけた。

 『ちょとした野暮用ですよ。時が来ればわかりますがまだその時では在りません。』

 『私はてっきり、また幻想郷を消しに来たのかと思ったわ。』

 さらっと幽々子は恐ろしい事を口にする。

 しかし、それは先ほどのレミリアと全く同じリアクションだった。

 『幽々子様其れは一体どういった・・・・』

 『話すと長くなるから其れはまた後でね。』

 幽々子は其の話には触れようとはしなかった。

 『レミリアにも言ってきましたが前回の消滅騒動も私の意志ではなく不可抗力みたいなものですし。
  仮にも第二の故郷である幻想郷を容易に消したりはしませんよ。』

 『それはまぁ確かにね。所でその「時」が満ちるまでは如何するつもりよ?』

 紫も其の話をしたくないのか即座に話の筋を変えた。

 『私も其れを悩んでいたところなのですよ。皆さんに挨拶を終えたら寝床を探す予定でしたし。』

 『それなら、あなたにとっておきの下宿先があるわ。』

 『其れは関心深いですね。如何言った所なのですかな?』

 『この幻想郷の中には数少ない人間が住んでいるところよ。仮にも元人間のあなたにはベストかと思うけれど?』

 紅夜の王、碧瑳は暫し頭を捻り其の場所について考えてみたがその答えは直ぐに思いついた。

 『あぁ・・・私に博麗神社へ行けというのですかな?』

 『大正解。』

 『あそこの神主が余り得意ではないのは御存知かと思いましたが?』

 『あなた、何年経ってると思ってるの?』

 紫は苦笑いした。
 
 『あ・・・』

 博麗神社は代々其の血の人間が幻想郷の結界の守人として務める場所であるが
 なにせ前回会った神主は200年前の博麗の人間である。
 今は全く異なる人物であるのは当たり前な話だ。

 『まぁ、私も見た目はまだ人間ですし。博麗の所で厄介になりますかねぇ。』

 『折角だからスキマから直通で送ってあげるわ。』

 確かに其れは労力も食わず一番便利な移動方法である。

 『でも、其の前に1つ質問いいかしら?』

 『なんなりとどうぞ。』

 『あなたが幻想郷に戻ってきたのは結界が捻じれから直ぐわかったわ。でも、気になった事が1つ。
  あなたが戻ってくる直前にも同じく強力な妖気を纏ったのが紛れ込んできたけど、
  それとあなたの今回の突然の帰郷に繋がりはあるのかしら?』

 紫が其の質問をしたとたん、今までのんびりとした表情とは一変して碧瑳の顔が強張った。

 『何故そう思う?』

 『さっきの話を聞いてる限りではあなたが此処に戻ってくる必要性も必然性も0%に思えたからかしらね。』

 『成る程、流石は紫、いい読みですな。確かに関係は有るけれど・・・残念ながらこれ以上は語れない。』

 それだけ言うと碧瑳は元の表情に戻った。

 『さぁ、さくっと博麗神社まで送っておくれ。』

 『わかったわ。どうぞいってらっしゃい。』

 紫が広げた空間に飲み込まれて碧瑳は消えた。

 『此れで無事送信完了ね。』

 『ねぇ、紫?あの子もしかして外界の吸血鬼かしら?』

 『!』
 
 其れを聞いた瞬間紫は何かを悟ったような顔をした。 

 『幽々子にしては珍しく素晴らしい回答ね。』

 『あなたも私を馬鹿にしすぎよ。其れは其れとして何かわかったのかしら?』

 『えぇ、大体今回のあらすじが読めてきたわ。』

 そんな会話がやり取りされる横で妖夢は一人しどろもどろしていた。

 『妖夢、混乱しすぎよ。』

 『そうは言われましても幽々子様、何がなにやらさっぱりわからないのですが・・・』

 『本当は知らない方が良いのかも知れないけれど、まぁ折角の機会だしあの子のこと少し教えてあげようかしら。』

 『知って損な話ではないわね。』

 紫はそれだけ言うとスッと消えていってしまった。

 『あらら、紫も薄情ね。帰るときぐらいちゃんと挨拶して欲しいものだわ。』

 『しかし、紫様はこのお話御存知なのですよね?』

 『もちろん、彼女も私もあの事件の当事者みたいなものよ。』

 『あの事件・・・ですか?』

 『あれは今から200年前の話よ・・・・・。』

 幽々子は淡々とした口調で語りだした。

 
 それは200年前起こった悲劇の物語。


                       
―――――――――――――――――物語は200年前の幻想郷へ―――――――――――――――――――――
此方に投稿させて頂くのは初めてで御座います。初めましてです。
この度このようなSSを書かせて頂きましたが、どうもわけわからないですね。(苦笑
文章の描き方もストーリー背景も有る意味めちゃくちゃですが
そこが却って東方らしさになってればよいなぁと思います。
小説書き始めて日も浅い人間なので其の辺りはご了承くださいませ。(苦笑
やたら会話多くて申し訳ないです。
そしてギャグ性無く普通の読み物となっておりますorz
蒼井 翡翠
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コメント



0.520簡易評価
10.20名前が無い程度の能力削除
読者置いてきぼり・・・ですね。それも含めて布石なのかな。
オリキャラかつ続き物かつ新説はかなりの茨、
最後まで見なければ正統な評価はできませんが、
とりあえずもう少し導入をうまくやらないと誰もついてこれないと思います。
がんばってください。
11.無評価名前が無い程度の能力削除
200年前って、幻想郷誕生は明治初期、明治維新は1867年だから
現代からおよそ150年前のような。。。
まあ幻想郷の時間軸が未来なら問題ないのですが、この様子だとその辺考えて
いないかのような印象を受けます。
13.10名前が無い程度の能力削除
東方らしい滅茶苦茶さとは違う気がしますが。
ちょっとついていけなかったかな。
15.無評価七死削除
えー幻想郷についての認識ですが、幻想郷自体が生まれたのはずうっと昔であり、幻想郷が完全に外界と遮断されたのが明治時代でありまして、資料としては妖々夢の設定を御照覧頂きたい所であります。 
ですから200年前に幻想郷であった一悶着について、最低でも300年は存在している(妖忌の庭師人生から考えた期間で、一番存在期間が短いと思われるのが、意外な事に幽々子だったりする)幻想郷の首脳陣が言及する事自体は問題ないはずです。

オリキャラについては、ここらへんは次回待ちの段階かと。 とりあえずレミ様ゆゆ様の語る昔話を聞きたい所であります。 
私、首脳陣がからむ話は大好物なものでして、ぜひとも執筆頑張って頂きたい。
18.無評価nofix削除
誤字指摘だけですがどうしても気になったので。
白楼玉では無くて白玉楼です。玉じゃなくて地名。
26.-20名前を間違われる程度の能力削除
話の持って行き方が強引すぎると思います。
コメディ物なら、あえてそういう手法で笑わす方法もあるでしょうが。
一見してシリアス物のようですが、(笑)ってなんですか。
それを描写するのが作品というものだと思います。

誤字や文章の決まりごとについては、もう多すぎるので省略します……。
個人的には、「去るもの負わず」は笑わせていただきました。良いネタだと思います。
(誤)・・・背負うんですね。
(正)……背負うんですね。
31.30Hodumi削除
……平均二十点以下が付くような作品には見えないけどなぁ。
確かに色々突っ込んでったら切りがかなり遠いけど、一応、話しの流れには着いて行けるし。
惜しむらくは、初心者を翳して妥協を認めさせようとしている所でしょうか。
取り敢えず投稿する前に読み返す事をお勧めします。先も気になりますし。

後最低限これだけは。オリキャラの名前には括弧で読み仮名を書くべきかと。折角存在感あるのに、名前の読み方が良く分からないのでは魅力半減です。
32.-30名前が無い程度の能力削除
次に期待しています(-30点)
35.無評価名無し毛玉削除
この手のオリジナルキャラが軸になる話は全部まとめて一回で掲載した方がいいと思います。
小出ししていくと読む人間がついて来れなくなりますから。
42.無評価名前が無い程度の能力削除
幽幽子って生前の記憶は無いんじゃなかったっけ?
43.40名前が無い程度の能力削除
がんばってくれ。
オリジナル物には、初っ端の酷評を見事打ち消してきた歴史がある。
最初はなかなか理解し難い。
シナリオに入り難ければなお更…

読者に読み優しい内容を…
構想は変に練り直さず、初志貫徹を望みます。
47.無評価他人四日削除
単純に次回に期待するよ。
プロローグだけで評価するって言うのは俺には無理だ。

次で読み手を納得させる作品を出すか、諦めるかは貴方の勝手。
せっかくの構想を掻き消すというのは少々もったいない。