Coolier - 新生・東方創想話

博麗霊夢観察日記

2005/05/20 03:11:53
最終更新
サイズ
24.05KB
ページ数
1
閲覧数
4921
評価数
85/431
POINT
23170
Rate
10.74

分類タグ


 某月某日。
 不本意ながら日記をつけることとなった。
 そもそも幻想郷のおはようからおやすみまで毎日見つめる私にとっては、日記などというものはナンセンスを通り越して有害ですらある。
 何故に、幻想郷を来歴からして知る私が、わざわざ昨日今日の事柄を書き付けねばならんのか。
 重ね重ね言うが不本意である。
 不本意であるがルールはルール、従わざるを得ない。
 宴会の席でのことである。
 ここのところ連日連夜、博麗神社にて人妖入り乱れての大宴会がなされているのだが、何の因果か私も出席することと相成った。
 正直里を空けたくはなかったのだが、妹紅と輝夜まで招かれているというのでは行かざるを得まい。私がいなければ何かあった時に、とてもではないが止められないだろう。いや、止められる者もいるが、誰も止めようとしないだろう、というのが本当のところだ。
 幸いというか意外というか、彼女たちの間に何らの諍いもなく宴は進んでいった。正直不気味だった。
 思えばこれは、その代償だったのかもしれない。
 王様ゲームなるものが開催された。なんでも番号が付された棒と、王様マークが付された棒とがあり、王様を引いたものは番号を宣言して何か命令を下すのだという。これがまあ大いに盛り上がった。
 最初のうちは、四番が王様の肩をもめだの、六番が二番に酒を注げだの、門番はイッキしろだの、比較的ゆるい命令が出されていた。
 しかし、皆に酒が回ってくると、段々と命令の内容が過激になっていった。
 やれ九番は十二番の小骨を喉に引っかけろだの、一番が八番に愛の告白をしろだの、十一番が五番を押したおせだのやりたい放題となった。
 その度にミスティアが幽々子の小骨を喉に引っかけたり、輝夜が妹紅に告白したり、橙が藍を押し倒したりと、何か妙に恣意性が見受けられたが。
 最後のゲームでそれが起こった。
 王様はレミリア。彼女曰く、「四番が九番の観察日記を一週間つけて私に提出すること」。
 四番は私、上白沢慧音。
 そして九番は……博麗霊夢。
 実に作為的な命令である。運命を操ったに違いない。
 本当は自ら霊夢の観察日記をつけたいのだが、基本的に昼夜逆転の自分では一日二日はまだしも、霊夢の生活にはついていけないからといったところか。
 そして宴会出席者の中で、他意なく客観的に記録をつけられるのは、まあ私くらいでは確かにあった。
 霊夢は何も言わない。
 私は少々思うところがあったので値切りの交渉をした。その結果、一週間から六日間に期間が縮小されることとなった。
 里のことは多少不安だが、私が長期間空けても問題ないよう作成中だったものの試験を兼ねることにしよう。あと、妹紅にも頼んでおくことにする。
 私が、「では六日ほど世話になる。米は三升ほどでいいか」と尋ねたところ、レミリアにすごい目で睨まれた。その瞳は、「しまった!無理してでも私が観察日記つければよかった!」と口ほどに語っていた。私のこの提案は想定の範囲外だったのだろう。同じような視線が他にも複数飛んでくるが、努めて無視する。
 ちなみに霊夢は、米三升という台詞に熱烈な視線を向けてきた。そんなに窮乏しているのだろうか。とても不憫だ。

 ともあれそういうわけで、私は次の日から幾日、博麗神社にて日記をつけることになったのだった。以降がレミリアに提出した日記の内容である。あと、レミリアは少し生意気だと思う。

 一日目。
 色々と準備が必要であったため、里を出たのはお昼を回った頃だった。
 準備というのは、この先数日の身の回りのもののこともあるが、勿論重きは里のことである。今こそ長年の歴史を凝縮したコレが表に出る時。
 里防衛特化独立起動無能兵器レボルバーカノ子。
 細部は曖昧な、等身大の木の人形である。作りが甘いのは、下手に私の形を模すと色々別種の問題が出てきそうだったからだ。
 アリスの人形などとは違い自律的な行動もしゃべることもできないが、里の内部に私以外の妖怪が侵入すると、問答無用で一条戻り橋を発動させる一品である。妹紅もついているし、これさえあれば大丈夫だろう。当の妹紅には、これを紹介したところ実に微妙な視線を向けられた。それが何を意図していたのかは分からない。詳しく説明されそうになったので逃げることとする。
 今回の馬鹿騒ぎを話し、しばらく里を空ける旨を告げると、里の皆は実に快く送り出してくれた。たまにはゆっくりお休みになって下さい、という言葉に胸がいっぱいになる。実にいい気分で、私は博麗神社へと向かった。
 私が到着したのは、丁度お茶の時間らしかった。お茶を啜る彼女の姿が見える。
 先客がいた。霊夢と向かい合わせで座っているのは白黒魔法使い、霧雨魔理沙だった。
 常々思っていたのだが、魔理沙に和室は似合っていない。やはり見た目の問題なのだろうか。まあ大きなお世話だと思うので、口にはしないでおく。
「ではしばらく、よろしく頼む」という挨拶よりも、彼女は私の荷物に興味がいっているようだ。苦笑しつつ、手提げを渡す。中には米と、野菜や干物類が入っている。霊夢は幸せそうにそれをのぞき込むと、ふわふわとした足取りで台所へと消えていった。
 魔理沙を見る。呆れ半分に、彼女もこちらを見ていた。残り半分は……まあいい。
軽く肩をすくめたところで、霊夢が戻ってきた。手には急須と湯飲み。
 茶を入れる彼女に、私は何故神社の周りにツクシが一本も生えていないのか尋ねてみた。
 謝った。
 出涸らしのお茶は、とても美味しかった。
 日が暮れるまで、他愛もない話が続く。毛玉を倒したら点数じゃなくてお金を落とせばいいのにとか、妖怪に賞金首制度を導入すべきだとか、そんな内容である。
 妖怪退治が生業の彼女にとっては、見返りが一切ないというのは死活問題なのだろうが。
 ……賞金首制度にしたとして、一体どこから賞金が支払われるのだろうか。
 そうだ、レミリア・スカーレット、お前がやってみないか?霊夢の気を引けるかもしれんぞ。
 夕食は、魔理沙も相伴に預かっていた。だが「私も泊まるぜ」という彼女の意見は一蹴された。
 曰く、「無駄飯食らいに提供する寝床はない」ごもっとも。
 ああそうだ、魔理沙よ、お前も何か手みやげを持ってきたらどうだ?ちなみにきのこはやめておいた方がいいと思うぞ。
 泣きながら飛び去る魔理沙がいなくなると、場が一気に静かになった。まあ元々私も霊夢も多弁ではないが、如何に魔理沙に引っ張られていたかがわかる。
 片付けを手伝おうとしたところ止められた。あんたは客だし、と言われては無理に手を出すこともできない。おとなしく座って茶を啜ることとする。
 そっと出した三杯目の茶を飲み干したところで(煎れたのは私だが)霊夢が戻ってきた。食器を洗うだけにしては随分遅い。聞けば風呂を沸かしてきたらしい。
 それにしては随分早かったような気もするが、何かしらの不思議機構があっても驚くには値しないという意見もある。
 霊夢は先に入るようにと言ったが、家主を差し置いて一番風呂というのも気が引けるので、私は彼女に先にはいるように言った。
 なおも彼女が言い募ろうとしたので、「レディーファーストで」と言ったところ、そんなだんじょんそひの傾向が日本を駄目にする、などとよくわからないことを言われた。私としては、あんたも女でしょうが、とかそういう反論を期待していたのだが、一体こいつは私を何だと思っているのだろうか。
 そもそもここは幻想郷だし、だんじょんそひじゃなくて男尊女卑だ。そう指摘したところ、彼女は少し顔を赤らめて居間を出ていった。
 いいお湯だった。
 風呂から上がって髪を拭く私に、霊夢は「じゃあ寝ましょうか」と言ってきた。時計を確認すると、まだ八時だった。里の子供でもこんな時間に寝ないぞ。「だってやることないし」まあそうなのだが。
 部屋に通された。こうなるともうじたばたできない。するつもりもなかったが。
 こんな時間に床につくのは何年ぶりだろうか、と思いつつ横になる。
 ここにきてようやく私がここに来た理由を思い出す。慌てて身を起こし、筆を執った。
 一日目、これにて終了。



 二日目。
 基本的に、私の朝は早い。だが昨日は寝た時刻が寝た時刻だったので、何時に目を覚ますことになるか正直ドキドキした。
 が、その心配は杞憂で、私はいつも通りに目を覚ました。四時間ほど長く眠ったためか、気分は爽快だ。これだけでも、ここに来た価値があったといえる。
 着替えて部屋を後にすると、同じく霊夢も部屋から出てきた。いつもの巫女装束である。
「早いのね」お互いにな。「朝ご飯はまだいいわよね?」まかせる。
 彼女は一つ頷くと、じゃあ掃除するから、と言ってどこぞへ向かおうとする。その背を私は慌てて呼び止めた。何か手伝いをさせてくれ。お前が掃除している最中、それを後目にくつろぐような神経を、あいにく私は持ち合わせていないのだ。
 結局私は廊下の雑巾掛けをすることになった。霊夢は本殿の掃除。分担としては妥当だろう。それなりに長い神社の廊下を一回りする頃には、朝日は我が物顔で顔を出していた。
 朝食。
 気付いたのだが、献立の中身が全部昨日私が持ってきたものだ。
 おそるおそる、台所事情を聞いてみる。
 謝った。
 というか、普段どうやって生活しているのだろう。宴会で食いつないでいるんだろうか。
 賽銭箱は空のようだし、事件を解決してはいるものの、誰に頼まれているわけでもないので報酬も期待できないだろうし。……まあ、深く考えるのは止めておくか。
 霊夢なら、何処へ行っても歓待を受けられそうなものだが……本人にその気がなければ仕方ない。
 午前中は掃除の続きで終わった。お昼を挟んでお茶の時間になると、二つの影。
 霧雨魔理沙、アリス・マーガトロイド。
 霊夢が少し、意外そうに眉を上げた。魔理沙が二日続けてくるのは珍しいらしい。しかも誰かを連れて訪れるのは滅多にないという。
 まあ、宴会の席で殺意にも似た視線を飛ばしてきた幾人かのうちの二人なので、私にとっては意外でも何でもない。
 降り立つやいなや、「霊夢、これを受け取って(くれ)!」と声を合わせてなにやら突き出す二人。
 数秒後、中身を確認した霊夢に蹴倒されていた。
私も中身をのぞき込む。……だからきのこはやめておけと言ったんだ。何だこの色。有毒色というか警戒色というか、あきらかに危険物だろう、これ。あとこの鉱石はなんだ。どうしろというんだこんなもの。如何に霊夢が健啖だとはいっても、流石に石は食えまい。魔法使いに常識を求めるのは間違っているのだろうか。
 それとも彼女らが食料を持ってきたと判断した、私や霊夢が間違っていたのだろうか。しかし彼女の術にはきのこも鉱石も必要はないだろうし。やはり間違っていたのは魔法使いということでよいだろう。
 溜息をつきつつも、彼女は二人を招き入れた。
 魔理沙もそうだが、アリスも和室は似合わんな。金髪が駄目なんだろうか。しかし八雲紫は妙にあっているのだから不思議だ。本人の雰囲気、物腰次第ということか。
 魔理沙は、言っては何だががさつだ。アリスの仕草は優雅だが、清楚という印象ではない。
 紫は……
 あれ?
 私の見解自体が間違っているのか?
 アリス参入もあってか、微妙に緊張感のはらんだお茶の席となったが、時が経つにつれ、次第に穏やかな空気が流れはじめた。私や霊夢の表情から、ようやく悟ったらしい。
 特にアリスはそうと分かると随分饒舌になった。友達が少ないのだろうか。言うと落ち込みそうなので言わないでおくが。
 なんにせよ、他愛もない話が進んでいく。やれ魔法の森のきのこは世界一だとか、やれ血管から直接注入ることで効果が云々だとか、やれ人形は歯が命だとかそんな内容である。
 日が暮れる。何か色々安心したのか、今日は二人とも夕食前に帰っていった。
 霊夢は聞き上手なのだろう。仕草、表情、雰囲気、相づちや茶々の間など、端々にそんな印象が見受けられる。
 風呂のことで、また一悶着あった。冗談半分で、なら一緒に入るかと言ったところ、意外なことに彼女は頷いた。おそらく驚いた表情をしていたであろう私に、彼女は「減るもんじゃないし」と言った。
 それはそうだが。私もたまに、妹紅と水浴びをしたりするしな。
「触られると減るけど、摩擦で」子供か、お前は。






 子供でした。
 私はすさまじい目つきで、嬲るように睨め付けられました。
 風呂上がり。
 それにしても霊夢、幻想郷に少女は数あれど、お前ほど発育不全なのも珍しいな。あばらもうっすら浮いているし、中立故の中性か?
 ……などと言ったら、すごい勢いで針を投げられた。寝間着の何処にそんな大量の針が仕込んであったんだ。すいませんごめんなさい、霊夢は女性だと知ってますから止めて下さい。針治療にしては刺さりすぎです。
 ややあって針の驟雨は止んだが、今度は霊夢が憂鬱げな溜息をついた。
「巫女は女性が習わしだけど、それが理由でこんなだったらいい迷惑よね……」まあ、気にするな。お前は発育途上なだけだ。私もお前くらいの時は……
 ……いや、何でもない。
「おやすみ」おやすみ。



 三日目。
 昨日と同様に目が覚める。霊夢も同じようだ。
 昨日のこともあってか、どことなくぎこちない。私だけならともかく、彼女の方も同じようなのが意外だ。
 というか、何で私はこんな書かなければばれないようなことを書いているんだ。ちなみに今日はお前が来た日だが、首を傾げていたのはそのせいだろう。
 ああ、くそ。こんな時、自分の性根が憎らしい。正直、真面目は美徳だが、これでは馬鹿正直のくそ真面目だ。今さらどうしようもないか。
 分担は昨日のままに、掃除。
 昼を回って二人の来客。レミリア・スカーレット、十六夜咲夜。
 吸血鬼が昼の日中に空を飛ぶ。いいのか?「日傘を差しているもの」いや、それを含めてそんなアバウトでいいのか、という意味だったのだが、まあいい。
 三日も間近で観察していると流石に分かってくるが、霊夢の顔がゆるんだ。何故かといえば、咲夜の手にした包みが原因だろう。お前たちが来訪したからではない。だからといって歓迎していないわけでもないようだが。
 霊夢も何処か浮世離れしているとはいえ、女の子である。甘いものには目がないのだろう。紅魔館の甘味は、彼女が普通に手にいれるそれとは趣も違うだろうしな。
 ……それ以前の問題かもしれんがな……
 この二人が来た場合の段取りがあるのか、霊夢はお茶を煎れようとはしなかった。
 ふと気がつくと、目の前に紅茶のカップがおいてある。
 そのことに、レミリアは満足そうに頷いているが、私はどちらかというと背筋が冷える思いだ。霊夢は平然としたものだが。慣れとは恐ろしい。いや、彼女の場合は違うか。
 会話についてはわざわざ記す必要もあるまい。
 しかしお前はいつもあんな事を言っているのか?あかっぷおぶぶらっどぷりーずとか言いながら霊夢に迫るな。結果は見えているだろうに。
 夕食には二人も席に着いた。どうもいつものことらしい。
 ただ、この主従コンビは入浴はしないらしい。吸血鬼の面目躍如といったところだろうか。
 草木も眠るような時間になって、二人は帰っていった。これが日常なら、確かに霊夢の生活にはつきあいきれまいな。霊夢がか?
 宴会の席でも、彼女がこれほど夜更けまで起きていたのは見たことがない。彼女らが居たときにはそんな素振りすら見せなかったが、流石に眠いらしくあくびをかみ殺している。
 私の視線に気付くと、霊夢は軽く肩をすくめた。そうか。おやすみ。



 四日目。
 あらかじめ断っておく。以下は手抜きではない。
 習慣とは恐ろしいもので、睡眠時間が削られても、起きる時間は変わらなかった。霊夢も同様だ。
 掃除後、朝食。そして掃除後、昼食。
 誰も来なかったのは、初めてのことだ。そんな午後、何をするかと思えば、ここのところ手を着けていなかった庭を掃くらしい。手伝おうとしたのだが、お茶でも飲んでてと言われる。
 何となくそれ以上言う気になれず、縁側に腰掛けぼんやりと彼女の姿を追う。広い庭をゆっくりと、端から端まで同じペースで掃いていく。日が暮れるまで。
 途中でお茶を挟んだものの、四半日を庭掃除に費やしたことになる。
 何というか……何とも言い難い。夕食時に何か言いかけたのだが、結局言葉にはしなかった。
 入浴の後、例の如く床につこうとする彼女に声をかける。
 いつもこうなのか?「こうって?」誰も来なければ延々と庭掃除をして、誰も来なければ今のように布団にはいるのか?「そうよ」……満足なのか?「不満はないわね」そうか。「うん」おやすみ。「おやすみ」



 五日目。
 夕方彼女らが来なければ、おそらく昨日と全く同じ一日が過ぎていたに違いない。
 何か大きなものを抱えた少女が、難儀そうに博麗神社の庭に降り立つ。
 何処を見るのか糸の瞳、ルナサ・プリズムリバー。宴会の常連、騒霊音楽隊の長女だ。
 よくわからんが、彼女と私には通ずるところがあるような気がしてならない。いざ飲むときとなると、彼女と杯をかわすことが多い。見た目通りの苦労人のようだ。
 彼女の抱えていた大荷物の正体は、リグル・ナイトバグだった。弾幕の直撃でも受けたのか、目を回している。
事情を聞くと、何でも里の近くを飛んでいたリグルが、いきなり撃墜されたらしい。里も騒然となったようだ。
 そして、たまたま通りかかったルナサが騒ぎを聞きつけ、私のいるここまでリグルを運んできてくれたらしい。
 ……レボルバーカノ子。
 いかんな、思いの外探知範囲及び射程が長かったようだ。改良の余地がある。融通も利かないようだし。
 そんなことを思いながら、リグルの負傷をなかったことにする。何があったのかよく覚えていないらしく、意識を取り戻してからもしきりにクエスチョンマークを飛ばしていた。勿論彼女に真相は内緒だ。
 ルナサは霊夢と茶を飲んでいた。なにやら彼女に愚痴をこぼしていたようだ。メルランが躁病だけでなく鬱病も患ったとか、リリカのおかげでプリズムリバー邸が罠の館になったとか、それに何故か私だけ引っかかるとか、そんな内容だった。
 私にもお茶をくれるか、霊夢。リグルは蛍なので水でいい。
 そんな私の気遣いに、リグルは感激の涙を流していた。
 二人が帰った後は、いつもと同じく入浴し、就寝した。



 六日目。
 最終日だ。ちなみにその内容は、四日目と同じと書くと環境にも優しい。
 ここまで観察を続けて一つ、思ったことがある。
 彼女は、博麗霊夢は人なのか?
 食事はするし、眠りもする。笑いもするし、泣……くのかどうかは知らないが。
 ただ……何か非人間的だ。
 だがその、『何か』がわからない。
 全てが作業。幻想郷を維持するための装置の一部と、自分を置いている……いや、これは穿ち過ぎか。全くそれがないというわけでもないのだろうが。
 彼女は笑った。「なら私はあんたの保護の対象外かしら」
 そんなことはない。今まで人間だと思ってきたしな。今さら態度を豹変させるつもりはないさ。何か困ったことがあるなら、手を貸す程度には情も移っている。保護というのも烏滸がましいし、困った霊夢というのもいまいち想像できんがな。
「……なら」呟き彼女はひたりと視線を私に向けた。いつもと何も変わらぬ瞳。変わらないのに何かが違う。何もかも、違う。「殺されて、私のために」
 見えない剣が見えた。彼女の瞳は狂気ではなく、かといって静謐でもない。
 これが、そうなのか?
 視線がゆるむ、剣が引かれる。「……な~んて言われたらどうするの?」
 どうもしない。お前がそんなことを本気で言うわけはないし、仮に本気だったとしても別にかまわん。それで全てがおさまるならな、お前の。ただその場合は、私亡き後の里をよろしく頼む。
 彼女が呆れた。「そんなときでも心配するのは他人のことなのね」
 勿論だ。私は人間が大好きだからな。彼女の意図と、わざとずれた返事をする。
「あんたが死んだら、里の人たちどうするかしらね」
 それが核心なのだろうな。私もそれが言わせたかった、お前の口から。
 悲しんでくれるだろう、おそらく。だがまあ、それだけだ。悲しむということは、つまりは過去だということだ。そして過去に捕らわれるほどに、私の大好きな人間たちは愚かではない。過去にこだわる足踏み踏みは、半獣一人で十分だ。
 かわりもいる。レボルバーカノ子とか。
「レボルバーカノ子?」お前も妹紅と同じ顔をするんだな。いやいい、こちらの話だ。
 それに、お前もいるしな。
「勝手に当てにされてもね」
 そうか。そうだな。
 沈黙の帳が落ちる。
 気がつけば。
 彼女が、泣いていた。
「泣いてなんかいないわよ」そうだな、見ればわかる。多分お前は、涙を流すことはあっても、泣くことはないのだろう。

 知っていた。腑に落ちなかった。
 ああ、そうか。
 唐突に私は理解した。

 以下結論。

 白鳥は悲しからずや空の青海の青にも染まず漂う。
しかし白鳥は、悲しんでいるのだろうか、嘆くのだろうか。自らが青に染まらぬ事を。
 否。
 それはただ見る者達の、身勝手な感想にすぎない。
 そもそも推し量れるモノではないのだ。
 染まる必要などはない。染まるようには、出来ていない。
 空でもない。海でもない。
 彼女はひとりなのだから。
 独りではない。
 一人。
 一人だ。
 孤独なのではない。
 孤立。
 独りは、自ら望める。
 孤独は、望んでなれる。
 妖であれ人であれ、だ。
 一人は、自ら望めぬ。
 孤立は、望んでなれぬ。
 妖であれ人であれ。
 彼女は、妖ではない。
 そして、人でもない。
 いや、人ではあるのだろう。
 だがそれ以前に、彼女は博麗霊夢なのだ。だから彼女は青ではない。空にも海にも染まらない。
 妖であれば、人であれば、誰かがつなぎ止めるだろう。独り立つ、彼女を手に、出来ただろう。
 一人であること、孤立であること。どちらも忌避すべき事ではないのだ、彼女には。それが当然なのだから。あるべき姿がそれなのだから。
 人には人がいる。妖には妖がいる。
 彼女には、誰もいない。
 博麗霊夢は、ひとりしかいない。
 博麗霊夢は、ひとりでしかない。
 彼女を彼女らにする、ものがない。
 だから彼女は一人で、だから彼女は孤立する。
 端から見れば、そうではない。彼女の周りには人妖が集う。鬼が力をふるうまでもない。彼女を慕って皆が来る。
 だが、そんな評価が何になる?彼女でない者の価値が、彼女に何の意味を持つ?
 そして彼女が一人なら、そして彼女が孤立なら、それを哀れ悲しむのか?我々が?
 それが一体何になる?彼女でない者の心が、彼女の心を如何にする?
 白鳥の心を誰が知る?
 理解しようとする、それそのものが、最早無駄。
 運命を操る。歴史を創る。それは所詮、運命という、歴史という枠の中での規則に過ぎない。枠の外には関われない。彼女には、関われない。彼女は飛んでいるから。何からも浮いているから。
 彼女は自由だ。
 彼女は中立だ。
 彼女は何にも偏らない。
 彼女は何も、選ばない。
 選ばない、しか選べない。
 何も区別しないが故に、何にも区別されず。
 何も理解しないが故に、何にも理解されない。
 無いものに縛られる彼女は、やはり自由なのだろう。
 彼女は振り子だ。何処にでも行けるかわりに、そこから動くことは出来ない。ゆらりゆらりと振れるだけ。動かぬ真ん中は、何からも外。
 差し伸べられた手も、色鮮やかな弾幕も、彼女に決して届かない。どちらも同じ事だから。
 無価値ではない。
 等しく価値はある。
 それが届かなくとも、等しく。
 だから、届いても、届かなくても同じ事。
 彼女は常にそこにあるのに、彼女は誰にも届かない。最早彼女に届かない。
 色無き世界を往く少女。
 運命からの逸脱者。
 歴史の例外者。
 無何有。
 博麗霊夢。

 お前の望むものであったか、それはわからない。
 笑うだろうか、誹るだろうか、絶するだろうか。
 それでもこれが、私の結論である。




 では無駄か?
 紙束を置き、レミリア・スカーレットは虚空を見上げる。
 届かぬその手は無駄なのか?
 無駄、なのだろう。彼女には。一切合切が、同じ事なのだから。
 では、我らは?
 差しのばされた者ではなく、差しのべた者には?伸ばしたこの手は無駄なのか?
 無駄なのかもしれない。
 だが無為だとは、思わない。
 彼女は変わらない。ただ有るがまま。
 変わったと感じたのならば、それは彼女ではなく受け手が変わったのだ。
「咲夜」
「はい」
 傍らに、声。
 人には人が、妖には妖が。
 しかし、人にも妖が、妖にも人がいるのだ、今は。
 私には。
 だから、だから。
 無駄なその手が、無駄でなくなるかもしれない。
 届かぬその手が、届くようになるかもしれない。
 博麗霊夢にも人が、あるいは妖がいるように、なるかもしれない。
 私は変わった、彼女によって。
 私は変わる、彼女によっに。
「出てくるわ」
「はい」













































 歴史を綴るのは勝者である。そして幻想郷の歴史を綴るのは私である。 ──────
 上白沢慧音























 EX七日目朝。
 彼女らの朝は遅い。昨日の今日だ、仕方あるまい。
 彼女は物音を立てないように注意しながら身繕いをし、部屋を出た。
 そして居間へと向かう。
 当たり前だが、彼女はいない。
 主不在の台所を、今日こそ彼女が陣取った。彼女の悔しがる姿が目に浮かぶ。
 軽やかに包丁が踊る。心も躍る。
 暫くして、悲鳴じみた声が響いた。逢えて何も反応せず、食事の用意を続ける。
 どたばたとした足音が響く。そして背後に生まれる気配。
 荒く息をつく彼女の様子に、顔を見せぬままに苦笑する。
「おは……」
 よう、と振り向きざまに言おうとした言葉が、背中への衝撃に阻まれた。
 腰まで伸びる蒼銀の髪に顔を埋め、馬鹿、と呟く。
「どうした?」
 身を返すのを止め、彼女にされるがままとなった彼女が訊く。
「驚いた……起きたら、隣に、居なくて」
 今にも消え失せそうな声で、彼女が囁いた。
「……すまん」
 なら成功だな、驚かせようとしたんだ。
 とは言えなかった。彼女の声音に、悪戯心が罪悪感に変わる。
 こんなにも簡単に、彼女は彼女を変える。
「怖かった……怖かったよ……っ……馬鹿っ」
 彼女の腕に力がこもる。
 彼女の言葉に涙がまじる。
 腕を、撫でる。びくりと反応する彼女。力が抜ける。その間隙を縫い、彼女は身を返した。向かい合う。
 そして。
 微かに震える彼女のその身を。
 泣き出す前にぎゅっと、抱きしめた。

 EX七日目昼にかけて。
「じゃあ、今日一日居られるんだ」
「ああ、一週間ほど空けると伝えてあるからな」
 縁側に並んで腰掛け茶を啜る少女たちの会話。
「嘘ついたんだ」
「……六日間だということを伝えなかっただけだ」
「じゃあ何で顔をそらすのよ」
 そっぽを向く彼女に、彼女は笑いながら言う。
「元々そういう予定だったのね」
 意外だなぁ、と笑う彼女に、
「こういう予定ではなかったぞ」
 丸一日羽を伸ばすつもりでいたんだ、と少しだけぼやくように言った。
「じゃあ、そうする?」
「そうしていいのか?」
 意地悪く、挑むように言う。
「……駄目」
 視線を落として、彼女の手を掴む。
 愛おしげに微笑みかけ、耳元で囁く。
「今、伸ばしているよ」
 驚いたように一瞬身を固くし、彼女の表情に弛緩する。
「……ん」
 安堵のままに、身を倒し。
 彼女も合わせて身を横たえた。
 まだまだ、日は高い。

 EX七日目夜。
「何読んでるの?」
「ん?ああ、昼過ぎに提出してきたやつの写しだ。捏造、隠蔽、真実封鎖、もっともらしい高説や、証拠隠滅はお手のものだが、辻褄を合わせるのが結構面倒だったのでな。惜しいので手元にも残しておいた」
「ふぅん……」
 風呂上がりの頭をわしゃわしゃと拭きながらのぞき込む 彼女に、彼女は手にした紙束を置いて視線をやる。
 視線があった。にっ、と歯を見せて笑うと、肩に彼女の顎が乗る。
 両側から腕を回してそれを手に取ると、興味深そうにぺらぺらと頁を捲っていく。
「あはは、結構きつい書き方するのね」
「適切だと思うが」
「まぁね」
 ぺらぺら。
「持ってくるものがアレよね。私を何だと思ってるのかしら」
「さて……もしかしたら魔界では、石を食べる習慣があるのかもしれん。興味深いな」
「む」
 ぺらぺらぺら、ぴたり。彼女の視線が凝固する。
 最後の頁。
「酷い、こんな事書いてるなんて」
 可愛らしく、唇を尖らす。
 膝立ちのまま、つと彼女の前へと移動して、
「……私は……もう……」
 選んでいるのに。
 皆まで言わず、自分と同じ寝間着姿の彼女の胸にしなだれかかる。
 華奢なその体を、彼女は抱き留めた。
 湯上がりの、ほのかに朱に染まった首筋。ふぅと流れる、洗いたての髪の甘い香り。
 彼女の香りと柔らかさを存分に堪能すると、彼女は細い体をそっと引き剥がし、その頤に手をかける。
 目に映る、見上げる彼女。その頬は湯上がりとは違う理由で上気し、潤んだ瞳には磨き上げた金剛が散る。誘うように艶やかで蠱惑的な桜の花弁。
 彼女は顔を寄せ、それに自らの唇を重ねた。
 夜は、永い。

























「お邪魔……あ」
「「あ」」
完。
 ……あれ?何でこんな話に……?

 SHOCK.Sにございます。
 自分の中ではこの二人は誰にもなびかないキャラとして確立していたはずなんですが……
 あ、いや、誰かは分かりませんよねええ。

 それでは、お気に召していただければ幸いです。
SHOCK.S
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.15840簡易評価
2.70名前が無い程度の能力削除
新たなカップリングの誕生か!?
GJ
3.70名前が無い程度の能力削除
霊夢考察系のSSはどれを読んでもためになるなぁ。
こういうあれこれを考えていくのが一番楽しいキャラだし、人の考えにも興味があるし。

あと『注入る』はルビ振らないと読めない人がいると思います先生!w
13.60沙門削除
>レボルバーカノ子とか。
うちにも一体欲しいです。色々と便利そうなので。
15.100名前が無い程度の能力削除
すげぇ!
最後のEXでこんな展開をみせるとは思わなかった
素直にだまされた!(いい意味で

21.70名前ガの兎削除
最後に来た邪魔者は誰だったのか
それが気になる!
25.90刺し身削除
( ゚д゚)…深い。
27.90ハルカ削除
いい……いい、いい……いいものだ、これは……!
あなたは最高よ!
33.80削除
> 歴史を綴るのは勝者である。そして幻想郷の歴史を綴るのは私である。
完全にやられました。考察や結末もそうですが、この一作品にかなり惹かれました。何度も読み直して味わいたいと思います。
35.80おやつ削除
オチが!! 
このオチが全てをかっさらっていきやがった!!
37.80名も無き名無しさん削除
六日目の件が実に美しい…じーんと来た
⑥位とか地味とか腋巫女とか言われてるけど、霊夢ってほんとに深いキャラだなぁw
貧乏属性もついてきた彼女にお腹いっぱい食べさてあげたい!(何
38.70名前が無い程度の能力削除
蛍なので水でいいに笑った
カッパかよ
39.80名前が無い程度の能力削除
ヤ、ヤッテクレル!
四日目と六日目、そして七日目に繋がる展開に翻弄されまくりました。

でもって、この後八日目の展開が…(^^;
40.90名前が無い程度の能力削除
慧音はいつ、如何にして、誰にも気づかれずに
難攻不落の霊夢を落としたのか

今度はその辺のお話をぜひ!!
42.90名前を間違われる程度の能力削除
ファンファーレ! ファンファーレ!
素晴らしい!! 素晴らしい!!

いいなぁ、この慧音さん。
47.100分ける羽削除
1~6日までがすっといい感じで読めて「ちょっとせつない系でいい」とか「レミリアの手をいつかとる日が来るんかなぁ」と思っていたら…EX!やり手や~♪慧音はんはまさに勝者やっと、どんでん返しでなんだか笑えました^^
51.90名前が無い程度の能力削除
慧音がすばらしい。ブラボー。
53.90転石削除
むむむ、慧姉も最高に素晴らしいがこの霊夢もなんとも、うぅむ。
最強の巫女のこういう所にはズガンとやられます。 ご馳走様でした。
58.無評価名前が無い程度の能力削除
名前ガの兎さん>
日記を読んだ後に「出てくるわ」と言ってるし、多分レミリアかと。
60.90名前が無い程度の能力削除
ファンファーレ!!
最後に来た人はレミリアか妹紅あたりかな
62.90春雨削除
白鳥は―の句がすごく合ってますね。
このお話を読めてよかったと思います。
63.90名前が無い程度の能力削除
直撃。 しかも死角から。 GJ!
68.90名前が無い程度の能力削除
幻想郷に新たな萌えが咲く。今夜は祝杯だ!
クールな慧音、そして貧乏フルスロットルな霊夢がたまらなく可愛いかったです。

……でもこの後はきっと、血で血を洗う修羅場が展開されたんでしょうねぇ。頑張れお二人さん。
71.無評価名前が無い程度の能力削除
>おはようからおやすみまで毎日見つめる
ライオン吹いた
75.100名前が無い程度の能力削除
まさかのオチに驚愕、そして感動。エローイ!
82.90名前が無い程度の能力削除
笑い&萌え&エロ&感動ものを一度に味わえる作品ですねぇ。

面白くもあり、とても深い作品だと思います。
87.100ナナシーⅠ削除
布教したくなる程、素晴らしいカップリングですな。
まじで定着しないかな、この二人で。
92.90名前が無い程度の能力削除
読んだ瞬間、そうくるか!と
人間をよく知る慧音だからこその分析、そして語れる考察
思わず頷きながら読ませて頂きました。

>オチの慧音
手紙にはさし伸べた手も届かないと書いてるのに
しっかりちゃっかり届いてるよ慧姉w
>オチの霊夢
あーもう可愛いなあ霊夢はw
99.70名無し毛玉削除
攻略難度SSS&難攻不落の霊夢をオトした手練手管を隠蔽しつつ、知恵者の体裁を保つ…
その両方をやらなくてはいけないのがワーハクタクのつらいとこだ…
レミリア、覚悟はできてるか?私はできてるぞ

――と言ったところでしょうか、珍しい組み合わせでよかったと思います。
104.100秘密の名無し削除
むあー!!
ここ最近の霊夢株急上昇に追い討ちが!冥福冥福…
110.90名前が無い程度の能力削除
レボルバーカノ子に対して妹紅が何もしなかったかが気になるところです。
112.無評価吟砂削除
4日目の寝る前の掛け合いは霊夢らしさが出てて個人的にお気に入りです。
EXは慧音が霊夢の根本を知りながらそれでも、何も変わらず一人の人間として扱ってくれる優しさに霊夢が惹かれた結果という事なのでしょうか。
何にしても非常に味のある作品です、また読み返してみたいと思います♪

ところで・・・やはり"彼女"は何処でも"門番"なのですね(笑
114.100kt削除
堪能させていただきました。SSの感想を書くのは初めてです。
115.90TAK削除
切ない感動物で終わりかと思いきや…
オチがついていたとは…グッドジョブです。
116.100凪羅削除
なんていうか、組み合わせが意外に感じられて新鮮な作品でした。
霊夢という人間を深く掘り下げていく様子や数々の小ネタが小気味いいテンポを生み出していて、色々と勉強になりました。そういう意味で最高点を。

EXの展開には色々と興味深いものが(ぇ
120.100名前が無い程度の能力削除
下手なギャグも無く、変にシリアスでも無い。その上でこの読後の充実感…
ここまで魅せてくれるからこそ、短いオチが冴え渡っています。
123.80ななし削除
ついでにEX朝の,彼女らの朝は遅い~のくだりで,
春な想像をする自分は間違ってますか・・・orz

けーね曰くもっともらしい高説も,とても興味深かったです.
詩のチョイスもお見事.紅はどんな想像を当てようかな.
125.100携帯削除
霊夢考察は色々なパターンを見てきましたが・・・

まじめに考察してエロで落とすギャップにやられましたw
もう七日目が強烈過ぎて六日目以前の考察やらなんやら全部記憶の彼方にぶっ飛んでしまいましたが・・・w
126.100シュウ削除
純粋に楽しみながら読ませていただきました。
いや~、いいですね。
霊夢は発育不全なのか、そ~なn(針治療

一家に一台レボルバーカノ子
127.80名前が無い程度の能力削除
……あー。なんというか。ど真ん中でまっすぐな変化球って感じだ。
くそぅ。2日目で笑い6日目でしんみりしたのに7日目で全て持ってかれた!
そこでこう落すか!

ところで、霊夢の生活が貧窮してるのはけーねの創作かガチか、そこが問題だ。
128.100名乗るNahanasi削除
ディモゥルト!EXが無かったら提出物の内容を鵜呑みにしてましたよ!
さて、1日目から、本当は何があったのか、ありがたく妄想させていただきます。
132.無評価X1号削除
日常的な所が出ててよかったです
145.80削除
154.100名前が無い程度の能力削除
いや、もう
最後でここまでひっくり返されるとは・・・
155.70七死削除
ハクタクの馬鹿!! 歴史を捏造してまで妹紅を裏切るなんて酷い!!、とか言う前にいやハクタクはああ見えて意外とプレイカーウではないかとか言う設定が出てきても面白いかも知れないとか考えてる俺が来て何処かへ去って行きましたよ。

実際『なかった事に』ってのは物凄い卑劣な能力だとおもうの特に色恋沙汰に置いては・・・。
157.100名前が無い程度の能力削除
慧音の歴史を隠す程度の能力がこう発動するとは。
最高でした。

『血管から云々』はドーピングコンソメスープネタですか?w
159.100アルト・フリューゲル削除
お、お、お見事……
二日目の入浴シーンといい六日目の結論といいラストの落ちといい……
全ての面で最高です。素敵です。エクセレントです!!

もう百点以上つけれたら問答無用で200点つけてます。

そして何処に行っても弄られる美鈴ととばっちりを受けたリグルに南無
163.70Hodumi削除
謝った。

この一言がツボに来ました。後オチ。
……やってくれたなワーハクタクっ!
どうやって……どうやってっ!!
164.100はいでら削除
一番茶から始まりお茶請食べつつ、
出涸らしの一滴まで飲みつくした後に、ぶぶ漬けで帰宅させれた。
そんな感じです

白鳥の一節を持ってきたり、EXの展開に余韻を持っていかれたり…
素晴らしいモノだ!幻想臭とかラブ臭がプンプンするZE!


165.無評価SHOCK.S削除
どうも、真・六日目を構想していたらあまりにも内容が春爛漫すぎてとても創想話にはだせないし、そもそもそんな文章書いたこと無いので投げ出したSHOCK.Sです。
ってうわぁぁぁ!なんかすごいことになってる!目の錯覚かと思ったけど現実だ!
まさかこれほどの反響を頂けるとは思ってもいませんでした。
いてもたってもいられず、つい顔を出してしまいましたが・・・
一言。
拙作に目を通していただいた皆様方に満腔の感謝を!ありがとうございました。
171.80nagi削除
慧音はイイ・・・

>泣き出す前にぎゅっと、抱きしめた。
この部分に物凄い既視感を覚えました。
175.100名前が無い程度の能力削除
ブラボー・・・おおお、ブラボー!!
178.無評価東方歴三ヶ月削除
東方シリーズに初めて触れた頃の、私の中での
霊夢の人物像が今、怒涛のフルモデルチェンジ
を果たしています。
がーーー!! もう、この六日間ホントは何が
あったんだろう! 
185.-10名前が無い程度の能力削除
内容はそこそこだけれどなんつーか
この2人を絡ませたかっただけのように思えるような
193.100名前が無い程度の能力削除
(*´д`*)ハァハァ
194.100名前が無い程度の能力削除
>彼女らの朝は遅い。昨日の今日だ、仕方あるまい。
何だ!一体何があったんだ!w
EX7日目、最初読んだときはなんだこの展開と思いましたがしてやられましたw
そこでそうくるのか!やってくれたよけ~ねさま!見事に騙されたw
あんなに真面目ないい話だったのにw
この6日間どこまでが本当でどこまでが嘘なのか
きっと全部嘘で全部本当なんでしょうねw

最近霊夢が可愛いSSが多くてまじさいこ~です
198.90no削除
いい感じです
しっとりとしていて、でもギャグもある
202.90なまえはまだ無い削除
一気に読み終えてしまいました(^^)
だんだんとシリアスボルテージが上がっていって、
このまま行くのかと思いきや・・・
EXにて、してやられました(笑)

>謝った。
ここのリズムがすごい好きです♪
205.60名前が無い程度の能力削除
テンポ良い独白文、しんみりとした話。総じてゆったりと楽しめる一品。
最後もストンと落ちて後味が良い。
日の出頃の空気の様な、あっさりとした印象の良作。
221.80D削除
えぇと おおおなですが

>謝った
同じく完敗☆乾杯
つ、つくし…

文章を構成するいろいろを視覚化したとすると、非常に綺麗な流線を描きそうですね。テンポっていうかノリっていうか流れっていうか。同じか。
自分にとっては正直意外なカップリングでしたが、内容があまりに濃すぎてなんだかなんだかそういう視点から見てる自分が恥ずかしいなぁとか思ったりしました。

そしてレボルバーカノ子 無何有浄化じゃないあたりに愛 リグルに愛 君にも愛


ともあれ、ごちそうさまでした。ナイスジョブです。
223.90回転式ケルビム削除
いらんとは思いますがたぶん誤字なので。
>私は変わる、彼女によっに。

>歴史を綴るのは勝者である。そして幻想郷の歴史を綴るのは私である。
ここまで強キャラな慧音さんはじめて見た。セリフに自信が溢れてます。
推測するに二日目後半から急スピードで事態が進んだ模様。日記で簡略化された四日目なんて大激動だったと思われます閣下。
228.100名前が無い程度の能力削除
構成もテンポも内容も実に上手いなあ
自分もこういう話書きたいです
229.-10名前が無い程度の能力削除
まさに「蛇足」。最後の最後で全て台無し。レミリアが日記を受け取った辺りまではものすごく好きだったのに。
239.100名前が無い程度の能力削除
245.1007c3削除
うわぁぁぁぁぁぁ!!
なんでしょうかこの素敵カップリングぶりは!!
EX七日目の霊夢の反応も、かわいすぎてたまらんですよ!
262.70策謀琥珀削除
霊夢何気に面白いなぁ。
271.100名前が無い程度の能力削除
GJ
278.90字を読む程度の能力削除
Exからはちょっと想像がつかないものでしたが、
全体的にはとても良いものだとおもいます。
305.80自転車で流鏑馬削除
>歴史を綴るのは勝者である。
確かに、
>そして幻想郷の歴史を綴るのは私である。
なるほど、
ということは・・・・・・勝者は慧音。
・・・・・・やりおる

敗者はレミリa(不夜城レッド
307.100名前が無い程度の能力削除
6日目までとExでのギャップが良かった。
シリアスで終わらせることも出来たはずなのに、
あえて落とすセンスに脱帽。
311.100名前が無い程度の能力削除
凄く面白かったです。
他の人選で○○観察日記シリーズを熱望しますっ!!!

で、、、
>ミスティアが幽々子の小骨を喉に引っかけたり
は、みすちーが@を食べちゃったと。。。やっぱり逆???(^^;)
313.100名前が無い程度の能力削除
霊夢の心が着地点を得るストーリーは大好きです。
物語に引き込んでいくシリアスやコミカルのバランスが非常に良い作品だと思います。
今まで慧音が出ている作品を読んでいなかったので、人物像がよく描かれていて面白かったです。
315.80名前が無い程度の能力削除
なんてこったい。
バランスが良いですね
321.無評価名前が無い程度の能力削除
見事に騙されました。
だがそれがいい!
322.90名前が無い程度の能力削除
すいません。点数入れ忘れ。
323.80名前が無い程度の能力削除
勝者慧音!
いろいろと笑った
324.100名前が無い程度の能力削除
後から読み返すと、3日目あたりから色々と捏造されてますねw
シリアスと見せかけて落とす巧さに脱帽です
326.無評価名前が無い程度の能力削除
EXで牙をむくのは慧音さんの専売特許ですね!
327.90名前が無い程度の能力削除
一体どこまでが慧音が作った歴史だったのか・・・。
きっとEX8日目には慧音の家がグングニルで全壊か全焼していることでしょう。
328.100名前が無い程度の能力削除
さいごwwwwwww
そうかぁ、そういうことか。慧音は最強だなぁ
4日目あたりからは特に怪しいね。まず明らかに日記が短くなってるのがなんとも
新日記が見たいなこれは
しかしいい霊夢だった。霊夢かわいいよ霊夢
329.100名前が無い程度の能力削除
>門番はイッキしろ

ちょwwwそれはばんごうじゃないwwww
339.100名前が無い程度の能力削除
まさかのEX
やられたw
344.80名前が無い程度の能力削除
霊夢の台所事情に全幻想郷が泣いた
349.100名前が無い程度の能力削除
まさかのラストw
352.100名前が無い程度の能力削除
テンポもいいし上白沢さんの勝者っぷりが半端じゃないw
359.80名前が無い程度の能力削除
これは・・・
久しぶりにいいもん読まさせていただきましたw
360.無評価名前が無い程度の能力削除
いったい何がやりたかったのか…
361.40名前が無い程度の能力削除
珍カップルものなら冒頭にそう書いてください。読んだ後に激しく後悔しました、生理的に受付ないようです。世界観変わるというか、キャラのイメージが変わるというか。4年前の作品だから仕方がないんでしょうけど、最近更新しているようですし…。あと360のフリーレス書いたの自分です、点数の付け忘れです。すみません。EXまでは普通におもしろかったので、この点数で。
363.90名前が無い程度の能力削除
「幻想郷の歴史を綴るのは私である。」
この一言がよもや最後にこう働くとは…してやられたぜ慧音!
373.100名前が無い程度の能力削除
なんというオチ。
まさしく歴史隠蔽。
387.90名前が無い程度の能力削除
最後の展開は無くても良かったかも?
それまではきれいに落ち着いた話だったのに、色々と衝撃的過ぎる。
霊夢が幸せになれてハッピーエンドなんだけど、びっくり。
392.80名前が無い程度の能力削除
なるほどなぁ。上手いな。
393.80名前が無い程度の能力削除
最後の件は妹紅が悲しむwwww
400.80名前が無い程度の能力削除
久しぶりに読みました。
初見のときから好みが変わったので楽しめるかどうか不安でしたが杞憂でした。
久しぶりにニヤニヤしました。
412.90名前が無い程度の能力削除
あれ?EXが…六日目までの空気と全然違う…?
してやられた感やら何やら。