この物語はAlcotハニカム「キッキングホース★ラプソディ」をベースにした、森近霖之助を主人公にした二次創作作品です。
キャラ崩壊やオリジナルキャラの登場などがありますので、不快に感じる方はブラウザの戻るボタンをお使いください。
第一話
第二話
※コメントの質問にあったキリサメがカタカナな理由。
霖之助は霧雨家と古い付き合いである。
↓
そしてこの物語は霖之助が幻想郷にたどり着いたばかりのころの話である。
以上からお察し下さい。当然、霊夢も魔理沙も生まれてません。
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
そこにいたのは、お揃いの制服に身を包み、顔を仮面で隠した集団であった。
「コスプレ集団?」
「いや何故キリサメがその言葉を知ってる」
たしか幻想郷にはそういう文化は無かったはずだ。
「ああ、この間ババ・・・もとい八雲さんちに行ったときに読んだ本の中にね」
それなら納得、か?
と言うより、いよいよ幻想郷にもそういう波が?
「都会になったなぁ、この辺も」
「いや河城、それ都会とか関係ないから!」
「皆さん!やってしまいましょう!」
ふいにその謎集団の中の一人の女性が、そう口を開く。
謎集団の他の制服とは少し違う、一言で言えば飾りの派手な服に身を包み、
集団の他のものにがっちりガードされている感じだ。
彼女がこの集団のリーダー的な存在だろうか。
「恋人たちには、我々が冷や水を!」
「みんな迷惑してるんだよ!人前でいちゃつくとか恥ってものはないのかー!」
「そうだそうだ!自分たちが周囲に公害まき散らしてるって自覚しろ!」
「自分だけが世の中じゃないんだ!これだから恋愛してる奴らは!
そうですよね、そうですよねドン!」
彼女の掛け声に続いて他の者達も口を開いた。
・・・ドン?
「そうです、そうです!皆さんその調子です!
わたしたちは今、圧倒的に正しいことを言っています!」
ドンと呼ばれた女性が大きくうなづいてそう答えた。
と云うより、これだけ先程から謎集団が大騒ぎして恋人たちに罵声を浴びせているということは・・・
「あー、にとり!あいつらがひょっとして!」
「さっき聞いたアレだろうな・・・」
キリサメと河城も気がついたらしい。
「と、とにかく止めないと!ちょっと待ったぁ!!」
僕はそう言って、謎集団の前に一歩歩み寄った。
第三話 謎集団と謎のドン、あと色んな謎
「キッキングバニー・キュリオリティズ、只今さんじょー!」
「あ、今のうちに逃げてください」
メンバー二人が、俺が謎集団に立ちふさがっている間にそう声をかけて恋人たちを逃がした。
こういう事態は初めてだったけど、打ち合わせなしでもお互い何をするべきかが分かる。
伊達に一月近くも一緒に仕事してないというわけだ。
そんな訳で恋人たちも逃がして一安心・・・とは行かないよなぁ。
「・・・キッキングバニー・キュリオリティズ?」
謎集団のドンがそう訪ねてくる。
というか、僕らのフルネームを一回で復唱出来た人は初めてじゃなかろうか。
「あなたが、最近噂に聞く蹴り兎ですか!?」
「お、私ら何気に有名?」
キリサメが嬉しそうにそう言う。
「そりゃま、恋人たちの前で毎回名乗ってはいたけど」
河城はそれとは対照的に、冷静に分析する。
「恋人の味方なんてしているだけあって見るからに浮ついてますね、ドン」
謎集団の一人がそう口を開く。
「まったくです、見るに耐えません!」
ドンも同意した。
が・・・いや、ちょっと待った。
「女二人に男一人とか、見苦しいにも程がある!恥を知れ!」
え、何?どういうこと??
「いや恥を知れとか、そんな格好してる奴らに言われたくねーなぁ!」
「ぐっ・・・」
キリサメの反論に、集団の一人がどよめく。
彼女は河城のように意図的に言葉に毒を含まないが、素直すぎるだけに逆に相手にはきつい。
「というか、ほんとになんなんだ、おめーらは」
河城が当然といったように尋ねる。
確かに、謎集団の目的はなんとなく分かってきたが、そもそも何者なんだ、こいつら。
「我々は・・・そう!」
よくぞ聞いてくれたとばかりにドンが胸を張り、そして溜めの後にこう答えた。
「恋人を憎み、邪魔をするために集った秘密結社・・・その名も『恋愛お邪魔団』!」
いや、そのまますぎるだろ!
「なんだそりゃ、暇なやつらだなー」
キリサメが呆れたように口を開く。
「いや、方向性違うだけで僕らもやってることはあんまり変わらないような・・・」
「じょーだんじゃない、こっちは仕事だっての」
僕の言葉に河城が不満げに反論する。
「恵まれ、浮ついた人々には我々が冷水を!街中でいちゃいちゃされるのは害悪です!
我々の存在はいわば正義の鉄槌、天誅と言ってもいいでしょう!」
ドンは誇らしげにそう言葉を続ける。自分に酔っている感じさえする。
「そうだそうだー!さすが我々のドン!」
「ドーン!ドーン!」
「あ、い、今のは結構決まりましたか?」
「最高っす!その調子でどんどん言ってやってください!」
「こ、この調子ですね。分かりました!任せておいてください!」
団員に持ち上げられ、さらにテンションの上がっていくドン。
いや、なんだかな・・・
「だ、第一です!あなた方が恵まれているからこそ、そんんば浮ついた活動をしくさっているんです!」
「はあっ?!」
ドンの言語に、河城が声をあげた。
「かたや見るからに可愛らしく、華やかで。かたや背が高くて手足が長くスレンダー・・・
恵まれすぎです!世の中はあなたがたのような人間ばかりではないのですよ」
「いや・・・それほどでも、あるけどな」
「何喜んでんだよ、キリサメ!」
普通に嬉しそうなキリサメに、河城が突っ込む。
「なにより許しがたいのは・・・そんな二人を同時に侍らせている色事師!」
「ええっ?色事師って・・・僕っ?!」
ドンの矛先は、今度はこっちに向かってきた。
「どれだけ恥知らずなんですか!あなたのような道に外れた恋人たちは爆散してしまいなさい!」
「ご、誤解だー!」
「ふーん」
かくして、僕らは疲れきった表情で基地に戻ってきた。
そこで隊長に、今回のいきさつを報告したのだった。
「敵対組織の出現かー、面白いねー」
「いや面白がってる場合じゃねーよ、因幡ちゃん!」
呑気な隊長に、キリサメが突っ込んだ。
「言うだけ言って、大騒ぎになる前に退いてくれたのが不幸中の幸いですね」
河城も、うんざりといった表情でそう言った。
「ハタからみれば私たちも同類扱いだし、ダッシュで退散してきたぜ」
「・・・まったく何なんでしょうね、あれ。まぁ、隊長に言っても知ったことじゃないですが」
「知ってるよー」
「!?」
隊長の何気ないひと言は、彼女以外の一同を驚かせた。
「ちょちょちょちょ・・・な、何だよ因幡ちゃん知ってるって!まさか知り合い?」
「っていうか、まさかあれもたいちょーの仕業なんですか!?」
大騒ぎで詰めよる女子二人。しかし。
「あー、二人ともおちついてー。
その恋愛お邪魔団に心当たりあるってだけで、たいちょーさんそれ以外しらないよー」
「え?」
「つまり、どういう事だってばよ?」
「ええとねぇ・・・ああ、あったあった」
「それ、新聞ですか?」
「ああ、天狗が里に配ってるというあの胡散臭い奴」
「ちょっとみんな、コレ見てくれるかなー」
隊長は新聞記事の下の方をゆびさした。
「恋愛お邪魔団、団員募集中?」
「活動理念とかも書いてますね。ああ、そう言えばさっき同じような事言ってた言ってた」
「はは・・・まるで学校のサークル活動だな」
「学校?」
「さーくるかつどう?」
何気につぶやいた僕の言語に、キリサメも河城もきょとんとした顔をした。
そりゃ、幻想郷にはどっちもないからね。
「でも、キッキンもたいちょーさんが趣味でやっているようなもんだし、似たようなもんだけどねー」
「こっちはお金かかってるんだ、一緒にすんな!」
隊長の軽口に河城が吠えた。
「まあとにかく商売敵?の出現なわけですが隊長、どうします?」
僕はそう尋ねた。
「んー・・・でも、その分恋人たちには危害がおよばなかったんだよねー」
「ああ、ばっちり撃退したぜ、因幡ちゃん!」
キリサメ。
「んー、それって効果的だよねー」
「え、それって隊長まさか」
「そう、そのまさかだよー」
僕の問いに隊長は、確実に悪いことを考えてる笑顔で、こう答えた。
「その調子でよろしくねー」
「ええええええええええっ!」
なんで、にとりまで性格がおかしいの? アホなの?
だが因幡ちゃんの師匠が永琳じゃないといいな
永琳だったら設定崩壊ってレベルじゃねえからな……いや無理やり解釈すればそれもまた
しかし、殆どがこのようなコピペだと原作がビジュアルノベルなので、グラフィックや音声といった文章以外の描写を補う必要があると思いますよ。