Coolier - 新生・東方創想話

忘暇異変録 ~for the girls of leisure

2011/06/12 01:22:52
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[はじめに]
   ・長大になってしまったので連載モノの体裁を取らせていただきます。
   ・不定期更新予定。
   ・できるだけ原作設定準拠で進めておりますが、まれに筆者の独自設定・解釈が描写されていることがあります。あらかじめご注意下さい。
   ・基本的にはバトルモノです。

   以上の点をご了承頂いた上、ぜひ読んでいってください。

    
    前回  Q-1 R-1 S-1 T-1 U-1




















  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

















   【   】



 まだ日が暮れる前。
 太陽の傾きは鋭角に達し、斜めに大地を照らしている。充分に暖められた世界を、暖色の光で薄ぼんやりと照らしている。
 人も妖怪も誰も彼も、皆がどこか寂しげな気持ちになる、不思議な色。
 終わりに向かってゆく“今日”を見送るような、そんな気持ちになる色。

 だが、日没というものは本質的には日の出と変わらない。
 それは一言で言うなら、“世界が切り替わるタイミング”
 世界が始まるタイミング。世界が終わるタイミング。
 それを判断するのは受け取り手次第。
 個人の判断基準がそれを――――うーん、もう思いつかないかー。……っていうか、こんな文体書いたことないし。どこで使えばいいのかしらねコレ。コラム欄でも作ってみようかしら?意外とウケるかな?

 文は思いつきのままに走らせていた筆を止め、走り書きに終止符を打った。
 ぼんやりとした思考のままに降りてきた言葉たちを綴ってはみたものの、彼女のフィーリングも途中で打ち止め。彼女の目算よりは長い間筆は進みっぱなしだったが、それにしてもあまりに取りとめの無い文章メモになってしまっていた。
 そういったものを思いつくままに書き殴っている手帖だったこともあり、彼女の走り書きは同じようにして生み出されたほかの言葉たちと並んで、すでに違和感なく一ページの中に収まっていた。
 文は一区切り息を吐き、文花帖を閉じた。本来の目的はメモを取りに来たのではないのだ。

 彼女は愛用の手帖を仕舞い、代わりの愛用品を手にする。
 なんの変哲もないカメラ。だが、すでにこれは彼女の眼なのだ。彼女が見て、見ていくものを映し、その風景を記憶の奥ではなく、写真として残すことのできる、優秀な瞳である。
 それを気楽に構え、そこから見える世界を眺める。
 人差し指に少し力を込めただけで、彼女の瞳はシャッターを切ってくれる。
 カシャリ。ふむ。

 そうして一枚の写真を取り、彼女は生の自分の瞳で、もう一度その風景を眺めた。
 一階から二階まで吹き抜けになっている高い紅い天井。
 二フロアを繋ぐ半螺旋状の紅い階段。そこに敷かれている紅いカーペット。
 この屋敷の中でも珍しい出窓から差し込む光がステンドグラスを透過し、紅い暖色の光をトゲトゲしく差し込ませている。

 夕方日暮れの紅魔館の玄関ロビーは、文の他に誰もおらず、ひたすら静かだった。


「あれー?お出かけ?こんな半端な時間に」

 静かなロビーに降る声は、ここまでの静寂を意に介していないように、気楽に間延びしていた。足音がまったく無かったのは、屋内だというのにフワフワ飛んでいるから。
 どこに行っていたのか、ルーミアが一階のドアのひとつを開けてロビーに出てきていた。

「確か集合はもう少し遅くてよかったんだよねー?」
 一人でロビーに突っ立っている様子がおかしかったのか、ルーミアはニコニコしながら文に尋ねた。彼女の場合、別に何が楽しかったわけでもなかったのかもしれない。

「そうですね。今夜はチーム行動とはオサラバです。フリーランスとして飛び回るのですよ」
「自由槍?なんだか強そうだねー」
「まぁ元の意味としてはそうらしいですけど……。今夜は戦闘要員としてではなく、イチ記者として幻想郷を見て回る予定ですね」
「そうなのかー」

 わかっているのかわかっていないのか、変わらずニコニコとしたまま適当な返事をよこすルーミアに肩を落とし、文はもう一度カメラを覗き込んだ。
 同じく紅魔館ロビーの風景を俯瞰に収めながら、シャッターを切る。

「こんな誰もいないトコ撮ってどうするの?」
「万が一紅魔館が倒壊でもしたら、記録写真に使えるじゃないですか」
「レミリアが聞いたら怒りそうだねー」
「いやぁ、メイド長の方が怒りそうですね、ここでは」

 妖怪を捕まえて説教をしてみせる人間のメイド長を頭の端に浮かべながら、文は半分笑い、カメラを動かす。カシャリという小さな音が鳴る。
 紅魔館のロビーを撮る、ということ自体に、彼女自身さほど意味を見出してはいなかった。動機としては、なんとなく、である。
 せっかく三日も過ごせていたのだから、少し写真を撮っておこうかな、くらいのものだった。
 もしかしたら、ここが戦場になるかも、という予感は、この時漠然とさえ彼女の中に存在していなかった。

「まぁこうやって風景を撮るのも大事ですよ。ついでにスクープが映ればみっけもんです」
「受身だねー」
「まさか。こちらからスクープを求めることもしますよ?ルーミアさんは今夜どうするんですか?」

 文はカメラをルーミアへと向け、そのままカメラの瞳を通して彼女を見た。フヨフヨと漂う速度そのままに、彼女は文の方へと近づいてきていた。

「どうしようかなー。予定は無いねー」
「あやや。それはそれは」
 カシャリと音が鳴る。そのシャッターの音が、不意に彼女にひとつの提案を思いつかせていた。

「あ。そうですね、予定が無いようだったら、ご一緒しませんか?幻想郷一周ツアー。旅は道連れ」

 カメラを下ろし、目の前にいるルーミアへとそう言って問いかけた。

「道連れ、っていいイメージないよねー」
「まぁそう言わず。愉快なお供になりましょうよ」
「そっちの方がダメっぽいねー」
 ルーミアはケタケタと笑い、

「いいよー。文にくっついてくのも面白そうだし。これで私も新聞記者なのかー」
 そう言って、あっさりとその提案を受け入れた。

「記者の先輩として、ノウハウを指導してあげましょう。ルーミアさんがいれば中々行動の幅が広がりそうな予感があります」
 ふふふ、と後ろ暗い笑いを浮かべながら、文は再度、カメラを正面へと向ける。


 一階から二階まで吹き抜けになっている高い紅い天井。
 二フロアを繋ぐ半螺旋状の紅い階段。そこに敷かれている紅いカーペット。
 この屋敷の中でも珍しい出窓から差し込む光がステンドグラスを透過し、紅い暖色の光をトゲトゲしく差し込ませている――その風景を、カメラに収めた。












   【 M-2 】



 日は暮れた。
 世界はすでに切り替わっていた。
 一階から二階まで吹き抜けになっている高い紅い天井。
 二フロアを繋ぐ半螺旋状の紅い階段。そこに敷かれている紅いカーペット。
 この屋敷の中でも珍しい出窓から差し込む月光がステンドグラスを透過し、紅い床と壁を滲ませる。

 そこからの光を受けて宙に立つレミリアと、
 そこからの光を受けて床に立つ咲夜の二人を、やはり、ぼんやりと照らしていた。


「さ、邪魔者も消えたし、さっそく始めましょうか」

 眼下で頭を下げた従者へと、弾んだ声をかける。
 この永遠に紅い幼き月は、その二つ名に恥じない程度に、幼く衝動的なワクワクにただその身を委ねていた。
 その瞳は新しい遊びに胸を躍らせる幼子のようでもあり、どこか捕食者としての鋭さも兼ねているようでもある。
 人並みの理性というものがあるところだけが、彼女と彼女の狂った妹とで一線を画す点であり、そもそも吸血鬼とは、こういうイキモノなのかもしれない。
 幼い情動と、無比の力を同時に持つ強大な幻想。

 ともあれ、基本的に子どもの衝動に駆られやすいこの悪魔の補佐を一身に担う咲夜としては、自らの主人がなんだかんだ言いながらも楽しんでくれているようで、そのことに小さな安心感を感じていた。
 咲夜は主人を見上げ、その提案に微笑みを返す。

「はい。でも――その前にやることがありますわ、お嬢様」

 眼前の吸血鬼の少女は、ここまでも、きっとこうやって楽しんできたのだろう。見上げた彼女の顔から、それが判断できた。
 そして、最後は自分の番。
 ――果たして私の提案を、お嬢様は楽しんでくれるかしら。

「もぅ……せっかく盛り上がってきたんだから、水を差さないでちょうだい」

 レミリアは、わかりやすいほどにじれったそうな声を上げていた。
 基本的に辛抱の弱い彼女のことだから、おそらくこういうリアクションになるであろうことは咲夜でなくとも想像に難くない。

「水を差されたら火傷しちゃいますものね」
「聖水以外ならちょっとくらい我慢するわ」
 両手を腰に当ててかったるそうにしていた彼女は、片手だけ挙げてそう答えた。自慢げに言っているようだったが、自慢できる点なのかはわからない。
 そんな彼女の瞳が、“で、何なの?”と先を促すようにしているのが咲夜には伝わった。
 これ以上続けると機嫌を損ねるな、というボーダーラインを正確に把握した彼女は、催促する視線に相槌を打ち、

「この乱痴気騒ぎの間、お暇をいただいてよろしいでしょうか」

 無駄話に終止符を打ち、一足飛びに要件に入った。


「あー?今さらじゃない?」
「そうでもありませんわ」
 一気に要件に入りすぎて、本旨が伝わらなかったようだが、これだけ言われても伝わらないのは確かだろう。
 咲夜の言葉の意味を計りかねているように、レミリアは不思議そうな顔をしていた。
 対するメイドは、さも当然のような顔をしてそう言うだけだ。
 人間の癖に、吸血鬼を怖れるでもなく、瀟洒な笑みを向けている。

「まぁ……いいわ、好きにするといいんじゃない?」
 どうにも認めないと話が進まなそうだと思い、ひとまず承認の意を告げる。
 ――やっぱりちょっと変な子ねぇ、このメイド。優秀なんだけどねぇ。

 レミリアの言葉を受け取り、咲夜はまた柔らかく微笑むと、
「ありがとうございます」
 そう礼を述べ、メイドらしく恭しい所作で再び頭を下げて見せた。

 僅かな静寂。
 それを破るように、顔を上げた咲夜は、不意に胸のポケットから懐中時計を取り出して笑う。

「――――では」

 文字盤をレミリアに見せるようにして軽く掲げた。
 銀の時計。
 華美な装飾の無い、しかし丁寧に使い込まれたことの伝わる、見事な一品。
 それを掌に収めたまま、親指で竜頭を押し込む。

 カチリ

 小さな機械音が、静かなロビーに響く。
 彼女の手の中、銀の懐中時計は、静かにその針の進みを止める。

 時計――時。
 時が止まる。
 だが、世界は変わらずに動いている。時が止まったのは、銀の懐中時計だけ。
 それと――――


「ふぅ…………」
 咲夜は小さく息を吐くと、おもむろにまた懐中時計を懐にしまい、レミリアを見上げ、声をかける。


「さ、始めましょうか……吸血鬼。私のナイフで、塵に返してあげる」

 彼女の瞳は、血の滲むような深紅に染まっていた。


 屋敷の中は相変わらずに音が無い。
 だがその静寂は、静かに包み込むような緩やかなものではなくなっていた。
 キリキリと締めつけるように圧を持ち、緊迫が二人を包む。まるで抜き身のナイフのような鋭い殺気が、ダイレクトにレミリアへと突きつけられている。

 あまりに突然で、さすがのレミリアも最初は目を丸くしてみせたが――すぐに理解した。

 ――そうか、そういえば私のメイドには、さっき暇を出しちゃったっけ。
 目の前にいるのは、人間。
 自分を殺しうる力を持つ、“人間”
 咄嗟にそれを感じ取り、彼女は不意に微笑んだ。

「ふむ。面白いじゃない……人間風情が。あなた程度なら、私の夜食としてちょうどいいというのに」

 ニィッ、と口許を歪めるように笑ってみせる。鋭い犬歯が鈍く光る。
 その顔は、彼女が吸血鬼――夜の王であることを示すようだった。
 自らの力に絶対の自信を持ち、夜の空を裂き、人の血を糧とする、幻想の生き物。

 そんな悪魔の微笑みは、心の底では面白がっているだけだと理解できる従者は今この場には、いない。


「人間の夜食に、吸血鬼はイマイチよ。――大人しく消えてもらうわ」

 二人分の紅い瞳が中空で交錯する。
 そこで生まれた火花を合図にしたように、咲夜は両手を左右に勢いよく広げた。
 その手に握れるだけのナイフがあったのは、一瞬。いつの間にか装填されていたそれは、瞬く間に左右へと投げ放たれる。
 左右四本、計八本のナイフは、放たれたそのすぐ先で留まり、くるくると奇妙な回転を加えながら射出を待っていた。それぞれに屋敷の照明を返して、ギラリと光る。

 咲夜の瞳に、僅かに力が込もる。それがどうやら、射出の合図。

 八本のナイフはその場で回ることを止め、一気呵成に飛び立った。
 まるで生き物のように弾け飛ぶナイフたちは、思い思いの軌跡を描き、上空にいるレミリアを目がけて襲い掛かる。
 魔力でブーストされたそれは、まさに弾丸――いや、それも超えるであろう速度で牙を向く。

 天と地とに分かれていた距離を一瞬でゼロにしたその刃を、レミリアは、瞬時に飛び上がることで躱してみせた。
 速度はあれど、動きは直線。彼女にすればこの程度、回避はそう困難ではない。
 だが――――

「甘い」

 その動きに、地上の咲夜が小さく漏らす。
 彼女も解っていた。
 この程度のナイフを避けることなど、おそらく幻想郷中の多くには難しいことではない、ということを。
 だが、そんな幻想の住人たちもこのナイフのことを確かに認めている、ということも。

 目標を打ち抜けず、レミリアの影を通り過ぎただけのナイフは、そのままの軌道で空を切り、空間の果て、屋敷の壁まで辿り着く。
 カキン、という高い音を立てて弾かれ――それらは、そのまま転進した。
 プールの端でターンするかのように、放たれたナイフは全て、まだ飛ぶことを止めずにレミリアを狙い続ける。
 まるで操られているかのような兆弾。そのナイフは皆、咲夜の『操りドール』
 その手元から離れてもまだ、そのナイフたちは彼女の従順な人形のように動く。

 勢いを殺さず、変わらぬ速度で背後から飛び掛るナイフたちが、レミリアへと迫ってゆく。

 追尾弾のように執拗に狙う牙が彼女を裂かんとする間際――横槍を入れるように、銀のナイフに飛びかかる紅い影が現れた。
 その数は、四つ。
 やや下方、レミリアがさきほどまでいた空間の辺りから現れた『サーヴァント・フライヤー』は、悉くのナイフを弾き飛ばした。
 レミリアのいた辺り――そこには弾幕召還に使われた陣がゆっくりと消えていくところだった。
 彼女は回避に移りながら、この弾幕のための陣を展開済みだった。まるでこのナイフの襲来を予見していたかのように。

 レミリアの弾に阻まれたナイフたちは、まるで糸の切れた人形のように、力なくバラバラと落下してゆく。
『サーヴァント・フライヤー』も、ナイフを弾くだけの用が済み、紅い魔力塵となり空気中で霧散する。
 互いに手の内は見えていた。この結果は二人とも予見済みの未来。

「それも、甘い」

 パラパラと墜落するナイフたちが地面に刺さる前に、声が聞こえる。
 それは、レミリアの背後から。


「夜食に甘いものは健康によくないわ。――やっぱり吸血鬼は、夜食にはなりえない」


 ナイフが床に着地する硬質な音と、その声はよく似ていた。
 直接頭に響くようなその音にレミリアが振り向く前に、咲夜は右手に握っていたナイフを僅かに振りかぶりそして、振り下ろした。

 レミリアはそれに振り返ることができない――いや、しない。


「甘い」


 鼻で笑うかのようなその声は、今度はレミリアから。
 後ろに回った咲夜には見えない彼女の口許は、僅かにつり上がっていた。

 銀のナイフが彼女を裂く刹那、咲夜は自分の頭の後ろの方から警鐘が鳴るのを聞いた気がした。
 微かに生じたその違和感に彼女は身を任せ、気持ちを回避に切り替える。動きはまだ、そうすぐには止まらない。

 レミリアの体がじわりと赤色化する。
 いや、彼女の体自体が紅くなっているのではない。彼女から溢れる魔力が外気に触れ、紅い色を網膜に焼きつけている。
 ぽわり、と僅かな魔力が先走った。それはほんの微量なもの。
 すぐに――全てが吐き出された。

 バシュゥゥゥゥゥゥゥ、という奔流の音とともに、彼女の体から魔力が噴き出す。

 彼女を中心として、上下左右。
 それはまるで、紅色の十字架のように。


 体全体で放出する魔力の塊。
 それは厚い層を作り、彼女への攻撃を全て防ぐ最強の盾となり、同時に触れる者を一飲みにする最強の矛ともなった。
 まともに食らえば、ダメージは大きい。

 だが、レミリアの背後には、すでに咲夜はいなかった。

 彼女は自らの直感の命じるまま、どうにか右手が伸びるのを引きとめると、即座にその場から飛びのいていた。
 タイミング的にはかなり紙一重。
 いや、欲を言えばもう少し早くありたかった。
 右手に携えていたナイフが地面に落ちる音が聞こえる。かすり傷程度を刻まれた右手が、わずかに痛んだ。


「人間も甘いみたいで何よりね。私は夜に甘いものも、結構好きよ?」
「……虫歯には気をつけなさいな」
「食材に言われるのは初めての体験だわ」

 レミリアは、クスクスと底意地の悪そうな声で笑ってみせた。
 それは、驕りと慢心に彩られた、強者の笑みだった。
 これを単に不誠実と罵るのは弱者の戯言に過ぎない。強者からその笑みを消すことができない弱者の言い訳である。
 挑まれる者には高慢に笑う権利があり、挑む者はそれを打ち消す牙を磨く必要がある。

 人間と吸血鬼。
 こと直接戦闘において、両者の間に厳然と存在する力の差――それをこの笑みが示していた。

 まずはその傲慢を――打ち砕く。
 そこから咲夜の挑戦が、本当に始まる。


「……その上から目線、後悔させてみせるわ」

 ふぅ、っとひとつ呼吸をおき、再び両手に溢れんばかりのナイフを装填する。
 空中で肩幅に開いたスタンスのまま、それを一息に投げ散らした。

「幻符『殺人ドール』」

 めまぐるしく、まさに弾幕と言えるほどに撒き散らされたナイフが現れ、空間を埋め尽くす。
 それらは無数と呼べる数だけ生まれ、紅魔館のロビーに存在する空間を一息に埋めていった。
 速度としてはどれもそれほど速いものではない。しかし、ギラリと光る銀の刃の海では、すでに速度なんて概念の意味はほとんど無い。
 咲夜はそれを確認し、不意に手元に視線を落とす。

「行って――――『リコシェ』」

 手元に一本だけ残ったナイフ。それは先ほど咲夜の右手から転がり落ちたはずのナイフ。
 いつの間にか回収していたそれを無造作に投擲する。

 そのナイフが向かう先は、レミリアとは見当違いの方向だった。
 バラバラと弾幕を張るナイフたちとは一線を画す速度で飛び、すぐさま壁にぶつかると、兆弾する。
 光の筋を残し、その名の通りに跳ね回るナイフ。
 それは不思議と、空間を制圧するスペルとはかち合うこともなく、一本だけで相手の動きを制限しうるものだった。

「それもやっぱり見たことあるわ。タネのわかる手品しか出せないんじゃあ、二流よ」

 キキキキキキキッというナイフの反射音を耳に、レミリアは目の前に迫る弾幕をひらりひらりと躱してゆく。
 スペルの二重詠唱を前にしても、彼女の笑みは消えることがなかった。
 無軌道な有象無象のナイフ。
 視界を横切り続ける一撃のナイフ。
 その二つを視界に納め、自らの反射に身を任せて避ける。それは彼女にとって難しい作業ではない。


「……私の得意なことを教えてあげる」
 空間にナイフを供給し続けながら、咲夜は呟いた。
「あら、なぁに?」


 壁を蹴りながら進むリコシェが、レミリアに迫った。
 だが、それもやはり直線の動き。行動範囲を狭められた彼女だが、襲い掛かる一本のナイフを容易く避けてみせた。
 弾かれるでも打ち落とされるでもなく、躱され標的を失ったナイフは、そのまま変わらぬ動きで壁から壁へと飛び続けてゆく。


「お料理と――タネの無い手品よ」

 不意にナイフを放つ手を止め、右手を顔の高さに上げる。


 パチン――――――――ッ

 指を弾く音が邸内にこだまする。


 その音に呼び寄せられるように、レミリアの背後から光が駆け抜けた。
 彼女の頭の上を通り、はるか高く、天井まで上ってゆくその光は、さっきの銀のナイフ――――

 なぜ?なんて疑問に思う暇など、与えてはもらえなかった。
 もはや光の筋としか知覚できない速度で、その銀のナイフは、


 ズブッン、と鈍い音を立てて、一息に――レミリアの額へと突き刺さる。


「新しいリコシェは、光速を超える。……タネも仕掛けもありませんわ」


 瞳を開いた驚愕の表情に、深々とナイフが刺さっている。

 血が噴き出す。
 紅い血。
 一瞬にして、全ての音が止む。


 屋敷に帰ってきた静寂は、まるでひとつの戦いの終わりのようだった。












   【 M-3 】



 その屋敷の中は静まり返っていた。

 紅い壁、そこに刺さる銀のナイフ。
 紅い床、そこに滴る紅い血。
 頭にナイフを深々と刺して物言わぬレミリアと、床に立ちそれを見上げる咲夜の姿。
 どこかで響く、遠雷に似た音。

 時が止まったように静まり返るこの空間の、それが全てだった。

 魔力を乗せても突き破ることが困難な吸血鬼の外皮を突き抜け、その骨まで砕き、人間なら脳が入っている部分まで深々と刃が刺し込まれている。
 そのナイフには錆や刃こぼれなどは一切無く、その白銀の刀身を紅い血で濡らしている。
 刺さった衝撃で月を仰ぐように顎の持ち上がったレミリアは、その明らかに致死性の傷を身に、確かに、死んでいるように静かだった。


 だが、黙してなお宙に浮かび続ける彼女を眺める咲夜の視線は、未だに臨戦態勢を解いてはいない。

 そしてそれは――正しい判断だった。


 宙に浮かぶ吸血鬼が、不意にニィッと笑う。
 口の端が歪むようにして持ち上がる。まるで悪魔のような、本物の悪魔の笑顔。
 彼女はそのまま急に右腕を上げると、自らの頭に突き刺さるナイフの柄をガシッと掴んだ。力任せにそのナイフを引き抜こうと右腕が震える。カルシウムの塊がパキパキと削れる、耳触りの悪い音がロビーに響く。

 ズルズルと、そのナイフの刀身が露出してゆく。
 新しく見えてきた部分は白銀とはほど遠く、ヌルリとした紅い液体を満遍なく纏っていた。

 ズルリ、とナイフが引き抜かれる。
 ナイフで栓をされていた血管の断面から血が噴き出し、雨のようにして床に降り注いだ。
 眉間を紅黒く染め、レミリアは笑顔のまま足下の咲夜を見て――――


「あはははははははははははははははははははははははははははぁっ!!」

 高らかに嗤った。


 背筋に冷たい汗を流す声。
 それがロビーの隅々で反響し、鼓膜を何度も揺らす。
 ともすれば、それを聞いた者をすら狂わせそうなその笑い声はまさに、あの妹の姉であるということを証明するかのようだった。


「あー……あ。楽しいわね、人間」

 溜飲を下げきったように、レミリアは静かに口を開いた。未だその瞳は、愉悦に細く歪められている。
 頭に開いたナイフの穴はいつの間にか塞がり、
 頭から噴き出していた血は、いつの間にかピタリと止まっていた。
 眉間から一筋ながれる紅い液体が彼女の口許まで届き、それを愛おしそうにひと嘗めしてみせる。

 ついさっきまで自分の頭に深々と刺さっていたナイフを僅かに持ち替え、手首だけで投げつける。
 虫でも払うようにして投げられたナイフは、一直線に飛び、咲夜の足元の床に突き刺さった。


「返すわ。――いいナイフね、それ。あんなに目の前で見た私が言うんだから間違いないわ」

 自分の言葉が面白かったかのように、彼女はまた小さく嗤い出す。
 足元に突き刺さるナイフへと視線を落とす咲夜は、何ひとつ面白くなさそうにその声を聞いていた。


 床に斜めになって刺さる銀のナイフ。
 紅い床よりもさらに紅い液体を静かに滴らせ、刀身の影ほどの水溜りを作っている。


 それは簡素な装飾の高価なナイフ。
 混ぜ物の入った安価な銀では意味が減る。高価なものだが効果は高い。
 それを――彼女は知っていた。

 銀の持つ退魔の力を以ってしても、目の前の幻想を殺すことはできなかった。吸血鬼を完全に滅するのに銀のナイフを刺すべきは眉間ではなく、心臓であるべきだ。
 それも――彼女は知っていた。

 悪魔を祓うために人間はあらゆる研鑽を積んできた。弱点の把握。武装の強化。肉体の鍛錬。
 その間、吸血鬼は五百年を生きてきた。もちろん彼女は五百年も生きられない。
 だが、彼女に至るまでの五百年、ヒトが吸血鬼に歩み寄ることを止めた日はなかった。
 それすらも――彼女は知っていた。


 不意に腰を屈め、床に斜立するナイフに手を伸ばした。
 グッと力を込め、それを一息に抜き上げる。ドロリと粘りつく血の紅は、まじまじと見ると、銀のナイフによく似合っている気がした。

「返してもらって助かったわ。あなたの血で錆つかせるには惜しい品なのよ」

 拾い上げたナイフをひと振りし、ポケットから出したハンカチで残った刀身の紅を拭い落とす。混じり気の無い白銀が、喜んだようにどこかからの光を反射してみせた。


「銀のナイフなのに錆びるのね。どこかの誰かみたいじゃない」

 クスクスという笑い声がまた響く。
 挑まれる者――吸血鬼には高慢に笑う権利があり、
 挑む者――人間はそれを打ち消す牙を磨く必要がある。


 右手に握るナイフの柄に力を込め、彼女は目を瞑り、同調する。

 ナイフ――血の通わない刃。
 夜を裂き、夜に咲く、銀の刃。

 咲夜は静かに瞳を開く。
 銀を染めた紅を、その眼に輝かせる。


「奇術――『幻惑ミスディレクション』」


 右手に携える一本はそのままに、彼女の周囲にナイフが装填された。彼女の命令を待ち、クルクルと回転しながら宙を裂いて佇む。
 十、二十で利く数ではなく、さらに、それぞれの影には複数本のナイフが潜んでいた。
 目に見える数以上のナイフたちが術者の魔力によって隷属し、各自に目標への突撃の時を待っている。

「銀のナイフが錆びることは無い。これまでも……これからも」

 彼女は静かに右腕を上げる。その手に持つナイフの先を、宙に浮かぶ吸血鬼へと突きつけて。
 手に持つナイフを敵へと向け、銀の刃のレギオンに命令を下す。
 眼前の吸血鬼へと、その刃を突き立てるために。

 今度こそ彼女は彼女の心臓へと狙いを定めていた。
 この異変の仕組みを知ってのことではない。
 眼の前の標的の安否など気にしてはいない。むしろ安か否かなら、否をこそ望んでいた。

 このとき、確かに彼女は吸血鬼を殺す気でいた。
 なぜなら彼女は、“紅魔館の瀟洒な従者”では、“ない”のだから。


「十六夜の夜に咲き――月すらも斬り裂いてみせるわ」


 僅かに瞳に力が込もる。
 それがナイフたちにも伝わる。
 回るのを止める。
 止めたモノから、踊りだす。

 レミリアが不敵に微笑む。咲夜の周りを照らす銀の光。
 空気を裂く。
 飛び、


 ――パキャキャキャキャキャキャキャキャキャッ!!

 壊れる音がする。


 咲夜が、思わず眼を見開いた。
 その眼に映るレミリアは、やはり、笑っていた。


「そんなに殺気立ったら怖いじゃない。ナイフなんか向けられたら、もっとよね」

 クスクスという笑い声が聞こえそうな気がした。
 それはあくまで気のせいで、彼女の耳に届くのは、自らの周囲を埋め尽くしていたナイフの山が、破られ、砕かれ、床に落ちて響かせる高い音ばかりだった。


 飛び出したはずのナイフたち。
 だが、それらは吸血鬼へと届く前――いやもっと、咲夜の許を離れることさえ半ばに、その全てが貫かれていた。

 吸血鬼の放つ、魔力の塊の刃によって。


 レミリアの背後から、まるで植物の蔦のように弾幕が伸びている。
 紅いナイフ。
 連なり、伸びる先で咲夜の銀のナイフたちを貫通し、連続性の先端は床までもを貫いていた。
 咲夜が展開させていたナイフの束の数だけ、それが行われている。

「――――『ブラド・ツェペシュ…………」
 咲夜は自分の知りうる、このスペルの名前を口にする。
 するが早いか、右手に携えるナイフひとつだけを手に、彼女は咄嗟に動き出した。

 このスペルが彼女の知っているスペルとは思えない速度で発動したとか、発動の瞬間すらほとんど知覚できずに自らのナイフたちが砕かれた、などは二の次だった。
 ここで呆けていることが、一番あってはいけない自分の姿だということを、彼女はしっかりと解っていた。

 そして、それを解っている彼女を――彼女もよく解っていた。


「呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』」


 今さらのようにスペルの名を呼ぶ。
 自分たちの名前を主人に唱えられることで、紅のナイフたちはその姿を丸い弾へと一斉に変貌させる。
 ぐにゃりと整列を乱し、弾はその動きを不規則に、空間を詰めていった。
 動き出しこそゆっくりだったが、勢いをつければそれらはすでに弾の幕であった。

 咲夜はどうにかその列だった場所のひとつに体を滑りこませる。
 なまじその場に留まるよりも、自ら死中に活を見出した方が目があることを体が解っていた。
 弾道を見極めることなどに費やす時間は一瞬。ほとんど脊髄反射に近い速度で次の一瞬のために動ける場所を見つけ、飛び込む。
 紅い弾と、紅い弾と紅い弾と、紅い弾の間をくぐりぬけ、三次元を縦横無尽に飛び交う。
 視線は音速に近い速度で常に周囲へと向けられ、光速に近い脳への電気信号さえ待たずに、咲夜は体を動かし続ける。
 空を蹴り、間を駆け、隙を縫い――――


 ジャラリ、という嫌な音が咲夜の耳に入るのと、ナイフを持った右腕が重く感じたのは、ほぼ同時だった。


 紅い鎖が一本、咲夜の腕に巻き付いていた。
 まるで手錠のように絡みついている。首輪のようだったかもしれない。ピンッと張って「待て」と言わんばかりの高圧的な感じは、まさにそれだった。

 鎖の元を持つのは、当然、紅い少女。
 触手のように伸びる紅いナイフたちのように、彼女の背後から一本だけ紅い鎖が伸びている。もっとも、咲夜はわざわざ鎖の大本などに目を這わせたりはしなかった。
 ただ、何も考えずに脊髄反射的に起こした行動を自ら戒め、
 それを当然のように読み取られたことを口惜しく思い、
 それらよりも強く、現状の打破を思考した。
 だが、


「これが“運命”よ。――チェックメイトね、人間」


 鎖は解けない。ナイフを持つ手を封じられたため、切断しようともできない。

 もっとも、足掻くほどの時間など、与えられはしなかった。
 展開された弾幕の動きは止むことはない。不規則に飛び交う弾幕たちが一瞬の安全地帯にいる咲夜めがけて、飛んでくる。


 ――どんな弾幕でも、被弾するときの最初の一発はゆっくり感じるものね。
 それだけが、その刹那に彼女がなんとか考えられたことだった。


 動きの取れない彼女に弾が触れる。

 二発、三発と続く。続く。続く。続く。続く。続く。続く。続く。

 最初の一発目はおろか、後続の二発目などまったく見えないほどに、弾が彼女の元へと殺到する。
 特別彼女目がけて飛んではいなかった弾幕だったが、なぜかこうして掴まった彼女は丁度、弾幕の交差点にいた。

 関係無い方向へと飛んだ弾が、どこかの壁に当たって小さく炸裂する。
 その何倍もの弾たちが咲夜に当たっては、それぞれ小さく炸裂する。

 もう彼女の姿は紅色の魔力煙に霞んで見えない。
 その煙の中心へと伸びているであろう紅い鎖だけが、紅い煙から抜け出しているだけだった。


 紅い館の紅いロビーに、紅い爆煙が咲く。


 紅い鎖を伸ばした紅い少女が、その紅い瞳を愉しげに歪めながら、
 紅く染まっているであろう人間の影を眺めていた。









   【 M-4 】



 パチンッ、と指を鳴らす音が響く。
 術者からの終わりの合図を聞いた弾たちが、その役目を終え、静かに消えていった。濛々と漂う魔力煙も、次第に薄まってゆく。
 煙に隠れて見えなかった壁や床にも、レミリアの放ったスペルの傷跡が深く刻まれていた。


「あーあーあー。これはまた修理が必要だぁねぇ。有能なメイドが帰ってきたら、最初の仕事はこれかな」


 彼女はくすくすと笑いながら、ロビー全体をぐるりと眺める。
 ここまでの、そう長くない戦い。その激しさを物語るような痕が随所に残されている。
 壁面のひとつに刻まれたナイフの跡をぼぅっと眺め、頃合を見ると、足元に転がっているであろう、銀のナイフの方を見やった。

「まだちゃんと五体満足でいるわよね?」
 心配している、という声音ではない。愉悦に歪んだままの調子で、眼下の彼女を見る。


 ちょうどよく煙の晴れた足元では、紅い鎖に右腕だけを支えられた人間が、だらりと浮かんでいるだけだった。


「この程度では……人間は殺せない……最近の吸血鬼は……食材の調理もできないのね……」

 息も絶え絶えに、咲夜は声を絞り出す。
 レミリアを見上げる力すら残っていないのか、彼女の顔が上がることはなかったが、その口許は僅かに笑っているようでもあった。

 短い息を、体全体を使って繰り返している。
 服は所々に破れ、打撲とも裂傷とも取れる傷が無数に刻まれていた。頭から流れる血が、ポツポツと音を立てて紅い床を濡らす。
 ナイフを握る右手だけが、硬く閉じられていた。


 レミリアは片手を上げ、鎖を解き放つ。
 魔力によって具現化された鎖がジャラリと一声鳴き、すぅっと姿を消した。それに体を引き上げられていた咲夜が、僅かに浮かんでいた体を地面に落とす。

 ドシャッ、という力無い音を立てて着地すると、彼女はそこにへたりこんだ。空いた左手を血だまりにつき、ピチャリと小さな水音が上がる。


「ふふ、いい恰好ね。可愛いわよ」
「あなたも……きっと似合うわ……すぐに交代して……あげる」

 細くなった呼吸を整えながらも、彼女はどうにか言い返し続けていた。
 まだ心は折れていない。
 かろうじて“結界”で保たれている身体でも、彼女の戦意は尽きていない。


「楽しい人間……普通ならもうバラバラだよ」
 レミリアはくすくすと微笑む。
 今、こうして咲夜の口が利けることが、紫の敷いた“結界”のおかげだけではない、ということを、彼女は知っていた。
 着弾の瞬間ごとに、咲夜は短く時を止め、防壁を張り、弾を切り裂き、そしてまた時を動かす、という作業を行っていたことを、彼女は解っている。

 すでにこの“結界”の力をほぼ正確に把握しつつあるレミリアである。
 自分の放った魔力と引き算をして、目算の咲夜のダメージからそれを検算しても、彼女が精一杯の防御を行っていたことは、ほぼ間違いない。

 そういう“普通でない人間”を目の前にし――やっぱり彼女は、とても満足そうだった。


「確かにあんたはただの人間じゃない……でも。それでも。やっぱり。まだまだ。いつまで経とうとも。永遠に――人間は、吸血鬼には勝てないわ」


 レミリアは静かに、そう言い放つ。
 諌めるでも、咎めるでも、馬鹿にするでも、憐れむでもなく、ただ事実を述べるかのように、彼女は言う。

 人間は、吸血鬼には勝てない。

 いくら弱点が数多くあろうが、吸血鬼は無敵の幻想だ。
 十字架を掲げて大蒜を持って聖水を下げて木の杭を片手に銀のナイフを携えようと、ただの人間とただの吸血鬼では、その体の性能が違い過ぎる。


「ただの、人間……か」
 咲夜がぼそりと呟き、ちらりと右手に持つナイフに目を向ける。
 白銀のナイフは、まだ折れていない。


「そうね……ただの人間が吸血鬼に勝つ、っていうのは……無理があるわ。でも私は、ただの人間なの」
「聡い子ね。変な子でもあるけど」
「だけど……吸血鬼に勝ちたいなら、私は人間じゃなければいけないの。そうじゃなきゃ……“人間”が“吸血鬼”に勝てない。……でしょう?」
「すごいこと言うわね。自分の言葉と即矛盾してる」
「別に……矛盾してないわ」
 咲夜はフラフラと立ち上がる。
 頭から流れる血が、まるで涙を流すようにして頬を伝っている。


「戦って勝つだけじゃなくて、私は人間として、吸血鬼に勝ちたいの……。これは私の夢ね。たぶん。きっと、そう」

 理路整然、とは程遠い彼女の言葉。だが咲夜はハッキリとした顔で、確かに微笑む。
 その言葉こそ、伝えたいことだったと言わんばかりに。
 紅色に染まった瞳が、血を流すように潤み、輝く。


「…………素敵よ。やっぱりあなたみたいな人間、嫌いじゃないわ」

 レミリアはそう返し、両手を広げる。

 高い天井のエントランスロビー。その真ん中の空間に、彼女はひとり浮かんでいる。
 壁まで紅い、この屋敷。
 上下左右前後六方を紅で囲まれた宙にいる彼女が、紅く光を帯びる。魔力を充填させ、その余剰分が溢れ、視覚化されてゆく。
 ぼんやりと血の色に滲む吸血鬼は、うっとりとした瞳で告げる。


「これでお仕舞いにするわ。楽しい時間は、冗長ではいけないもの」

 にぃっ、と笑う彼女の口許から、鋭い犬歯が覗く。紅を纏う彼女の中で白く際立ち、その存在を誇示しているようでもある。

「まだお終いには遠いわ。私が……まだお終いにはさせないのだから」


 咲夜はこっそりと四肢に命令を下してみる。
 右手を握る。――大丈夫。
 左手を開く。――問題ない。
 両足に力を込める。――いつでもいける。
 ここまでの問答で、いま少し動ける分の力が回復したことを確認する。

 ――夜はまだ長い。でも、夜の全てを乗り越える必要は無い。……これで、決める。

 最後に瞳に力を込める。
 紅く、深く紅く、血の色に染まった瞳をレミリアへと向ける。


「行くわ……吸血鬼!」
「おいで……人間!」


 咲夜はナイフを周囲にバラ撒く。
 それぞれが宙に止まる。止まる。止まる。止まる。幾多のナイフが空中で起動準備に入る。
 まだ撒く、撒く、撒く、撒く。彼女の周囲を埋め尽くすナイフ。
 すでに数は、無数。

 レミリアは両の手をゆっくりと開く。
 肩まで上げられた腕から弾が生まれる。生まれる。生まれる。生まれる。
 数多の弾が量産される。魔力を存分に込められた大弾。
 それらを侍らせ、紅い宙に嗤う。


 互いに準備は万全。そして詠唱される、そのスペルは――――


「幻葬っ!『夜霧の幻想殺人鬼』!!」
「『紅色の幻想郷』!」


 スペルを宣誓する声は、ほぼ同時。

 そして名前を呼ばれた弾幕たちは、互いにその正体を示す。


 咲夜の放ったナイフたちは、一斉に標的へと向かって動き出した。
 あらゆる角度から、一撃必殺の速度をもって、その心臓を狙う。

 レミリアの放った大弾たちは、瞬く疾さで全方位へと飛び出し、紅色の弾を無数に生み出す。
 三次元を埋める弾、弾、弾。
 弾幕と呼ぶにしても、すでに量が多すぎるそれは、まるで紅色の霧のようでさえあった。


 咲夜の銀のナイフたちの行く手を、レミリアの紅弾が阻む。
 すでに配置されるだけではなく、動き出した紅い弾たちは、敵弾を弾く無敵の盾となり、術者本体を狙う無敵の矛ともなっていた。
 咲夜は、視界を覆い尽くす紅の弾を躱しながら、スペルへとナイフを供給し続ける。

 パキャンッ、と志半ばで倒れるナイフたちの折れる音が鳴る。
 ゴガッ、と鈍い音を立ててレミリアの弾が紅魔館の壁を破壊する音が響く。
 パァァンッ、と紅弾同士がどこかでぶつかり合う高い音が聞こえる。
 パタタタタッ、と咲夜の腕から流れた血の雫が地面へと滴り、弾ける音が、咲夜の耳にだけ入っていた。


 舌打ちなどしている暇は無い。その間に十のナイフは投げられる。

 ――止まってなど、いられない。


 何かを直感的に決意したように、咲夜は宙へと飛び出した。
 弾幕を張ることを止めず、レミリアへと、一直線に飛ぶ。

 ナイフが砕ける。
 彼女は近づく。
 弾を放ち、弾を裂く。

 咲夜の視界に、突然レミリアの大弾が現れる。
 弾幕の第二波。
 すでに眼前。もう弾越しにレミリアの姿が見えない。
 視界が、弾で埋まる。


 ――ォォォォォォンッ!!


 魔力が弾け、大爆発が起こる。
 空間を埋める紅色の弾たちより、さらに力の込められた大弾が炸裂したのだ。小規模ながら爆弾が炸裂したのと変わらない。
 魔力の残滓が煌くそこには、咲夜の姿など見えなかった。
 紅色の吸血鬼が放った、紅い弾。
 その魔力は、やはり血のように紅く――――

 パタッ、っと、血の滴る音がした。


「――ありがとう」

 煙を引き、レミリアの眼前へと咲夜が躍り出る。


「自分の腕を切る趣味は無いから、助かったわ!」


 高らかに叫び、右腕に魔力を集中させる。彼女の腕から流れる血が魔力を帯び、踊る。
 その手には銀の愛用の銀のナイフ。キラリと輝く白刃が、彼女の血を纏う。
 紅の刃。
 レミリアが間合いの近さに気づき、後ずさる。

 だが、彼女の刃は――月すらも切り裂く。


「傷魂……『ソウルスカルプチュア』ッ!!」


 魔力を帯びた血が刃となり、血刃を飛ばす。
 無数の斬撃を放ち、辺りの弾を切り裂く。
 そして紅い斬気のひとつが――――


 ザシュン――――ッッ!!と音を立てて、レミリアの右腕を切り落とした。


 時が止まったようだった。
 その一瞬だけが妙にスローモーションで咲夜の目に映る。
 無我夢中で斬った、彼女の腕。
 白い腕が舞い、宙を回る。

 視界の外れにある体の無い腕と、レミリアの嗤う顔、そして、


「……でも、人の腕を切る趣味はあるのね」

 彼女の声が、妙にハッキリと耳に届いた。


 その声は、笑っていて。
 その腕からは、血が滴っていなかった。


 咲夜は変わらず剣気を飛ばす。
 レミリアが残った左腕を高く上げる。人差し指だけが立っている。それもよく見える。
 爛々と輝く紅色の瞳が、自分を見ているのも見える。
 笑みに歪められた彼女の口が動くのも、よく見えた。


「神槍――――」

 切り落とされた腕が咲夜の視界の外で形を変える。
 バラバラになり、蝙蝠に。
 蝙蝠の形が溶け、紅い弾に。
 紅い弾が混ざり合い、紅の槍に。
 そしてそのまま――――


「『スピア・ザ・グングニル』!!」


 レミリアの左手が勢いよく振り下ろされる。それを合図に、上空で形成された槍が、彼女と彼女の間に割って入った。
 落下の速度はまさに神速。一瞬だけ視界をよぎる紅。

 そして咲夜の右手に握られていたナイフが――高い音を上げて砕け散った。
 紅い神槍が銀のナイフを貫いて落下してゆく。
 媒体として使用していたナイフが砕け、血刃が消える。
 思わず視線が手元に集中する。
 一瞬の出来事に、思わず疑問符が浮かぶ。

 そんな瑣末な間ですら、時は動いている。

 秒と秒の間を縫うような僅かな時間、レミリアは咲夜の視界から消えていた。
 その動きを目で追えていたのかは、咲夜自身も解らない。
 ただ本能的に上を向き、そしてその通りに真上にいた彼女が、体ごと落ちてくる。
 ヒュンッ、という風を切る音が咲夜の耳に入り、それを脳内まで伝達しているころには、彼女はレミリアと一緒に地面まで落下していた。

 二人分の体重が高速で高高度から叩きつける衝撃が紅魔館を揺らす。


「――――っぐぅ…………!」

 咲夜は思わず声を上げ、身をよじった。
 突進で叩き落されたことに気づくまで、そう時間は掛からなかったが――それでも時は、止まることなく動いている。

 彼女は時を止めることはできても、巻き戻すことはできない。


「これでお仕舞いよ、咲夜」


 声が聞こえる。レミリアの声。
 右腕の無い体で紅の槍を持ち、その切っ先を咲夜の眼前に据えている。
 気づけば、空間を埋め尽くす紅い弾は消えている。
 地面に手をつく咲夜のすぐ傍に、銀のナイフの破片が落ちていた。

「二度目のチェックメイトね」

 レミリアは軽く笑いながら、そう告げる。
 カラカラという瓦礫の崩れる音がするその世界で、彼女の声だけが凛と通って聞こえた。
 運命を見通す吸血鬼の少女の、
 愉快そうに瞳を歪めている少女の、
 わずかに持ち上がった口の端から覗く犬歯が、どうにも美しく見えた。


 咲夜はその声に、静かに溜め息を吐いた。
 呆れるような、嘲るような、そういう調子ではなく、まるで可笑しさを噛み殺すようにして出た、微笑み混じりの溜め息だった。
 静かに両手を上げて、


「――これはさすがに、私の負けですわね」


 潔く、負けを認めた。
 ここで引き伸ばすのは確かに冗長ね、と内心で思いながら。


「よろしい!」

 レミリアは槍を引き、適当に地面に突き刺す。
 紅の魔力の塊だった神槍は霧散して、蝙蝠となり、蝙蝠たちは群がるように右腕へとひしめく。
 発動とは逆の手順を辿り、彼女の腕は再びあるべき場所に落ち着いた。


「……吸血鬼に負けた人間は、血を飲み干されてしまうのかしら」
 咲夜はその様子を眺めながら、どこか自嘲的に呟いた。
「まさか。私は私を畏れる人間の血しか飲まないの。私に畏敬の念を感じる、人間の血だけを飲むのよ。――あなたは私を畏れても、敬ってもいない……でしょう?」

 その問いに、咲夜はすぐに答えることができなかった。

「まぁ、私の知ってるメイドの血なら、飲んでもいいわ。――たぶん、断られちゃうけどね」

 咲夜の返事を待たず、レミリアが一人で語りきる。
 最後の言葉にだけ、優しいような、悲しいような、嬉しいような、寂しいような、どれとも取れる不思議な感情が込もっている気が、咲夜にはした。
 彼女には、それが勘違いではないという確信があった。
 その言葉を耳に残し、
 その言葉を曖昧に彩った彼女の気持ちを、心の中で反芻する。
 咲夜は目を閉じ、そしてゆっくりと、開いた。


「――――さて、」
 そうとだけ言い、咲夜は静かに立ち上がった。
 かなりギリギリまで力を使った上に、負けてしまった。おかげで立ち上がる体はどうも不安定で心許なかったが――それでも、彼女は立ち上がる。

「そろそろ時間ね。ここらで私はお暇するわ」

 彼女はそう言い、ニコリとささやかに笑うと、ポケットから懐中時計を取り出す。
 文字盤をレミリアに見えるようにして軽く掲げると、そのまま親指で竜頭を押し込む。

 カチリ

 小さな機械音が、静かなロビーに響く。
 進みを止めていた時計の針が、めまぐるしい勢いで回りだす。
 時計がひとりでに時を取り返していた。
 回り、回り、そして止まっていた分を巻き返し、現在時刻に追いつくと、再びゆっくりと秒針を刻む。

 止めていた時間を動かし、そこに立っていた彼女は――――


「ただいま戻りましたわ……お嬢様」
 そう言って、悪魔のメイド、十六夜咲夜はいつもの笑顔を主人に向け、


「おかえりなさい……私の優秀なメイド」
 そう言って、彼女の主人、レミリア・スカーレットは堂々と彼女を迎える。


「ちょっと趣向を凝らしてみましたが、いかがだったでしょうか?」
「あー、まぁ楽しかったのは楽しかったわ。ロールプレイングってのもオツではあったわね」
 半ば呆れた口調で、ここまでのやり取りを振り返る。
 ――まぁ、そりゃ楽しかったけど…………

「あれはどっちかと言えば、咲夜の望みだったんじゃないのかな?」
「いやですわお嬢様。あれはただのお遊戯だったじゃないですか」
「私はお遊戯で頭にナイフ刺されたり腕切り飛ばされたりしたのか」
「リアリティ、ってヤツですわ」

 咲夜は頭から流れる血をハンカチで拭いながら、事も無げに言ってのけた。
 レミリアは改めて確認する。
 ――このメイド、やっぱりちょっと変な子だ。
 もはや呆れを通り越し、溜め息すら出てこなかった。


「まぁなんにせよ、ちょっとはしゃぎ過ぎよ。生きてることに感謝しなさい」
「ボコボコにした本人が言う言葉じゃありませんね」
「分かってるじゃない。私に、感謝しなさい、ってことよ」
 レミリアは得意気にそう鼻を鳴らす。
「さすがお嬢様。無敵なまでに驕傲ですわ」
 咲夜も静かに微笑みながら、返事をする。


 夜の王と、完璧な従者。
 捕食者と、被捕食者。
 ただの吸血鬼と、ただの人間。

 この二人の会話はやはり、どこか剣呑で――どこか安穏としていた。

 他の多くの人間たちにも理解できず、他に多くいたとする吸血鬼たちにも共感できないであろう、彼女たち二人の世界。
 そこに身を浸す彼女たちは、互いに見つめあい、ただ笑っていた。


「さて、戯れも済みましたところでお茶でも…………っとと」

 そう言って踵を返した咲夜だったが、振り返るその仕草に体がついていけず、思わず足がもつれそうになる。
 彼女の体はほとんど限界近くまで到達していた。まずそもそも立っていることさえ奇跡的ですらある。
 なぜかそのことを、本人がほとんど忘れていた。

 よろけ、崩れそうになる。
 が、体は倒れなかった。


「無茶苦茶やるとカッコがつかないわね?咲夜」

 レミリアが咲夜の後ろから、抱きつくようにして体を支えていた。
 頭ひとつばかり小さい彼女の低い体温が、背中越しに伝わる。


「まぁお嬢様、危ないですわ」
「あんたの方が危ないじゃない。とりあえず座ってなさい」
 そう言って彼女は抱きつく体を離し、咲夜の前に回ると、無理矢理に彼女をその場に座らせた。

「お茶なら私が持ってきてあげる」
「お茶汲みを取られたらメイドの私はお役御免になっちゃいますね」
 ふむ、とレミリアは僅かに思案し、そして名案だと言わんばかりに自信満々な笑顔を見せて、
「じゃあね、その代わり。ちょっと質問に答えなさい」
「――?はぁ…………」

 どうにも意図が読めずに、咲夜は困惑する。曖昧な返事を返しながら、目の前の小さな夜の王の顔を見た。
 いつもの彼女は、いつもの傲岸な態度で、いつもの自分を見ている。
 紅い瞳が、ただただ楽しげだった。


「まず咲夜、あなたは死ぬ人間?」
「…………そうですね?」


「一生死ぬ人間のままでいるんでしょう?」
「……そうですね」


「…………生きてる間は一緒にいてくれると、約束したでしょう?」
「はい、確かに」


「なら自愛しなさい!おまえは永遠に死ぬ人間のままだし、永遠に私の完璧な従者だ。それが咲夜に決められた永遠なら――私の許可無く死ぬなんて許さないわ!」


 一息に言い切るレミリアを、目を丸くしたまま咲夜は眺める。
 自信たっぷりな紅い瞳が、自分の言葉に満足そうに輝いている。
 その瞳をまじまじと見つめ返し、思わず、

「…………なにげにお嬢様もすごいこと言いますね」
 くすっ、と零した。

「私は夜の王、レミリア・スカーレットよ。無茶も道理も、全部私が隷属させてやるわ」

 腰に手を当て、鼻を鳴らす。
 小さな体の大きな態度が、とてもよく似合う。
 ――さすが私のお嬢様、ですわ。
 咲夜は目を閉じ、静かに微笑んだ。



『大丈夫、生きてる間は一緒にいますから』

 いつか交わした、永夜の日の約束の言葉を、心の中で繰り返しながら。



 十六夜の夜半ば、紅い屋敷に、人間と悪魔。

 彼女たちの“異変”は、こうしてひとつの結末を得る。

















the last day's card is present.

 F.-S.   K.S.-M.K.   T.-Y.  E.-I.   Y.-Y.   Y.-A.P.   M.-I.   S.-M.



  next person of leisure... ... F.-S. 【 N 】


「――ね、萃香。私になんでこんな力があるのか、わかる?」


「うふふふふふふふ、やっぱりあなたは壊れないのね。好きだよ……萃香」


「――ねぇフラン、あんたは今楽しい?」





  to be next resource ...
ウヒョー厨二全開楽しいなー。書いてる側としては楽しんでるのです。

前にも言ったかもですが、三日目は構成を変更し、一本で完結するようになっております。
理由はいくつか。
・カードが多いから通さないとわかんなくなるかもという懸念。
・バトル物なので、本来開始から結末までは流れで見るべきだろうという個人的な意見。
・週一更新で他とウロウロすると、一つのカードが完結するまで、べらぼうな時間の空きができてしまうという作者の都合。

逆に読みづらいとかのご意見ございましたら、また変更かけますのでお気軽に。

あと、読んでもらったらわかるかと思いますが、ちょいちょい区切りが入ってます。
厳密に言えば、本日分は【M-2】【M-3】【M-4】なのです。本来の予定では二日目までみたくバラバラの予定でしたんで。
その名残のため、一本で通しなのに、ちょいちょい区切りが入ります。ご了承下さい。特に問題ないようにはなってるつもりです。

こんな感じでボツボツ進めてまいりますー。
次はフランちゃんウフフ。ちなみに並びどおり進行しない可能性もございますので、あしからず。かしこ。
ケンロク
argent-100@hotmail.co.jp
http://gurasan.kurofuku.com/
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コメント



0.350簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
>ただの吸血鬼と、ただの人間。

いや、どう見ても咲夜さん、「ただの人間」じゃないし。
2.無評価名前が無い程度の能力削除
上の続き。

>厳密に言えば、本日分は【M-2】【M-3】【M-4】なのです。

とはいえ、【M-1】がある以上は、【M-2】にした方が分かりやすいかと。
3.無評価ケンロク削除
咲夜さんあれでただの人間なんですよねぇ。まぁおもいっきし人間離れさせちゃったけど。

ですよねぇ。通し番号消すのはちょっと思い立ってやってみました。ひとかたまりのセンテンスで括ってもらえればと。
最初に思いつかず付けちゃった以上、やっぱついてたほうがわかりやすいですよね。
ちょっとあとで修正します。
6.100愚迂多良童子削除
ブリーチ並みのオサレ展開w
こっちが主の勝利ということは、残りの下克上組は従者が勝ったりするんだろうか。
ちょっと期待したい。

>>耳障りの悪い音
「障る」という言葉が「ある感覚器官にふれて、嫌なものとして受け取られる」
という意味なので、「耳障りな音」で良いと思います。「耳障りの良い」という表現は不可能ですし。
8.無評価ケンロク削除
あと二枠ありますからねー。どうしよっかなー。
おぜう様の芝居がかったセリフはブリーチっぽいかもw

ご指摘ありがとうございます。
なんというみっともなダブルミーニング。あとで改定いたします。