モコウは図書館の窓拭きに取り掛かっていた。彼女はこういった日雇いの野外仕事で
生活費を稼いでいる。こうして里に下りて働くようになってほんの20年ほどだ。
それまで彼女は山でまだうまく動けない動物の子供を狙って狩をし、自生する行者ニンニクを食べ、
ときには夜にこっそり畑に侵入し、瓜を2つみっつばかし頂戴しては背中を丸めて
住処である竹林の竪穴にこもり、食べていた。
当時の泥だらけですすけた茶色からときおり赤みがかった肌色がのぞく手のひらは、もうない。
清潔な手でワイパーを握り、バケツの洗浄液にひたしている。バケツからワイパーの先を
取り出すと、ジョロロッと余剰分がしたたった。バケツの縁にそれがかかり、跳ね返って
モコウのズボンにしぶきが飛んだ。 意識はもう高く掲げたワイパーがなでるガラス窓に
向いている。
丁字カミソリをそのまま巨大にしたようなその道具を窓ガラスに密着させる。
あとは、ワイパー本体の重さで下になでおろす要領で仕事を進めればよい。
ガラスの最下部まで行くと、柄をやや強く握る。ワイパーの首からカツンと音がする。
スーッ カツン スーッ カツン スーッ カツン
今日も一仕事終えた。
10時に始めて、15分の休憩を2回挟んでも2時には仕事を終えてしまう。バケツとワイパー
を傍らに立てかけ、手を洗いに公衆便所へと歩いた。図書館の南に50mほどいくと公園があり、
そこの男子便所で手を洗う。理由は単純に男子便所のほうが手前にあるからだった。
この作業着を着ていれば男も女もなかった。わざわざここまで来なくとも、図書館のエントランスには
トイレがある。それを遠いここまでわざわざ来ているのに、手前か奥かの距離差を気にするとは
考えてみればおかしな話だ。首から提げた黄緑色の手ぬぐいで手を拭きつつ、目元と口角の距離が
一瞬縮まった。
公園で青いワンピースを着た子供が二人、たたみ一畳ほどのビニールシートの上に
向かい合って座り、菓子を食べていた。口と両手以外、硬直気味で、全体にちょこんとした
印象だった。食べるのに集中しているのだろう。本人たちは気づいているのかな・・フフ
「おいしいね」
「うん」
「これたべたらなにする?」
「おすもうする?」
モコウは作業着の上着のジッパーを少し下げで風通しをよくし、帰路に着いた。
完
生活費を稼いでいる。こうして里に下りて働くようになってほんの20年ほどだ。
それまで彼女は山でまだうまく動けない動物の子供を狙って狩をし、自生する行者ニンニクを食べ、
ときには夜にこっそり畑に侵入し、瓜を2つみっつばかし頂戴しては背中を丸めて
住処である竹林の竪穴にこもり、食べていた。
当時の泥だらけですすけた茶色からときおり赤みがかった肌色がのぞく手のひらは、もうない。
清潔な手でワイパーを握り、バケツの洗浄液にひたしている。バケツからワイパーの先を
取り出すと、ジョロロッと余剰分がしたたった。バケツの縁にそれがかかり、跳ね返って
モコウのズボンにしぶきが飛んだ。 意識はもう高く掲げたワイパーがなでるガラス窓に
向いている。
丁字カミソリをそのまま巨大にしたようなその道具を窓ガラスに密着させる。
あとは、ワイパー本体の重さで下になでおろす要領で仕事を進めればよい。
ガラスの最下部まで行くと、柄をやや強く握る。ワイパーの首からカツンと音がする。
スーッ カツン スーッ カツン スーッ カツン
今日も一仕事終えた。
10時に始めて、15分の休憩を2回挟んでも2時には仕事を終えてしまう。バケツとワイパー
を傍らに立てかけ、手を洗いに公衆便所へと歩いた。図書館の南に50mほどいくと公園があり、
そこの男子便所で手を洗う。理由は単純に男子便所のほうが手前にあるからだった。
この作業着を着ていれば男も女もなかった。わざわざここまで来なくとも、図書館のエントランスには
トイレがある。それを遠いここまでわざわざ来ているのに、手前か奥かの距離差を気にするとは
考えてみればおかしな話だ。首から提げた黄緑色の手ぬぐいで手を拭きつつ、目元と口角の距離が
一瞬縮まった。
公園で青いワンピースを着た子供が二人、たたみ一畳ほどのビニールシートの上に
向かい合って座り、菓子を食べていた。口と両手以外、硬直気味で、全体にちょこんとした
印象だった。食べるのに集中しているのだろう。本人たちは気づいているのかな・・フフ
「おいしいね」
「うん」
「これたべたらなにする?」
「おすもうする?」
モコウは作業着の上着のジッパーを少し下げで風通しをよくし、帰路に着いた。
完
ええと、登場人物は妹紅とチルノと大妖精ですか?
作品は叩かないけどあなたの頭を叩きたいです。
見た感じの意見ですが。
もう少し話を練って書いてほしい
何て言うか…何がしたいのか全く分かりません。話の主題もなし、面白いところもなし、東方でやる意味もなし…言いだしたらキリがありませんが、とりあえず1からやり直してみては?
他の作者さんに書き方やコツなどを教えてもらったほうが良いと思います。
今度は素直に「面白い!」と思える様な作品を待っています。
これにこりず、頑張ってください。
けれど、「あるあ……、やっぱねーよ」的な流れは面白いと思いました。
『風船の果実』はコメントした通り。
諸手を挙げて賞賛はできないけれど、何か心にひっかかる作品でした。
で、本作。キャラの造形が新鮮、且つ面白い行動をとらせるなぁ、という印象でしょうか。
はっきり言って好みのタイプの作品、欲をいえばもうちょいモコウの日常を眺めていたかった。
読者から寄せられた厳しいコメントを良薬として飲み込んで今後の作品に反映させるか、それとも我が道を行くのか。
正直どっちでも良いと思う。
個人的には貴方に限らず全ての作家の皆様に対して、「好きに書いて下さい、こっちも好き勝手にコメントするから」
みたいなスタンスなんですけどね。
健闘を祈ります。
ところで、ここで意見するのが恥ずかしい、という方はぜひ直接メールを
送ってください。皆様の意見、すべてを聞いて作品の肥やしにしたいのです。^^v