……恋心機関で大切なことはその全てが可逆的という理想化をしていることであって、作業物質の気体は何を使ってもよい。そこでここでは理解をより深めるために作業物質として理想化したアリスのため息を使ってみるとしよう。
顔の熱さT[makka]、魔力量がn[mol]のアリスのため息が持つ切なさエネルギーU[JunJun]はCvを用いて
U = nCvT
で表現される。
ここで注意することは理想化されたアリスのCv,つまりC Volumeとは胸のサイズを指すことである。
理想化したアリスの胸はCということは古典的にKnowledge(65季)の解析がよく知られている。また最近Kirisame(123季)により等身大アリス人形を用いた比較実験も行われている。
また、状態量p,V,Tの間には
pV = nRT
p:胸の痛み[kyunkyun]
V:胸の体積[cup size]
R: アリス定数[ JunJun makka-1mol-1]
の関係があるということは既に学んだ。
それではここからアリスのため息を用いて恋心機関における仕事について述べる。
まず地点ABCD,過程1234を定義する。
A:うれしはずかし
B:気になるあいつ
C:けんか友達
D:友達以上恋人未満
1:マリサがパチュリーと仲良くする(等温吸熱)
2:魔道書を強奪される(断熱膨張)
3:ピンチを助けられる(等温放熱)
4:雨の夜、ふたりは……(断熱圧縮)
過程1 A→B (マリサがパチュリーと仲良くする)
過程1は「やっぱりあの夜のことはなかったことなのかしら……」とアリスが悩む過程である。ここでの仕事はとりあえずクッキーを焼いてみたり紅茶を入れてみたりしてマリサを待つ作業として表現される。訪れないマリサを待つアリスのため息は次のようにふるまう。
この過程では顔の熱さTを保ったままその胸の広さがVA→VBに膨張する。
ここでV≒心の広さと解釈できるため、胸の痛みpが小さくなる代わりに広い心を手に入れる過程と読み取ることができる。
仕事W1は
W1=nRTln(VB/VA)
とあらわされる。
またここでの胸の切なさエネルギーは
U = Q1 - W1
Q:アリスの恋心
である。
過程2 B→C(魔道書を強奪される)
過程2は「結局あいつは私のいるメリットだけが目当てだったのね」とアリスが諦める過程である。
ここではアリスが外部に為す作業W2とありその切なさエネルギーU2は等価となる。
恋心を断って心にたまったエネルギーを手仕事に変換することで消化しようとするアリスの行動はいじらしい。
また、この過程でも胸の痛みpが下がり心の広さVが大きくなる。広い心を手に入れた代わりに
もう裏切られたくないアリスの心は植物のようになってしまうのである。
過程3 C→D(ピンチを助けられる)
過程3は「なんでアイツは私が大変なときに助けてくれるんだろう」と、アリスの胸がキュンキュンする過程である。
ここでの仕事はマリサによって為される。その形は条件によって異なるが、共通しているのはアリスのピンチに颯爽と現れるマリサである。
この仕事は
W3=nRTln(VC/VD)=nRTln(PD/PC)^(1/γ)
γ:アリスの本心
である。アリスの胸の痛みの変化の比にアリスの本心の逆数をべき乗したものがマリサの仕事と等価となる。
これは、マリサもアリスを憎からず思っていないと成立しない式であり、実は二人の思いは通じていたことの証明でもある。
過程4 D→A(雨の夜、二人は……)
過程4は「その、そとは雨降っているし、風も強いし、……泊まっていかない?」とアリスが誘う過程である。
事ここにいたっては外からアリスに為される仕事は全てアリスの恋心に変換される。つまり
U4= W4
である。また胸の体積Vは圧縮され、胸の痛みpが大きく上昇する。
さて、以上の過程を一巡りすると、この機関の効率が計算できる。
ここでいう効率とはアリスが外部に為す仕事とマリサから得た恋心の比である。これは
η=1-(Q3 / Q1)=1-(T3/T1)
と最終的にアリスの顔の熱さの比に依存することがわかる。
この式は理想的なアリスのため息に基づいて導かれたが、実際には全ての恋心機関の効率は作業物質の種類によらず上記の式で表現される。つまり、アリスだけではなく多くのカップリングに適用できるのである。
また、この式によると効率を上げるには顔の熱さをできるだけ高める必要がある。一部のSSにおいて//////などの記号が使用されるのはこのためである。
参考文献
基礎アリス学シリーズ 熱アリス学
Patchouli Knowledge著 / Marisa Kirisame 訳
発行 魔界出版社
そして、個人的にはD Volumeくらいあってもいいと思った。
>理想化したアリスの胸はCということは古典的にKnowledge(65季)の解析がよく知られている。
パチュリー解析早すぎwww
物理系のネタ多いですがそろそろ化学や生物系もどうですか!?
これマリアリだ
今から買ってきます
どんな気持ちで訳したんだこのマリアリをwww
この無駄に高いクオリティに100点
>マリサもアリスを憎からず思っていないと成立しない式
えーと、つまりγ→∞の時にW3は最小値をとるから・・・
つまりアリスの本心(γ)が高まれば高まるほど、ピンチを助けるべくマリサが為す仕事(W3)がどんどん低くなる・・・のか?
pV = nRT (1)
である。
ここで、数式(1)を変化させ、
T = pV/ Rn (2)
とする。
次にアリスのため息が持つ切なさエネルギーU[JunJun]求める数式にて、
U = nCvT (3)
があり、数式(2)を利用することによって、U[JunJun]は、
U = pV(Cv/R) (4)
と表すことができる。
ここで注意することは、理想化されたアリスはCv、アリス定数はRで表記されるということである。
そして、アリス定数というのは絶対値であり、理想化し膨張したものではなく、現実のアリスという推測ができる。
このことから導くに、数式(4)は、理想化されたアリス と 現実のアリス とのギャップの差がそのまま、
アリスのため息が持つ切なさエネルギーの大きさへと繋がっている。
更にこの数式から、pが指す胸の痛みは罪悪感のことを指していると定義する。
また、過程1で胸の広さが大きくなることが証明されているため、胸の広さとは感情の大きさをシャイに表現したと憶測する。
よって、結論とし、
切なさ = 罪悪感×感情の大きさ( 理想のアリス / 現実のアリス )
と証明することが可能となる。
追記:先生ここらが限界です。途中点ください
アリスの本心(γ)はアリスを構成するモレキュール構造により決定されるため、ほぼ定数と考えてよいです。
理想的なアリスではおなかがきゅーとなって漏れそうになる時のモレキュールを考えればよいので、じっとしていられずに思わずぐるぐる回ってしまう際の回転エネルギーなどは加算する必要はありません。
ここで重要なのはマリサの為す仕事とアリスの本心に相関性があることです。
それと自分の公式の間違いを発見したので修正しました。
(PD/PD)→(PD/PC)です。
非常に独創的なレポートで感心しました。
しかし残念ながら致命的な間違いがあります。
アリス定数は確かに絶対値ですが、あくまで理想的なアリスのため息においての絶対値で、理想のアリスが前提にあることは
変わりません。理想アリスのため息においてはR=8.31程度であることが実験によって確かめられています(Kirisame 123季)
よってそれ以下の議論はほとんど成り立ちません。
ただし、pを罪悪感と捉えたことは非常に鋭い視点だと思います。
宿題においてヒントとなるPV^γ=const マアイイヤの法則について考察する際にこの視点を入れて考えてみてください。
評価 Aマイナー
だが1点誤りがあるぜ。
>過程4:胸の体積Vは圧縮され、胸の痛みpが大きく上昇する。
これは間違いなんだぜ。
私の実験結果によれば、Vを圧縮するとき上昇するのはpではなくe(アリスの胸の気持ちよさ)だ。
eの大きさおよびm(アリスの胸の圧縮回数)とアリスの胸の大きさの関係は
Dv / m = nCvT^e
で表せるぜ。よく覚えておくんだな。
高名なProf.Kirisameにコメントをいただけるとは存外の喜びであります。
今回の講義以外にもあなたの論文や著作をよく使わせてもらっています。
さて、
>私の実験結果によれば、Vを圧縮するとき上昇するのはpではなくe(アリスの胸の気持ちよさ)だ。
>Dv / m = nCvT^e
とのことですが、本当ならば非常に有用な式だと思います。
特に、Vを圧縮することでeが上昇することは経験上知られていましたが、ご指摘のようにmを用いて定式化されたのは初めてのことではないかと思います。もしこのデータがまとまっているならば、ぜひ論文誌に投稿することをお勧めします。
また、もしかなうならば私が論文委員を務めているmagical journal letters に投稿していただければ、できる限り早く掲載させて頂ます。
そのため効率ηは魔理沙から得られる恋心をQm(=入力)、アリスが外部になす仕事W(=出力)とすると
η=W/Qm (1)
である。
ここでWはアリスが高温熱源から得る恋心をQh(これが入力熱量なので Qh=Qm である)とし、低温熱源に排出する熱量をQcとすると
W=Qh-Qc (2)
η=(Qh-Qc)/Qh (3)
となる。
アリスは過程3で魔理沙によってなされていると明記してあるので、過程3においてQh=Q3の恋心を得ている。
また、またこの期間はサイクルなのでQ3の対極である過程1でもっとも低温でありQc=Q1である。よって効率ηは
η=(Q3-Q1)/Q3=1-Q1/Q3 (4)
簡単にサイクルの効率導出をまとめただけですが、もしこれで正解なら、作者さんは責任とってssという形でアリスのぬくもりを配点してくれるんでしょうか。
疑問点、質問
上記のη導出でもη=1-Q1/Q3となったが、魔理沙から恋心を得たのは過程3であるのに作中のη=1-Q2/Q1とQ3が式に関係しないのはおかしいのではないか。
W3 =nRTln(VC/VD)=nRTln(PD/PC)^(1/γ) の公式は(VC/VD)ではなくて(VD/VC)ではないのか。
ほぼ完璧に熱アリス学第一法則を理解しているようです。熱アリス学第一法則の表現の一つに「アリスの恋心はマリサの為す仕事と変換が可能である」
というものがあります。そのためWとQが関連付けられます。
またアリスのエネルギー保存則より、「アリスを系にとると、系の保有するエネルギーの総和は不変である」ともいえます。
レポートの作成者はこれを完全に理解し、また効率についてもよく理解しているようです。
ただもし可能ならば、マアイイヤの法則からQ→Tとなる理由についても式の変形を説明してほしかったところです。
評価 A
疑問点に対する回答
1そのとおりです。Q2→Q3です。
2あっているのではないでしょうか?マアイイヤの法則から pv^γ=const なので、(VC/VD)=(PD/PC)^(1/γ)が成立するはずです。
皆さんが宿題についてよく考えてきてくれたので、責任とってss書いてきます。
この調子で次作も期待
(・3・)あるぇー?こんな式だったっけw