Coolier - 新生・東方創想話

庭師たち

2011/05/06 00:05:33
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 晴れた日の昼下がり。

 紅魔館のお庭の手入れがほとんど終了して、今から私、紅美鈴のグレイテストお昼寝タイムが始まる時間帯――とはちょっとした冗談ですが。

 要するに今から自由時間なのですが、残念ながら今日は夢の世界へ行けそうに無い。これから一つ予定が入っている。

 仕事のような、私事のような。そんな予定であるためこの時間帯へぶち込んだのですが、目論みを外して、きっかり時間通りに彼女はやってくる。

 紅魔館の門先に現れたのは、白玉楼の庭師さん。魂魄妖夢である。

「こんにちは。今日はよろしくお願いします」
「はいはーい、いらっしゃいませ。ではどうぞこちらへ」

 という挨拶なのかよく分からないやり取りを経て、私がわりと好き勝手している裏庭の方へと二人で行く。

「で、鉢植えを教えて欲しいんでしたっけ」
「はい。幽々子さまが生花に今までと違う種類を使いたいとおっしゃっているので、色々取り揃えてついでに庭も少しにぎやかにしてみようかなと」

 おー。じゃあこれもう自由時間じゃなくってほとんど仕事じゃん! とかなんとか思いながらも思いついていた疑問をそのまま投げる。

「花のことならもっと詳しいお知り合いも居るでしょうに」
「ええと……確かに詳しい知り合いなら何人か居ますが、皆鉢植えと聞くだけで激怒するような方ばかりなので」
「ってことは妖怪かぁ、そりゃ気難しい感じだね。あと私んトコ和風とはかけ離れていますけどその点大丈夫?」
「あ、はい。むしろその方が色々ためになりますし、ここへ来る度に毎回気になっていたんです。どんなことしてるのかなって」

 告げる妖夢ちゃんは興味津々といった感じである。んー、可愛いなぁ。

 程なくして裏庭へとたどり着く。滅多に人の目に入る場所ではないので、私の裏方の仕事は自然ここで行われることになる。様々な種類の土を配合したり、庭に使う花を育てたり、それをプランターに移したり、肥料を作ったり。最近では咲夜さんのリクエストに応じて家庭菜園なんかも始めてみたりしている。ま、育てているのは主にハーブなどの香辛料ですが。実とかは色々面倒なので。

 裏庭を見た人の反応は大体二種類。興味をそそられるか、汚いなという目をするか。

 殆どの人は後者の反応を示すのだが、妖夢ちゃんは珍しく前者。それも目をキラキラと輝かせるとてもいい表情をしてくれている。

 ではご期待に添えられるよう、頑張ってみますか。



 鉢植えに使用する土の作り方から、育てる花の好む土の具合など、土いじりをメインに授業らしきものは行われていく。

 妖夢ちゃんがわりと真面目な子なので、こちらもそれ相応の誠実さを。飲み込みもよいので課程はとんとん拍子に進む。

「でも白玉楼って冥土だよね。花とか育てても大丈夫なものなんですかね?」
「幽々子さまはある程度なら大丈夫だとおっしゃっていました。実際に桜の花も手入れをしていますし」
「なるほどねー。あ、じゃあ数年後でもいいので桜の苗木ってもらえませんかね? 一度やってみたいと思っていたんですよ」
「苗木ですか。はい、ご用意しておきますね」
「よろしくお願いしまーす。で、次は……植え替えはまた今度にして種の取り扱いをやりますか」

 いよいよクライマックスということでさらに意気込む妖夢ちゃん。いーなー、こういう素直で純真な子、紅魔館にも一人欲しいなぁ。いやぁ近い子は居るには居るけどそちらは情緒不安定なもので。



 で、色々終わって紅魔館のテラスでお茶をすることになる。

 出来上がった鉢植え数個が既に荷造りされているのですが、このまま帰ってもらっても時間が中途半端に余るし、あと和風の庭について聞きたいこともあるし、何より妖夢ちゃん超可愛いのでもうちょっと居てよー。ということで休憩がてらささやかなお茶会が始まる――いやいやフランドールさまもかわいいのですがベクトルが別ですから。

「へぇー。盆栽って難しいんですね、そんなに樹の形にこだわるとは思ってもみませんでした。ってか、それに比べたら鉢植えくらい簡単なもんでしょー」
「い、いえ。決してそんなことは。盆栽とは気にかける部分が違うので、単純な甲乙はつけられないと思いますよ」

 かもしれないけど、それでも向こうの方がハードルは高そうである。というより、小柄な少女が樹形について種類をすらすらと言ったり、いかにして大樹を表現するかなど技法について語ったりする姿は、面白いギャップだ。育成中のパンジーを見て感嘆の声をあげていたのが信じられない。

「私に盆栽は無理そうだ――あ、でも樹も扱うので、今度良かったら切り方を教えてもらえませんかね? 実は今まで庭の木に関しては我流でやっていたもので」
「あはは、やっぱり……はい喜んで。またお伺いさせていただきますね」

 やったね。また来てくれるよ! これはいい癒しになりそうだ。

 と、そこで妖夢ちゃんの顔に若干の土がついているのに気がつく。ちょっとじっとしててと言って、土を払う。

 もういいよ。と声をかけるのだが、妖夢ちゃんなぜかじっとしっぱなし。

「妖夢ちゃん? おーい、大丈夫?」
「あっ、はい。大丈夫です」
「どうしたんですか? ちょっと日に当たり過ぎちゃいましたかね」

 手が近いのでそのまま額に手を当ててみる。うん大丈夫、平熱。

「えっと、土の匂いがしたもので」
「土がついてましたからね」
「そうじゃなくって。その、美鈴さんの手から、染み付いた土の匂いがして、それがその、ちょっといい匂いで……」

 僅かに赤面して言う妖夢ちゃん。なんか慌てて弁明している感じが妙に可愛らしい。

「ごめんなさい! 変なこと言っちゃって」

 まあフツー女性に土の匂いがするってのは失礼かもね。ただなんというか、私の場合は特に気にしていないというかダメだもうこの子誘ってんのかと。

「えっへへー、いい匂いでしょう。あ、でも」
「でも?」
「じゃあこうしたらどんな匂いがするのかなー?」


 なんて言いながら。

 妖夢ちゃんにすっと近づいて、思いっきり抱きしめた。


 硬直すること数秒。遅れて状況を認識した妖夢ちゃんがじたばたともがく。しかし身長差がある上に顔面を胸でホールドオンしているのでほぼ空しい抵抗。

「へっ、やっ、な……なんなんですかぁ!?」
「で、どんな匂い?」
「すっ、すごくいい匂いなんですけどぉ! けどぉ!」
「いやぁ妖夢ちゃんの髪もいい匂いだよ?」
「えええっ!? ほ、ほんともうなんなんですかぁ!?」

 いやあ。そりゃーあれだけ可愛くされたら抱きしめたくなるものですよ。私も女性の端くれですし。

 ただ、やりすぎ注意ということですぐに離してあげる。

 すいませんついと言いながらごめーんねと両手を合わせて謝る。すると妖夢ちゃんは怒鳴ろうと息を吸い込んで――しかし止めてからすごく困った顔をして、もごもごと何か口にする。

「もう……どうしてみなさん私を抱きしめるんでしょうか? それも、幽々子さまといい小町さんといい、胸のふくよかな方ばかり」

 そりゃ可愛いし、すげぇ抱きしめやすい高さだし。

「少なくとも嫌っているわけではないですよ?」
「はい、分かってます。好意の現れなのでしょうけど。なんかこう……子供扱いされているというか、なんというか」

 どうやら当人的にはあまり好きではないらしい。なんというか、その反応が逆に再度のホールドを買っているのですが。

「嫌ならもうしませんよ?」
「いえその! あの……控えていただけるなら」
「じゃあ代わりに、二人の胸はどんな感触でした?」
「幽々子さまは、その、すごく柔らかくて。小町さんはむちむちで。あ、美鈴さんはすごく弾力が……って、な、な、なんてこと言わせるんですかぁっ!」

 あははー。なるほど、匂いのあたりでなんとなくそうなんじゃないかと思ったけど、妖夢ちゃんは色々と敏感らしい。それでホールドされた時に様々なものを感じて結果、恥ずかしくなってしまう。それがお気に召さないらしいが、こちらとしては文句のつけようがないくらい抱き甲斐がある。ぶっちゃけ私も小町さんと幽々子さんにさんせーである。

 顔を真っ赤にして抗議する妖夢ちゃんに、私は今度こそ本気でごめんねと謝るのであった。最後のは明らかに悪戯だしね。

「い、今の他の方には内緒で!」
「大丈夫ですよ。紅魔館的に話題に上がるタイミングありませんし」

 むしろ乳に関してなんて話題に上げたら私が死ぬ。



 なんて弄り倒している間に丁度日が暮れるような時間へ。

「それでは、今日は半日ありがとうございました」

 抱かれ慣れている? ためか立ち直りの早い妖夢ちゃんは、数個の鉢植えを土産にぺこりとお辞儀をする。

「こちらこそありがとうこざいました。いやすごく楽しかったです。庭関係の話なんて滅多にしませんから」
「私も楽しかったです。では、おつかれさまでした。またよろしくお願いします」
「はい、お疲れ様でした。またねー」

 と、去ろうとする妖夢ちゃんについつい一声かけてしまう。

「紫さんのおっぱいはどんな感じ?」
「すごくいい形で乳首がツンとし……も、もおっ! 何言わせるんですか!」

 あー可愛い。

 これはしばらく退屈しなくて済みそうだ。
妖夢「白蓮さんのはすごい重量感があって……だ、だからぁ!」





今更ですが自機オメということで書いてみましたが、どうしてこうなった。
妖夢の感想に関しては筆者の妄想です。
カイ
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コメント



0.2070点簡易評価
1.100点名前が無い程度の能力 削除
 そりゃあ抱きたくもあるでしょうよ。藍様の感想はどんなだろうかw
桜は枝を切らないほうがいいと言われてたけど、最近は切ったほうがいいとか聞いたな。
3.100点名前が無い程度の能力 削除
ありがとうおっぱい。
ありがとうおっぱい!
ブラボー!
4.100点名前が無い程度の能力 削除
珍しい組み合わせでしたが何かと共通点のある二人の会話がとても良かったです。
しかし、妖夢のオッパイマイスターっぷりにはなんというか、……羨ましい!!
7.100点名前が無い程度の能力 削除
妖夢は勇儀や永琳にも抱きしめられてきて下さい。
それがおっぱいマイスターとしてあなたにできる善行です。

桜は挿し木や取り木でも増やせますよ。
10.80点名前が無い程度の能力 削除
抱かれなれてるってなんかエロいな~
いやなかなかのほのぼのでした
12.100点奇声を発する程度の能力 削除
妖夢のおっぱいマイスターっぷりに吹いたw
18.100点名前が無い程度の能力 削除
このままでは妖夢ちゃんが巨乳フェチに調教されちゃう…!!

なんかほんのりしました
19.100点Admiral 削除
なんだこの妖夢w自重w
植物の話かと思ったらおっぱいの話に…どうしてこうなった!
妖夢を抱きしめたくなるBOINSの気持ちはよくわかりますがw
これは色々とふくらみそうなお話ですし、続編やバリエーションも期待してます!
24.100点名前が無い程度の能力 削除
妖夢ウラヤマシス
26.100点名前が無い程度の能力 削除
いい攻め美鈴でした!

ところで妖夢の熱を計って「平熱」という表現はどうなんだろう。
妖夢が体温低いのを美鈴が見越して「平熱」なのか、
そんなこと知らずに美鈴基準で「平熱」なのか

後者なら多少発熱してますが…どっちとも取れて別に違和感も無いのですが一応気になったので。
27.100点名前が無い程度の能力 削除
みょんうらやましいでござる
30.100点名前が無い程度の能力 削除
面白かったです
37.100点名前が無い程度の能力 削除
で、美鈴のおっぱいはどんな感じなんだい?
39.無評価カイ 削除
みなさまありがとうございます。


以下、作者に代わって妖夢が返事をします。
>1
「そんなの橙さんに聞いて下さいよ。私は左右若干違いがある紫さんの方が……はわわわっ!」

>7
「勇儀さんはお酒臭くてそれどころじゃないっていうか、お父さんとお母さんに同時に抱きしめられている感じというか。永琳さんは、ごめんなさいそれこそ輝夜さんに聞いてください。ろけっとがたというのがよく分からないので」

>Admiralさん
「えっ……えええっ!? ダメですそんなこと書いたら作者が調子に乗って。え、もうネタ出た?」

>26
「恥ずかしいんですから、その、熱くなっててもしょうがないじゃないですか!」

>37
「えっとぉ……その、けっこう筋肉がありまして。うう、大きさは全然違うけど私と似た固めの感じでした」
44.100点名前が無い程度の能力 削除
総受けでござる
56.100点名前が無い程度の能力 削除
俺は妖夢になりたい
いや、俺が妖夢だ