Coolier - 新生・東方創想話

秘封B食倶楽部

2011/04/15 15:51:56
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私は行き交う人の波から一歩離れていた。

まるで時間の速度を速めたような光景が、目の前を流れていく。

今の私の様に、人の波から離れて見ていると、全ての人が一様に同じ流れの中にあるわけでは無いことが分かる。

より早い者、遅い者、迷惑を顧みず逆流して行く者、様々だ。

その中に、必ず何人かは、そのいずれにも属さない様な人達が居る。

流れの中にあって、それに属さない者、最初から外れている者。そう言う人はそれらの境界に位置し、漂っている様に見える。

ごくまれに、それを自覚し、わが道を行く者がいる。危険な人種だ。

そう言う人達は、何故か互いに引き寄せ合うものらしく。よく目が合う。私はその度に身を翻してそれから逃れるのだ。

境界とは日本の漢字で「さかいのせかい」と表すそうだ。

この言葉を作った人は、その何物にも属さない場所に「世界」があると認識していたのだ。

いづれ同じ人種の人だったのかもしれない。

もっとも、もっと俗な言葉で言い表せば、それは違う表現になるらしい。

最初はとても不思議な響きだと感じた。

私の友達に教えてもらったところによると、それは

「 ス キ マ 」

と言うらしい。




























    秘封B食倶楽部
































(ああ、来たかな?)

私は思った。
私はまるで彼女そのものになりきった様に、その存在を感知していた。

階段を降り、周りの人の肩を押しのけ、彼女は進んでいる。
ふと立ち止まり、ファーストフードの看板をじっと見つめる。
思い出したようにずんずん歩き出し、カフェの店先でケーキをつついているサラリーマンのおじさんの手元を、またじっと見つめている。
おじさんは一瞬彼女の視線に気づくが、直ぐに目線を反らした。

人の流れを押しのけ。
流れの中にあって、まるで誰も居ない道を一人進む様な足取り。

危険な人種の足取りである。

「やあ! お待たせー!」

随分遠くから彼女はそう言った。私はほっぺたを膨らませて見せる。
彼女が階段の上で笑っていた。
それから、まるで直ぐ目の前に私が居るかのように、何かを言っている。

「聞こえないわょ」

私も直ぐ近くに蓮子がいるように呟く。
彼女はあっはっはと笑いながらずんずん近づいて来る。まるで世界に私と蓮子しか居ない様だった。

「……~ちゃってさあ。もう参ったよホント」

話の主要部分がほとんど聞こえないまま、彼女のいい訳は終わった。
もっとも大事なのは「参った」という部分だけかもしれない。実際私も、何かそう言う事があったのだと、それだけで一応は満足した。
蓮子は、はっはっはと笑い、それだけで私の人生の中の、30分ほどの時間が清算された。

「よし、じゃ行こうか」

蓮子はそう言って私の手をとって、すぐに元来た道を逆行し始めた。
私はあわてて後に続きながら、私をぐわしと掴んで離さないでいる蓮子の細い手を見ていた。




「暮らしの中の不思議! これこそ新しいテーマよ!」

世の不思議を求め、それを暴く事が、私達の活動要綱だ。
いつの間にそうなったのか良く覚えてはいないが、私達は西へ東へ京都の町を駆け回りながら、不思議を求めた。

「今までの活動とどう違うの?」

わたしにとっても、すでに蓮子との活動が、ライフワークとなっていた。
京都の町は不思議に溢れている。
最初は思った以上に町が近代的で、私の好きなサムライもニンジャも居なかったので、随分落胆したのだがそれは直ぐに別の興味にかわった。
日本の鬼の話、妖怪の話。この世とあの世の境界に位置するスキマの住民達の世界に、私は虜にされたのだ。

私達は彼らの幻を求め、いたる所に足を伸ばした。

京都、大阪、奈良、滋賀、三重、和歌山のその周辺には、今でもそれらの痕跡が色濃く残された場所が存在した。
私がその中で感じたのは、彼らはゴーストとは別の存在であるという事だ。言わばモンスターだ。
もし彼らの住処があるとしたら、きっとそれらのモノとは別の場所に住んでいるに違いない。

地上と地底。天界と地上。この世と冥界のその「スキマ」の中に、彼らの楽園があるのだ。

「つまりねぇ、そう、生活の中の不思議よ!」

蓮子は立ち上がってそう吼えた。周りの学生達がチラチラ振り向いている。
古い食堂の湯気の中に、蓮子の叫びが溶け込んでいく。

「言い直しただけじゃない」

私はそう言ってストローに口を付ける。

「わからない娘ねえ。そうね、その、アレよ。そのメリーの抹茶オレみたいなものよ」
「え~?」

言うに事欠いて、と私はそう思った。

「つまり身近にある良くわからないモノよ。考えてもみてよ。抹茶オレよ? なんかお洒落っぽいけど抹茶に牛乳入ってんのよ? おかしくない?」
「え……ちょっと、変に言わないでよ……」
「カレーに牛乳入れるとカレーオレになるの? 違うでしょ?? 私達が気づいていないだけなのよ。それをもう一度良く見るの。おかしいでしょ??」

蓮子はそういってずいと顔を近づけてくる。
私もそれに気圧されて、なんとなくグラスの中に目線を落とす。
う~ん……。たしかにグリーンティーと言うには、とっても中途半端な色をしているような気がする。
牛乳が入っているのか……。そう言う風に言われると、なんだか気持ち悪いような気がしないでもない。

「うーん……」
「ホラ見なさい。メリーは騙されているんだわ。抹茶でも牛乳でも無いモノに。スキマの住民よ、アナタのいつも言ってる。スキマの飲み物よ!」

まるで悪霊の食べ物の様な言い草だ。

「ちょっと、蓮子……そんな風に言うと飲みにくくなるじゃない……」
「貸しなさい。私が飲んであげる」

蓮子はそう言って私の手からグラスをふんだくり、私の抹茶オレを飲み始める。

「……ん~! 抹茶オレは濃さが重要なのよね。たまにうっすいのあるけどアレは外道よ。これは、まあ、合格ラインって事にしといてあげるわ」
「何それ、ツンデレみたいな……」
「ツンデレンコよ。ゴクゴク……抹茶オレンコ」

蓮子は分けのわからない事を言いいながら、私の抹茶オレをおいしそうに飲んでいる。まだ半分も飲んで無いのに。
私は騙されているって言うが、それは蓮子に騙されているとしか思えなかった。

「……それで、具体的に何をするの?」

私はくやしいから、ストローをもう一本開けて、蓮子の顔の横からグラスに突っ込む。

「そう。そのノリは重要よ。流石はメリー。マエリベリーハーン。略してメリー」
「前から思ってたんだけど、それって凄い略し方だよね」
「いいじゃんいいじゃん。かわいいじゃん」
「だって『メ』なんて一文字も入ってないんだよ?」

私は身を乗り出し、蓮子の顔にズイと顔を近づけて、負けじと抹茶オレを飲んだ。薄い。氷と混ざった味しかしない。
蓮子は私の抹茶オレを飲み干すと、満足そうに立ち上がった。

「善は急げよ。来週の活動は決まりね」

私の抹茶オレはほとんど無くなっていた。善は急げと蓮子は言うが、来週の話だろうと私は内心ひとりごちた。



カタン、カタタンと、電車は頼りない速度で蓮子の背中の後ろに消えていった。

私達は主要路線をはずれ、郊外の小さく質素な駅に降り立った。
駅の直ぐ前を線路に沿って国道が通っている。

「え~と、ココでよかったのかな」
「ちょっと。当然の様に降りといてそれは無いんじゃない?」

蓮子は私の不満には答えずに、先に立ってふらふらと歩いていく。
駅の周りは家も少なく、のどかな田園風景が広がっている。私はこういう景色は嫌いじゃない。
しばらくふらふら行くと、蓮子の歩調が確信的な物に変わった。私は周りを見渡しながらそれに続く。

大きなトラックが、私達の横を何台もせわしなく通り過ぎていった。

「ああ、あー」

蓮子は何の前触れも無く走りだした。傍から見ていたらまるで夢遊病患者だ。
私は小言を呟きながら後に続く。

「ああアレよ。アレアレ」

10分ほど道沿いを行くと、蓮子が突然前方を指差す。
私は、得意げな顔で前を差し示す蓮子の指の先をたどった。

「ぅあぁぁ……」

私の口から力なく、変なため息が漏れる。
そこには古ぼけた、一軒の船の様な形をした建物があった。
国道沿いによくある、食事の出来る「喫茶店の様な」店だ。


『 へにょりラーメン 』


お店の屋根にそう書かれた看板が掲げられていた。私の気分のテンションは、たちまち錐揉み急降下していった。

「いいでしょ! 何だかグッとこない!?」

蓮子はわくわくした表情で私に振り返っている。目がキランキランに輝いていた。

こういうお店は蓮子の大好物だ。

やっているのかやっていないのか分からない喫茶店や、何年も人が来ていないのではないかと思う様な食堂を、蓮子はこよなく愛している。
私はこれまでにも何度もそういったお店に付き合わされていた。
蓮子が言うには、これこそが「生活の中の不思議」なのだと言う。
私の想像するスキマの世界。楽園とは随分かけ離れている。

「メリー、感じるでしょ!? ビリビリ来るよね?? まるでその周囲にだけ結界が張られたような異質な空気感を!」
「ソウダネ……イタいほど感じるね……」

そういったお店はどこの街にでもある。そこに長く住んでる人でも知らないような店だ。
そこに蓮子は不思議を見出すのである。
実際そう言うお店は、非常に近寄りがたい雰囲気を周囲に発散させている。私も一人なら絶対入らないだろう。イヤ、私じゃ無くともきっとそうだ。
そんな所に蓮子はホイホイ入っていくのだ。そして不思議を満喫するのである。

「あのキレのある建物は、前世紀の70年代から90年代初頭のモダン建築の様式が感じられるわ」
「……モダンって言うより、もうなんかブッ飛んでるよね……」

蓮子は携帯端末を取り出して、嬉々とした表情で記録をつけている。
これは蓮子の活動記録用の道具だ。不思議スポットやお店のデータが全て網羅されている。

「そうね……ブッ飛ぶ……いい表現だわ。何故船なのか!? その謎を追うだけで日が暮れてしまいそうよ!」
「永遠に謎のままじゃないのかな……」
「まさにワンダーランド!! ぶっ飛び!! モダンレンコ!!」

蓮子は興奮した面持ちで、意味の分からない言葉を連呼している。
店は国道沿いなだけあって、十分な駐車場スペースがあり、敷地は結構広い。
さっき蓮子が言っていた様に、建物はかなり古く、白いペンキが所々で剥がれてしまっている。

「あの看板のロゴもポイントが高いわね。なんか『ジャキーン!』みたいな無駄な迫力無い?」

それは私もはじめ見たときに気がついていた。『へにょりラーメン』のいかにもゆるそうな看板の文字が、やたらと疾走感溢れるロゴなのだ。

「スーパーロボットのタイトルロゴみたいだね……」

もちろん色は剥げかけ、薄れているが、その分形の鋭さが際立って見える。

「ま、まいったなあ……」
「この異質な空気感! まるでココだけ別の時間が流れてるみたい!」

蓮子ははあはあと息を荒げながら写真を撮っている。たまらないらしい。

「さあ、行こうメリー!」蓮子はわしっと私の手を掴んだ。
「や、やっぱり行くんだ……」

私は一瞬逡巡したが、事前に蓮子には「お昼は抜いといて!」と言われていたので、ある程度覚悟はしていた。
私達は赤いレンガ造りの低い階段をあがった。
こういうお店にはよく、レンガの隙間から雑草などが生い茂って、さびれていたりするのだが、そういったものは見当たらない。
手の届く範囲はよく手入れされているのだろう。

(なんだか……わたしもいつの間にか妙に詳しくなっちゃてるような……)

目線が既にプロフェッショナル的になっていた。私も知らないうちに蓮子に染められているのだと感じたが、その考えを直ぐに打ち消した。
あとどうでもいい事だが、胸の内でレンガとレンコが重なったが、その雑念も直ぐに打ち消した。

「メリー、これ見てコレコレ」

店の扉の前で、蓮子が興奮気味に私の手をひっぱる。蓮子は扉の前に出された看板を見ていた。

『 はんばーぐランチ始めました 』
「えー!?」

私は思わず噴き出した。

(だめだよ! ラーメン屋ではんばーぐ始めちゃあ! もっと自信持ってよ!)

蓮子が笑いながら小声で突っ込んでいる。私もお店の中に聞こえないように口を押さえて笑った。
それにいつ出したのか看板は随分古いものだった。『始めました』からどれくらい経ってるんだと思うと、また笑いがこみ上げてきた。

「オケー、オーケー……」蓮子は笑いながら胸を押さえている。
「これはなかなか手強そうね。思いっきり不思議体験出来そうだわ……」
「もう不安が増幅されるだけだよ……」

蓮子は肩で息をしながら、私に向かって振り向いている。
私達は少し呼吸を整え、意を決して扉に手をかける。

蓮子と二人で違う世界の扉を開くこの瞬間が、私はいつしか好きになっていた。私は蓮子に遅れないように、並んで一緒に店の中に足を踏み入れた。

お店の中は、いかにも開店当初から変わっていません、とでも言わんばかりの内装をしていた。
どこか懐かしいお店の雰囲気に、レトロなイスやテーブルが並んでいる。

「こんにちわー……」

私達の後ろでカランカランとベルの音が鳴った。

カウンターの向こうでチャッピー(金髪の人)のお兄さんが驚いた様な顔をこちらに向けている。
顔の位置が随分低いのはイスに座っているからだろう。テレビのお昼のドラマの音がかすかに聞こえてくる。
こういうお店に入ると、大抵お店の人が見せる反応だ。
それを見る度、蓮子は心踊らせ、私は不安になるのだ。

「二人なんですけど……大丈夫……ですか?」

蓮子がとっても遠慮している様に肩をすくめている。
内心とは裏腹の蓮子の女の演技だ。白々しいものである。

「は、はい! い……いらしゃいませ!!」

お店の人が立ち上がり声をあげた。なんと失礼、女の人だったか。
私達は暫く案内を待った。
お姉さんは直立不動で立ち上がって固まっている。いかにも人のよさそうな顔に、トラの絵の付いた黄色いエプロンをしている。

「え、と……」

蓮子は頭を掻いた。これは素の反応だろう。勝手に好きな所に座ってもいいのか分からないからだ。

「へにょりラーメンにようこそ。どうぞこちらへ」

別の声がした。見ると、いつの間に現れたのか、小学生(?)くらいの女の子がメニューを手に私達の傍らに立っている。
何処かの遊園地だかの、ネズミの耳のカチューシャをしている。
女の子はとてもしっかりした仕草で、私達を奥へ案内する。

「こちらのテーブルがいいね、どうぞこちらへ」

私達は見晴らしの良い、窓際の席に座った。

「お品が決まったら、いつでも呼んで頂きたい」
「は、はぃ……」

女の子は慣れた仕草で冷たい水を置き、メニューを並べてくれた。
少々ぞんざいだが、口調に得も言われる知性が漂っている。しっかりした子の様だ。
私は思わずお辞儀を返してしまった。それを見て、蓮子がニヨニヨといかにも悪そうな笑みを浮かべている。

(ご主人! 固まっていてどうするんだ……! お客様が困っていたじゃないか!)
(はああ、ご、ごめんなさいぃ…… つ、つい緊張してしまって……)

カウンターの奥からさっきの女の子とお姉さんの声がかすかに聞こえてきた。
蓮子は下を向いたまま赤い顔になっている。懸命に笑いを堪えているのだろう。
一見した時は小学生の様に見えたが、実際は結構大人なのかもしれない。私は奥の遣り取りを聞いてそんな事を思っていた。

私は改めて店内を見渡した。

何十年も昔にタイムスリップしたような、異質な雰囲気が漂っている。蓮子が不思議と表現するの、もまんざら出任せでは無いのだ。
こんな事を言っては失礼だが、ここの空間も世間の流れから隔絶したものを感じる。
ここもまた、人々の身の回りの意識の届かない、スキマの世界なのだ。

お店のお客は私達だけだった。

こういうお店にはたまに名物の常連のおじさんがいて、若い女性が来たと見るや、一方的に話しかけてくる事がある。
私はそれだけが正直嫌だったのだが、蓮子にとっては「常連のおやじ」は立派な評価基準だ。
そういうおじさんやおばさんは、良く分からない話を振ってくるのが常なのだが

「それ分かんないから、別のはなしにしてよ。競馬やパチンコの話もダメだから」

と蓮子がびしゃりと機先を制するので、難儀な思いをする事は少ない。
そればかりか、たまに土地の伝承や、不思議な言い伝えの話をしてくれることがある。
そうなると、蓮子はもちろん、私も身を乗り出して話を聞くことになるのだ。
後日その話を元に、土地の神社や山などを訪れ、思わぬ体験をする事があったりする。

「ホラね、不思議の入り口の結界だったのよ。あの店は」

そんな時、蓮子はそう言ってにんまりと笑うのだった。

(ねえねえメリー、見てよあの棚の上)

ぼーと店内を眺める私の耳に、蓮子のうきうきした小声が響いてくる。

「あ……うん…………」

見るとカウンターの奥に棚があるのだが、そこに色んなガラクタが飾っている。

(あれ、仏塔じゃないの?)

蓮子が言うように、確かに棚の上に仏教の寺院を模したようなイミテーションが飾ってある。あまり良く分からないが、宝塔か仏塔の類だろう。

(あの生活感漂う、プラ製植木鉢に観葉植物、分けのわからない多国籍な調度品。なぁかなかイイ味がでてるわね!)
(メニューも、何だか色あせてるね……)

私はお店の人に聞こえないように、小声で渡されたメニューを手に取ってみた。
表面は日焼けして黄ばんでいて、中のマジックの文字は所々にじんでいる。端っこをセロテープで補強しているようだが、既にテープの原型は無く、その跡だけがくっきりと残っていた。

「うふふふ……さあさあ、何にしようかなあ……」

蓮子は舌なめずりしながらメニューに見入る。所々、メニューのネーミングに突っ込みを入れては、それを端末で撮影している。
楽しくてしょうがないといった体だ。

「あ、へにょりラーメンあるね」
「『へにょりラーメン・赤』て何っっ!?」

蓮子がぶっと水を噴き出した。私もつられて噴き出してしまう。

「『へにょりラーメン・白』もある……!! なんなの!? 超気になる!!」
「ぷっ……!」
「やばい……! めっちゃかっちょいいよ!! どうしよう……!」
「ちょっと笑わさないでよ……! 蓮子……!!」

蓮子の妙な突っ込みに、私はまたも噴き出してしまう。

「別に笑わしてなんかないわよ! 何なのこのネーミング?? 罠か何かかな?」
「蓮子……っ!!」
「む、『ムラムラサラダ』??ど、どんなサラダだよっっ!?」
「蓮子お願いだから……っ!!」

私は笑いながら必死に蓮子を制する。蓮子の隣に座り、ハンカチで膝を拭くフリをして肩をどんどんと叩く。

「ぶぷっ! やばい……っ!! クるわぁ……!! このセンス溢れるネーミング!! 罠と分かっていても食いついちゃうじゃない……!!」
「ホント笑わさないでってば……っっ!!」

私と蓮子は、お互いの服を引っ張り合いながら暫く笑い続けた。

「はぁ、はぁ……、分かったわ、オーケーオーケー……! 私は『赤』い方を殺るから、メリーは『白』いヤツをお願い」
「なんだかそう言うと、私の相手の方が手強そうに聞こえるんだけど」
「何ぁに言ってんの! 『白』てことは恐らく豚骨か塩、悪くてもちゃんぽんよ。『赤』はネーミングからして辛そうだから私がいくわ。辛いのは得意だからね」

蓮子はそう言って勝手に作戦を立てている。
私達の様子を見てそろそろと思ったのか、さっきの女の子が近づいてきた。

「お洋服は濡れていないかい? 大丈夫かい?」

ネズミ耳の女の子は、心配そうにテーブルに散った水を噴いてくれる。私達は慌てて手を振って引きつった笑顔を見せる。

「ご注文、お決まりならお伺い致したいのだが? よろしいかな」
「ああ、あじゃあ私はへ、へにょりラーメンの赤、こっちの子は白ね」
「はい、へにょりラーメン赤と白、お一つずつだね」

少女はネズミの柄のエプロンからボードを取り出して、注文を書き留めている。

「あと、『ムラムラサラダ』と食後に、この『雲居珈琲』を、メリーはどうする?」

あ、あのサラダ頼むんだ……。

「わ、わたしは……じゃあ紅茶を」
「はい、食後に『雲居珈琲』と『雲山ティー』だね。了解した」

少女は時代がかった口調で、ヘンテコなメニューを書き留める。蓮子はまだメニューを見ていた。

「そうね、あとは……じゃあ『UFOチーズ』を一つ」

蓮子がそう言うと、ネズミ少女はピクリと表情を変えた。

「『UFOチーズ』……だね?」
「ええ、そうよ。それをお願い」

蓮子は不敵な笑みを浮かべそう繰返す。
これは蓮子得意の不意打ち攻撃だ。
何年もお客さんが来ていないようなお店で、一度も注文が出た事の無いような品をオーダーするのだ。
「不思議のそのまた奥に秘められた秘封を紐解く」のだそうだ。完全に楽しんでいるとしか思えない。

「わかりました……少々お待ちを」

ネズミの少女は何だか意を決した様にフッと笑うと、さささとネズミの様に奥に下がっていった。

「ふ……決まった。完全に虚を突いたわ」
「蓮子絶対楽しんでるよね……それ」

少女の後ろ姿を見送りながら、蓮子は渋い声で笑った。やっぱりただ楽しんでいるだけの様だ。

「『UFOチーズ』……て、どんなのが出てくるんだろう?」
「さぁてね。ネーミングは謎だけど、たぶんフツーのチーズが出てくるんじゃない? それよりちゃ~んと用意できるかなぁ~? それが楽し……心配よね~」
「やっぱり楽しんでる……」

蓮子はぐふふといやらしい顔で笑う。
以前町外れの喫茶店でソーセージを抜き打ちで頼んだ時は、店の家の子が自転車で猛ダッシュで買いに走っていたのを見て顎が外れかかったことがある。
悪い事をしたと思ったが、それ以上に笑いを堪えるのに大変な苦労をしたものだった。

私はいけないとは思いながらも、いくらかの期待を込めてカウンターの奥を見やった。

二人は奥の厨房に引っ込んでいるようだった。
カウンターの棚の横に続いている壁に、古いポスターが貼ってあるのがポツンと見える。
金髪のグラマラスな女の人が、きわどい黒い水着姿でビールジョッキを片手にしている。

『 ガンガンいけるビール! 』

ポスターのキャッチはいかにも蓮子の好きそうなものだった。
案の状蓮子はお店の人が居ない事をイイ事に、店内の写真を撮り捲っている。
そんな時、奥の厨房から不意に声が聞こえてきた。

(あ、うう……ど! どうしましょう!?)
(何だい? またガスでも切れたのかい?)
(ラーメンのレシピをなくしてしまいましたっっ!!)
「ぶ!」
「ええ!?」

私は水を噴き出した。蓮子はびっくりした顔でカメラから顔を上げている。

(な、ちょ……っ!! てめ、ご主人!! 一番肝心なモノをなくしてどうするんだ!!)
(あぁぅぅぅううぅ……ご、ごめんなさぃ……)
「ちょ……っっ!!」

蓮子が笑いながら座席でぴょんぴょん飛び跳ねている。私もビックリして厨房に続くのれんの奥を見守る。

「マジで!? ホントに?? ホントに……!?」

私はさっきの子が置いていってくれたフキンで、意味も無くテーブルを急いで拭き取る。蓮子は予想外の出来事に目を輝かせていた。

(ちょっと待てっ! い、いや、でもラーメンのレシピぐらい覚えてるだろご主人!? 何年作り続けてると思ってるんだ!?)
(はっ! そうでした! 忘れていました!)
(イヤ分かれよっ!!)
(す、すみません……つい取り乱してしまって……)

大丈夫なのだろうかこのお店は? 私の心配をよそに、蓮子は嬉々とした表情でぶつぶつ呟いている。

(落ち着けー! お姉さん! 日ごろの作業を思い出せー!)
「ぷっ……っっ!蓮子……っっ」

蓮子の必死の突っ込みに、私はまた噴き出した。ハンカチで口を押さえて、笑い声が聞こえないように懸命に努力する。

(熱っつっっ! ちょっと何やってるんだぁ!! ご主人!!)
(ああ……!! ごめんなさいぃごめんなさいぃぃ!!)

蓮子は「ブーー!!」と噴き出した。
私も必死に頭を下げて笑い声が漏れないようにする。ハタから見たら腹痛で苦しんでいるように見えるだろう。
厨房の中からは何かが割れる音や、ドンガラガシャンと物が崩れる音が響いてくる。
とても料理をしている風には思えなかった。

(もう何が出てきてもおかしくないよね!!)
(う、うん。食べられる物ならね……)

私達は意味不明の高揚感と、期待に妙に胸を膨らませながら出来上がりを待った。
こういうお店は時に40分以上待たされることがザラなのだが、料理は意外に速く出てきた。

「お、お待たせいたしました。へ、へにょりラーメンとム、ムムラムラサラダですぅ……」

料理を持って来たのはネズミの女の子ではなく、お姉さんの方だった。
お姉さんはいかにも頼りなさげな表情で、料理を私達の前に置いていく。それが益々私の中の不安を増幅させた。
手が震えている。私はハラハラしながらお姉さんの所作を見守った。

最初に、船の形をしたガラスのボールに乗ったサラダが私達の間に置かれる。これがムラムラサラダだろう。
ヘンテコな名前のわりに、海産物がいっぱいつまったかなり豪華なサラダだ。
つづいて蓮子の前、最後に私の前に、おいしそうな湯気を放つラーメンが目の前に置かれた。
へにょりラーメンだ。

「へえ~! 結構見た目はいいわねぇ!」
「美味しそうだね」

私の隣で蓮子が意外そうな声をあげている。蓮子の『赤』の方は真っ赤なスープに緑の野菜が乗った麺だ。色合いがアジア的で、美しい。
蓮子はそれを坦々麺だと言った。
一方私の方は打って変わって透き通ったスープだ。中の麺が良く見えるほどだ。

『ラーメン』いわゆる日本のヌードルには沢山の種類がある。
最初それを見たときは、いかにも東洋らしい食べ物だと思った。ずるずると音をたてて食べている姿に、嫌悪感すら覚えたものだ。
だが、実際に見慣れ、食べてみると中々においしい。
私のチャレンジ精神の助けもあって、今ではずるずる音を立てて食べるのにも慣れてしまった。街で日本人の人達が一目置くほどである。

「これは何の味なんですか?」

蓮子がお姉さんに私のスープを指差して質問している。
お姉さんは、まだ私達のテーブルの傍らに立っていた。

「は、はい! そ、それは……塩と、と、鶏ガラをベースにしたラーメンです……!」

お姉さんは明らかに目下な私達に、緊張して答えている。蓮子がへーと私のボールを覗き込んでいる。
私達は箸を手に取り、さっそくラーメンを食べ始めた。
お姉さんはまだ直立不動のまま固まっている。

結論から言うと、ラーメンは意外と美味しかった。
そもそも最初から味の方は諦めていたのだが、なかなかどうしてかなりのものだ。

「美味しいじゃん!」
「うん、美味しいね」

私達は傍らのお姉さんに向かって声のトーンを上げた。いや、半ば無意識的だ。それくらい美味しい。

「具沢山だね、豪華豪華!」

蓮子がふーふー言いながら赤いラーメンを食べている。
確かに具沢山だ。とりあえず冷蔵庫にある物を何でもかんでも入れたみたいに、具沢山だ。
私達はボールを交換し合った。赤いのはピリリと来るが、そんなに辛さは無い。一度飲んだらやめられなくなるようなスープだ。

「こっちはとっても上品な味だね~。麺にもしっかり味が付いてる!」

蓮子は白い方のラーメンを食べて、そのレベルの高さに驚いている。

「ん……そうか、味がしっかりしてると思ったら、梅か」
「蓮子何だか「山岡さん」みたいな顔になってるよ」
「主を呼べい」
「それって親の方じゃなかった?」

梅は微妙に隠し味だったらしく、お姉さんが驚いた様な表情をしていた。
蓮子は謎解きに関してもそうだが、感覚が鋭敏だ。鼻も利く。私達は世間の言う、おいしいラーメンと言うものをあまり食べた事が無いのだが、蓮子は自分の感性に正直に物を言っているのだろう。

「赤と白では麺も違うんだ! 凝ってるな~!」
「丁寧な調理だよね」

暫くするとお姉さんと入れ替わりに、女の子が『UFOチーズ』を持ってやってきた。ちゃんとストックされていたらしい。
こちらも驚くほど豪華だった。びっくりして声を上げる私達に、例のネズミの少女が得意げに胸を張る。

「チーズは私が厳選した当店自慢のメニューだからね。お客さんはなかなか御目が高い」

いったい幾らくらいするのかと思ってみてみたら、460円とあった。安すぎるような気がするが、大丈夫なのだろうか?
別にチーズがUFOの形をしているわけでもなく、ネーミングにつては永遠の謎となったが、それを抜いても十分満足な内容である。

(や、やりました!! 見てください!! お客さんがあんなに喜んでますよ……!!)
(ホ、ホラだから大丈夫だって言ったじゃないか! 私が言ったとおりだろう!)

奥の厨房からお店の人の嬉しそうな声が聞こえてくる。

(やったぁお姉さん。おいしいぞ~。よかったな~お姉さん、ええ?)

蓮子はぶつぶつ呟きながら、オヤジの様にでかい態度でチーズをつついている。
私はまた笑いを堪えるのに苦労した。私は蓮子の袖を引っ張りながら笑った。

それからも珈琲紅茶を待つ間、なぜかドリルの音が聞こえてきたり、豆を無くしたとか言う悲鳴が聞こえてきたり、お店の尽きること無いハプニングに私達は笑い続けた。

(お姉さんおちつけー! 豆、カウンターにあるじゃん! 棚の上! 棚の上!)
(蓮子……っお願いだから笑わさないで……っっ!!)
(誰か教えてやれーーー!!)

私達は噴き出すのを懸命に堪えて、苦労して珈琲と紅茶を飲み、逃げるようにお金を払って店を出た。
最後によほど嬉しかったのか、お姉さんは『南無三キャンディー』なる、見たこともない様な謎のアメを沢山くれた。これがトドメになった。

「アハハハハハハッッ!!!」
「あははははっ! あははははは!!」

私達はお店を出るなり、笑いながら手を繋いで駅まで走った。
蓮子のスカートのポケットが、沢山もらったアメで膨らんでいる。それがなんだかとってもおかしかった。
道路を走る車が、驚いたように私達の横で速度を落としていったが、そんな事に私は構っていられなかった。

私達は誰も居ない狭い駅舎のベンチで、互いの服を抓り合いながらしばらく笑い続けた。
笑い声が駅舎の中に何重も反響して、まるで不思議な結界のように私達を包み込んだ。



 
 

「メリー! 今度はお寺でランチ出す変なお店があるんだけど」

学校の図書館で、蓮子はまた私に変な話を持って来た。

「またぁ?」

私はあきれた声をあげる。
でも私の心は、既に小さく躍り始めていた。
蓮子がまた私を不思議な世界に連れて行ってくれる。暮らしの中にある不思議の入り口、「スキマ」の入り口を教えてくれる。

「命蓮寺って言うんだけど、そこの若い尼さんがフレンチの名人なんだって! 普段は完全にお寺だから、檀家さんもランチが出るって知らないらしいよ! 謎よね! ビシビシくるわぁ!」
「いつも思うんだけど何処からそんな変な情報仕入れてくるの?」

私はきっとこんな時、言葉とは裏腹に期待に胸膨らませた表情をしているに違いない。
きっとそうなんだろうなーと思いながら、私はテーブルにペンを置く。
蓮子が私の手元に目線を落とした。

「また絵描いてるの? メリー?」
「え、うん」
「メリーも好きだねぇ……これは何……?」
「鬼よ、日本の鬼の絵」

蓮子は私の手元のノートを覗き込みながら言う。
私が日本で出会った怪異の住民、幻想の住民の姿を、絵に起し始めているのを蓮子は知っている。それを好きだと言ってくれる。

「鬼ぃ?? 全然鬼らしくないじゃん。てか女の子じゃん。角だけは立派にあるけど」
「そんな事ないよ。十分リアリティあると思うわ」
「どこがよ? 角とったらそこらへん歩いてそうじゃない?」
「だからよ」

私は蓮子との出会いで、私の思う幻想世界、モンスター達のイメージが随分確立されたと思う。
蓮子によって導かれ、私が見てきた不思議でヘンテコな世界の人達が、いつしか主なモチーフになっていた。

「モンスターは直ぐ隣にいるわ。蓮子が言う、生活の中の不思議よ。暮らしの中の不思議。そこにあると思うの。『スキマの世界』が」
「前にメリーが夢に見たって言う、あれのこと? ……なんだったかな? ゲゲゲの森だっけ?」
「魔法の森よ。そうね……そこまで行くとファンタジーだけど、そうじゃないの、モンスターは直ぐ目の前に居るって事なの」

私は蓮子の目を見つめた。
流れに一歩外れたところに居る私達。境界に佇む私達。私にとってモンスターとはそう言う存在なのだ。

「ふぅん、なるほどね。メリーにとってモンスターはあくまで等身大の『隣の人』て事なのね」
「うん。まあそんなとこ」
「じゃあこれは何の妖怪?」

蓮子はノートの端に描いている人物を意地悪そうに指差す。
何度消しゴムで消しても、同じような顔形になる。他人が見たら、それはまさに私自身だと言うだろう。
せめて笑顔で描こうと思うのだが、なんだかイヤに胡散臭い笑顔になる。いやだいやだ。私はこんなんじゃないと思いたい。

「う~ん、これは……そうだね、私と蓮子をミックスしたようなモンスターを描くつもりだったんだけど……」
「なによそれ? マジモンスターじゃん。名前はあるの?」

私は頭を捻った。何度考えてもイイ名前が思いつかない。
私の幻想世界の住民だ。素敵な名前を付けたいと思うのだが、全然いい名前が思い浮かばない。

「そうだね、あえて名前をつけるなら、そうだね……」











「スキマ妖怪……かな」

傘を片手に付いた、胡散臭い笑顔の女性の目が、まるで命あるものの様に私の事を見つめていた。


(了)
 秘封No,46  『 へにょりラーメン 』

 営業 : 6:00 ~ ???
 交通 : 新京福嵐山本線 洛外駅下車 徒歩15分
 評価 : 不思議   530000(BP)
       味     10000(キリ)

【メニュー例】

 へにょりラーメン赤、へにょりラーメン白    
 ハングリーランチ(ハンバーグか?)     
 空とぶ釜の飯                
 入道うどん              
 一輪蕎麦                
 エアスパゲティ                     
 キャプテンカレー          
 ムラムラサラダ            
 平安のサラダ            
 水餡蜜                
 UFOチーズ                
 スジャータの白い水(ホット・アイス)               
 雲居珈琲                  
 雲山ティー                 
 無銘のビール(ガンガンいけるビール)     他多数   

【メモ】

 郊外のらーめん屋さん。外観はかなりキレている。メニューもキている。
 へにょりラーメン赤と、へにょりラーメン白がツートップ(どちらも763円)
 かなり具沢山で美味しく、街の有名店にも劣らない。具は毎回変わるらしい。
 どっちもおいしいけど、個人的には白いヤツがおすすめかな?
 「ご主人」こと男前のマスターは物をよく無くすが、かなりの腕前。サラダも
 チーズも値段以上の味である。店内の雰囲気も最高に変で良い。運がよければ
 南無三キャンディーなる謎のアメがもらえる。オススメのお店。




日常のなかで体験できる「不思議の世界」を描きたかったお話。ちなみに「へにょりラーメン」はモデルが神奈川に実在しますww                             お嬢様・冥途蝶・超門番
お嬢様
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コメント



0.1980簡易評価
4.100奇声を発する程度の能力削除
超行って見たいwwww
7.100名前が無い程度の能力削除
連れてって下さいっ!!!
9.100名前が無い程度の能力削除
超行きたい!
12.100名前が無い程度の能力削除
あなたの作品を呼んで、お腹がすかないのは珍しいw
かわりにお腹がよじれましたが、なんか満たされた感じがします
15.100名前が無い程度の能力削除
あるなあ、こういう店。ウチの近所にある洋食喫茶は30年くらい前から
全く変わってないそうだぜ。今度行ってみるかなww
16.100名前が無い程度の能力削除
へにょりらーめんww 喰いてえwww
ついにこの二人が出て来たかw
20.100名前が無い程度の能力削除
こんな感じのお店ありますよねwでも入る勇気ないなぁ。
あ、もちろん星達がやってる店なら行きたい!
22.100がま口削除
こんばんは。相変わらずブッ飛んでますね(挨拶)
命蓮寺のでこぼこコンビが経営するお店、激しく行きたいですね。注文は、辛い味は坦々麺レベルでもダメなヘタレなので、へにょりの白で(笑)

しかし、私も不思議なお店に行ったことがあります。N澤ドライブイン(仮名)というお店です。
店の名物である直径10mはあろうかという巨大発電用水車を、電気モーターで回しています。
食券売機の横で、イヤにでかいご当地ポッキーを売っています。
何故か頼んでいない煮豆を出してくれます。
おっちゃんが店内のテレビで甲子園見てて、打たれると「アーッ!!」て叫んでます。

でも、そんなN澤ドライブインが大好きです。それと、この作品も同様に大好きです。さんきゅー。
26.100名前が無い程度の能力削除
こういう店、あるよねー。
28.100名前が無い程度の能力削除
東北の片田舎ですけど、ちょっと昔に開通したバイパスなんか通ると
道沿いにそういう店ってあるなー、と色々思い当たるところが多くてもう
主従コンビも含めてとてもいい雰囲気のお話でした。
29.70桜田ぴよこ削除
B級グルメ探訪……一歩間違えれば地雷→爆死のそれはでも一旦ハマると結構病みつきになりますよね。
知る人ぞ知る美味しいお店を見つけると、なんだか秘密の宝物でも探し当てたみたいで。
32.100名前が無い程度の能力削除
題材も面白いですが設定も凄く良いですね。この二人がどこかへ出かける話は読んでいて凄く楽しいです。
お寺のフレンチ編も読んでみたいです。
36.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
奇声を発する様  ありがとー!1日はおつかれさまー!ホントたまたま参加出来たけどすごくたのしかったw
         なんかあの後もお話出したんだってね。もう見れなくなっちゃてちょっと残念。また機会が
         あれば見てみたいな~~                         お嬢様 
         どうもありがとうございます。1日はとても楽しかったです。ああいうイベントがあるとお
         もしろいですね。特殊な経験もできますしwお疲れ様でございました。    冥途蝶
         どうもー!奇声を発するさんの書き物が見られて新鮮でした!またなにかの機会にやってほ
         しいなあ~~ なんて!                         超門番
7番様      読んでくれてどうもありがとう!じっさいのモデルのお店は美味しくないよww
         楽しいお店はホント不思議せかいだよね。オススメがあったらおしえてね=  お嬢様
         これは三人で体験した不思議らーめんがモデルです。とっても不思議なお店で味も不思議
         でしたww                               超門番
9番様      読んでくれてありがとう!!こうして見ると行きたくなるかもしれないけど、実際はとて
         も美味しくないらーめんだからねw お店が笑えたからネタにしたけどね!  お嬢様
         ウチの近所にも変なお店あるのですけど一人で入る勇気はありませんでしたw
         生活のなかの不思議がを堪能していただけて嬉しいです。どうか次回もお立ち寄り下さい
         ませ。                                 冥途蝶
12番様     いっつもどうもありがとう!らーめんの描写はなかなか旨く書けないから困っちゃったね。
         らーめん好きな人の薀蓄にはかなわないから・ でも楽しんでくれて嬉しい!またよかっ
         たら見に来てね!!                           お嬢様
         蓮子はギャグキャラになってしまいましたわ。友達とこういうところに出かけるとホント
         わくわくしてしまいます。ちなみに実物のお店は一人ではとても入れませんでしたww
                                             冥途蝶
         たべもの描写控えめです。グルメネタでいろんな可能性を探ってますからねー。おいしい
         おみせの情報誌とかみてたらすごく楽しくってそう言うお話にしたいなって思って考え
         ました。喜んでもらえてうれしいですっ!                 超門番
15番様     そうそう!そう言うお店ね!!実際入りたくても入るのはかなり勇気がいるんだよね!     
         アウェーの感じがもう堪らないんだよww                 お嬢様
         すごくとっても興味をそそられるお店ですわ。30年以上あるということはそれなにお
         いしいのかもしれませんwwとってもおもしろそうなお店ですね。      冥途蝶
16番様     うん。この二人はいつかやってみたかったんだww
         大学の生活っていうのにも憧れるしね。私も大学言ったら絶対秘封倶楽部作りたい!!
                                             お嬢様
         満を持して登場ですww 大学生の生活は完全に想像の産物ですが、楽しかったですね。
         学校内のシーンは高校みたいになっちゃいましたけど、、          超門番
20番様     そこをなんとか一歩踏み込んでみて!!楽しい思いが出来るかどうかは知らない!!ww
         ・・て、まあ、入れないよね~フツウ                   お嬢様
         こんなコンビがいるなら、、の条件付で・・                冥途蝶
がま口様     がまさんごきげんよ~。へー辛いのだめなんだ・・て、前に辛いの書いてたじゃんww
         N澤て藤沢の事かと思ったwしかしそれイイ店だね!蓮子ちんならきっと喜ぶと思うよ!
         煮豆っ!!何故っっ!!??                       お嬢様
         ググ~っと引き寄せるものがあるお店ですね。お店のオヤジは高い評価ポイントですわ。
         ご当地ポッキーにも興味津々です。                    冥途蝶
         う~んこれこそ不思議スポットですね!とっても興味深いです!甲子園見てていきなり
         叫んじゃうおじさんとか私のパパンみたいですねww私も叫んでるらしいですけど!
         がまさんの次回のお話も楽しみにしてます!!               超門番
26番様     ありがとう!!現実にあるっっぽい感じが伝わってよかったわ。
         身の回りの不思議は探せば一杯出てくるからね!まさにスキマの世界!    お嬢様
28番様     東北の人に読んでもらえて!ありがとう!!今大変だけど楽しんでもらえて何か
         凄くよかったー!て思う。
         変なお店は古い町になればなるほどイイ味がでてるのが多いよね。街に出ればそういう
         のが少ないから残念だけど、たまにその中にポツンとあるのがホンモノくさいんだよね!
         ちょっとでも気晴らしになったらそれで幸せ!!こっちこそありがとう!   お嬢様
         ありがとうございます。むしろ私達のほうがありがとうございますって感じですね。
         その中の一件くらい思い切って入ってみてください。ひょっとしたら星さんコンビがやっ
         てるかも・・!?                            超門番
桜田ぴよこ様   その通り!一歩間違えば爆死!でもそれもいいんだ。思い出になるから。たいていはや
         っぱり美味しく無いんだけどねww                    お嬢様
         私達はそういうお店たくさん知ってますよww旅行行っても街から外れた変なお店行きま
         すからねぇ!                              超門番
         ありがとうございます。桜田様の新作楽しみにしております。今回はちょっとグルメ描写
         控えめでした。らーめんはとっても難しいですから。私達より詳しい人が沢山いますから
         ね。あくまでB級グルメ探訪ということで。                冥途蝶
32番様     ありがとう!!へにょりラーメンはモデルがあるけどお寺フレンチは完全に妄想だからね
         ww書けるかなぁ~~?? でも気に入ってもらえて嬉しい!        お嬢様
         蓮子とメリーさんの友情物語にしたかったんですが、グルメ探訪記になっちゃいましたw
         でもきにいってもらえてよかったです!                  超門番
37.100名前が無い程度の能力削除
まさかの秘封でグルメ泥棒。
意表をつかれましたがやってることはいつもの活動の延長?
この二人組が名古屋の山に行ったらどうなるやら……いや、大食漢ではないだろうから遭難は確実かw
38.100名前が無い程度の能力削除
このサークル楽しそう過ぎるw
命蓮寺のメンツも良い味出しててすごくおもしろかったです。
ぜひシリーズ化してほしい。
40.100名前が無い程度の能力削除
赤か白迷うな~。
やはり二度行って両方食べるべきか。
41.無評価名前が無い程度の能力削除
こういう謎の多い店っていいですよね。とても魅力的
私の家の近くにもありますよー
ラーメン屋なのにカツ丼が一番人気なんです
ラーメンに焼きそばの麺を使っている疑惑があるので、麺類はお勧めできません
42.100名前が無い程度の能力削除
失礼、評価を付け忘れてしまいました
申し訳ありません
43.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
37番様    まあ、そりゃあ秘封もでるよ?て感じで。
        今回のコンセプトは妖怪も魔法も出さないで不思議を演出する事。現実をベースにやって
        るからわりとおもしろかったけどね。                   お嬢様
        ありがとうございます。やっている事はいつもと同じです。ただ、らーめんの事はわか
        らない事が多かったので描写は少なめです。                冥途蝶
38番様    いつもの私達そのまんまな感じww
        命蓮寺は「妖怪」としては描いてないのね。お姉さんと女の子って表現で、不思議を演出
        するって狙い。秘封にはまた登場してもらうつもりだけどね!        お嬢様
        へにょりラーメンのモデルのお店はおばさんがやってますww
        煮込みすぎのとってもやわらかいらーめんですwへにょりらーめんの名前はそこからきて
        いるのです!(暴露)                          超門番
40番様    一度に両方って手段も、とか?見てくれてありがとう。
        ラーメンに関しては私達より、読んでる人のほうが絶対詳しいだろうからちょっと迷った
        んだよね。まあ、でも楽しんでもらえてよかった!             お嬢様
        誰も突っ込まないですけど、ラーメンとサラダとチーズは普通一緒には頼みませんWW  
                                            超門番
41番様    わざわざ点数くれてありがとう!コメントもらえたらフリーでも別にいいよ?
        ラーメン屋に出てくるカツ丼wwう~んそう言うのだね!不思議の入り口なんだと思う!
        私は食べてみたいけどね!あと焼きそばと麺兼用のラーメンもね!海の家みたいだねww
                                            お嬢様
        点数をいただき有り難うございます。紳士な方ですね。
        やきそばの麺のラーメン。激しく興味があります。海の家のメニューの匂いがしますわ。
        あと海岸沿いにある喫茶店とかに出てきそうです。             冥途蝶
      
44.100紅川寅丸削除
お三方の作品、常々感心しておりますのは導入部でのフレーバーです。
これから何が起きるのだろうと、期待をさせてくれます。かないませんよ。
実はこれまでで一番笑わせていただきました。
棚の上! 棚の上! はあー、まったく。
ナズ星が切り盛りする不思議なお店。やられっぱなしですな。
個人的にはーーー
・ガンガンいけるビールのポスターがツボでした。
・とりあえず冷蔵庫にある物を何でもかんでも入れたみたいに、具沢山も笑いましたな。

ラーメンに関してはキリがないので割愛させていただき、他のものついて。

シラスと桜海老に牛乳を入れ、ミキサーでシェイキンダウン。カルシウム(Ca)オレ、
体には良いと思われますが、真似しないでください。美味しくありません。蜂蜜を加えたら、
もっとひどくなりました。
学生時代、駅前のカレー専門店の評判メニューはから揚げ定食でした。
先輩から「あの店はカレー以外は全部美味い」と教わったので、結局カレーは食べませんでした。
ラーメンにサラダとチーズは見たことありませんが、「プリン・ア・ラ・モード定食」
には大盛りご飯と味噌汁、から揚げ(二個)と漬物がついて来ます。関係なかったですね。
46.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
紅川センセイ  センセイ最近忙しいんだねー。ホントお疲れ様。皆がんばっててホント私らも何か
        出来ないかなー?ていっつも思うよ。せめて私らのくだらない話で「あーバカなや
        つもいるなー」て感じで楽しんでいってほしいっ!あとカルシウムオレはちょっと
        やってみようかな~?て思ってる。バツゲーム的にww        お嬢様
        お疲れ様でございます。センセイの笑いのツボが独特すぎて笑いましたwwまあネタ
        にしてる私達も私達なんですがw カレー屋さんの「プリンアラモード定食」はすっ
        ごい素敵ですね。私はそう言うのが食べてみたいんです!これはリサーチ不足ですね。
        もっと修行いたします!                      冥途蝶
        センセイほんと色んなもの食べてるんですね~!いつも感心しますよ!
        不思議なお店の話は聞くだけでわくわくしますけど、実際には一人ではムリですよね!
        らーめんとか語りだしたら止まらなさそう・・。           超門番
49.100名前が無い程度の能力削除
この店県内だからさがすか…
というかソーセージも実話っぽいですね。
そして抹茶オレンコが妙にはまりました
52.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
49番様   あれ!?神奈川の人かな?かな?? 
       是非是非探してみて!結構私の周りでは昔から悪名高いお店だったから。ひょっとしたら見つ
       かるかも・。ガンバレンコ!                         お嬢様
       ソーセージのお話は・・・ フンバレンコ!                  冥途蝶
       ソーセージは黒歴史・・・ ケッパレンコ!らーめんはまずいですけどね・・   超門番
54.100名前が無い程度の能力削除
お三方のお話では、これが一番好きです。
「こういう体験、俺もしてみたいなー」と思わせてくれるところが、特に。

しっかし、青春してますねー。
秘封倶楽部じゃなくて、作者の皆様方が。
あとがきやコメントに出てくる皆様の日々の活動の断片を見るたびに、
懐かしい高校時代を思い出してしまいます。
こちとらお三方ほどには活発な活動をしてなかったけど、
それでもあの頃、皆さんと同じ空気を味わっていたことだけは間違いない。
55.無評価お嬢様・冥途蝶削除
54番様   ありがとう!テストで返事遅くなって・・ごめん!
       そぉかな~??青春してるんだろうか?結構テストとか進路とか暗~い時期だと思うんだけど。
       みんな朝とか死んだ様な目して登校してきてるよ?ww でもこう言うことするようになって
       民話とか調べるようになったし、いい傾向だなって自分で思ったりする。成績も何故か上がっ
       たしねww                                 お嬢様
       まあぶっちゃけ秘封倶楽部の名を借りた、私達の活動報告みたいなものですww。
       こんな青春もひとそれぞれでアリなのかな?て私は思っています。        冥途蝶     
56.100名無し程度の能力削除
行きてー
この蓮子みたいな行動力とエネルギーが欲しい
57.無評価お嬢様・冥途蝶削除
56番様    どうもありがとう!大丈夫!その気になればきっと全部表示が韓国語なお店にも
        入れると思うよ!これからいい感じに暑くなるからがんばらないとね! お嬢様
        私はお嬢様がいないと引きこもっちゃうかもしれません。お気持ちは良く分かり
        ます。南無三です。                        冥途蝶
58.100名前が無い程度の能力削除
スカイ89番、アナザー50番です。
しかし、ネーミング…、カリスマの人と似てるセンスだなぁw

実は食べ物の出てくる作品が大好きでして。
えぇ、食事は生き物の基本かつ幸福です!w(東方には、死んでても食べる人がいるけど)

何だかんだ言いながら、このシリーズは何度も読み返してますw(特にスカイ)
60.無評価お嬢様・超門番削除
58番様   罪バケツさんだね!ありがとー!
       テスト明けの神様テンションでお返事します!このお話は改めて読み返してみても
       おもしろいな~て思える。全体的にスッキリ感があってバケツさん好みかな?それは
       そうともうすぐ夏休み!秘封倶楽部ばりに活動を活発化させる時期だね!  お嬢様
       仲良しの二人の話は微笑ましいですね。秘封はどうもいかがわしい系の流れが多いで
       すけど純粋な友情を書けてよかったです。さあこの夏は秘封倶楽部出動ですね!
                                          超門番
61.100ぺ・四潤削除
やっべ本当にへにょりラーメンの店の間中笑いが止まらんかったww
ついに本音が出た「てめ、ご主人!! 」でもう笑い死にそうだww
この店は毎日通って常連になってみたいもんだ。いや、別に下心なんかないですよ?
へにょりラーメンの二人は是非また別の店ででも再登場してほしいものです。
ところで店に張ってあったビールの水着のポスターは一体誰なんでしょうか?!
一瞬メンズビールのポスターが思い浮かんでしまいました。
家の近くにも40年前の姿の店があるけど逆に有名で休日は車が30台ぐらい止まっててこんな様子じゃないのが残念。
62.無評価お嬢様・冥途蝶削除
ヨン様   ヨン様祭りキタヨーーーーー!!!!!!!!!!!!
      もしかして全部読んでいってくれてる??マジで??
      うれしーぜ!ヨン様!(エラそう) 
      このお話はわりと私も好きだけど、こんだけウケてくれたヒトはいないと思うよ?ww
      夏休み中も不思議なお店既に2軒スタディしたからね!ネタにする!      お嬢様
      ビールのポスターのモデルさんはガンガンいく僧侶さんです。
      40年前からの人気店ですか・・。それは本物ですね。。 
      秘封倶楽部はまた書きたいですね。なんか私達の目指すところに似てる感じがしますね。
                                           冥途蝶
66.100名前が無い程度の能力削除
そういえば色んな岩を売ってるパン屋さんが近所にあったなー
もう潰れちゃったけど不思議な店だった
67.無評価お嬢様・冥途蝶削除
66番様  えー!?何それー!ww めちゃくちゃ行きたいんだけど! 一体どんな岩置いてたんだろう?? あ~!なんて素敵な
      お店がなくなっちゃったんだあー!                               お嬢様
      激しく行ってみたいお店です。そっして出来れば岩を買ってみたかったです。 でもそんなお店も失われてしまったん
      ですね…。……もしかして幻想郷に(r                             冥途蝶