Coolier - 新生・東方創想話

忘暇異変録 ~for the girls of leisure

2011/04/02 18:11:53
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[はじめに]
   ・長大になってしまったので連載モノの体裁を取らせていただきます。
   ・不定期更新予定。
   ・できるだけ原作設定準拠で進めておりますが、まれに筆者の独自設定・解釈が描写されていることがあります。あらかじめご注意下さい。
   ・基本的にはバトルモノです。

   以上の点をご了承頂いた上、ぜひ読んでいってください。

    
    前回  F-3 1dayエピローグ










  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――















   【 G-1 】



 時刻は酉の刻。六つ半。
 昼間に燦々と世界を照らし続けた太陽が、夏の日の長さに任せて我が物顔でいる時間も終わっていた。
 空は明るめの黒が広がり、気の早い星がチラホラ浮かぶ。晩夏の夜は遅いが、まだ西に朱の混じる空の色が黒一色に染まるのは、もうすぐだ。
 夜の時間――吸血鬼の時間が始まる。


「はいはい!チンタラしないの!もう出かけるわよ!?」
 不躾な太陽の光の憂鬱さから開放されたレミリアは、小さな体から溢れて零れるキャプテンシーを発揮しつつ、ロビーにいる面子をひと通り見渡した。

 ――ひ、ふ、み……四人。私を入れて、五人。まぁこんなもんかしらね。
 もっともらしく腕を組んでみながら考えてみた。
 元々数を頼みにしているわけでもなく、当初の半分しかいなくても、彼女はさほど気にはしていなかった。

「あのー……いくつか質問してもいいですか?」
 待ちわびたかのように気の逸っているレミリアを前に、申し訳無さそうに美鈴が口を挟む。
 触らぬ神には祟りが無いことはわかっているが、一応聞いておかないわけにもいかない。


「しょーがないわねぇ。手短にね、はい美鈴」
「あ、はい。ありがとうございます。えー……と、じゃあまず、魔理沙さんと早苗さんが来てないんですが?」
「あの二人は別行動。ハイ、次」
「うわぁ、簡潔……。あー……じゃあ、ルーミアさんと文さんは今日はお休みですかね?」
「うん。次」
「はやっ!」
「私からもいいですか?」
 姿勢良く立っている衣玖が、控えめに手を上げる。


「いいわよ。サクサク行きましょ。はい衣玖」
「はい。今日の目的地はどちらでしょうか?また山ですか?」
「山は昨日行ったじゃない。今日は永遠亭に行くわ。ちょっと遠いから早く出たいんだけど…………」
「じゃあついでに私からも、はい」
 もんぺのポケットに片手を突っ込んだまま、ぶっきらぼうに妹紅が挙手した。


「今の話聞いてた?……はい、妹紅」
「フランはどうしたの?連れてくわけには行かないだろうけど、置いてくわけにはなおいかないでしょ」
「あぁ。フランならさっき出てったわよ。そう言えば、どこに行くんだか聞いてないわね」
「えっと、あ、え、あー……はい!!」
 妹紅への回答が終わったところで、慌てるように橙が手を突き上げた。


「まだあるの……?はい、橙」
「あ、はい!!えっと、うん……と、あ、えー……す、すいません……なんにも思いつかないです……」
「……今夜の夜食は猫又の血かな」
「ご、ごめんなさい~!!なんか言わなきゃなのかと思ったんです~!」
 思わず涙目で後ろずさる。


「ふぅ……まぁいいわ。これでもう無いでしょ。そんじゃま、出るわよっ!!」
 チームの構成員が四人も減っているにもかかわらず、相変わらずの騒々しさであった。これに魔理沙と文が入って統制が取れていた昨日が奇跡だったとすら思える。


 そうして五人は夜の始まり、紅の屋敷を飛び立った。





   ※





「さて――あっ、という間に着いたわけだけど……前来た時より早かったわね」
「それは前回迷子だったからじゃないかな。真っ直ぐ来ればこんなもんさ」
「“迷いの竹林”なんだから仕方ないじゃない。前来た時には邪魔も入ったのよ」


 かくして五人は竹林を抜け、永遠亭の前まで来ていた。
 本来なら周囲を取り囲む迷いの竹林が侵入者を阻み、結果、グルグルと彷徨い歩くハメになるものだが――幸いにも、数百年単位で竹林に住み続けている変わり者がこのチームにはいた。
 さすがに竹林の案内役を請け負ってるだけはあって、彼女の先導は正確で、レミリアたちはここまでほとんど真っ直ぐに辿り着いていた。
 もっとも、仇敵の住まう屋敷までの道のり、妹紅が竹林に住んでいようといまいと、彼女がここまでで迷子になろうはずがなかったが。

「にゃあ~初めて来たけど……おっきなお屋敷だなぁ~」
「ですね。日差しも遮れてるみたいだし――――」
「よく寝れそう?」
「い、いやっ!!滅相もない!!いかに涼しげな環境だろうと寝ませんよ私は!」
「門番(アナタ)の話じゃなくて吸血鬼(ワタシ)の話。――咲夜にチクってやるわ」
 レミリアは口の端だけ上げてニヤリと笑ってみせた。彼女の素の性格だろう、人を苛めている時の彼女は、本当に楽しそうだった。


「ほら、ボサッとしてないで門を開けなさい、美鈴。私たちはお客様なんだから正面から堂々と入るわよ」
 美鈴は涙目になりながらその言葉を聞き、口に出せば間違いなく怒られる一言を思いついてしまったが――もちろん怒られるので口にせず、ハイ、と一言だけ言って門に力を込めた。


お嬢様……それは完全に泥棒(魔理沙さん)の台詞です…………。





   ※





「で――ここまで襲撃は無し、か。つっまんないわねぇ。せっかく正面切って上がり込んだのに」

 五人は永遠亭の内部、どこに続いているのかわからないような長い廊下を歩いていた。
 長い、長い廊下が続いている。左右には、同じく延々と襖で仕切られた部屋がいくつも並んでいるが、そのどこからも人のいる気配が感じられない。
 昨日のような怒濤の歓迎を期待していた吸血鬼のお嬢様は早々に飽きはじめてしまっている。もう同じような風景をずっと見ているせいでどの程度まで深部に来ているのかの判別もつかない。それが一層彼女の退屈を加速させていた。

「って言ってもまだ五分と経ってませんよ。……まぁ五分歩いてもキリが無いこの屋敷もおかしいですけど」
「どうせ咲夜がイジったんでしょ?確かこのチームだし」

 なるほど、と美鈴は手を打ち鳴らす。
 ――そうなると咲夜さんと戦う可能性があるのか。……当たりたくないなぁ……。
 美鈴は身震いしながらメイド長の顔を思い浮かべる。容赦無く全力でナイフを投げられている自分までが一緒になって頭に浮かんでいた。もうそれだけで、正直言って帰りたかった。


「もーわざわざ正面から入ったのよ?すぐに誰か飛んで来てもいいでしょ」
 先頭を歩くレミリアがブツブツと文句を溢しながら進んでゆく。

「誰もいないんじゃないか?人の気配が……――――」
 レミリアのぼやきに妹紅が返事を返し、不意に、その足を止めた。


 妹紅が立ち止まった前には一枚の襖戸。ぱっと見た限りでは何の変哲も無い、そこらに並んでいるのと同じもの。
 だが彼女の視線の先は、あくまでその奥――――

「――?どうしたの、妹紅さん?」
 最後尾を歩いていた妹紅が歩みを止めたことに橙が気づき、声をかける。前を歩く三人もその声に振り返った。


 妹紅は黙って目の前の一室を眺めている。襖戸を透過し、その先へと焦点を合わせるように。
 ――――?これは……そうっぽいけど……でも…………?
 幽かに感じる気配に混じる微かな違和感に首を傾げ、妹紅はその違和感を即座に頭から振り払った。
 考えても仕方ない。行けばわかるでしょ。


「……悪いね。この先に私の相手がいるみたいだ。先に抜けるよ」
「妹紅さんの相手、って、まさか…………」
「一番最初に来るとは考えにくいんだけどね。ま、どんなに妙なことでも、あいつならやりかねない」
 そう言って妹紅は襖を開けた。目の前に広がる部屋には誰もいなかったが、気配がするのはそのもっと先からである。

 妹紅が言う“相手”が誰なのか、改めて尋ねる者はいなかった。全員それについては判っていたのだ。
 ここに来る以上、妹紅は“彼女”の相手は譲らないだろう。例えそれがレミリアでも。

「そんじゃ、失礼。時間かかるだろうから、最悪置いて帰っていいよ」
 妹紅は開け放った部屋へと一歩を踏み出した。誰がなんと言おうと止まるつもりなど無いと、その背中が語っているようでさえある。
 そんな彼女の背中へと――――

「それは出来ないわね」

 妹紅の歩みが止まる。思わずゆっくりと振り返ると、相変わらずに小さな吸血鬼の少女が、相変わらずに不遜な顔でそこに立っていた。小さな体で大きくふんぞり返り、背を向ける妹紅をその紅い瞳で見据えている。
 妹紅の相手は、チームのリーダー。そして常は永遠亭の主である。
 これほどの相手を夜の王が黙って手放すわけがない、か。そう妹紅は思っていた。
 だが――――

「時間がかかろうとなんだろうと、全員一緒に帰るわよ。……帰り道がわかんないからね」

 そう言って、レミリアは妹紅へと微笑みかけていた。
 小さな吸血鬼の小さな笑み、そしてそこから聞こえる言葉は、完全に妹紅の予想外の台詞だった。
 彼女は思わず目を丸くし、丸くした目で不遜なままの少女の顔を見る。
 笑みで歪める口許からは、吸血鬼らしい犬歯が白く光る。だがそれよりも強い光を紅い双眸が放ち、やはりそれらも、自信満々に歪められていて――――

「ぷっ……はははっ」
 一拍置いた後、妹紅は思わず、小さく吹き出してしまった。


「……なにがおかしいのよ?」
「あぁ……ははっ、ごめんごめん。いや、天下の吸血鬼サマに心配していただけるなんて光栄だよ、って話さ」

 その言葉に虚を突かれたように、今度はなぜかレミリアが目を丸くしてみせた。
 吸血鬼のお嬢様は、やはりポーカーフェイスが苦手なようだった。

「誰が心配だなんて言ったのかしら!さっさと倒して来いって言ってんのよっ!!」
 まったく、と呟き、レミリアは腕を組んで進行方向へと向き直る。


 これは…………もしかして素?
 妹紅は思ったが、口には出さずにおいた。どっちにしても面白い。

 なんだかんだ、いいご主人やってるんじゃないか。
 そう思い、美鈴の方へと目をやってみる。妹紅の考えを証明するように彼女もこの一連のやり取りを眺めながらクスクスと笑っていた。もちろん、レミリアにはバレないように。


「ははっ、了解したよリーダー様。さて――じゃあ行ってきますかね」

 そう言って妹紅は襖戸の奥へと踏み込む。
 最初の一歩だけをしっかりと、それからは疾風のごとく、部屋を駆け抜け、次の部屋へと走る。まるで相手のいる場所が解っているかのように。
 襖を蹴破る音だけを彼女たちに残し、妹紅は迷い無く進んでいった。


「――行きましたね」
「聞いてりゃわかるわよ。――さ、私たちも進むわ。どうやら今回は、みんなこんな感じで出てきそうね」


 そう言ってレミリアたちは再び同じ廊下を歩き始めた。
 調子を狂わされたのを取り戻すかのように、レミリアは少し早足だった。





   ※





「――よう。来てやったよ。まさか最初に出てくるとはね」

 部屋を進んでいき、妹紅が辿り着いた先で待っていたのは、宿敵の影。
 見間違えるはずは無い。
 千年以上、彼女の姿を網膜に焼きつけて生きてきたのだから。

「行くよ、輝夜。悪いけど今回は待たせてるヤツらがいるんでね。初っ端から、全力でいかせてもらう――――」

 妹紅は早くも、周囲に熱気を撒き散らしていた。屋内で使うには危険な能力な気もするが、そんなことお構いなしだ。い草の焦げる匂いが辺りに漂う。


 輝夜は目の前で殺気を向ける宿敵に対し、一言をも発さず、ただ柔らかな笑みを浮かべるだけだった。


 襖戸を越える前に感じた違和感など、輝夜を目にした彼女の頭の中には、もうどこにもない。





   ※





「ふむ――どうしましょうね?」
 妹紅と別れ、最初の廊下をひたすら道なりに真っ直ぐ進んだレミリアたちは、ここで初めて選択肢に当たった。


 窓ひとつない屋内だというのに、ボンヤリと明るい十字路。


 落ち着いて考えてみれば、これだけ大きな屋敷なのに、ここまで全て一本道だということの方がおかしかった。意図的に作られたとしか思えない辻に、彼女たちは思わず立ち止まっていた。
 前と左右と道の先を見るも、薄暗い屋内は遠くまで見通せない。薄闇の先は、それぞれ無辺に続いているのかとさえ思わせる光景である。

「今まで来た道なんて選ぶ必要無いから三択ね。まぁでもこうなったら当然、全員バラバラの道を行くわよ」
「でも私たち今四人いますよ?」
「知ってるわよ。あー……衣玖と橙。あなたたちは二人一組ね。私と美鈴は一人で行くわ」
 レミリアは簡単に組分けを指定した。元よりこの面々を三組に分けるとすれば、選択肢はそうない。ひとりでは不安そうな橙を誰かと組ませるのが妥当だろう。

「わかりましたっ!正直、ひとりで行くのはちょっと嫌でした!」
 と、橙、
「了解です」
 そして衣玖も了承した。


「じゃあ決まりね。私はもちろん真っ直ぐ行くわ」
「あ、じゃあ私はこっちに」
「なら私たちは残った道を行きましょうか」
「はいっ!」


 こうして四人のルートが決まった。
 永遠亭内部に詳しい者がいない以上、チームの分散は仕方の無いことであったが、肝心のリーダーがそれをほとんど不安に思っていない辺りが脳天気であり、頼れる所でもあった。


「じゃあ。また後でね」
「はい!みなさんもごぶうんをっ」
「なんかそう言うと今生の別れみたいですよ、橙さん」
「ふ、不安になるようなこと言わないで下さいよぅ……!」
「死亡フラグってヤツですね!前にパチュリー様から聞きましたよ!」

 そんなことを言いながら、四人は三方へと散る。


 そして――それぞれは、別れて間も無く、敵との遭遇を果たすこととなる。





   ※



「え、あなたは……なんで――――」



   ※



「あれ?この人ってまさか……」
「そうみたいですね。会うのは初めてですがお名前はかねがね。――となると……あれは――――」



   ※





 レミリアは一人、広い廊下を歩いていた。
 五人が横並びになっても余裕があったほどの幅広の廊下は、日本家屋としてはあり得ないくらい広いと言える。
 部屋数も四人で暮らすには途方も無かったが、それは紅魔館だって似たようなものであったため、彼女はそのことに今さら驚くようでもなかった。

 ――これはまた、盛大にイジったわね。

 永遠亭に出向している彼女のことを思い出す。この手のことをやらせたら右に出る者のいない、自慢の女中。
 この屋敷の不自然な構造自体は彼女の仕業で間違いないだろう。

「ん、当たりかしら」

 だだっ広い廊下を真っ直ぐ行った突き当たりに、部屋があった。なんの変哲もない、ここまであったのと同じ襖戸で区切られている。
 しかし――中からは確実に人の気配が感じられた。いや、中からこちらに向けて気配を発しているようですらある。

「さて、鬼が出るか神が出るかメイドが出るか……まさか妖精ってことは無いわよね」

 そんなひとり言を呟きながら、彼女は襖戸を勢いよく左右に開いた。
 広い廊下に釣り合うほど広い部屋。そこにはポツンと、ひとつの影。

「――え?うーん、それは正直予想外…………」

 そこに佇む影――普段から懇意にしている訳ではなかったが見間違えることは無い。
 黒い艶やかな髪をたなびかせ、同じく黒い瞳でこちらを見ながら笑う、小柄な少女の姿。

「えーっと……本物かしら?」


 そこにいたのは誰であろう、この永遠亭の主人、蓬莱山輝夜その人であった。



 そして――美鈴、衣玖、橙が出会ったのも同じく輝夜。
 紅魔館組は、全員が輝夜と向かい合う形となっていた。










   【 H-1 】



 時を少し戻して――冥界。
 レミリアたちと別行動を取る魔理沙と早苗は、あの世とこの世を隔てているユルユルの結界を飛び超えて、白玉楼まで辿り着いていた。


「私、あの世って初めて来ましたよ。……思ってたよりもキレイな所ですね」

 二人は冥界の空を並んで飛んでいた。
 土も空も木も、月も星もあり、早苗の想像していた“あの世”よりも、そこは風光明媚な場所だった。もっとモノクロの寂しい世界を連想していたのだが、良い意味で想像を裏切られていた。
 物珍しそうに辺りを見渡す。彼女は当然、あの世なんて場所は初めてであった。人間である以上いつか来る場所とは思っていながらも、こうして生きて冥界の空を飛ぶ日が来ようとはさすがに想像もしていなかった。
 冥界という場所があり、こちらから行き来ができる、というのは聞いていたが、彼女は正直ひとりでは来たくなかったというのもあり、立ち寄ることはしなかったのだ。


 冥界――あの世。幽霊と亡霊の世界。


「まぁ……キレイっちゃキレイ……かなぁ?厳密には“だだっ広いくせに何もない”が正解だぜ」
 魔理沙はあの世にちょくちょく現れるかなり不審な生者であるため、早苗とは違う感想を口にしていた。
 好奇心の塊のような彼女は、幻想郷のあらゆる場所に通じている。
 人間を寄せ付けない類いの妖怪も多い幻想郷では人間禁制の土地も多いが、それすら気にせず好奇心のみで分けいっていく彼女は“スゴイ”のひと言に尽きた。人間としてはスゴく無茶であり、そっちの意味での“スゴイ”ではあるが。

「着いたぜ。――ここが白玉楼。無駄に広い庭にひたすら桜が植わってる変な屋敷だ。ここで花見するとキレイだぜ」
「……生きてる内はこの世でお花見がいいです」
「まぁそう言うなよ。ホントにキレイなんだから。本命は西行妖って桜の樹なんだけどな。……根元に死体が埋まってて……そこに近づいて来た生者の魂を吸い取るという逸話が…………」
「って、ちょ、ちょっと!!途中から怪談になってますよっ!あの世まで来て怖い話なんて笑えないですっ!!」
 暴走する魔理沙の話にストップをかける。冥界の空は、どうも顕界よりも温度が低い気がして、冷たい空気が首筋を撫でるのと相まって早苗はすでに涙目だ。
 昨日、幽々子に驚いていたことといい、おそらく、彼女はお化けの類は苦手なようである。
 それで妖怪が大丈夫なのだから、彼女の線引きも少しズレているのかもしれない。


「冗談だぜ。あの樹が咲いた所なんか見たことないしな」
「冗談でも止めて下さい」
「とりあえずこのまま屋敷を目指すぜ。いるとすればそこだ」
「人の話は聞きましょうよ」
「まだ私の話が聞きたいのか?」
「いいえ、結構です」
「人の話は聞くべきだぜ」


 冥界の空の下、二人は気怠い会話を繰り返しながら飛ぶ。本格的に暗くなる前に紅魔館を出たのだが、冥界まで来た時点ですでに空は真っ暗だった。星がまちまちに輝きを始め、いつの間にか現れていた月が中途半端な高さから彼女たちを眺めている。
 真ん丸な、望月。
 それを横目に、彼女たちは飛ぶ。箒に跨る魔理沙の速度に、土地勘の無い早苗が少し遅れてついてゆく。


「ところで……良かったんでしょうか?私たちだけ勝手に抜けてきて。一応レミリアさんに報告だけでもしておいた方が良かったんじゃないですかね?」
 魔理沙の横顔に向かって尋ねる。

 早苗はふと、昨晩のことを思い出していた。


 神奈子と一戦交えた後、ダメージを負った魔理沙を背負いながら、彼女は自らが仕える神に質問した。
『――結界、とはなんのことですか?』
 神奈子がぽろりと零した“結界”という単語――それが無性に気に掛かっていた。
 それは、彼女の頭の片隅でうっすらと疑問に思っていた、“今回の騒動の理由”と繋がっているような気がした。早苗と同じことを感じ取ったのか、背中の魔理沙もその単語に興味を示していた。
 四つの瞳に凝視されながら神奈子は困ったように視線を逸らし、『この子たちには失言だったかねぇ』と零していた。
 だが、結局は諦めるようにして、
『――それが知りたいなら白玉楼に行ってみな。そこに行けば、たぶん全てがわかるよ』
 とだけ言った。


 そのことを、早苗も魔理沙も、まだ同じチームのメンバーには言っていなかった。
 自分たちだけの秘密にする気はさらさら無いが、せっかくなら神奈子の言う“全て”を知ってから公表しても遅くは無いと思ってのことだ。

 白玉楼――冥界の管理者・西行寺幽々子の居城――にして、現在は八雲紫のチームの拠点。
 そこに行け、ということはつまり、この騒動の元凶である紫本人に話を聞け、ということだろう。相手が相手だけにそう簡単に話してくれるとは思えないが、神様の言うことだ、無碍にはできない。
 そのため、どのみち早苗は魔理沙と白玉楼に行く気ではいたのだが――彼女は出かける前のことを思い返し、頭を抱えるようにして溜め息を零した。


『準備はできてるかーい?』
『わ、ちょっと!ノックくらいして下さいよ!』
『ブツブツ言うな。さ、出かけるぞ!』
『え、今からですか!?』
『結構距離があるんだ。あんまり遅くなるわけにもいくまい』
『え、あ、はい。じゃあ、他の方に挨拶でも……』
『いらんいらん。出るぞー』
『え、ちょ、ちょっとー!』

 かなり強引に――ほとんど連れ去られるように紅魔館を出たのだ。
 おかげで今日は魔理沙以外の人とまったく会っていない。各人それぞれに時間を潰していたようで、あの大きな屋敷では誰ともすれ違わなかった。


「あ、レミリアには話は通しておいたぜ。あいつらはあいつらで、今日は永遠亭に行くって言ってたな」
「……私、それも今知りましたよ」
「寝てたからな」
「他の人の話も聞きたかったのに……」
「寝てたからな」
「い、いいじゃないですか!疲れちゃったんです!」
 早苗が顔を赤らめて反論し、魔理沙はそれをケラケラと笑っていた。

「まぁ永遠亭はまた今度な。一人では行くなよ?迷うから」
「別に竹林を見たいわけじゃありませんよ……」
「だろ?今日は私と冥界ツアーで我慢してくれ。――早苗と神奈子の言う、“全て”ってヤツに、私も興味がある」

 魔理沙は前を向いたままに言っていた。空の先を眺めるようなその瞳は、星のように輝いている。
 そんな彼女の横顔を、早苗は黙って見ていた。
 結局、一日二日では、まだ魔理沙という人物についての全貌は見えてこない。
 それでも――昨日今日で、彼女に対する印象は変わってきていた。妖怪たちや、大人たちと比べれば、年の近い人間の少女。だが、彼女は外の世界で見てきた同年代の少女たちとは、少し違っている。

 ――この人は、やっぱり………………


「――と。屋敷は見えてきたぜ。アレだ」
 そう言って魔理沙は進みを止め、正面に映る大きな屋敷を指差した。
 その大きな平屋のお屋敷を見た時、早苗がとっさに思い浮かべたのは、歴史の教科書で見た平安貴族のお屋敷。どこかの誰かの住居だか、神社仏閣だったかもしれない。
 それくらいうろ覚えだったが、印象としてはそれが一番近かった。もちろん、ただの勘違いな公算は相当高い。

 大きな平屋――豪奢な装飾などは無かったが、侘び寂びを感じさせる、風雅な造り。冥界という特異な空間にも溶け込み、幻想的な雰囲気がある。


「さて……屋敷も見えたし、後は紫を探すだけなんだが…………」
 魔理沙はスルスルと高度を下げながら、ゆっくりと地面に着地し、跨っていた箒を降りる。
 白玉楼の庭と思われるそこは、屋敷と同じ幽玄な雰囲気を湛えていた。魔理沙からの説明通り、そこかしこに桜の樹が植わっている。

「先にコイツらをどうにかしなきゃならんらしいな」

 わざとらしく少しボリュームを上げて喋る。
 その魔理沙の声に引きずり出されるように、すぐそばの桜の樹の影から現れる者がいた。

 それも、二人。


「ありゃーバレてたか。もっと早目に驚かせばよかったなぁ」
「ねぇ~。せっかくお山の巫女さんはなかなか驚いてくれそうだったのに」
 二人は見つかったことなど気に留めていない様子で、キャッキャと楽しそうな声を上げながら出てきた。

「なんか珍しい二人組だな……」
 思わずそう言ってしまうほど、現れた二人はなかなかに異色な組み合わせだった。


 蟲の王たる妖怪、リグル・ナイトバグと厄神、鍵山雛。


 ここにいる以上、二人とも紫のチームの一員だろう、と魔理沙は推察を立てた。つまり彼女らがどのチームの配属だったかを正確に覚えてはいなかったのだ。彼女にとって、あまり興味を引く相手たちでは無かった。

「珍しい組み合わせはお互い様でしょ。魔理沙と……えーっと、霊夢じゃない巫女さんのツーショットなんて見たことないよ」
 リグルは眉根を寄せながら、不思議そうな顔を魔理沙に返す。
 彼女は山を根城にする妖怪ではなく、最近出来たという守矢の神社にも行ったことがなかったため、早苗のことを知らなかった。もちろん、早苗の方も彼女のことはよく知らない。というか、早苗の場合、まだ知らない人だらけの幻想郷だ。

「いろいろあってな。とりあえず、早々にそこを通してもらえるとありがたいんだが」
「またまたぁ。こうなった以上、ただで通すわけにはいかないなぁ。せっかくだからちょっと遊んでいきなよ」
 あはは、と無邪気に笑いながらヒラヒラと手を振っている。言葉通り、ここをこのまま通す気などまったく無さそうだった。

「そっちの厄神サマも同じ意見なのか?」
「……まぁやるにしても、二対二でいっぺんにやるのはよくないわ。ゴチャゴチャしちゃうし。――というわけで、とりあえずは観戦ね」
 雛はそう言って笑っていた。否定は無い、要するに彼女も、自分たちを無視してここを通ることを由としないつもりらしい。

 とりあえず、臨戦態勢のリグルの相手をしなくちゃならんのか……正直メンドくさいな…………。
 魔理沙が思っているそこに、妙に元気な声が響く。


「わかりましたっ。では、僭越ながら私がお相手させていただきますっ」

 気づけば、早苗が前に出てきていた。リグルたちが出てくる段を黙って見ていた彼女が、魔理沙を押しのけて彼女の前に立つ。
 ――さっきまで大人しいと思っていたら、戦うという段になって急に出てくるとは……もしかしてコイツ、戦闘好き?
 魔理沙は思わず小首を傾げながら早苗を眺める。お互いのことが掴めていないのは魔理沙も早苗も一緒だった。

「あー……っと、早苗?さん?」
「心配ご無用です!!魔理沙さんは昨日のダメージがありますし休んでて下さい!さぁ!私が相手です!えーっと……蟲の人っ!!」

 早苗はここに来てなぜか急にテンションを上げていた。
 ――いやまぁ、まだ時間もあるしな。これくらいの寄り道なら別にいいんだけどさ。
 本人がやりたいようなので、無駄な反論もせず、魔理沙は一歩下がって見守ることにした。


「リグルだよ!はじめまして!じゃあやろうか巫女さんっ!!」
「早苗です!ちなみに私は風祝であって、厳密には巫女じゃありませんっ!!」
 双方とも妙にテンションが高い。はしゃぎあう子どもたちの戯れのように。


 二人は地を蹴り、空へと踊り出した。





   ※





「……着いたわね」

 魔理沙、早苗が冥界入りしたのと時を同じくして、“全て”を求める者がもう一人。
 人形使い、アリスもまた、白玉楼に到着していた。


 彼女もまさに今、白玉楼の庭に辿り着いたところ。白玉楼の側面から近づいていった魔理沙たちとは違う側、屋敷を挟んで反対側からこの場所を訪れた彼女は、今この同じタイミングで同じような目的を持つ違うチームの人間がいるとは夢にも思っていなかった。もちろん、それは魔理沙たちの台詞でもある。

「さて……いるとすれば屋敷の中だけど――――?」
 誰に言うでもなくそう呟き、屋敷へと歩を進めていく彼女だったが――ここで不思議なことが起こる。


 いくら歩いても屋敷までの距離が縮まらない。


 疑問に思いながらも足を動かすが、大地を踏みしめる感触とは裏腹に、目前に望む白玉楼の輪郭は一向に大きくならない。
 周りの風景もほとんど変わらず。一応進んではいるようだが、明らかに彼女の歩幅よりも少ない。

 不可思議な現象――だが彼女は慌てること無く歩みを止めた。
 まず疑うべきは、自分の足。下を向きながら一歩を踏み出すと、右足はちゃんとさっきよりひとつ前へと踏み出している。一応、自分の歩みは確かなようだ。
 あと思いつくのは自分の視覚異常。蜃気楼・幻覚の類。


 そして、距離を弄られている可能性。


 最後の可能性に、ほぼ確信を持っていた。
 このチームには、それを可能にする能力を持った者がいる。その程度のデータなど、ここに一人で来るとなれば、当然折り込み済みだ。

「――わざわざ隠れてまで距離を操って……何がしたいのかしら?自己主張?」

 独り言にしては大きめの声で、アリスは言った。
 その声に呼応し、あっけなく認めるように、どこからともなく笑い声がした。
 前方に佇む大きな桜の樹の影から人影が現れる。
 この悪戯の張本人と……一緒にいるのは少し予想外だった、もうひとり。


「あっはっはっ!!いやぁ参った!いくら面が割れてるとは言え、あの程度の悪戯でバレるとは!やっぱりやるねぇ~」
 死神、小野塚小町。

「ほら、わざわざ能力使った悪戯なんぞするから手の内がバレてしまう。……まぁ彼女なら相手チームのメンバーそれぞれの能力程度は当然、把握していただろうがな」
 ワーハクタク、上白沢慧音。

 彼岸の船頭と人里の守護者――こちらもリグル・雛に負けないほど、珍しい組み合わせと言えた。


「――ここで仕掛けてくるってことはあなたたちの役目は門番なんでしょ?それなら慧音の言う通り、悪戯なんかしてないで奇襲を食らわせるのが上策だと思うけど?」
 アリスは溜め息混じりに二人――特に小町を見た。
 ジロリとねめつけるような目線。奇襲で先制を取れる所をせず、わざわざこちらに存在を明かしたという行為を、彼女は腹の底では気に入らなかったのかもしれない。
 手を抜かれるのが、一番嫌いだった。自分は常に八分目で戦っているというのに、相手にそれを許さないあたりが、彼女のささやかなワガママであった。

「ありゃりゃ、まさか敵にも怒られるとはねぇ。――しかし、さすが魔法使い。考え方が効率的と言うか、頭が固いと言うか……」
 小町はアリスの視線に怯むことなく、火に油な物言いをする。ポリポリと無造作に頭を掻きながら、半ば呆れるように。
 青筋を立てんばかりに頭にきているアリスが小さく悲鳴のような声を上げるのすら無視して続ける。

「ウチの大将が開会式の時に言っただろう?“これはただの暇潰しだ”……って。――その通り。ならそんなにムキになってやるのは野暮ってもんさね」
 小町は大きな鎌を肩に担ぎ、楽しげにそう言った。


『ただの暇潰し』

 昨日の晩に、永琳が同じ言葉を言っていたことを思い出す。
 ――ったく、どいつもこいつも……そんなに暇潰しがしたいなら――――


「……言いたいことはわかったわ。でも私は紫に用があるの。残念だけど、暇潰しの相手にはなってあげられないわね」
「いやいや、あたいらの役割わかってるでしょ。本丸に行きたいなら、まずこっちをどうにかしてもらいたいもんだねぇ」
「……あなたこそ、わかってないわね」
「んあ?」


「あなたたちの相手はするわ――速攻で倒してあげる。だから暇潰しにもならないわ。ごめんなさいね」


 そう言い放つアリスの眼は、すでに戦闘用の色を帯びている。
 ただの大口ではなく、本気で実践する気だという意志が、その眼には込められていた。燃えるように揺れる金の瞳。
 だが、それに射抜かれながらも、
「いやぁ、威勢のいい啖呵切るねぇ~。ホレボレするよ」
 あくまで小町は飄々としているばかりだった。はははっ、と笑う彼女も大概、威勢が良い。

「そりゃどうも。――で?まずはあなたから、ってことでいいのかしら?」
 変わらない小町の態度など気にせず、アリスは小町を睨みつける。
 目の前の癪に障る死神を標的に据える。
 だが、

「いや、まず私から行かせてもらう」

 そこで名乗りを上げたのは、ここまでのやり取りを無言で見ていた慧音だった。
 彼女は多くを語らず、そのまま一歩前へと踏み出す。

「慧音?――珍しいわね、あなたが人間の里を守る以外でその気になるの」
「まぁな。所詮私も半分は妖怪ってことさ。……それより、今夜はこんないい夜なんだ――」
 そう言って、慧音はおもむろに帽子をとった。
 冥界でも、夜は同じように来る。だから今夜は、冥界もいい夜だ。

 満月の輝く、とてもいい夜。

 帽子をとった慧音の姿が変化していく。
 それは、満月の夜にだけ現れる慧音の妖怪の一面の発露。


 半人半獣である彼女の“獣”の部分――“神獣”ハクタクの顕現。


 髪の色が変わる。なぜかそれに呼応するかのように、服の色までが同系色を辿る。
 彼女の纏う青が、月の黄色を混ぜ込み、緑がかる。帽子を取った頭からは、人間には無い大きな角――彼女の、妖怪のシンボル。


「……たまには私も発散したいのさ。――お付き合い願おうか。人形使い、アリス・マーガトロイド」


 ゆるやかに形態を変える。
 変わったのはそれだけでは無い。彼女の纏う魔力自体も、妖怪のそれに近く変質している。

 歴史喰いの神獣。光沢の無い角が、月の光をぬめりと反射していた。

「そっか……今日は満月だっけ……メンドくさいわね」
 すでに臨戦体勢の慧音を前に、アリスはかったるそうに口を開き、「――ねぇ、一個聞いていい?」何かを思いついたように、問いかける。

「なんだ?」
「ここにはあなたたち二人だけ?」
 慧音はやや怪訝な表情を見せながらも、これに答える。

「――伏兵の心配か?そんな姑息な真似はしないさ。そこの死神に手出しもさせない。今は私との勝負にだけ集中してもらおうか」
 さっきまで一人捲し立てていた小町は慧音に舞台を譲ってからは一転、静観を決め込んでいた。慧音の言葉通り、完全に舞台袖に引っ込んでいる様子である。こちらのやりとりに声ひとつ上げず、アリスたちを眺めていた。

 舞台を降りた死神など気にせず、アリスは一応周囲の気配を探る。
 辺りに人のいる様子は無い。
 それに、小町も慧音も曲がったことが嫌いなタイプだということも解っている。伏兵を置いて闇討ち、という戦い方を取るとは思えない。
 アリスはそこでさっきの場面を思い出した。
 だから小町は能力を使って自分たちの存在を気づかせたのかもしれない。そうだとしたら、睨んでしまって悪いことをした――かな?まぁいいでしょ。

「そう……とりあえず、あなたたち二人だけなのね――それならいいか」

 誰に言うでもなくひとりで納得したアリスは、傍らにもっていた魔導書を紐解く。
 魔導書を固定していたブックバンドが、パチンパチンと音を立てて解かれていった。

 右手でそれをやる傍ら、左手を真っ直ぐに横に突き出す。
 それが呼び出しの合図だったように、彼女の脇から人形が飛び出した。人の頭ほどの、可愛らしい人形。
 まるで宙で踊るかのように、くるくるっと身を翻しながら、主人の傍に喜々として侍る。

「これからすること、あんまり触れて回らないでよ?魔理沙あたりに聞かれたらそれこそメンドくさいから」

 開いた魔導書がひとりでに捲れてゆく。
 風は無い。だが、彼女の髪も一緒になってふわりと踊る。
 纏う空気が質を変える。彼女の意識は、すでに切り替わっている。

 アリスも思ったのだ。


 せっかくだ。私もこの異変を楽しもう。いつもより……ちょっと本気で。


 両者は見合い、互いの準備が済んでいることを確認すると――即座に、火蓋は切られた。












   to be next resource ...
4月になってやっとあたたたかくなってきました。春ですよー。

例によって紅魔館組からのスタートです。
ちょっと今回、場面転換が多すぎました。一辺に複数人分の対戦枠を消化したのでこっちとしては楽でしたが……ちょっと落ち着かないかもです。
あと不安なのは慧音の変身くらいですかね。満月下では漏れなくハクタク、ってイメージがありましたが、演出的に徐々に変身してもらいました。……どうなんだろ?

お気に入りとか言ってたわりに美鈴・衣玖さん出てこねぇし!等ございましたらご指摘ください。次回も永遠亭ですがあんまり出ません。
忙しない季節になっちまいましたが、どうにかサクサク進めていきたいです。かしこ。
ケンロク
[email protected]
http://gurasan.kurofuku.com/
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コメント



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5.100愚迂多良童子削除
皆カリスマ解放しすぎでカリスマインフレ起きそう。
アリスがブリーチの弓近っぽいw
輝夜が複数いるのは前回のパチュリーと関係ありかな?
7.100名前が無い程度の能力削除
うおおおアリスの本気くるーーー!?
アリス好きな自分にはたまらん展開です
9.無評価ケンロク削除
アリスは強キャラ!
ひたすらカリスマ全開でいきたいです。
弓近……っぽいかもwブリーチのオサレ厨二感は良いですよね。